AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

今回はちょっと厳しめの感想です

仮面ライダーセイバー

第35章「そして私は、神になる。」

感想レビュー

 

 

復活したルナ、聖剣とWRBが現マスターロゴスの策謀により集められ、大混戦の中で遂に目次録が現れ現マスターロゴスは高らかに笑うも、15年前の悲劇を繰り返すまいと必死に手を伸ばした飛羽真の手はルナへと届き、ルナの救出と聖剣の解放が為された

強大な力を現マスターロゴスは手にしてしまったものの、剣士達は更なる戦いへと決意を新たにするのだった

 

 

 

...というのが今回の話の大筋となっていますが、ちょっと今回話の描き方があんまりにもあんまりすぎて、結論から言うと正直酷いと言わざるを得ないかな...という感じ

 

まず前半部分、「聖剣とWRBが現マスロゴの下へ集結する」という急転直下の展開の下、様々なキャラクター達の想いが入り乱れハラハラする展開のなるところ、なのですが前述した「聖剣とWRBが現マスロゴの下へ集結する」という結論ありきで物語が進められたせいで、

・戦う手段を持たない尾上さんと大秦寺さんが(倫太郎と一緒とはいえ)、敵の首魁とその配下が待ってるかもしれない場所に無策で近付き、結果まんまと人質に取られ、デュランダルに勝てそうだったブレイズを負けさせ流水を奪わせてしまう

 

・後からやって来て戦いに乱入してきた蓮/剣斬が賢人/カリバーに斬りかかっていき戦闘(現マスロゴの思惑と全然関係ない)が勃発、その中で賢人と蓮が迷いや未練を含ませた因縁をぶつけ合うという、1話かけて描いても良さそうな要素を爆速で消化する(今回の話の中では比較的間の取り方や心情をちゃんと描いてた方だとは思うけど...)

 

・介入し暴れるバハトの攻略のためにエモーショナルドラゴンが本編にも登場...と明らかに熱いシチュエーションがあったもののその流れは

「現マスロゴが唐突にエモーショナルドラゴンWRBを生成→セイバーがその敵が生み出したアイテムを特に逡巡もなく使用しエモーショナルドラゴン登場→切りかかってきたファルシオンの攻撃を防ぎ2回斬撃を与える、というだけでファルシオンを撃破 これで出番終了」

と前回の予告で勿体ぶらせた割にあまりに呆気なさすぎる活躍

 

・しかもこの戦闘の後飛羽真は現マスロゴが見てるにも関わらず変身解除しそこをまんまと突かれて烈火を奪われる(エモーショナル使用とバハトとの戦闘による消耗があったから、なのかもですが演出的には迂闊さが目立っただけで、消耗をもっと視覚的に分かりやすくするか、変身状態のまま攻撃を受けて変身解除させられ烈火を奪われるという流れにしても良かったのでは?となる)

 

・ついでにバハトもセイバーに敗北した直後特になんの溜めもなくあっさり消滅(この後の展開から復活の可能性があると見てる人もいてなるほどとは思うけど、前回サプライズ性高めで復活し曲がりなりにもその背景が明かされた劇場版の敵キャラの扱いとしてはあまりに雑)

...という感じで聖剣所持ライダーを負けさせるためとしか思えない不自然な展開キャラクター達が順番に1箇所に集まってきて無駄にごちゃごちゃと勢力図を二転三転・入り乱れさせて戦う全く落ち着きのない話運びが次々に繰り出された上、それに付随する形でこれまでの話の中で今後の各キャラのドラマやストーリー展開を盛り上げるために少しずつ敷かれていたであろう布石を雑に消化するような足早すぎる作劇も放り込まれるなどしており、山場の展開の作劇としていくらなんでも各種イベントの処理が雑すぎるのに加え、これまでなんやかんやありつつも積み上げてきていたドラマへの期待値や登場人物の価値を下げることになってしまっており、この時点で視聴テンションはだいぶ下落してしまいました。幾つかのイベントをもう少し分散させるだけでもまとまりは良くなっただろうにどうして全部詰め込んでこんなどれもこれもが駆け足気味のあっさりとしたものになるような構成にしてしまったのか...

そして後半、儀式に利用されそうなルナの身代わりになろうとソフィアが飛び込むも現マスロゴの手により弾き出される、という賢人が月闇に予知で見たものと違う展開が起きる形にはなったもののそこに大して意味はなく、ソフィアの掘り下げにもあまりならないというぶっちゃけ尺の無駄だったとしか思えない展開を挟んで、飛羽真がルナへと手を伸ばし救出するという流れになり、これ自体はかつてルナを救えなかった飛羽真がその手を掴み「必ず助ける」という約束を15年越しに果たすというところで演出的な意図やそこに込められた熱さ自体は感じることができるものの、ここの一連の流れにおける「ルナが生み出した光の道を飛羽真が駆けていく」というシーンの、光の道を駆け上がっていく飛羽真の合成がお世辞にも上手と言えずダバダバ走りに見えるせいで、どっちかというとシュールさの方が悪目立ちしカッコよく見えないということになってしまっており、ハッキリ言って失笑という感じになってしまったのが残念...リアルタイム時の反応なんかを見ていても、そもそもここまでの展開運びで全然素直に盛り上がれないテンションになっていたこととこのポイントが悪い化学反応を起こしてしまったせいでみんな同じような反応になってましたし、ここは映像表現もうちょっと頑張って欲しかったなぁ...

それに他の方がちょっと言及してたポイントですが、飛羽真がルナを救出できたのがルナの出した光の道を登ったおかげ」なのって飛羽真が15年越しにルナを助け出し約束を果たしたというカタルシスを描く上でなんかズレてますよね、とも。それだったら「飛羽真の諦めない意志と烈火が呼応し炎の架け橋が生まれる!」みたいな飛羽真自身の想いの強さを際立たせる演出の方が良かった気がするな...ここまで飛羽真の秘める力というのを若干無理矢理ながらも散々描いてきてたのに、肝心なとこでルナ依存の展開じゃなんかモヤる...

 

かくして聖剣は各人の下へ戻っていくこととなったわけですが、錫音が戻ってきて感極まる大秦寺さんとか力の戻った翠風に嬉しそうな蓮黄雷と月闇を前に黄雷に手を伸ばそうとするも結局は月闇を手にしてしまう賢人などといった各人の聖剣や力に対する想いが伺えるここのカットの数々は、彼らが聖剣そのものやその力から距離を置かれてた期間が長かった分改めてそこに向き合ったことで際立つものがあってキャラ描写的に凄く良かった。...それ故に前回衝撃的な感じで退場したユーリがその中でさらっと戻ってくる展開はどうしても度し難いんですがね!!賢人の友に対する想いを揺さぶる上で大事な展開になったとはいえ、聖剣結集というストーリー上の都合に巻き込まれたせいで半端に退場のような演出をさせられ、半端に戻ってきたのはどうにも(前回も言ったけど、飛羽真も退場直後は悲しんだけどそれっきりでもうルナのことに集中するから全然悲劇的にならないし)

それに月闇に封印された聖剣の力がいつの間にやら元に戻ったことについては「賢人が月闇を手放していた時点で封印は解けていた」と公式サイトで語られていて、そういうのはちょっとでも本編で言えやとなりましたなぁ...そもそも今日の内容について触れた公式サイトのコラム、今回の話で触れられなかった部分の情報を公式サイト内で仔細に記載するというアホみたいな暴挙に打って出ており、ここは個人的にいただけなかったところ。これまでにも何度かセイバー公式サイトでは本編の設定についてだいぶ得意げにコラムで書き連ねるとかいうことをしており、一応これまではまだ知らなくても十分な設定だったこともあり堪えられてたものの、今回に至っては「もはや「知らなくても問題ない」とは言い切れないほどの超重要設定についに踏み込み、」と言い切っており、なんだかなぁ、と...(円盤特典の短編ドラマや本編後のVシネ・小説での補完が主流になってきたとはいえ、風呂敷広げるだけ広げて肝心の本編で描くべきことを全然処理しきれず他に投げる、というのはやはり自分はモヤるなぁ...)

セイバー 第36章:「開かれる、全知全能の力。」 | 仮面ライダーWEB【公式】|東映

 

という感じで新たな力を手にした現マスロゴとの本格的な対峙を匂わせる形で締めとなった今回でしたが、やはり今回酷過ぎたな...と言わざるを得ないというのが自分の正直な感想。

神代兄妹も現マスロゴの所業を見て心変わりしたのかどうかとか飛羽真達の仲間になるのかとかは分からないものの、次回早速飛羽真達と肩を並べて戦っていてここは個人的に凄くうーんという感じ。特に玲花に関してはここ最近の言動からどんな風に現マスロゴから離反するのか、ここまでの行いにどう落とし前が付けられるのかを楽しみにしてたところがあったので今回サクッとその心変わりと思しき流れを済まされたのは残念だなぁ...なんだか今後の展開において楽しみにしてたポイントを軒並み高速で処理され気力が一気に落ちてしまった

 

と言いつつも、今回のこの惨状はただ単に制作陣が全部ダメダメだったという感じがあると思うわけでもなく、ただでさえ制作が大変なご時世で物語の構成が大変な中、急な変更があって展開が詰め詰めになってしまったんだろうかとか、そこに更にバハト/ファルシオンやエモーショナルドラゴンの本編登場というオーダーを出され余計苦しんで脚本作る羽目になったんだろうかとか、想像されることは沢山あるのでただ責めることができないなぁ...とも(緊急事態宣言どうこうでバタついてる中、いつ撮影が止まるともしれない状況でいつでも終わらせる展開にしないといけないのでは、という声も耳にしたし) 多分今回は誰が書いても誰が監督してもこうなってしまってたんじゃなかろうかとも思うところはあり、という感じ。

とはいえ演出としてもっと自然に見せられる部分や良くできた魅せ方もあったんじゃなかろうかと思う以上、頑張ったのでヨシとする気はないので、作品としては僕個人はあくまで「今回は酷かった」とあえてキツく言わせていただくというところで。せっかく良いところは良いんだから、もっと頑張って良い状態を保って行って欲しいなぁ...

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた