AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

抜けるならまず...ケジメだろっ...!

仮面ライダーセイバー

第29章「その時、剣士が動いた。」

感想レビュー

 

 

  • ケジメ付けます

飛羽真の見せた可能性に真に信じるべきものを見出した倫太郎が、遂に飛羽真達と共に戦う決意を固めましたが、倫太郎はそれに先立ち組織の裏切り者を暴き出し、自身が身を置いていた組織へのケジメを付けることを芽依に語りました。

...なんか見たことあんなこの展開?

福田卓郎メイン構成の作品で、青カラーの2号ライダーが、仲間に戻るより先に所属してた組織へのケジメ付けようとするというこの...
君やで深海マコトくん

福田卓郎作品内で執筆する長谷川さんがこういう展開書きがちなのなんでだろう

マコト兄ちゃんといい倫太郎といい、仮にも世話になった組織にきちんと義理を果たしてから抜けようとする辺り、組織への思い入れと生真面目さが伺えます。この辺の掘り下げはキャラも深まるので良いですね。スッと仲間入りする流れでええやろが〜!!と思うところも正直あるけど、まぁマコト兄ちゃんは自分の身体取り返す必要があったし、倫太郎は家族同然の組織の膿を放っておけなかったわけだし致し方なしか

 

  • 秘術

倫太郎が玲花によるソフィアへの尋問の現場を押さえるシーンにて、玲花が「ソフィアに人間を想像できる秘術が記された本」なるものの在処を聞き出そうとする一幕が。

また新しい要素が出てややこく...と思ったけどこれ玲花が第25章でソフィアに聞いてた「ソフィアを生み出した本」と同義ですね多分。ソフィアは要するにそこから生み出された人間の一人で、玲花(というか現マスロゴ)はソフィアがそれがどこにあるか知っとるんじゃないかと思って聞いてるんじゃないかなと

てか問題はそんなものの在処を知って玲花(というか現マスロゴ)は何がしたいんじゃというのが問題なわけで。ソフィアが本から生み出された人間だと仮定し、ソフィアのような人間、それも自分達に従順なやつが欲しいとかそんなところかなと思ったりもしますが、この辺はまだこの先を見てみないと分からないなぁ

 

  • サヨナラ(直接の出番なし)

組織のトップである現マスロゴの腐敗、それが遂に倫太郎にも知れ渡ることとなりました。

しかし先週出たばかりの要素である賢神、現マスロゴにもう始末されてた...賢神は現マスロゴの悪虐っぷりを強調するためにダシにされたのだ...いかにも重要そうな存在として示された組織のトップを既に始末していたというのは現マスロゴの悪役キャラの引き立てとしては贅沢ながらも良い演出ですな。

しかしこうなるとやはり現状の最大の敵にして黒幕は現マスロゴというところに集約されていくなぁ 大丈夫かな現マスロゴで...神代兄妹の前で剣士はいらねぇとか調子こいて言っちゃうような奴だよ...(

 

  • 剣で行くぞ NO NO 槍でGOGO

現マスロゴへの憤りに燃え、組織を正そうと構える倫太郎/ブレイズの前に現れるは、玲花の兄にして新登場の剣士・神代凌牙。そして現マスロゴに逆らう倫太郎を始末するべく仮面ライダーデュランダルとなって襲いかかってきました。

刃の組み替えで槍にもなるという時国剣界時の特殊なギミックはとても面白く、槍というセイバーの中では珍しい戦闘スタイルが新鮮でカッコいいのに加え、今回の戦闘でも少しだけ見せた剣への組み替えも今後の描き方次第で演出の幅が増えて楽しくなりそうなのが良き。どうでも良いけど「かいじ」繋がりでリアルタイム時TLがカイジを連想してざわ...ざわ...してたのが面白かったw

また自身を敵の死角に移動させたり、相手の位置も遠隔で動かしたりなどの、自他問わぬ瞬間移動能力も強力無比で、ここは敵として申し分無しですね(属性的に時空を自由自在にできるという感じなのだろうか)。瞬間移動発動時の剣から刃を引き抜きトリガーを押す動作が印象的で、アイテムの使い方としても面白くて良いですし

現状デュランダルは普通のライダー相手にはほぼワンサイドゲーム決められるくらいの強力さだけど、背後からの攻撃もエレメント化しての回避が可能なエレメンタル相手には今回みたく人質でも取らないと少なくとも明確な勝ちは取れなさそうだし、描写的に最光相手には状況次第では押し切られそう、という感じで突破の糸口はありそうですね。エレメンタルも相性がお互いビミョーという感じでデュランダルより下手という描き方にせず格を落とさなかったのは良いところ。

 

  • 信じていたもの 信じられるもの

セイバーとデュランダルの一戦の中、信じていた組織の腐敗を目にし、今まで自分は何の為に戦っていたのかと倫太郎が慟哭する姿が描かれましたが、ここはほんと倫太郎の組織への信頼や思い入れを濃く描いてきただけあって強烈なシーンでしたね...いずれくる倫太郎の飛羽真の仲間入りの過程でこういうことはあるだろうとある程度予想はしてたので見たい展開が見られたのは嬉しいがつれぇ 演じる山口くんの演技がこういう激情が溢れるシーンで活きるなぁ...鬼気迫るものがある

家族同然と信じてた組織が本当は本来の使命などどうでも良いと思っていて、しかも一緒にいる家族を平気で切り捨てられるのだと知ることは、倫太郎にとってこの上ない失望と絶望を味わわされる出来事だよなぁ..最大の裏切りだよ(思えば賢神のあっさりすぎる退場は倫太郎に「現マスロゴが平気で家族を切り捨てる存在」であることを端的に示すための要素でもあったのかなと思ったり)

 

しかしこのあまりに辛い展開から、絶望感故に一度は組織を全部ぶち壊したいとまで言ってしまった倫太郎の「組織を正したい」という本当の気持ちを引き出し、一緒に戦う仲間として向き合った飛羽真の熱い気持ちが光る展開となったのは熱かったですね。信じるものを失った倫太郎が飛羽真の「信じてくれ」に頷くカットや、離脱のために負傷した飛羽真が倫太郎にエレメンタルのブックを渡しそれを倫太郎が使用する流れは、飛羽真達仲間が倫太郎の新たな支えとなったことを示す演出となっていて凄く良かったなぁ

 

  • ソフィア帰還

負傷した飛羽真を連れユーリと倫太郎がノーザンベースへ戻ってきたところで、ソフィアも彼らの下へ久方ぶりの帰還。結界を張り敵の侵入に対する防壁となるなど良い活躍をしてくれました。

そんなソフィア帰還の裏では、賢人/カリバーが監禁されていたソフィアを助け出すという流れがあったわけだけど、聖剣を封じれば世界は救われるを貫いてるはずの賢人が何故このような行動を、という疑問が。昨日の今日で心変わりしたわけは無いと思うし...てかどうやってサウザンベース入ったんだろう。飛羽真達の侵入に乗じたか?賢人的にもソフィアは重要な存在なんだろうか...
ともかく、カリバーが未だ上條と思ってたくらいに勢力図の変容を把握していないソフィアの帰還がこれからどう物語に影響するかも含めこの辺は気になるところですね

 

 

以上セイバー29話、組織の裏切りに対する絶望と、新たな支えである飛羽真達との繋がりの強化など、倫太郎の心情にフォーカスした描写が多く、彼を軸にしたドラマが目を惹いた回でした。デュランダルの登場などでより際立ってきたvsソードオブロゴスの構図といい、賢人によるソフィア解放といい、物語の動向にも動きが見られここも面白かったところ。

ここから倫太郎のドラマはまだまだ展開されていきそうなので、ここに注目していきたいところですね

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた