AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

今日はこのくらいにしといてやらぁ

機界戦隊ゼンカイジャー

第12カイ!

ノロノロマイマイ、カタい貝!」

感想レビュー

 

 

ここ最近「柏餅の世界」だの「鬼ごっこの世界」だの尖りに尖ったイカれた世界の力がワルドのモチーフになってたせいで、今回のカタツムリワルドを見て「カタツムリの世界かぁ...けっこう普通だね」とか思ってしまうという自身の認識汚染を実感することとなりました() 普通って何かな...(でもカタツムリ種族が生息する世界、ってのは割とありそう)

 

世間の子供達や介人達が揃ってゾックス/ツーカイザーを支持する風潮に、ジュランとマジーヌは面白くなさげ、という感じの導入から今回はスタート。あんだけ好き放題やってても世間の人気って向くもんなんだなぁ...まぁ実際ツーカイザーのバトルはカッコいいしトジテンドもきっちり倒してくしで支持されるのはある程度はさもありなんというところだろうか。しかしゾックスの人気に張り合って子供達に必要以上にグイグイ迫っちゃうジュラン、そういうとこ(がオジさんなん)だぞって感じで笑う

 

今回の怪人、カタツムリワルドはあらゆる事象の動きがスローになるフィールドを展開する(しかも弾丸だろうが人だろうがそこに後から立ち入っても問答無用でスロー化)という割と厄介な能力持ち。ツーカイザーも飛んで火に入るなんとやらで一時は完封し、介人達も危うく嵌りかけた、と相手に悟られさえしなけりゃ完全に初手取れるポテンシャルあったし、速度操作の能力持ってるキャラはやっぱり強い

 

そんなカタツムリワルドの能力を破るために介人達とフリント&弟ズがカラフルでホットケーキを食いながら作戦会議に出るという一幕があったけど、前回の一件を経て少なくとも介人とフリント辺りは普通に会話するくらいのテンション感になったって感じがするね 微笑ましい

ここの場面見てて思ったけどやっぱりメインキャラがみんなで騒がしくも卓を囲んで飯食うシーンは少し入ってくるだけでも空気感が適度に緩んで良いなぁと。ちょっと距離感空いてるキャラ同士でも、こうした団欒を通した描き方次第で少しずつ仲良くなってく様や適度な距離感を保つ様などが自然に描けてキャラ描写の幅が確実に広がるものね 戦隊シリーズはこの辺描きやすいのは大きいね

という感じの今回のゼンカイの団欒シーン、初対面(だったよねたしか)のカッタナーとリッキーの境遇にも寄り添い穏やかに会話してあげたり、その場にいないジュランとマジーヌに加えゾックスのホットケーキも置いといてあげたりと、界賊衆にも分け隔てない懐の深さでヤツデ婆ちゃんが何気良い存在感を発揮してたのは個人的に非常に好み。濃い存在感を発揮するわけではないけどこういうちょっとした所で特有の良さを発揮する脇役レギュラーキャラ良いよねぇ ヤツデ婆ちゃんは今後もゼンカイ一同およびゴールドツイカー一家をさり気なく和ませたりする日常の存在であって欲しいね

 

そして中盤でのカタツムリワルドとの対決。スロー状態のまま無駄に踊ってばかりいるように見えて、実はカタツムリワルドが接近してきた時それを迎撃し近寄らせないようにするためのマーカーを配置していた、というゾックスの抜け目なさが強調されたのが実にグー。このマーキング能力は第10カイの戦闘でも印象深くスタイリッシュに描かれていて割とお気に入りだったので、再度使用されただけでなくストーリー展開の中で意味ある形で用いられたというのが実に嬉しいところ。こういう設定のストーリー上での活用は大好物なんでね...
その後介人・フリント達の協力で放たれたターボレンジャーの力によりゾックス達や一般人は解放され(ここで「人間ちゅわん達にげてー!」と叫んだガオーンに続き、ブルーンが「キカイノイドの皆さんもにげてー!」と付け足すという、ガオーンのブレなさとブルーンの真面目さをさり気なく描くカットがあったのが好きw)、逆襲とばかりにここで待ちに待ったゼンカイジャーとツーカイザー同時変身、からのOPをバックに総員アクションマシマシでのバトル、という流れになりめちゃくちゃに熱かった!6人が形式上とはいえ共同戦線を張るこのタイミングでOPをかけるという分かってる感といい、最近少なめになってたキカイノイド組のアクロバティックな戦闘&特殊演出多めのバトルの魅せなど、見応え抜群でした ただしツーカイザーは名乗りに加わらない、というここぞの締まらなさも込みで良かったw

ちなみに自分は恥ずかしながらターボレンジャーに明るくないのでピンと来なかったものの、この一連のシーンでのターボレンジャー周りの描写においては、ターボレンジャーの能力がターボをかけて動きを速めるという実際のターボレンジャーには当てはまらないものであることにセッちゃんが軽く突っ込んでたり、ツーカイザーによる能力の使用で浮かび上がったビジョンがターボレンジャー本編でゲスト的に登場した6人目の戦士としてのブルーターボだったりと、メタ的なツッコミを先んじて入れる、原作の細かなネタを拾うといった感じで一工夫入れた演出が入れられていた模様。こういう遊び心は良いですな ツーカイザーがレジェンド能力使うようになったことでこの辺が充実し始めたのは大きいなと

 

そして巨大戦では満を辞して遂にツーカイザーの巨大ロボ・ツーカイオーカッタナーが登場。記念すべき初戦ということもあってか、敵との間合いを図って動く残心の演出や、クオリティ高めのミニチュアの下で重量感スピード感高めに敵を斬り結ぶバトルなど、魅せが凄く力が入っていて実に良かった。しかもバックで流れる挿入歌がシンケンジャーEDを歌われていた高取ヒデアキさんで且つ「ワッショイ!」の歌詞やかなりシンケンジャーEDっぽいメロディも入ってくるなど物凄く粋だったのもたまらんね リアタイ時ここはかなりテンション跳ね上がった

 

...と、ツーカイオーが色々持ってった巨大戦でありましたが、出てたんすよ!ステイシーザー専用ロボのバトルシーザーロボも!

黒と紫が基調となり赤を差し色とした、ゴツさと機械感高めのデザインがシンプルにカッコ良く、それでいてバトルシーザーロボという名前やポン刀が武器という点など、ステイシーザーのモチーフとされていたバトルフィーバーJのロボ・バトルフィーバーロボを意識した部分が感じられるところがあったりと存在感は抜群だったんだけど、ツーカイオーがインパクト掻っ攫ってっちゃったねぇ() 登場回ズラしてやれよ!!でもOPの時点でステイシーくん退却時の「今日はこれぐらいにしておいてやる!」というコテコテの捨て台詞を流したりもしてたし、多分登場被らせたのはわざとだろうなぁと...w なんつうステイシーくんに対する非情さ()

しかしイジルデがロボ開発作業中なのに乗じて作戦に乗り出すバラシタラさんといい、バラシタラさんの作戦中だろうと問答無用でバトルシーザーロボをぶち込むイジルデといい、トジテンド幹部は自分が一歩先を行こうと必死だなぁ...などと思ったり ボッコワウス様に怒られるのを恐れて若干慌ててたバラシタラさん不覚にもちょっと可愛げを感じたw

 

こうして戦闘は無事終幕。中盤辺りにジュランがゾックスに語りかけた話題に沿う形で、ゾックスが妹や弟のことを信じ、離れていても一緒に戦っている意識を持っていること、それでいて最後に自分の命に責任を持てるのは結局は自分なのだから、弟や妹が助けに来ることを進んで待つようでは生き残れないと思っていること、などといった家族への信頼と界賊としてのシビアでストイックな信念が両立された一面を見せたのも面白かったですね。ゾックスの家族愛も我々とは違うドライさのようなものを感じる価値観もコンスタントに描かれてきていたので、きっちりゾックスのキャラとして納得のいくものになってたのが良きでした

 

 

以上、ゼンカイ12話でした。同時変身を経たり肝心のゾックスはいないもののゼンカイ一同とゴールドツイカー一家が卓を囲んで一緒に作戦立てたりと、少しずつゼンカイツーカイの協力に向け布石が敷かれてきてるのかな?という印象を受けますね。ゾックスがなおも自分の道を行くというのもアリな展開ですが、もし両者がしっかり一緒に戦う仲になる展開があるならどうなるかなぁ

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた