AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

勇者降臨

ウルトラマンコスモス

第1話「光との再会」

感想レビュー

 

 

優しさから始まるパワー

それが勇者

 

この度放送20周年を記念し、YouTubeウルトラマン公式チャンネルにてウルトラマンコスモスの週2話更新の定期配信が開始され、ファン一同は大いに歓喜しておりました。

コスモスといえば自分にとっても、当時リアルタイムで放送されていたものを追う形で視聴していた初めてのウルトラシリーズということで(初めてしっかりと視聴していた作品自体はガイアが先なのですがこちらは録画されていたVHSで観てたので)非常に思い出深い作品ですね。夕方にTVの前に座って観てたのが懐かしい...
一番最近しっかり観たのも実に4、5年前ということで、今回改めて観始めてみることに致しました。

 

優しさを兼ね備えたウルトラマンをコンセプトとし、従来のシリーズでもスポット的に描かれていた「怪獣を鎮める」「怪獣・宇宙人との共存・友好」というフォーマットを作品そのもののテーマとして落とし込むという新機軸が打ち出された本作でしたが、無茶な一面がありながらも怪獣に寄り添い困難にも諦めず挑む勇気ある主人公・春野ムサシの活躍や、優しさを体現したような青いカラーリングと敵の攻撃を捌き受け流す華麗なファイトスタイルが特徴的なコスモス・ルナモードの戦闘など、第1話から随所にそれがよく現れていて非常に目を引きますね 今まで設定としては存在してたりアグルとしてサブで登場してたりした青いウルトラマンがメインを飾ったり、初戦がいきなり倒す展開でなく怪獣を鎮める展開だったりしたのは当時のディープなファン的などういう印象だったのかな(自分は当時いつの間にかそういうものとして受け入れてたしそもそもウルトラシリーズにそこまでどっぷり期でもなかったので個人的な実感としてはその辺よく分からないのでな)

 

そんな斬新さに溢れた本作ですが、作品の様々なポイントにフォーカスしてみると、劇伴が昭和ウルトラシリーズでも何度も登板されておられたベテラン・冬木透さんによるものだったり、ルナモードの顔立ちや全体の輪郭が初代ウルトラマンぽかったり、細かいところだとリドリアスがウルトラQのリトラをモチーフにしていたりと、ウルトラシリーズの歴史をオマージュした要素がさり気なく散りばめられているんですよね。ここは非常に面白いポイント。

特に冬木透さんの劇伴に関しては、劇中の様々なシチュエーションを雄大で深みのあるメロディによって彩り物語の雰囲気をグッと引き立てていいて実に良いですね。聴いていて実に沁みるメロディだなと。ちなみに個人的なお気に入りはコスモス優勢時等に流れてる神々しく優雅な、安心感のあるBGMです(伝われ

2021年現在放送中のゼンカイジャーにおいて戦隊劇伴レジェンドの渡辺宙明さんが劇伴を担当しカッコ良いBGMで物語を彩っている際にも感じたことですが、素晴らしい曲を作られる方は時代を越えてなお現代の感性にグッと働きかけてくる名曲を生み出してくるのだなぁと尊敬しちゃいますね...お二方とも曲調はどこかレトロな深みがあるながらもちゃんと現代作品にマッチするスマートさがあるんですよねぇ 流石

こんな風に様々なオマージュを感じさせるコスモスですが、こうして様々にオマージュが用いられているのは本作がウルトラシリーズ35周年記念にして円谷英二生誕100周年記念の作品、そして21世紀最初のウルトラシリーズ作品というなかなかに記念すべき節目の作品であるのも理由でしょうね(こんな大事なことを、自分は今回の視聴にあたり調べていて初めて知りました、不覚!)。シリーズの節目を飾るリスペクト、そして新時代に送る新たな要素の両方がそれぞれ充実した作品だったわけですね

 

そんなウルトラマンコスモス、久方ぶりの視聴になるわけですがこうして改めて観てみるとまだけっこうツンツンしててムサシとバチバチ気味なフブキ隊員やTEAM EYESの作戦に割り込み怪獣に攻撃的に相対するいらんことしい防衛軍など、後のストーリーでも重要になってくる要素が細かく散りばめられており、作品としての基盤作りが巧いなと感じます。地球飛来時の大破壊やリドリアスをカオスリドリアスへと変貌させる際の邪悪さを感じさせる様など、カオスヘッダーを恐るべき脅威として描いてくる演出も強烈。ていうか最初のカオスヘッダーの街破壊のシーン凄いよなぁ、といつ見ても思う。第1話の特撮で一番力入ってたのはある意味ここじゃなかろうか

また本作は、子供時代のムサシとコスモスの邂逅を描く前日譚の劇場版「THE FIRST  CONTACT」が前提としてある故に、コスモスの登場がムサシ含む劇中人物達にとってはウルトラマンの再来というニュアンスを含んでおり、従来のシリーズとはまた違った趣があるのも面白いところ。幼い頃出会ったウルトラマンから貰った勇気を持って真の勇者として困難に立ち向かうムサシが諦めない心の下コスモスと再会し一つになった際の表情等は勿論のこと、ヒウラキャップの「帰ってきた...ウルトラマンコスモスが...!」の台詞と表情の情緒溢れる様もまたグッとくるのですわ(ここのヒウラキャップの台詞も細かいながら「『帰ってきた』ウルトラマン」オマージュというところになってるよね多分)

 

 

という感じで改めての視聴となったウルトラマンコスモス第1話、やはりとても面白かったです。今後も最終回まで更新していく予定ですが、週2ペースということで執筆カロリーは少々抑えめな文章になるかも...というとこはご了承を(もうすぐトリガーも始まるしな!) まぁ書きたいことはしっかり書いてくつもりなので今後もどうぞよろしく

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた