AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

「アイアンフリル」の水野愛

ゾンビランドサガR(リベンジ)

第3話「愛と青春のアコースティック SAGA」

感想レビュー

 

 

キーボードのローマ字入力にクソほど困惑する世代差ぽんこつ具合を披露しつつ、普段の小動物的な雰囲気から想像もつかないイケ女ボイスでしっとりとした大人な曲を歌い上げる純子、キャラの振り幅が大きい...!1期の歌唱においても耳を震わせたあのクールなボイス、たまらんですな

あと関係ないけど純子の真面目な会話中、首だけ並べて会話したり首無しのボディを動かして屋根の上動いたりとシュールな画で空気見出してくるのやめーやさくら() 純子の前通る時手を振ったりと切り離されてもだいぶ自由に動かせるんだね、ボディ...w

 

アイアンフリルのこけら落としライブの前座としてフランシュシュが出演することになる中、アイドル活動に気合いが入り皆に頼りにされる場面も多くなっていた愛が幸太郎の指示でソロの活動に回され、代わりに皆を引っ張ることになった純子は駅スタライブの失敗を振り切ろうと気負うあまり苦悩し...という内容の今回。

アイアンフリルの前に伝説のセンター水野愛の顔で立たせられるかいこのボケェ-!!というのが幸太郎の主張だけど、愛が他のメンバーに頼られるようになり、愛も皆を引っ張っている、というところを物々しい雰囲気で見てた辺り、愛のフランシュシュの中での立ち位置を考えた上での采配って感じが大きい気がしますな。愛が先頭に立ち、皆が愛を頼りにする=フランシュシュ全体の愛への依存が高くなってきた、というところから、愛のいない状態でのメンバー全体の実力判断力を上げその依存を抑えるとかそういう意図かしら

また、愛の代わりを請け負うことになって思い詰め、昭和のトップアイドルとしての自分がフランシュシュに貢献できる限界を感じ悩むという壁にぶち当たった純子の描写と合わせると、駅スタライブの失敗を重く受け止めるアイドル経験者としてのこの2人の変化が今回の話の一つのテーマなんかなと。純子は言わずもがな現在そのプレッシャーから気負ってるというところが大きいし、愛もあの失敗を深刻に考えていて張り切っているからこそある意味他のみんなより一歩抜きん出ようとしすぎてるみたいなところがあるしで、あの失敗の経験を経た上で、仲間を信じフランシュシュとして足並みを揃えるために必要な意識の変化や成長をここで得るのかもしれないなと思ったりしてます。アイドル経験者だからこそのプライドや失敗に対する責任みたいなものの大きさがこの2人からは伺えるのでそこにフォーカスする感じだろうか

 

しかしこの愛と純子の2人、愛は純子を昭和を駆け抜けたアイドルとして信頼する態度を見せていたし、純子も愛の活動の姿を見てより意識を高めんとしていたしで、1期第5、6話でお互いの時代や価値観の違い故にすれ違ってしまった時を思うと、こうしてリスペクトし合う関係性になったのは感慨深いなぁ。特に愛に関しては、冒頭で純子の当時の歌の映像(出だしのギターのメロディが同じなので多分そう)に見入ったりもしてたしかなり気に入ってるというかなんというか
それぞれが自分の信じる道を貫き、お互いにそれを支え合う、というフランシュシュのコンセプトにおいてこういう形で高め合うことは理想形だと思うので、ほんとあの衝突は結果的に良い影響を与えたなと感じますね。今回の話もこの2人が軸になってるし、次回はここのテーマを活かしてきたりもするかもね 楽しみ

 

あと今回さり気なく出てきた情報として、フランシュシュメンバー3号としての愛が世間から少なからず「アイアンフリルの水野愛に似てね?」って思われてるというのが示されたのは気になりますね。1期ではリリィの顔を見てパピィがハッとしたり、麗子がサキに友人の面影を見る(てか本人だし)という一幕があったりというのが後半出た感じだったので意外と気付かれないものかと思ってたけど、本人と思うかどうかはともかくやっぱり似てるよなとは思われてるんだなと。純子やリリィも割とその辺噂されてるのかも...幸太郎が佐賀での活動に拘るのは佐賀での一点集中で盛り上げるという以外にも、全国に知れ渡り疑われるリスクをなるべく減らさんとしてるのもあるのかもなどと

大古場さんが1期ラストから愛・純子・リリィ辺りに目を付けてることといい、本作はやはりこの辺のゾンビ...ゾンビィ⤵︎としての正体が人々に知られるのかどうかにも焦点が当たっていきそうですな シリアスになるかもだなぁ...

そしてラストではアイアンフリルの現センター詩織が愛に接触し、フランシュシュを離れアイアンフリルに入るよう迫るという一幕があり、それを目撃した純子が精神的に追い詰められるという凄くシリアスな展開が...どやんす〜

詩織が伝説のセンター水野愛が去った後のアイアンフリルを頂点に立たせようという強い誇りがあるのが伺えるアイドルとして強い人間なのが見て取れるからこそ、愛への勧誘が悪意あるものではなく、愛の中に存在するアイアンフリルの一員としての素質を見抜いた(というかアイアンフリルの伝説のセンターその人であることを無意識的に見抜いたといったところか)故の真剣なものとして響き、愛達を揺さぶってくるという展開が鮮烈になってると思うし、ここでの詩織のキャラの立て方と活かし方は実に巧い。

この詩織とのやり取りも踏まえると、愛がこのタイミングでフランシュシュから一時切り離されたのは、前述した愛の皆より一歩抜きん出ようとしてしまってる姿勢から「アイアンフリルというアイドルとしての水野愛」の部分が濃く出始めてたから、みたいなところもあるのかも。ここにきてこういう形で愛とアイアンフリルの関係が絡められてくるとは強烈でした

 

そして最後の方で今作の新EDが初公開。1期EDの卒業ソングみたいな切ない曲調と水彩っぽい淡い映像とはまた違ったテイストですが、こちらも沁み入るものがある実に良いEDでした。今後もっとじっくり観ていきたいですな

 

 

愛とアイアンフリル、そして純子と様々や人物や要素が絡み合い大きなライブを控えたフランシュシュに迫る危機と焦燥...という感じで後編として次回に続くことになったゾンサガR3話。序盤から色んな意味でかなり攻めて描いてきてて、後の展開への期待感も込みで飽きさせてくれませんなぁ 良いぞ

次回の話が如何にまとまっていくか、実に楽しみです

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた