AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

オラ、“みんなに”挨拶しろ‼︎

ゾンビランドサガ

第12話「グッドモーニング アゲイン SAGA」

感想レビュー

 

 

ゾンビランドサガ、最終回!

 

前回から引き続いて、ネガティヴな心持ちのままフランシュシュの中で過ごすさくらから物語はスタート。

アイドルとして頑張ってきた自分に思いを巡らせる一幕がありつつも、自身は何をやっても失敗するという気持ちから殻に篭り続け...と弱気になり続けるさくらに、これまでギャグ描写メインだったたえがアプローチをかける。

相変わらず唸り声しか出さなかったものの、しっかりとさくらを見て、自分がさくらと積み上げてきたものを示しその時の気持ちを必死に呼び起こそうとするたえには、不覚にもちょっと涙腺が緩んでしまいましたね...
たえは獣みたいな本能的なムーヴの多かった最初の頃に比べ、第6、7話辺りからちょっとずつ理性的というか感情の垣間見える振る舞いが増えてきていたと感じていたので、いずれ何か大きな魅せがあると思っていましたが最後の最後で実に良い姿を見せてくれましたね 予告で映った泣いてると思しきカットでちょっとうるっと来たのに涎だったのは笑ったけど。涙返せ()

てかゆうぎり姐さんの背景以上に、たえの情報諸々はほぼ何も分からないまま1期は終わってしまいもうしたなぁ。この辺の解明も2期までお預けなんですかね(全て未知のままならそれはそれで面白いけど...w) なんの伝説だ結局!?

 

それでもさくらは卑屈ここに極まれりという感じで振る舞い冷ややかな態度を取るものの、それに対しゆうぎり姐さんが必殺のビンタをお見舞い。卑屈になり仲間達の気持ちを冷たくあしらうさくらを、ゆうぎり姐さんの熱いビンタと説教が襲う!!

さくらのネガティヴなメンタルについては理解できてはいたものの、ここに至っての仲間へのこの態度は流石に無礼すぎて観ていて腹に据えかねていたので、ここで姐さんが思い切り殴り飛ばしてくれたのは溜飲が下がりましたな

そしてここからのゆうぎり姐さんの、今まで一緒に歩み励まし合ってきたフランシュシュの仲間としてさくらになんとしても自分達と共に舞台に立ってもらうという想いをぶつける流れが熱い。さくらの後ろ向きになるだけの『逃げ』の気持ちに寄り添うのではなく、仲間として強い想いを共に抱く仲間達へさくらを向き合わせ、7人で一つのフランシュシュとして、自分達をまとめてくれた大切な存在として、さくらが一緒にいてくれないといけない、という『我が儘』をぶつけるというのが凄く強くて良かったなぁと。周囲や相手の気持ちをしっかりと見てフランシュシュ全体のためどう動くべきかをちゃんと分かっている大人なゆうぎり姐さんが、仲間としてあえて勝手・我が儘を押し通したというのがたまらんね。第10話ではメイン回なくてちょっと存在感薄めだったかなとか言っちゃったけど、最後の最後にして凄くグッときましたゆうぎり姐さん...!
そしてここから愛の

失敗したり後悔したりすることを全然悪いことだとは思わない。それは絶対に次に繋がることであり、それを全部踏み越えた先に誰にも負けない自分がいる

という、かつてさくらを奮い立たせた言葉が再びさくらの心に響く流れも実に良き。愛の心からの言葉がこうしてさくらの中でダブるの、熱い...

失敗するもしないも、さくらと一緒なら文字通りの腐れ縁として後悔はないと、自分の不幸にも一度死んだ身のゾンビとして向き合ってやると意気込む仲間達の想いに、さくらも遂に奮起。

 

そして、ライブ当日ー

今までフランシュシュが積み上げてきたものの証として、どえれぇ雪の中今までフランシュシュの面々と関わってきた人達が沢山集まってきてくれるという流れは、鉄板も鉄板ながらもやはりめちゃくちゃにグッときたわね...第3話のゲリラライブで見てた女の子がお母さんと一緒に来てたのは特に嬉しかったね。ドライブイン鳥の社長来てたのなんかちょっと面白かった。w(来てたよねたしか?)

 

そして始まるライブ。

もう一気に引っ括めて言っちゃうけど、ここからの流れは全部が最高。

 

凄まじい豪雪に会場がぶっ壊れていく中で仲間達の支えを受けながらさくらが不幸に立ち向かうように必死にパフォーマンスする流れに、

絶対無理だって 逃げてばっかりの 走馬灯になったら嫌じゃない?

人生 二度三度 挫けたくらいじゃ一度死んだような顔できないわ

無垢で眩しいあの瞳には戻れないけれど

進め 例えどこか失くしても

という、何度も挫折と失敗と味わったさくらの再起を表すような歌詞を被せ熱く盛り上げ、

そこで会場の倒壊により皆が倒れ、さくらも再び折れそうになる苦境を描きながらも、皆を信じる幸太郎が送る手拍子を受けて仲間達が死から蘇るゾンビさながらに立ち上がり、

何度でも 何度でも 立ち上がれ

諦めなければ終わりは始まりへ変わる

残酷で理不尽でも負けないで

立ち止まった日々に 笑顔で手を振り

新しい夢を見よう

と、理不尽な失敗に何度阻まれようとも立ち上がり続ければ良いとさくらを激励せんとするフランシュシュの仲間達の言葉とも言える歌詞がガッチリと重なり、

さくらを信じて待つ仲間達と、フランシュシュの熱に惹かれ一つになっていく会場の手拍子を受け

甦れ!!

の歌詞と共にさくらが立つ!そして曲の復活(中止にしろと言ってたスタッフ達がいつの間にか会場の熱を受け復旧に動いてたのが良い)と共に会場のボルテージとパフォーマンスが最高潮に達する!!

いやもうこれは、熱くなるでしょ絶対に!!

自分を信じ共について来てくれた仲間達の想いに応えるために、会場で自分を待つ観客達のために、自分の不幸を完全に乗り越えさくらがアイドルとして立つ、とアイドル要素を最高に熱い形で昇華しつつ、理不尽な障害からも這い上がり立ち上がる姿になぞらえる形でゾンビという要素も激熱に絡めてくる形で源さくらの覚醒をこれ以上なく描き上げた一連の流れに、新曲「ヨミガエレ」の歌詞を神がかり的に重ねてくるという

最高だった...!!

そしてその中でさくらが今までのフランシュシュとして仲間達と重ねてきた軌跡-奇跡を思い出してゾンビィ⤵︎化後の記憶を取り戻し、改めてフランシュシュの一員として仲間達と共に心を一つにし、アンコールに応え舞台へ向かう、そして歌い上げられる新曲「FLAGをはためかせろ」、締めは第1話ラストをオマージュするかのような、会場の観客達みんなへ、そして佐賀全土へ向けた

「おーはようございまぁ───すっ!!」

もう、もう最高しか言えんですわぁ...

 

こうしてゾンビランドサガが気持ち良く締め。

が、まだまだ残された謎や伏線は多く。

その全てを今挙げはしませんが、今回示された中で特に気になるのはやはり、幸太郎が回想していた「さくらに笑顔を向けられた青年・乾」の描写。この乾くんの正体は...というところは描写を見れば言わずもがなであり(方位で見ると「戌(いぬ)」の真向かいが「辰(辰)」と...)、幸太郎がさくらに入れ込む理由の一端が伺えましたが、果たしてこの辺も2期で掘り下げられるのでしょうか。ここも含め、残された謎や伏線がどのように活かされていくか、2期が楽しみだ...

 

 

さて改めて、最高の最終回だった!!

さくらの再起と覚醒、を軸としてアイドルの仲間達との絆が劇的に描かれ、そこから繋がる最大ボルテージのパフォーマンスも超絶熱い、と最後の最後で凄まじいまでに直球に「アイドルアニメ」してくれやがった素晴らしいラストでした。死からの再生という側面からのピックアップでゾンビという一見ぶっ飛んだ要素まで無駄なく活かす、最強ですよもうこれ...
アイドルという部分は勿論の事、ゾンビ、佐賀、時代を越えた人々の対峙、と最初は過多にさえ思えた詰めに詰め込まれたファクター全てを意味ある形で昇華してみせたという、ゾンビランドサガという作品全体にも通ずる魅力に満ちた良い最終回でした はー良かった!!

最初はちょっとどないなもんかと思ってたけど、全体通してこんな感動させられるとは思わなかったなぁゾンビランドサガ。ハマったハマった...

ありがとう!!

 

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた

 

 

 

 

 

 

 

 

そして熱狂したライブに後日。

フランシュシュを追い続けていた記者・大古場は、疑念を強めていた。

フランシュシュ所属の3人と、その3人に瓜二つの、愛・純子・リリィの写真を見比べながら...
まだ忘れてなかったのかお前...!

 

不穏な空気が、流れる。

 

 

Next “SAGA” is...

ゾンビランドサガ R(リベンジ)

2期も楽しみなんじゃあああい!!