AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

神デスはゴーだ

ウルトラマンG(グレート)

第5話「悪夢からの使い」

感想レビュー

 

街の地下から突如噴き上げた毒ガスの中から怪獣「バランガス」が姿を現した。UMAの攻撃が開始されるも、進撃を続けるバランガスはそれを物ともせず凄まじい破壊を続けてゆく
...恥ずかしながらこの度初めて知ったのだけど、グレートに登場する怪獣はスーツとマペットの2種の造形物で表現されてたものがおり、バランガスもその1体だったそうな(前半のこのシーンのバランガスと後半に出てくる一部のシーンのバランガスの顔の趣が違うのを薄々感じていて、後にTLの情報からスーツとマペットの造形の違いだったと知った) マペットとされる方は顔の彫りが深く恐竜然としたおどろおどろしい表情が怪獣らしくて良いよね スーツとされる方がちょっとむちむちふっくらしててなんか愛敬があるんだけど...w

 

窮地の中ジャックがグレートに変身しようとしたその時、1人の男が強力な武器でバランガスを撃退する。その男はジャックがグレートと一つとなった火星での運命の日、ゴーデスの襲撃により宇宙船諸共に宇宙の塵となったはずの親友、スタンレー・ハガードだった...

帰還後、バランガスが地球各地に散らばったゴーデス細胞を集めて回っており、それを守ろうとする力を持っておりより強力であると推察する中、隊長はスタンレーをUMAの一員に引き入れるべく基地へと招いてくる。改めて対面したジャックとスタンレーは固く握手を交わす、がその時、ジャックの脳内へとスタンレーが語りかけてくる

「我々はやがて 永遠なる者の一部となる」

スタンレーは既に、ゴーデス細胞に取り込まれ魅入られた傀儡と化していた...

 

スタンレーを警戒するジャックだが、その動向を掴もうとするより先にガスと共にバランガスが再び姿を現す。UMAの交信地を狙うようにその近くに現れるバランガスを隊長達は直々に出動し迎え撃つ。基地を守るために臆さずバランガスの前に立ちはだかり銃を構える隊長、それに続き立ち向かおうと踏み出すロイド、戦うのに乗り気でなく「仕方ないなぁ...」と言わんばかりに渋々銃を抜くチャールズ、とここのみんなの反応にキャラが出ていて好き チャールズのコミカルリリーフ感良いなぁw

しかし戦おうとしたその時、バランガスはガスに紛れ忽然と姿を消してしまう。その最中、基地ではスタンレーが全国のゴーデス細胞を探知し追跡できるゴーデス探知機の存在を知り、基地の技師を倒してそれを手中に収めてしまう。それを発見したジャックはゴーデスの傀儡となったスタンレーを止めるべく戦いを挑む。今までのグレートの話においては隊員達が激しく動くような場面が少なかったので、ここの本気でバトり合うジャックとスタンレーのアクションはなかなかに見応えがあって満足 ジャックの攻撃をなんなくいなしたりと実力の高さを感じるスタンレーの体術は敵ながらカッコいい

そこへ基地に戻ったロイド達が登場し、基地で騒ぎを起こした2人をまとめて拘束、ジャックはデルタプラズマーを取り上げられスタンレー共々牢に捕らえられてしまう。しかしスタンレーは自らの体をガスに変え脱出、ジャックの言葉をいなすと、チャールズが解析しようとしていたデルタプラズマーを奪い去っていった...

「ぼくも君も同じホモ・サピエンスだ」というジャックのウルトラマンと同化した者としてでなく1人の人間としての説得に「進化するのに忙しすぎる」と返し「争うな 勝つのは『彼』だ」とゴーデスの支配こそ絶対と信じて疑わない言葉を残すスタンレー グレートと同化してもあくまで1人の人間であろうとする姿が2話で描かれたジャックとの対比として描かれる、ゴーデスと一つとなりゴーデスを信奉するスタンレーの変貌があまりにも非情 ゴーデスへの絶対的忠誠を示す洒落た台詞回しがまた...
その頃、ジャックを信じるジーンの説得および活躍でジャックの誤解は解け、スタンレーの影もUMAの面々に暴かれようとしていた。しかし時既に遅く、スタンレーは基地の一部を破壊しながら、出撃しようとしていたジーンを人質として捕縛しまんまと逃走せしめてしまう。解放されたジャックはスタンレーを追い、ゴーデス細胞が集結せんとしている街の工事現場へやって来る。一進一退の攻防を繰り広げ、スタンレーを追い詰めるも引き金を引けないジャックにスタンレーはなおも狂ったような笑いと共にゴーデスを絶対とする言葉を発し続ける

「ちっぽけな体を捨て自由になりたい、ゴーデス様と永遠に生きる!」

「宇宙で最も強力な存在の一部となり、俺は永遠に生きるのだ!」

「ゴーデスは神だ」

TLのキャプで親の顔より見た台詞

 

そんなスタンレーの暴走にジーンは抵抗、腹への膝蹴りからの頭突きとかアグレッシブすぎるぞジーン!!

だがジャックにデルタプラズマーを返すために体を張ったことでジーンはゴーデス細胞の集結する穴へと落下、スタンレーはその隙を突きガスへと包まれながらバランガスへと変身、ジャックも取り返したデルタプラズマーでグレートに変身し、完全なるゴーデスの傀儡と化したスタンレー、否、バランガスに対峙する。

バランガスへ変わるスタンレーの様はさながらグレートに変わるジャックを思わせるような演出になっており、2話で描かれた「ゴーデスのビジョンとダブるスタンレーの表情」と併せ、ジャック/グレートと対となる存在として立ちはだかったスタンレー/ゴーデス、という演出が実に秀逸 この2人にもう少し尺があればもっとライバル的な関係性が掘り下げられてたかもなぁ

開始されるグレートvsバランガスの戦闘。ガスによる撹乱、それに紛れたパワフルな攻撃とバランガスの猛攻にグレートは苦しめられるが、ハマーで駆け付けたUMAの加勢により優勢さを取り戻し反撃、必殺の「アロービーム」で見事にバランガスを粉砕した

前述した2人の対比を踏まえたグレートvsバランガスという熱い構図、グレートに助けられる場面の多かったUMAが満を辞してグレートを援護し逆転の一手を作る展開、邪悪に魅入られたかつての友を必ず討ち果たすという強い意志を込めるかのごとく力強く放たれる、弓を引くようなモーションがカッコ良すぎるアロービームによるフィニッシュ、

と見所が多く今回の戦闘は今までのグレートの戦いの中でも屈指の名バウト アロービームのモーション本当にイカすのよ この記事を書く少し前までアロービームを普通にバーニング・プラズマだと思ってたのは内緒だ!そして今までの記事でも別の技をバーニング・プラズマだと思って書いてたのも内緒だ!スミマセン(後で修正しときます)

 

ジャックの下へ駆け付けるロイド達、しかし彼が救い出したジーンは既にゴーデス細胞に感染してしまっていた...助かるかどうかは自分達次第。「今まで以上に精一杯戦うんだ」と口にし、ジャックは仲間達と共に基地へと急ぐ

しかしその頃、各地へ散らばったゴーデス細胞は1箇所へと集結し、今まさに復活しようとしていた...ゴーデスとの最後の戦いは近い...

というところで本編終了

第2話での前振りを回収する形で、グレートと同化し、それでも尚人間として戦おうとするジャックと対になる存在として鮮烈な存在感を示していったゴーデスの信奉者スタンレー 先ほども述べたけど、もっと描く話数があればライバル的な存在としてより魅力的なキャラになってたとも思うよね 今回での退場となるには惜しいキャラだった 対比の演出が尽くキレキレで、そこからのグレートvsバランガスも見応え抜群と、ゴーデスとの最終決戦を前に良い盛り上がりのある回だった

 

というわけで今回はこの辺で ではまた

次回もよろしくお願いします