AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

キカイノイドは愚か(力説)

機界戦隊ゼンカイジャー

第2カイ!「ガオな野獣がごやっかい!」

感想レビュー

 

 

  • 怪人ワルド

今回からトジテンドの新戦力・ワルドが登場しました

トジテンドが手中に収めた世界を閉じ込めたトジルギアをクダックにねじ込みその世界の力を宿すことで変身させた存在、と実質世界を丸ごと一個素材にして生み出すなかなか豪勢な怪人。ポジション上はシンプルにいつもの一般怪人なのだけど、トジテンドを倒し全ての世界を救うヒーローがテーマなゼンカイジャーの相手としてはなかなか上手いことハッタリの効いた設定で良いですね

あと劇場版にも登場したスーパー悪者ワルドとも共通してる変な語尾という特徴に「生まれたてで自分の名前もロクに分かってない状態なので、自分の元になった世界のことを忘れないようにそれに関連するワードを口癖にしてる」という意外にもしっかりした設定が明らかに。健気...!怪人にこういうちょっとしたコミカルさがあるのは愛着も湧くから好きですねぇ

 

  • センタイギアとトジルギア

今回の怪人・キノコワルドと一緒にご丁寧に現地へ赴いたトジテンド幹部のイジルデは、事態を察知しやってきた介人ジュランに遭遇。ゼンカイジャーとキノコワルドの戦闘が開始することとなりました

この際の彼らのやり取りから、ゼンカイジャーとトジテンドが双方ともにアイテムとして「ギア」を使ってることを強調するやり取りがあり、イジルデがセンタイギアのことを知って驚いたり「偶然だなぁ〜」とか言いながら露骨に動揺を見せたりするなど、おや?と思わせる一幕もあってここはちょっと気になるところ。しかしマッドサイエンティストっぽいのに意外と人柄は憎めないなイジルデw

イジルデの反応に関しては、トジルギアはイジルデが作り出したアイテムなので単純に(私の専売特許のはずなのにぃ...!)みたいなことかもしれないですが、香村作品でこういうのを強調してくるのはけっこう大事な伏線の予感がしますね...他の方が指摘されていた「ギアトリンガーのギミックはキカイノイドによる運用を前提にしてたような部分がある」という考察も踏まえると、五色田家両親は何を持ってギアをアイテムとして用いたのか、は重要なポイントかも

 

キノコワルド相手に繰り出したスーパー戦隊の能力は、大戦隊ゴーグルファイブの力。リボンを使って戦うぞ!歴代戦隊の力は最近の戦隊から使ってくかと思ったけど割とランダムなのかな

放送前の予告映像にもちょっと映ってた大縄跳び攻撃の絵面がここで繰り出されたけど、その運用合ってる?()

 

  • メタ理論発動!

「オイラの中のデータによると、敵の起こした異常事態は、敵を倒すとだいたい解決するッチュン!」

メタいぞセッちゃん()

ヤツデ婆ちゃんのよく分からなそうな表情がじわる

しかもただメタいだけでなく、五色田家両親が色んな世界のスーパー戦隊のこと観測してたって設定を踏まえ、そこで見た傾向としてそういう理論が成り立ってる、として作品上できちんと筋を通してるのがまた...w メタ要素の好きな白倉Pときっちり筋道立てて描く香村さんの作劇が良い化学反応出してて面白い

 

  • 団欒

トジテンドの侵略がある限りキカイノイド達は幸せにはなれない、とこぼすジュランに

「でも、倒すから!

