AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

大舞台へ

からくりサーカス

第31、32幕「黒の流星/暇乞い」

振り返り感想

 

 

「我々は貴方様が為に存在するのですから...」

「こう仰ってくださればよろしいのです。」

「戦え、そして、」「勝て、と。」

 

「...じゃあ、戦って、勝ちなさい。

そして...かならず戻って来なさい!」

 

からくりサーカス 第42巻 機械仕掛の神〜 第76幕「暇乞い」

 

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime 第31幕「黒の流星」、弟との大切な約束を果たせなかった後悔を胸に流離い続けていたナイフ使いのヴィルマ、彼女は最期に「頭上のリンゴ」を射抜いて因縁の相手を打ち倒し、弟との約束を果たし旅立った... 前回のギイに続きまた1人演目を全うし行ってしまった 辛いけれど美しい"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime ノリ・ヒロの母にまつわる話、2人の掘り下げとして良いエピなので、アニメでも序盤にサーカスの日常という感じの一エピソードとしてやって欲しかったなぁ でも今回決戦前のヴィルマとの語らいという形で情緒ある雰囲気で描かれてたのでこれもまた良きですね この辺の演出良かった"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime てか何気にヴィルマと団長・ノリ・ヒロという組み合わせでのじっくりとした会話ってシチュは原作だと(多分)あんまなかった気がするのでなかなか新鮮な感じ 省かれたキャラがいたりするが故の構成ではあるけど、思わぬシチュが見られて少し楽しい"

 

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime 第32幕「暇乞い」、仲町サーカスの面々、勝、パンタローネアルレッキーノと、各々しろがねと鳴海の時間を守る為に戦いへ向かう流れがとても熱い それぞれの心情の動きの細かいとこまで丁寧に時間取って描いてて、ラストの決戦までの流れの積み上げ方がバリ上手い素晴らしい回でした"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime パンタローネとアルレッキーノがしろがねの言葉を受けて飛び出すとこからの各々の決戦へ赴くシーンの連続するとこ、この時流れてた劇伴の盛り上がり方がここの流れとめっちゃマッチしてて最高だったわ...からサーアニメは林さんの山場の劇伴がめちゃ良い仕事してんのがええよな"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime 色んな想い巡らせて苦悩しながら決断してるのが伝わる扉の前での勝の表情の描き方、たっぷり時間も取って描写されてて良い演出だったなぁ ずっと会いたかった人に扉1枚隔てた先で会えるのを、自分の好きな人の幸せの為に堪える勇気ほんとお前...小学生とは思えない程の漢だよ"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime パンタローネとアルレッキーノが飛び出してくとこも、福山さんジョージさんの演技とか意気揚々な歩の進め方とか、心踊ってるのが伝わる一個一個の演出の丁寧さが最高だった 個人的に今日控えめに言って神回だったよ 演出が光りまくってた"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime あとパンタローネとアルレッキーノの出陣は原作と違って法安さんいないから2人ともお互いに戦いの後でやりたいこと伝えあったりしてたんだけど、想いを同じくする戦友と決戦前に心の高ぶりを共に伝えあってるって感じが良再構成演出だった...(劇伴のテンポにもハマってたね)"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime パンタローネの歌もできるを受けてアルレッキーノがいつか聞かせてくれ、と言って窓を飛び出し、パンタローネが「いつか、天幕の中でな」の台詞で返して同じく飛び出す、の一連の構成はほんと名采配 終盤の2人のあのシーンに先立ちここで2人の関係をよりクローズアップしてるの良い..."

 

 

前回のギイに続き、自らの舞台を命を賭して全うしたヴィルマ

そして迫る戦いに覚悟を決め、自分達の人生を賭けた演目へ挑んでいく仲町サーカスの面々とアルレッキーノパンタローネ

物語を取り巻いていた数多くのメインキャラ達にスポットが当てられ、各々が自身の越えるべき壁や為すべき使命に向き合い人生の大舞台へ飛び込み命を燃やしていくという、この群像劇の集大成とも言える重厚な怒涛の展開こそ「からくりサーカス」という作品の真骨頂と言えますが、アニメにおいてもその魅力は存分に描き上げられていたと感じますね。ヴィルマの因縁への決着及び最期の瞬間、そしてアルレッキーノパンタローネがしろがねの「願い」をその身に受けて舞い上がるような幸福と共に舞台へと身を投じてゆく一連のシーンは、原作漫画・アニメ共に久々に見るはずなんだけど観ていて思わず涙ぐんでしまいましたなぁ...声優さん達の情感豊かな演技と、物語の盛り上がりを彩る劇伴や台詞の間の取り方などの演出が、各シーンの良さを存分に表現してくれていて実に満足でした 終盤は尺にゆとりが出てきてることもあってこの辺の表現に力が入ってるのが伺える
そして何より、しろがねのことをギイに問われる場面などで細かく描かれていた鳴海兄ちゃんのしろがねへの現在の想いが明かされるシーン、ここがたまらんのですわ...原作漫画でも「!!」っとなったロールキャベツへ言及する鳴海兄ちゃんの一言で読者もしろがねも一瞬ぱぁっと心に光が差すも、その後鳴海兄ちゃんの口から語られる、様々な地獄を経験し色んなものを背追い込んできてしまったからこその悲壮すぎる決意に胸が締め付けられてしまう...という。どうしてこんなエゲツないことしてくるんだカヅヒロフヂタッッッ からサー最終盤の濃密度やっぱヤバいね...

 

まぁこの辺のアニメの展開には放送当時「ヴィルマや仲町サーカスの面々をはじめ十分な掘り下げの為されてなかったサブキャラへ急激にスポットが当てられ、さも超重要キャラのように大活躍し始めた」的な感じの評を下す声も出ていた覚えがあり(記憶してる限りだと、初見さんからも仲町サーカスの面々への突然のフォーカスには戸惑う声が出てた...と思う)、僕自身正直原作と比べた物足りなさというものは否めなかった感があるので、ここは惜しかったなぁ...

この終盤における、仲町サーカスの面々をはじめとした人々-世界の命運を賭けたような戦いからは因縁的にも程遠かった人々 が死闘に身を投じ、圧倒的とも言える強敵と戦いを繰り広げる様が原作漫画において非常に熱かったのは、彼らの背景や信念、他のキャラとの交流や日常が序盤から描かれ続けており、彼らのキャラクターとしての深み、読者の愛着が非常に濃厚なものになっていたからこそ、彼らが共に過ごしたかけがえのない仲間の為、自身が越えるべき壁を越える為に戦う姿に心打たれたから、というのが非常に大きいと思っているのですが、その点アニメはやっぱり仲町サーカスサイドの描写が圧倒的に少なかったんだよなぁ、とおもってしまうんですよね。率直な印象として原作ファンから見ても初見さんから見ても、アニメにおける終盤までの仲町サーカスは勝としろがねが単に身を置く場所、そこの仲間達はあくまでサブキャラの数々、という印象に留まってしまう程度の割合でしか描かれなかったのが作劇として致命的だったと言わざるを得ないなと。

 

勿論アニメはアニメで単に漫然と展開をなぞっただけというわけではなく、当時の感想ツイートにもあるようにアニメの描写の中でストーリーを劇的にするような演出・展開運びが取られていたし、アニメという映像の中で彩りや動きを持って描かれる原作漫画の印象的なシーンの数々は素晴らしい魅力を持っていたと感じるので、アニメ・からくりサーカスという括りの中での表現に関して見ると満足度は高いのですが、やっぱり観る側が求めるのは偉大な原作漫画が持つ魅力の最大限の表現、なんですよねぇ この辺りのアニメと原作の違いを見比べるのもまた一興とはいえ、尺などの諸々の都合によりアニメ・からくりサーカスで見たいものというところの齟齬が若干生まれてたのは悔やまれるところ...

 

とまぁ色々言うんですけど、先も述べたようにここぞの名シーンは原作の思い入れもあって泣けるし鑑賞後感は凄く良いので嫌いってことはないんですわ 寧ろ制約多い中で頑張って魅力を創出しようとしてくれてるのは見えるし...(初見さんが感じる印象までは測り切れないけど)良い作品だなとは思う。

そんなからくりサーカス第31、32幕でありました。

 

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた