AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

お前が信じるお前を云々

トロピカル〜ジュ!プリキュア

第3話「自分を信じて! 

キュートいっぱい!

キュアコーラル!」

感想レビュー

 

 

まなつとの水族館巡りは趣味嗜好的なところで凄く楽しそうだなぁ...と思ったりした。イルカとかペンギンとかの定番どころよりああいう変わり種の方に食いつくタチの者はおるのですよ 僕はオオサンショウウオが好き!!!(自語)

 

紫色のチューリップを好きで選んで咲かせたけど、周りはみんなピンクのチューリップを選んでいて、自分も同じにすれば良かったと後悔した」

という自分も小さい頃の経験から自分の『可愛い』と感じる気持ちを信じられず、周囲に同調する後ろ向きな気持ちになっていたさんごが逃げない気持ちに目覚め一歩踏み出したことで為したプリキュアへの覚醒を描いた今回。

自分が好きだと思うことが周りと違っていてその疎外感から自分を押し殺してしまう、というのは自分になかなか自信を持てない小さな子供にはままあることって感じだと思うので、ここをさんごの感情の起点として描いたのはメイン層の子供達にも共感しやすく、且つそこからの前進は「自分も好きなものに自信を持って良いし、自分もこんな風になれるんだ!」という勇気を貰えると思うのでなかなか絶妙な描写でしたね。

まなつやローラの言葉が後押しになって気持ちに変化が生じるというところで主人公に続くメインキャラ達のプリキュア覚醒の流れとしては割とスタンダードなフォーマットだったけど、さんごが自分の好きに自信を持てなくなったきっかけが「周囲から揶揄われた」的なことがあったからではなく、「自分の選んだ好きなものが周囲と違うことに自分から不安を抱いてしまったから」としたことで、重い雰囲気や辛いニュアンスをあまり介さず「さんごが自分に自信を持って前進する」という展開によりフォーカスしてクライマックスを気持ち良く盛り上げたのは上手いなと感じました。まなつやローラの言葉もあくまでちょっとした後押しという塩梅に留まっていてさんごの自発的な変化がいっそう際立ったのも目を引いたポイントで、ここはさり気ないながらも面白い描き方だったなぁと。

 

そしてそんなさんごが変身したキュアコーラル。水兵モチーフのセーラー服的な意匠が所々に織り込まれたビジュアルやほっぺたらへんのハートのパターンなどのワンポイントなどカワイイをこれでもかと詰め込んだデザインも去ることながら、さんごが選んだチューリップの色のがメインカラーなのがキュアコーラル覚醒の流れにしっかり胸が熱くなる文脈を隙なく乗せていて、うーむ手堅い。凄く良かったですね

変身バンクの方も仕草の一つ一つが滑らかで、作画ももの凄く彩り豊か、と実に美麗で唸った。観てる時には気付かなかったけど、サマー変身の時とはメイクの手順が違ってたみたいで、ここでキャラごとの個性をしっかり引き立たせてくるのもなかなかの拘りポイントだなぁと。

てかコーラルの変身バンク、美麗さや可愛らしさにも目を惹かれたけどそれ以上にだいぶあざといぜこれ?(褒

随所のさんごの細かな仕草や髪の跳ねる動きの作画表現が変態じみてるレベルでめちゃくちゃ丁寧で見ていて凄く釘付けになったし、特にアイズの時の目の前で手をくりくりって感じで動かす仕草の作画表現の細かさにはとてつもない拘りを感じましたね...
戦闘時も指でバッテン作ってシールド張る時の効果音が「ペケ!!(多分さんご/コーラル役の花守さんの声。超かわいい)」だし、これは自分の可愛いを信じる気持ちを目覚めさせた結果、とんでもないあざとモンスターを生んじまったかもしれねぇ...() だがそれが良い

 

まなつの時といい今回のさんごの時といい、最初は脈なしだったのに後からプリキュアへの覚醒の芽が出た辺り、「心の中にきらめく太陽の心を持った人間と人魚の心が通じたときトロピカルパクトを開けるカギが現れ、その人間がプリキュアに覚醒する」とは元々素質のある人間とローラが会う云々というより、人が自分の中の熱い気持ち=きらめく太陽の心を目覚めさせることと、その人にローラが何かしらの形で通じ合ってることこそがプリキュアの覚醒に必要って感じがしますわね まなつもさんごも最初ローラと色んな形で交流を経て相手のことを知ったりしてるので、今後の他2人でもそういう流れがあったりするのかなぁ

ていうかローラ、今回のさんごとの邂逅もまたなんとも風情のない出会い方で...w

そもそもまなつには人魚のことバレないようにとか言う割に、自分のうっかりで人魚のことを衆目に晒しまくってんだよなぁこの人魚...ウカツ!! しっかりして()

 

さて、3話経てまなつとローラの交流や2人目のプリキュア覚醒まで描いたトロプリだけど、作劇の傾向としては等身大な少女の内面描写に重きを置いた描写が多いなと感じられ、熱い盛り上がりを手堅く用意しつつその過程は凄く優しく気持ちの良い、という絶妙な絵作りがとても面白いなと。感情に響く真に迫る感じの心情描写の多かった前作のヒープリとはまた違った面白さがありますね

残り2人の回も楽しみ

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた