AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

誰だコイツ!?(直訳)

仮面ライダーセイバー

第17章「古の使者は、光か影か。」

感想レビュー

 

 

千年の時を越え現世へ現れ出た動く剣仮面ライダー最光ことユーリさん。まだアヴァロンの男呼びだった頃の寡黙な雰囲気と違って意外とご機嫌な人物らしいと感じてたけど違いましたね もの凄くご機嫌な人でした()

人ってか剣だけど

知らないことだらけな現世に興味津々で子供のように食いつく様と初めて出た頃にアヴァロンで探すな探すな言ってた頃のギャップが大きすぎるぞ ヒーリングっど♡プリキュアのアスミンといい現世に疎い子供のような人外は最近のニチアサの流行なんですかね(違

ユーリの早着替えはコミカルでシンプルに楽しいので今後もたびたびやってくれると嬉しいなと地味に思っています 演じる市川知宏さんのスタイルが良いからスカートもさえも似合ってしまうので余計に面白いんだよなぁ...w

 

一方サウザンベースに集い飛羽真の処遇について倫太郎達剣士一同が話し合う下りがあり、なんやかんやありつつ倫太郎が飛羽真は裏切るような人物ではないと信じていたり、玲花に急かされつつも尾上さんが自分達に一旦預けろと諭したりと、流石に一拍置いたことでちょっと冷静になってたのは良かったです。次回も一応話し合いの場は持つみたいだし

ただこの流れを踏まえて見ると、やっぱり前回の1話の中だけで一気に飛羽真と戦う展開にまで持っていったのは作劇としてだいぶ無理があったよなぁ...と思います。というかこの皆が飛羽真のことで話し合う下りをちゃんとやるつもりでいたのであれば、これを先にやっておいてから飛羽真と実際に対峙して話し合うも...という流れにした方が流れとしては観てる側としては納得度が高くなったと思うんですよね。

倫太郎や蓮が突発的な言葉のすれ違いで頭に血が上って飛羽真に斬りかかった部分とかはあの流れだからこそ引き立ったとも言えるけど、やはりどうしても飛羽真達が力を合わせて乗り切った1クール目前後の積み重ねを無視して展開を推し進めた感は否めないかなぁとも思えるわけで。前回も言ったようにキャラの心理としては掘り下げると特段不自然ではない分、この辺の順序がちぐはぐになったのは残念。最光を年末最後に出しておきたいのとか色んな事情が絡んだ故の展開なのかもだが...

そしてそんな剣士達の中で未だ頭に血が上りっぱなしになっている蓮、彼に関してはこれだけ殊更に気性の荒さが強調されているからには、今後飛羽真との和解やそれに伴う精神的成長が描かれるだろうと思うのでここは期待したいですね。序章部分のクライマックスでは賢人の死を受けて戦うところでシリアスな表情を見せることがあったとはいえやっぱり精神的に未熟で危うい印象は強いままだったように思うし、前回の描写でその危うさが悪い形で爆発したのもあって正直視聴者からの印象は右肩下がりになってると思うので、しっかりキャラ的なカバーはして欲しいところ

 

前回示されたメギドの新たな動きとして、人間を宿主とすることで「体内のアルターライドブックの完成を最優先とし、宿主のパーソナリティーの反映をはじめとした、一定条件を満たす(テレビ朝日公式HPのイエティメギド紹介文より抜粋)メギドが誕生し、より強力な新しいアルターライドブックを生み出そうとしていることが注目ポイント。

後述するように人間が素体となった今のメギドを、宿主にされた人間の処遇を巡ってそのまま倒すか否かで飛羽真とユーリの対立軸が生まれてるわけだけど、それを解決するに当たり重要となるのが「宿主のパーソナリティーの反映をはじめとした〜」という部分になるのかな?と思ったり。メギドの行動原理から宿主となる人間の心理を解き明かすことで宿主を救い出し...みたいな展開になるとか 知らんけど

イエティメギド|仮面ライダーセイバー|テレビ朝日

しかし今のタイプのメギドが出てきてもワンダーワールドが発生しないというとこでワンダーワールド描写が減るのでは、と危惧する声をちらと見かけたけど、ここもどうなるかなぁ 時勢柄思うようにやりたいことができない状況だろうとはいえ、放送開始直後の時期にワンダーワールド描写には力を入れていくといった旨の言及も制作側からあっただけに、無理ない程度でいいのでなんとか...

そして終盤イエティメギドとの戦闘において、最光が生み出した自らの分身的な存在「最光シャドー」。最光の影から若干ホラーじみた動きでぬるりと現れ出るややヒーローらしからぬ登場の仕方がなかなか好み。しかも映像描写として最光シャドーのボディそのものがエフェクトがかった感じの半透明で光を反射しない、まさしく影のような出立ちとなってたのは非常に見応えがあり面白かったです。最光の影ということで足元の影が存在してなかったりといった工夫もグーでした。あと実物の光剛剣最光のデザインを反映して、胸部と肩に横一列にワンダーライドブックのジョイント的な造形があるのが芸コマで好み

かめワイ on Twitter: "最光シャドー、常に合成で剣を浮かせてるのも大変だろうし殺陣も大変だろうみたいなエコロジー化の為の処置なのかと思ったら常にエフェクト掛かってるちょっと凝った演出で感心した(影だから伸びたり実態が無いのも面白い)"

度近亭心恋 on Twitter: "「光の剣」「剣だけのライダー」 でそのままでは仮面ライダーとしてちょっと弱いところを 「光から生まれた影が実体化して剣を持つ」 っていう形にしてんの面白いアイディアやねえ (シャドーが持った時のハッタリ感はもちょっと欲しいが) #nitiasa"

ただ公式HPの説明見るに相当撮影の手間かかってそうだしあまり出番は無いかな...?影故に触れられないというさり気なくチートな設定も兼ね合わせるのも大変かもだし、いずれは描かれなくなるかもとは思っておいた方がいいかもだが、なんとか出番沢山用意して欲しい...!
セイバー 第18章:「炎の執念、メギドを討つ。」 | 仮面ライダーWEB【公式】|東映

 

そしてメギドにされた人間を救おうとする飛羽真と、あくまで純粋に世界を救うことに重きを置くユーリが対立するという展開。現世に興味津々で可愛げのあるユーリの姿を序盤に見せてからの、そんな彼の戦士(剣)としての本質はあくまで世界を救うことを絶対とするリアリスト的な人格というところをここで描いてきて、もう一つギャップを見せてキャラを深めてきたのはとても面白かったです。

ここから飛羽真と方向性を違え対立することや、それを踏まえた上で互いに分かり合い次回共闘する展開と相なる流れに持っていくこともセイバーのテーマの一つだった「剣士達と心を通わせていく」をしっかりやってる感じがあって好感。ただ前回の飛羽真と倫太郎達の対立展開がここでも若干尾を引いてしまい、対立はもう前回見たよ...みたいな印象をちょっと抱いてしまったのは惜しいところ。やっぱり前回からの話の進め方・構成はもう一工夫欲しかったなぁ

 

 

以上セイバー17話、前回があまりにもなんとも言えない感じだったので正直不安多めな年明け一発目だったけど、ある程度倫太郎達の印象をカバーする描写もありつつ、ユーリ/最光のインパクトをしっかり主軸にしてそこから飛羽真との絡みにも繋げていく感じの程良いスピード感の展開になってたので割と楽しめて良かったです 独自の立ち位置を持って動いていきそうな雰囲気のある飛羽真がこれからどう物語を牽引するか、ユーリはそこにどう関与していくか、といった部分に注目していきたいですね

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた