AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

子育てに最強とか王とかあるのか(素朴)

仮面ライダーセイバー

第3話「父であり、剣士。」

感想レビュー

 

かみやまに空飛ぶ絨毯に乗って突如現れた変質者もといイケメンの男、その正体は飛羽真の幼馴染み、「富加宮賢人」だった。彼がなんと倫太郎と同じソードオブロゴスの一員であることを知らされ飛羽真は驚愕するも、思わぬ再会に昔2人で物語の世界に没入した思い出を思い返し笑顔を見せた。そんな飛羽真の様子を見て賢人はぽつりと「2人で遊んでた...か もう1人のことは忘れてるんだな」と言葉を漏らしており...

ここで賢人が言う「もう1人」が飛羽真の夢の光景の中でたびたび現れる、カリバーとメギドの襲撃の中で空の穴に消えた少女のことであるのはすぐに推察できるけれど、これについては後述する形で考察を

 

OPを跨ぎ、かつて倒したゴーレムメギドが再び出現する現場に駆け付ける飛羽真と倫太郎。完成したアルターライドブックがあればメギドは何度でも復活できることがここで判明。設定的に今回も同一怪人のローテが主流になってくのかしらね でもなるべく沢山種類は出てきて欲しいところ

変身し立ち向かおうとした2人の前に、大剣「土豪剣激土」を背負った仮面ライダー「バスター」が突如乱入、必殺技を繰り出しゴーレムメギドを一撃で撃破するのだった

ライダー全体で見ても異彩を放つ武骨でさながら「鉄人」という形容が似合うフォルムが特徴的なバスター、近年ではキュウレンのオウシブラック/チャンプや仮面ライダー1号(劇場版仕様)などのごつい戦士達を演じる岡本次郎さんがスーツアクターを務めておられるだけあって登場しただけで有無を言わせぬ迫力があり強烈 この先登場するセイバー系列のライダーの幅広さも感じさせるデザインが実に良き

 

そんなバスターに変身するのは息子「尾上そら」を連れた最強の剣士にして最強の子育て王を自称する豪快な男「尾上亮」。父親の仮面ライダーというのはこの頃特によく登場しているけれど、幼い子連れの父親というのは意外と珍しいからTVシリーズで早期から登場とはインパクト大だね そらへの接し方から子供を溺愛してるのが伺えるのが良い

そらを一度かみやまに預け亮がノーザンベースに向かった後、父から離れ退屈そうにするそらとのやり取りの中「俺は君に、本の面白さを教える!約束する」と飛羽真は約束を交わし、そらもその熱心な姿に「変なお兄ちゃんだね」と言いながらも笑顔を見せた。かみやまに来た時の丁寧な挨拶やここでの飛羽真への反応からはそらの育ちの良さ、引いては亮の息子への愛情の深さがさり気なく感じられちょっと好きな部分。

が、飛羽真は小説の執筆を芽衣に急かされ留守番、代わりに芽衣がそらと共に街へ繰り出した。しかし街では新たに生み出された「ハンザキメギド」の暗躍が進行しており、芽衣が目を離した僅かな間にそらはハンザキメギドが生み出したブランクのアルターライドブックを発見、飛羽真の「本は面白い」という言葉で興味を持ったことでそれを開いてしまい...

 

その頃ノーザンベースでは亮がソフィア達とのやり取りの中で、セイバーとなった飛羽真のことについて、「(ただの変な兄ちゃんで)ガッカリした」と語っていた。この台詞から察するに1話に登場した先代の炎の剣士のことを亮も知っていて、彼のことを相当買っていたことが伺える。いずれその辺も掘り下げられるのかな

更に飛羽真が15年前の出来事(例の飛羽真の夢の光景のことだろう)に巻き込まれたことでセイバーに選ばれたらしいことやその一件で記憶の一部を失っているらしいが語られ、本編の謎についてまた一歩前進。

そんな時、そらが姿を消したことが飛羽真達から伝えられ、焦りを見せる亮。この辺りから飛羽真や芽衣への当たりが若干強くなっており、身内が危ない状況で焦ってるので当然でもあるが亮の息子への愛情故の精神面の思わぬ脆さも描かれたね

そんな中、倫太郎からメギドの情報が入って亮は動き出し、飛羽真もそらとの「約束」のため倫太郎と共に飛び出す。そして残された芽衣「ウチのせいなのに...」と気落ちし...公式HPの次回のあらすじ曰く、責任を感じた芽衣がある行動を起こすみたいで芽衣をヒロインとして話の中に埋れさせないよう心情面等の描写も込みで動かそうとしてるみたいなのは良いポイントね 期待

 

外へ飛び出した飛羽真と倫太郎は亮と別行動でそらや市民達を探す中、ハンザキメギドに遭遇。セイバーとブレイズに変身した2人は立ち向かっていく。

一方、ノーザンベースの賢人が飛羽真の身を案じる一幕、本を巡る戦いへ身を投じた飛羽真のことを考え、15年前の事件が自分の罪と言い出す彼を気遣うソフィアとの台詞の中で、『カリバーが賢人の...』と断片的に意味深な情報が語られる。

ベタなところでいえばソードオブロゴスを裏切った闇の剣士カリバーは賢人の父親、といったところと思われる(もしそうなら、物語的には亮とそらの親子と対比させられる形になってることにもなってると思われ、よりしっくる来るし)がまだ詳細は不明、口ぶり的に少なくとも血縁関係にある存在っぽいが...ううむ

 

ハンザキメギドを相手にワンダーライドブックを使った戦法で巧みに戦うセイバーとブレイズ。ここでピーターファンタジスタを使った強化形態が初お披露目と相なったが、絶妙に美しい青の色味の半身がセイバーとは赤と青のコントラスト、ブレイズとは青系統の統一による調和、とデザインがハマって凄くカッコいい 鋭角的なデザインが増えるのもええね

そして戦闘は乱入してきた亮が変身したバスターの一撃でまたしてもあっという間に決着、しかしメギドを倒してもそらをはじめとした人々は戻らず...亮の焦りは更に増していき...

 

というところで本編終了

仮面ライダーバスターの亮さんは豪快な父親キャラということで飛羽真達を引っ張る兄貴肌的な存在になるかと思ったら、飛羽真への期待値の低さや息子そらの一件が絡んだ焦りから割と手厳しい態度を取る形になったのが意外。とはいえセイバーのテーマの一つが「ライダー達と絆を育んでいく様」でもあったので、飛羽真自身がどう評価を覆し亮と絆を育むかというとこで、ここが次回どう進展するかは楽しみにしたいところ

また、

・15年前の事件が飛羽真をセイバーへ選ばせる一因となったこと

・飛羽真はその一件以来記憶の一部を失っており、その中で幼馴染のことについて、賢人のことは覚えているがもう1人(おそらくは夢の中の少女)のことは忘れていること

・その事件の原因の一つと思われる裏切りの闇の剣士「カリバー」が賢人と何かしらの関係があること

など、1話で描かれた飛羽真の夢の光景と思しき一件について色々な謎が少しずつ掘り下げられ、この謎がどう展開していくかも期待 物語の動きに目が離せんね

 

というわけで今回のレビューはこの辺で ではまた

 

余談:

ハンザキメギドのハンザキとはオオサンショウウオの別名であり、オオサンショウウオが正式にモチーフとなったと言っても良い怪人が出たわけで 私は生物の中でもオオサンショウウオが凄く大好きなのでこれはとても嬉しい...

あとオオサンショウウオがモチーフに出る本って何だろうと思ったけど、井伏鱒二の「山椒魚」くらいしか出ませんでした(読んだことはないが) 他に何かあるかな...?