世界初!トジテンドを倒した、ヒーローになろうぜ!」

と返す介人、キカイノイド達のために戦うと決めた強い意志やジュランの気持ちを慮り激励する優しさが出ててさり気ないけど非常に良い一幕でしたね きちんと主人公らしさを印象付けてきてて良い

そんな介人とジュランを優しく見守るヤツデ婆ちゃんも含め、カラフルの団欒が早速様になってきてて良いね ここから更に賑やかになってくと思うと楽しみですな

 

にしてもここのシーンで気になったポイントなのだけど、どうもここで流れたトジテンドのイメージ図の中に、ボッコワウス様、バラシタラ、イジルデはいたのにゲゲがいなかったのよな このイメージ図はおそらくその時トジテンドについて語ってたジュランのイメージを基に出たものだと思うんだけど、ボッコワウス様やイジルデ(あと多分バラシタラも)のことは知ってたジュランのトジテンドのイメージ図にゲゲがいなかったって、これは...深読みかしら

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "あれ、ジュランがイメージするトジテンドにゲゲおらんくない"

 

  • 慣れって怖い

ジュランティラノに乗って勧誘に現れたゼンカイザーを前にして殆ど動じてなかったり、頭にキノコ生えてることを大して気にしてなかったりと、キカイトピアとの融合という大イベントを経たからかゼンカイジャー世界の人間の精神のまぁ太いこと...w 頭にキノコ生えた人達が普通に過ごしてる描写もさらっとクレイジーさ満載だし、今後もこんな感じの緩い危機感描写はあるんだろうかね 慣れるって怖いね!!

 

  • 人間ちゅわん大好き・ガオーン

今回から本編に本格登場のガオーン。

人間をはじめとした生き物大好き、キカイノイドはキライ、というキャラクターなのは知ってたけど、実際の本編見ると思ってた以上に極端だなコイツ!!ガン無視どころかそもそも眼中にないレベルのジュランへの塩対応笑う 人間で言うところの動物大好き・人間興味ないみたいな感覚だろうか ほら、人間は愚か、としながら某モルモットの車を愛でる人もおるわけですし?

そんな、介人と友達になりたいけどキカイノイドとは関わり合いになりたくないのでゼンカイジャーになるのは遠慮、なガオーンに、無理強いすることなく、且つ友達になろうと手を取る介人、カッコいいなぁ 歩み寄ってくれた相手の手は立場や目的とは関係なくしっかり取るの、素敵 見習いたいね。

 

  • 3人目

そうして一度はゼンカイジャー加入を蹴ったガオーンだったが、キノコワルドの作戦進行により人間や動物達が苦しむ様を見て、激怒。介人達の下へ駆けつけゼンカイジャーとしてトジテンドと戦うことを宣言。かくして3人目のゼンカイジャー、ゼンカイガオーンが誕生したのでした

ガオーン本人のキャラ自体はなかなか濃くクセが強いものの、人間や動物への愛情という部分が真っ直ぐに描かれてたことでそれらを苦しめるトジテンドへの怒りがとても分かりやすく伝わってきて、変化球なキャラに対し仲間入りの経緯は愛する者達を傷付ける悪漢どもは成敗する!的な王道ストレートなものとしてカッコよく決まって非常に良かった。

この辺は爽やかボイスを基本しつつキレた時の声にしっかり圧のあるドスを効かせてくることに定評のある梶さんの声の演技と、スーツアクターの蔦宗さんの動きの演技もガッチリハマってより引き立ったと思います。良い

 

そして変身したゼンカイガオーンの戦闘、前回のゼンカイジュランにも増してワイヤーアクションを多用したアクティブな動きが多く、ガオキングモチーフというところでの野性的なキャラ表現がしっかり為されててとてもカッコよかったですね。キノコワルドとの一騎打ちの時も、ワイヤーアクションを活かした宙返りや突撃、車の天井に張り付き機を伺う動きなど見所盛り沢山で満足。ほんとキカイノイドが変身するキャラはスーツの構造からくる動きにくさを感じさせないから良いね

 

しかしガオーン、決めポーズで3人で手を合わせる時ジュランに触れまいとしてか介人に触れようとしてかスッと手の位置入れ替えたり、吹っ飛ばされたゼンカイザーは助けに行って受け止めたのにジュランは微塵も受け止めようとしなかったりと、こういう時まで欲望に忠実なの笑う いっそ清々しいね!()

 

  • 影の舞

ジュランも加わった3人での初歴代戦隊能力使用は、忍風戦隊ハリケンジャーの影の舞。

ゴーカイやニンニンなど色々な戦隊での客演やレジェンド演出でもよく使われる影の舞の演出、今回もカッコよく決まりましたね いやまぁめちゃくちゃカッコいいもんなぁアレ...!障子の奥で忍者が敵を切り結ぶ姿を影で描く演出、オサレすぎるもの 鉄板だね

 

  • ゼンカイオー立つ!!

イジルデが繰り出してきたクダイテストが倒されたキノコワルドの暴走した力に反応し、ダイキノコワルドが爆誕。等身大戦と巨大戦でそれぞれ素体を別々にしつつ各怪人固有のパーツを共通させるというのは面白い手法だなぁ

これに対抗しようとジュランとガオーンはジュランティラノ、ガオーンライオンへ変身、そしてゼンカイザーから放たれた合体指令を受け、謎のサッカースタジアム空間でファンファーレとアナウンスを受けながら2体はゼンカイオー・ジュラガオーンとなった...!


いやどういう演出(

DX玩具の音声聞いた時から待機音とガイダンス音声はどういうモチーフなんだと気になってたのが、サッカースタジアムモチーフかと納得いったのは良いが、何故サッカースタジアム...!説明してください五色田博士!!

それはともかく、合体要員が2体揃ったところで、自分も巨大化する!とゼンカイザーが同じ要領でギアトリンガー使ったら合体指令が発動、という流れは合体までの流れをコミカル且つスムーズに描いてて何気に巧かったね しかし口喧嘩してたジュランとガオーンが詰め寄りすぎてCHU♡するダチョウ倶楽部的な演出もなんだったのか...w ボッコワウス様のアレといいゼンカイジャーの謎のダチョウ倶楽部推しの理由や如何に()

そしてゼンカイオーのバトル。2体が縦半分に合体したギミックを活かして、合体拒否した2体が分裂する下りや敵の攻撃を分裂で回避する遊びの効いた演出を入れ込みつつ、武骨なゼンカイオーがキビキビとアクションしながら敵を豪快に斬って斬って斬りまくる戦闘シーンが実に爽快で楽しかった。必殺技「ジュランソード円月クラッシュ」のカットもカッコよく、撃破時の見栄も決まってて良かったですね(爆発時に敵の近くのキノコのミニチュアも爆散するのが力強さを印象付けてて良き)

ささきいさおさん、堀江美都子さんが歌う昭和アニソンテイストバリバリな戦闘中の挿入歌「全界合体!ジュラガオーン」もカッコよくハマりましたね 今回も絶好調だった渡辺宙明さんの劇伴といい、時代に逆行しつつ現代のセンスにもガッチリ乗せてくるこの音楽関係のセンス、良い...!好き

あと今回の戦闘で目を引いたのが、ダイキノコワルドの力で生み出されたキノコまみれの街のミニチュアやCG風景のクオリティ。これで戦闘シーンがいっそう引き締まってましたね 面白い演出だから今後もやって欲しいけどセイバー序盤よろしくなかなか続けるのは難しいだろうなぁ〜でもなるべくやって欲しい

 

こうしてゼンカイジャーの活躍により、キノコトピアが開放されたのでした。こうして少しずつ世界をトジテンドから開放していくという分かりやすい目安ができたのは良いね

新たな仲間ガオーンも増え、より邁進してゆくゼンカイジャー

果たして、次の仲間は...?

 

 

以上ゼンカイジャー2話、ガオーンの濃いながらも光る部分のあるキャラクターをストレートき印象深く演出する流れと、その中で介人の主人公としての存在感も細かく示すストーリー展開が楽しい回でした。まだまだ序盤だけどドラマ部分も戦闘部分もエンタメ性に溢れていて見ていて凄く面白いぞゼンカイジャー!それでいてストーリー中に伏線らしき描写を散りばめワクワクさせてくるのも巧い

残るはあと2人、如何に盛り上げてくるのか実に期待が高まります 期待ブルンブルンですねぇぇぇぇぇぇウワァッ...

掃除係が口出しして失礼致しました

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた