AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ストリウス終末紀行

仮面ライダーセイバー

第41章「二千年、綴られた願い。」

感想レビュー

 

 

流しそうめんやっとる場合かァーッ(バシ

...って一瞬思ったけどよう考えりゃ分かりやすく巨悪なイザクを完膚なきまでに叩きのめして平和を守ったと言えるわけだしそりゃ祝杯の一つも上げますわなと

しかしこの緩いノリの日常みたいなの自体は素直に楽しいけれど、今までそういう描写やる暇もないくらい怒涛の展開だった中で物語も大詰めになった終盤にこういう描写入れてこれられると個人的には「もっとちょいちょいやって欲しかったわね...!」みたいな気持ちになる 「本当なら去年の暮れに私の打った年越し蕎麦をみんなで食べるはずだったからなァー!」とか「蓮もいればもっと良かったんだがな〜」とか言われると何とも言えない気持ちになっちゃうし...()

最近は尚のこと縦軸強めだからそういうのやりにくいだろうとはいえ、やっぱストーリー展開に適度にゆとりがあってキャラ同士が何の気ないやり取りするシーンとか入れられる感じが良いなぁ...と思う

 

今回はタッセル側からの久々の接触があり、二千年の真実など色んな情報が登場人物達の間でも周知されることとなりました。

以前にも語られていた「ストリウス達3人が力に手を伸ばし全知全能の書の力を取り込んだ結果メギドとなった」って話に関しては、やっぱり少なくともストリウスが大きく噛んでそうな雰囲気あるなぁと感じましたね。ワンダーワールドに降り立ち力に触れた瞬間に、力に魅入られた者達が争い滅びゆく混沌を愛でるようになった、というのがストリウスの本性らしく、実際ワンダーワールドへやって来た直後に怪しくほくそ笑む描写があるのでそれが彼の真の思想・目的、そこに至った経緯といったところでしょうな(世界を争いに満ちたものに変えようとしているイザクと共謀したのも自身の興味が強く惹かれたからなんだろう)。この性格がワンダーワールドに降り立った時点で芽生えたものなのか、タッセル(ビクトール)達といた頃からそういう兆候はあったのか、は気になる

「物語は結末があるからこそ美しい」という持論自体は「物語」をテーマとする本作にも通ずる部分があるし、物語というものへのスタンスとして理解できるものがあるけど、そこから転じた「人は死ぬ時が一番美しい」という思想や、それに準じてレジエル、ズオス、イザクの最期を楽しんでいたという事実は、なんともナチュラルサイコ感があってゾクリとするところ。「結末」というより「終末」にこそ美を見出してると言うべきか(この辺でハッピーエンドを望む感じの飛羽真とぶつかることになるのかな)

にしても、最期の瞬間の描写から元々は気の良い真っ当な人間だったのではと考えられるレジエルとズオスの2人が何故力に手を伸ばしたのかという理由について「ストリウスが2人を唆して力へと手を伸ばさせたのでは」と以前に考えたことがあったのですが、今回の話を見ると実際のストリウスが2人の破滅を是とした上で唆した可能性も考えられてなんともゾッとするところ。本編描写だと、(少なくともタッセルの視点では)3人が揃って力に溺れたように描かれてたのでレジエルとズオスも単純に何か気の迷いを起こした可能性もあるからまだ分からないけれど、ストリウスがこの2人とイザクの最後に恍惚とするシーンがあるのを考えると...コワイ!!

冒頭の語りがタッセルではなくストリウスによって行われるという不穏な描写と合わせ、ストリウスが終盤をどう掻き乱すか楽しみである

 

また、タッセルの口から飛羽真とルナの関係性・その先に待つ辛い結末についてが登場人物達にハッキリと伝えられるに至ったけど、この情報は前回のタッセルからルナへの語りをはじめ、今までの話の中でちょいちょい小出しにされてた情報だったので、登場人物側の衝撃度はともかく視聴者からするとちょっと新鮮味や驚きは薄かったかなぁ。ここに関しては今までの話の中での言及をもっと仄めかし程度に抑えて、今回のような登場人物達全員に情報が伝えられるタイミングで視聴者にも真実・核心を開示するくらいで描いた方が、視聴者の驚きとストーリー展開の中での衝撃度が合致してもっと面白くなったかなと思うところ(劇中キャラ・本編展開の進行度と視聴者の認識の齟齬、というセイバーにおける作劇の短所がまた出てしまったように思う)。

とはいえ、終盤も終盤なだけに飛羽真が「そんな未来も変えてみせる」とブレない決意を示し物語をそこから熱く盛り上げる展開はストレートにグッときたところで、クライマックスの展開を引き締めてくれて良かった。飛羽真がここをどう覆してくるか

 

後半の戦闘ではクリムゾンセイバー&バスター&スラッシュと、前回のメイン3剣士に続きベテラン2人とのタッグが実現。十聖刃の力によりバスターの激土二刀流スラッシュの錫音・銃剣両手持ちという普通では不可能な画が展開されたり、クリムゾンセイバーの十聖刃納刀&烈火居合の必殺技が披露されたりと、これ〜!って感じの絶妙にツボを押さえた絵作り・ギミック活用がされててカッコ良きでしたね。大剣二刀流はカッコ良くならないわけないし、錫音二モード併用は何かの形で見たかったシチュだったのでナイス ブレイズが披露した納刀居合同時使用も超イカしてたのでまた見れて良かった

ほんと十聖刃のギミックがこと終盤においても活用され続けていて、それでいて強敵相手に強さを発揮してくれているのは非常に嬉しいですな

 

そして今回、本格的に動き出したストリウスを真っ先に迎え撃ったデザスト。以前にやはり回収していた虚無を使用しファルシオンとなって挑みかかりました。このデザストファルシオン、絵面的にあまり変わりないかと思ったけどグラッジデントと虚無の二刀流による荒々しくも無駄のない立ち回りはバハトとはまた違った趣でなかなか見応えがありました。ファルシオン状態でのカラミティストライクは激熱。なんか今回の時点でもう虚無は手放したっぽいし次回も使ってないっぽいから今回きりの出番だろうけどカッコ良かったし勿体無いな〜と思ったり。ファルシオンが可動フィギュア化するなら是非にグラッジデントも付属させて欲しい

そんなデザストでしたが、ストリウスの狂気に対し「お前...さっきから何を言ってるんだ?」ってめちゃくちゃ真っ当な返しをしたり、蓮を傷つけるといった旨の台詞に対し激昂したりと、およそ敵サイドとは思えないような言動しててなんかちょっと面白かった。w 特に後者に関しては蓮に影響されたことによる変化が窺えてなんとも興味深かったところ。蓮もデザストがいないことに寂しそうにしてたし、この2人はほんと特殊というかなんというか、ともかく何か惹きつける信頼のようなものを感じますね

しかしストリウスおよびカリュブディスとの戦闘の中でデザストはアルターライドブックを損傷。デザスト自身もそれを神妙に眺めるなどなんとも不穏な空気が漂ってたな...と お前消えてしまうのか...?
蓮に勝負を挑むような言動をしてる辺り、死期を悟って憂いなきようやることを全てやろうとしてる...とかなのだろうか トリックスター・デザストの花道が見逃せないところである

 

 

以上、セイバー41話でした。物語の根幹が語られると共に飛羽真の決意が改めて強調され、いよいよ終章か、という感じ。これだよッ!って感じの演出を多く押さえた戦闘シーンは見応え抜群でした

ストリウスの狂気やデザストの想いなど、注目したい部分も多くあり、是非最後まで見届けたいものです

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた