AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

成長する者 生きる者 いつも美しさで終わる者

ゾンビランドサガR(リベンジ)

第5話「リトルパラッポ SAGA」

感想レビュー

 

 

繁殖期のムツゴロウなる超絶謎ネタを披露して全国ネットでどど滑りする羽目になった幸太郎ですが、ああいう盛大に大爆死した素人の方がTwitterだと多分話題になりやすい(玩具にされるとも言う)ので、話題性で言うと結果的にはリリィやライトくんに勝ってると思います!(屁理屈)

リリィのダンス踊ってみた動画が流行ってる裏で「繁殖期のムツゴロウのグルメレース」みたいな幸太郎が喘いで跳ねてるシーンの凄い少ない素材で作られたゴリ押しのMADが作られて流行ってそう(

リリィと言ったら欠かせないお方、剛雄パピィも今回登場してたけど、リリィのパフォーマンスをTVの前で笑顔でしっかりと見守り応援してくれてて、息子のことがトラウマになってたあの頃を乗り越えてくれたのが伺える姿を見せてくれたの凄く良かったなぁ...2期入ってからもフランシュシュを見に集まった観衆の中一際目立つ形でちょいちょいスポット登場してくれてたし、1期第8話が大好きな身としては嬉しいことですわ

度近亭心恋 on Twitter: "会場に来られなくても、この優しい笑顔で6号の活躍を見ていてくれるパピィの絵だけでまじで泣けるんすよね…… #ゾンビランドサガ… "

 

フランシュシュの更なる躍進を目指し、全国ネットのパフォーマンス番組にて優勝を狙うリリィ。そんな中、出場者の天才子役・大空ライトと相対し、彼との交流でリリィは...という内容の今回。

“子役”という括りに囚われることなく“表現者”たる1人の人間として常に成長し天下を目指す野心と強い信念を持つライトくんかつて天才子役と呼ばれながらも、成長し大人になることへの恐れと拒絶から命を落とした=“子役”から進むことを止めてしまったリリィの対比の存在として配置し、番組の対決そのものはライトくんが勝利する形となるも、表現者”としては生前の活躍に加え、フランシュシュという共に支え合う新たな仲間の存在を得て死後の今も尚研鑽と経験を積み重ね成長し続けてきたリリィが上を行く、というところで、

リリィはライトくんの「人として生を全うし常に前進しようとする自分には無かった強さ」

を、

ライトくんはリリィの純粋な表現者としての実力の高さ

互いに認め合う、と“人間” “成長” “表現者などの様々な観点からこの2人の関係性を掘り下げ、共に影響し合う良きライバルとして描き上げる作劇が巧みで非常にグッときましたね

1期第8話で描かれたリリィの大人になることへのコンプレックス的な部分を生きて前へ進み続ける人間との差という形である種痛烈に斬りながらも、それを通じてリリィに自分にはない強さを持つ生きる者達へのリスペクトの心を持たせつつ、自分自身にも共に大きな困難を乗り越えてきた仲間と、そんな仲間達と得てきた更なる強さがあると改めて実感させる、というリリィの更なる成長譚にもなっているのが見事だったなぁと感じます。遠くから応援するフランシュシュの仲間達の存在や、それをリリィに思い起こさせたさくらの激励がしっかり強調されていたのも良き

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "ゾンサガR5話観た まさかの高山みなみ ライトくんは表現者としての実力でリリィを認め、リリィも子役のその先の高みを目指し成長するライトくんの意識の高さに自分の対比として敬意を表す、とお互いリスペクトし合う良き関係になって実に良かった リリィの子供という部分をこう掘り下げてくるとは"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "リリィは大人になることへの拒絶が一つの要因となって死んだ=ある種先へ進むことを止めてしまった身であるわけで、表現者としての実力は別にしてライトくんが勝ってその先に進んだこと自体はその辺の差が効いたんだろうなと思う この辺の対比の構図の出し方巧い"

 

そんなリリィの成長を描く上で重要な存在になったライトくんがキャラクターとして非常に魅力的だったのも素晴らしいポイント。最初こそ裏表が激しく、クセの強い部分が目立ったものの、その根底にある自分の未来を見据え常に高みを目指し歩んでいこうとする意識の高さや、自身のパフォーマンスで人々を確かに魅了し、リリィのこともそのパフォーマンスを見てしっかりと評価し認める純粋な表現者としての一面など、表現者として確固たる実力や信念、矜持を持ってる子であることがしっかり伺えるようになってるのが凄く良かったですね。当初はリリィ引いてはフランシュシュや佐賀を見下す子供ならではの自惚れ的な一面もあったけど、リリィのパフォーマンスを見て自分の意識や実力が及ばなかったことを悔しがる姿を見せ、最終的にリリィを認めるに至る、というのも彼の人柄や成長をしっかり描いてて実に綺麗な流れだった。彼がこういう人物だったからこそリリィもしっかり成長を得られたと思うわね。高山みなみさんという意外すぎる大物キャスティングにビビったけど、そんなライトくんの繊細な人となりを見事に演じあげてくれて深く感謝。この声のキャラがいるとこにはいつも死人(※ゾンビ)がいるな、とか某少年探偵に絡めたネタ言われてて、そういうキャスティングかよ...!って思わず笑っちゃったけど() しかもCV宮野真守がいる場で名前“ライト”で且つ「計画通り...(ニヤァ」って言っちゃうという要素の詰め込み具合...w

藤珠こと on Twitter: "この声のガキは死体のいるところならどこにでも行くんだな"

あきんか⛵️ on Twitter: "中の人のせいで死人でそうとか思ったらグループ全員死人だった #ゾンビランドサガ… "

 

しかし第3、4話のアイアンフリル詩織にも言えることだと思うけど、ゾンサガRに登場するライバルキャラはちょっとクセ強めでキツいところがありつつも、その根底にある表現者としての矜持・信念や人間味も伺えるようになってるのがキャラバランスとして絶妙ですよね。これがあるからこそ単なる嫌味な敵キャラではなく、フランシュシュ各人の成長に必要な“ライバル”として存在感が引き立つし、キャラ単体としても魅力的で好きになれるしね ゾンサガはサブキャラに至るまでしっかり描き方が練られてるのが好感だなぁ

 

と、そんなライトとの絡みやフランシュシュの仲間達との絆の想起により成長したリリィの繰り出した渾身のスキャットパフォーマンス、リズミカルで劇中のキャラ同様楽しくなる良い演出だった リリィ役の田中美海さんがアップしてた当該シーンの楽譜にちらっとどえらい字の羅列が載ってて驚いたけど、これを見事にやってのけたの凄いなぁと思いますね...落語もやってたりと今回めちゃ頑張ったなぁ お疲れ様でした。

田中美海 on Twitter: "こんな楽譜、初めてみたよ😉💫 #ゾンビランドサガ… "

 

 

という感じのゾンサガR5話、1期で取り上げられたリリィの背景にさり気なく且つ深く斬り込みつつ、それをしっかりリリィの成長へと繋げた非常にグッとくる回でした。ゲストのライトくんもリリィとの関係性込みで実に魅力的で良かった。ゾンサガのキャラクターの魅せ方の巧さを改めて実感しましたね

リリィのダンスが反響を呼び、ラストでの踊ってみた動画の人気爆発をはじめとして多くの人に広まり、フランシュシュがどんどん全国区に浸透していく様もじわじわ描かれてきてるので、今回のこの描写や次回予告のちょっと気になる描写も込みで、折り返しも近くなったここからどう話が動いてくのか非常に気になるところです

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた