AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

時を超えた鼓動(ビ-ト)の共振

ゾンビランドサガ

第7話「けれどゾンビメンタル SAGA」

感想レビュー

 

 

リリィの胸からたまに飛び出てるハートがマジの心臓だったの初めて知ったよ!!アクセサリーが緊張やビックリのマンガ的な表現で飛び出てるのかと思ってた...w

リリィ、元子役故にこれまでも良い意味で年不相応に場慣れしたところは見せてたけど、純子がヒッキーと化した中でサガロックに出演することに「自分からチャンスをみすみす手放す理由はないし出た方が良いと思う」「でも純子抜きで出るのは気乗りしないし、だからといって辞退すれば純子は責任を感じるだろうし崩壊は必至」と自分の気持ちと俯瞰した意見を両方しっかり主張しててなんだかちょっとビックリ。ゆうぎり姐さんも言ってるけど大人びてますよねけっこう

よく一緒にいることの多いゆうぎり姐さんと併せて、フランシュシュだと人格的な安定感が人一倍にある子だと感じますわ

 

前回からの愛と純子の軋轢が解消されないままサガロックの日が近づくピリついた雰囲気で前半部分は進行していき、アイドルとしての在り方に葛藤する純子と、それに構わずアイドルとして再びサガロックの舞台に立つこととトラウマを振り切ることに必死になる愛の痛々しい姿が辛い。

そんな状況下で、サキが周りの意見を満遍なく拾ってなんとか和を取り戻そうとしてたり、前回の絡みで愛の不安と弱さを間近に見ただけに人一倍に気にかけたりと、今回も凄く頑張ってリーダーしてるのが涙ぐましい。前回も言ったけどサキのこういう一面は最序盤の頃は想像もつかなかったし、良い意味で想像を裏切って凄く魅力的なキャラになったなと

 

一方、籠城を続ける純子の下へは、幸太郎が直々に突入。

 

バリケードを作るのはゾンビに襲われる側じゃいボケ-!!」ごもっとも

4話の製薬会社といい、ゾンビものの定番要素はこういう形でしれっと小ネタ的に出すだけなのが凄くロックw

 

で、ここで純子を説得する巽幸太郎がもう、めちゃくちゃにカッコよくてシビれましたわ...

あのナチュラルでクールな雰囲気の普段とのギャップ自体は勿論のこと、フランシュシュのメンバーへの理解や、フランシュシュというグループ・アイドルそのものにかける想いや熱意が伝わってきてあぁ、伊達にフランシュシュのマネージャーしてないんだな...とここで強く実感させられたんですよね

時代が求めるアイドルの在り方や他の者の信念は自分が信じるアイドルのカタチとは違うかもしれないけど、それに無理に迎合せずとも自分の信じるものを貫けば良い

けれどそれを一人で貫くのは難しく、だからこど支え合う仲間も必要で、それぞれがどう支えるか、自分はどう支えてあげられるかを考えていくことが大事

そんな想いの下、

時代を越えて色んな想いや信念が集い、皆が互いの想いを支え合いそれぞれの「アイドル」を貫いてゆくアイドルグループ それがフランシュシュ

「色んな時代や立場から現代に蘇ったゾンビの少女達で組まれたアイドル」という開始当初は突拍子もないように聞こえた設定でしたが、アイドルとしての成長や仲間との絆というところで、ここまで意味ある形でアイドルアニメというジャンルに組み込んできていたというのが紐解かれ明らかになった時のこの感動は本当に観ててたまらなかったですね...作品構成の妙ですよ これをおふざけナシで巽幸太郎が語るというのが凄い説得力を生むし、巽幸太郎というキャラをグーッと掘り下げるのが熱かった。

 

そして、幸太郎を通じフランシュシュの理念、現代のアイドル達も違う形で全力で頑張っていることを聞いた純子が、踏み出し、立ち上がり、昭和のアイドル・紺野純子を高らかに名乗って皆の下へ駆けつける、という流れ、うーむグッときた。さくら達と共にグループでアイドルをすることの心地良さを覚え始めていたという兆しが純子には既にあったので、その「仲間」こそが今の時代で自分を貫くための大切な存在であることを知ると同時に、彼女達も生きた時代や信念は違えどそれを貫くために全力で頑張っていて、自分もそれを支えるために在る「仲間」の一人であると思い至った、みたいな心境の変化があったんだろうなと感じますね

 

かくしてフランシュシュ、サガロックへ参戦!

舞台上での落雷で愛がトラウマを蘇らせてしまうも、純子がそれを手を差し伸べてカバーするという、これが見たかったッ!!な構図を話の流れをしっかり踏んだ上でズバッと決めてくれて最高に良かったですね。ここでの曲が今までのフランシュシュになかったロックな熱いメロディなのも、ボルテージをグッと上げてきてグー

ここで落雷直撃というハプニングに見舞われるも、ゾンビだから効かねぇ!!とルフィみたいにポップに済まし、愛のトラウマの克服も彼女が再び笑顔でステージに戻る姿でしれっとライトに示すというスタイル、凄くゾンサガって感じでちょっと笑ったw

しかしこれを純子が愛をステージ上で支える流れを踏まえて描くことでしっかり「トラウマの克服」として、単にコミカルなだけにせず気持ち良い展開として描いてるバランスが巧い

そしてここから明るい曲調の「目覚めRETURNER」へのパフォーマンスに繋ぎ、会場の熱狂が増すと共に空から陽が差し晴れていく画に仕上げていく締めがめちゃくちゃ爽快で完璧。

この流れで

「嗚呼、もうこれ以上歩けない...
そんなことないから ホラね 振り返ってみて」

という仲間がいるぞ!的な今回の話の流れをしっかり汲んだテイストの歌詞を繰り出してくるのも良く出来てて唸りましたね...ほんと第3話のパフォーマンスの時といい、ストーリーの流れに沿った盛り上げにガチッとハマるタイミングでくるのが最高なんすよね「目覚めRETURNER

しかし落雷の電気を纏ってセルフテクノポップ調のアレンジかけてくるのは新しすぎるぞフランシュシュ。w

 

こうしてフランシュシュのサガロック参戦は大成功に終わったのであった

もうここに至ると、さくらの舞台上での涙の美しさとか、目配せだけで通じ合うサキと幸太郎とか、全部の描写がグッときて凄く感極まってた...あぁ良かった

 

 

良かったぞ、ゾンビランドサガ7話!!

「フランシュシュ」という本作の肝たるアイドルの在り方についての凄く劇的な掘り下げを通じ、純子の現代で戦うアイドルとしての覚悟が決まる展開や、トラウマに苦しむ愛を仲間として支えステージを成功させる展開が綺麗に決まった、素晴らしく熱く胸に響いた回でした。面白かった...!アイドルとしての信念、仲間達との絆、というポイントにしっかりフォーカスしており、本当に本作がアイドルアニメとして凄まじく真摯な作品であることを改めて実感
巽幸太郎の本気(マジ)をはじめとして登場人物達の色々な良い部分も描かれ、物語の折り返し地点という位置付けの話としてキャラクターこ魅力もグッと深まったのも良きでした ここからまだ盛り上がるのか...?そうなのかゾンビランドサガ!?凄く楽しみです 期待!!

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた