AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

花魁佐賀にて生く

ゾンビランドサガR(リベンジ)

第8話「佐賀事変 其ノ壱」

感想レビュー

 

 

待望ッッッ

ゆぎりんメイン回ッッッ

 

今回はまさに、第1期にゆうぎり姐さんのメイン回がなく寂しい想いをしていた全ゾンサガファン歓喜の回だったのではないでしょうか かく言う自分もそれはそれは惜しい気持ちでいっぱいだったのでね...!リアタイ勢はこの想いをこの日まで持ち続けていたと思うと色々と込み上げる者がある

 

時は遡り明治、身請け(お客の男性が気に入った花魁を指名し、前借金を支払うことで勤めを辞めさせること、またその上で花魁を娶ること、らしいです)により地図からその名も消えてしまったかつての佐賀へとやって来たものの、自分を身請けした旦那が亡くなり独り暮らすゆうぎり姐さんの視点から物語は始まります。

知り合いもおらず、会いにくる者は伝説の花魁だった自分を訪ねてくる者ばかりの生活に寂しさを覗かせる姐さんが、佐賀の名を取り戻そうとする運動に励む青年・百崎喜一に出会い、自身に1人の人間として純粋に接してくれる彼との交流に明るさを滲ませていく様が全体通して描かれており、今でこそ達観した姿を見せる彼女だけど、その背景として存在する波乱多しな生涯の様を僅かながらも垣間見た気がしましたね。

そもそも花魁自体が華やかさの裏に多くの苦労などが存在するものである上に、花魁を辞めた後も慢性的な孤独がついて回る人生だったとなると、人の温もりに飢えていたのかもなぁ...(自分目当ての客同士が争うほどの身となると余計に) そう思うとキラキラと輝く新しい物に溢れる世を、真に心通ずる仲間達と共に歩む復活後の現世は姐さんにとってどれだけ尊いものだったのだろうかとか思ったり

...今回はそんなゆうぎり姐さんの現代での生活を取り巻く人々のそっくりさんも本編中で点々と登場しており、姐さんと絡むことこそなかったもののやたら存在感に溢れておりましたw 現代と違ってピシッとしてて真面目そうな巡査さんとか、よく泣く妹(...いや、弟?)を「ブッ◯すぞぉ!?」とか言わずあやす優しいお姉さん辺りが個人的にお気に入り。

しかしたえ似の令嬢はなかなかインパクトあったなぁ...w お淑やかだとたえってちゃんと美人なんだなぁと実感。かつて第6話で登場した山田家の墓に刻まれた名が「山田家代々之墓」となんだか立派な感じだったりもしたので、たえの血筋となってる山田家も実は良いとこの一族だったりするんだろうか

 

という感じでゆうぎり姐さんの過去に触れた今回だったものも、その内面や生涯における重要なポイントなどがより深く描かれるのは次回になりそうということで、今回はあまり深いところまで突っつくことはありませんでしたが、むしろ重要なのはここから。

先程も軽く紹介した彼女と交流する青年・喜一なのですが、彼、CV:宮野真守で佐賀を名実共に取り戻そうとしてる青年、というあまりに馴染みのある、というか巽幸太郎のそれって感じのキャラ造形してるんですよねぇ...彼が喋ってるのを聞いた時点から薄々考えたことではありますが、恐らくは幸太郎...もとい乾くんの血筋の祖先に当たる人物では?と思ってしまいますね 果たしてどういう繋がりなのか...?

更に注目すべきは彼の祖父であるという人物。1期終盤や2期第1話に登場しており、幸太郎と知り合いでゆうぎり姐さんとも何かしらの関わりがあるらしい、ゾンビィ⤵︎疑惑のあるバーのマスターにそっくり...というかまんま(CVも大塚芳忠)であるという時点でキーパーソンなのは火を見るよりも明らかな彼なのですが、特筆すべきは彼について喜一が語った「俺に昔の力があれば死人を蘇らせるくらい朝飯前だ、と言っていた」という発言。ここだけ聞けば単にぼけかけてしまっている老人の妄言のように聞こえるものの、何がどうなってそうなってるのかなどが一切合切不明な、本作の根幹たる要素「少女達のゾンビとしての蘇生」という現象を目にしている我々からすると、それを例のバーのマスタークリソツの老人が語っている、というのは凄まじく気になるところ...

ちなみにそんな喜一の祖父である老人の名前(EDクレジットにて確認)は徐福というそうなのですが、この徐福という名前について軽く調べてみたところ、

「徐福とは、秦の始皇帝の命で不老不死の霊薬を探しに日本へ渡って来て、そんな中やってきた佐賀にて不老不死の霊薬『フロフキ』を手に入れた人物」(※意訳)

的な説明が出てきたんですよね

...マスター、思った以上に「佐賀」にも「ゾンビ」にもかかってる重要人物だな!?

徐福伝説(佐賀市) | 観光情報検索 | [佐賀県公式]定番から穴場スポットまで佐賀をまるっと楽しむ!あそぼーさが

個人的にゾンビィ⤵︎化についてとかそこら辺はオカルティックさ全開な要素なだけあって適当にぼかすか何かすると思っていたので、史実にも存在する佐賀にまつわる人物の言い伝えを交えてかなりしっかり掘り下げてきそうなのは物凄く驚いたな...
幸太郎との共通点、どころか血筋の繋がりさえ感じさせる喜一という青年

そんな喜一とも幸太郎とも関わりを持ち、作品の根幹に大きく関わっていそうなマスター/徐福

更に、明治の世にも現代と同じツギハギ姿で存在しているロメロ(他のキャラみたく「◯◯似の〜」というクレジットでなくまんま「ロメロ」と書かれてたので恐らく本人)

彼らが現代へどのようなものを繋ぐのか...とてつもなく気になってきた ロメロは徐福の霊薬の力の試用とかで生まれたゾンビ犬...とかなのかな

 

と、気になるものを多く示した話となりましたが、ストーリーとしては喜一の佐賀を取り戻すための活動と、そこに迫る暗雲...というのが軸になっていました。

そんな立ち込める暗雲に何かしら関わっている雰囲気な喜一の友人・正次郎、一見すると喜一の良き友人にして理解者という感じで喜一の聞いていないところでゆうぎり姐さんに話す内容も概ねそういう感じであったながらも、にわかに盛り上がる兆しを見せる喜一の活動に表情を僅かに曇らせたり、姐さんとの会話でも彼の活動に何か思うところがあるような態度を見せたりと、なんか危うい感じがしますよね...彼の正体、というか本心や如何に

 

 

以上、ゾンサガR8話でした。想像以上の巨編になりそうなゆうぎり姐さんメイン回に気持ちが沸き立つと共に、ここにきて本作のメインテーマや設定の根幹に深く深く迫りそうな描写に驚愕と興奮が隠せない、というなかなか気になる回になりましたね。姐さんの過去を掘り下げるとなると時代柄毛色がまた異なるだろうとは思っていたものの、作品の秘密自体に大きく関連してそうな話になるとは思ってもみなかった...
とにかく次回が楽しみでならない、に尽きますね 期待が高まる

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた