AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

メロンパン買ってこいよ夏海!

トロピカル〜ジュ!プリキュア

第19話「まなつパニック! 学校の七不思議!」

感想レビュー

 

 

半ば強制的に任命されたようなもんである部長としての役割を為そうとしてるのに部員達からほぼほぼ忘れられかけていたあすか先輩、あまりにもかわいそう()「忘れてた...」とかど直球で言っちゃうみのりん先輩は流石にちょっとあすか先輩に謝ってさしあげろ

 

今回は裏山の廃屋にまつわる人形の怪奇にまつわる、夏らしいちょいホラー回...になると思ってたけどそんなことはなかったぜ!な話。まさかのけっこう良い話にして割と重要なターニングポイントになりそうな話になってて驚いたわね 因みに今回、他の視聴者の方が気付いてたポイントだけど部室に第14話の幼稚園回で園児達が描いてくれた絵が貼ってあったり、まなつの持ってる学校のお弁当が第8話で作ってたくるるん弁当だったりと、細かなところで過去の回の要素が本編中に登場する小ネタが仕込まれており、これはなかなか面白いなと思いましたね。くるるん弁当なんかは今でもまなつが起きてお母さんの朝食・お弁当作りを手伝ってあげてるのかな、なんてことが想像されて話の広がりを感じられるので実に良きですな

 

不意のアクシデントで遭難し廃屋に身を潜めていたエルダが、廃屋調査でやってきたまなつにひょんなことからお化けの人形と間違われてしまい、怖がるまなつを脅かして食料調達として良いように使いっぱしる中で芽生えていく奇妙な情を描く今回のストーリー。まなつはエルダをエルダではなく喋るお化けの人形と思って接し、エルダも姿を隠して話すので相手がプリキュアその人だとは知らないまま使いっぱしる、という互いが敵対存在だと知らない状況での交流の中、最初はお化けだからと怯えてたまなつは人形(エルダ)に対し自然と砕けたやり取りをするようになってその身の上(※エルダの適当な嘘)にも同情していき、それを聞いてたエルダも、まなつのありのままの優しさに触れて徐々に心を許していく、という展開がなんともほっこりしましたね。敵同士の存在が各々の素性を知らないままに何かの形で触れ合い垣根なく仲良くやり取りを交わすことで、新たな価値観や感情を得たり、相手の純粋な人柄や想いを理解するという展開はほんと何とも言えない魅力に満ちていますね...

 

しかしまなつ、怖いものなしかと思われたけどお化けの類が普通に苦手というのは意外だったな...まなつが怖がりかもと思ったからって確認がてら即脅かしにかかるみのりん先輩悔い改めて() まぁGとか虫は普通に得意だけどホラーは別に得意ではない、ってのは自分もそうなので分からんでもない 

でもそこで相手側に踏み込む何度も交流する内に怖さも忘れて普通に仲良くなってしまう、ってのはなんともまなつらしいな...と

そのお化けの類への恐怖感、というところで、さんごが普通に怖がりながらもやるとなったらやる気出してしっかり踏み込める性分だったのもまたちょっと意外ね(廃屋探索も1人で動いてるカットあったしだいぶ肝は据わってると思う) 「怖いけどがんばります!」ってやる気入れるのかわいい。

 

終盤、エルダを探しに来た幹部2人とプリキュアの戦闘が始まった時に、エルダは今まで接してた相手がまなつ/サマーだったことに気付くものの、今までの交流で芽生えていたまなつへの情から、戦闘の最中でも人形のことを想い踏ん張るサマーを間接的に助ける行動に出るに至りました。エルダ的にはあくまで貸し借り無しということにしたい的な態度って感じだったけど、きっとまなつ/サマーの純粋な気持ちをせめて今だけは裏切りたくはないみたいな想いがあったんじゃないかな...とも。自分本意で子供っぽい振る舞いの多いエルダが色々あるながらも他人の心を思いやったのは実際大きな変化だしね(得意の子供っぽい振る舞いをサマーを助けるために明確に演じる形でやった、というのもなんだか胸熱)。この一件で抱いた感情は今後エルダに何か影響していくのかなぁ。なかなか重要なイベントになったと思う

にしてもエルダを普通に(恐らく)何日も探し回っていたであろうチョンギーレさんとヌメリー姐さん、仮にも悪役とは思えないほど真っ当に優しいな...普段からそういう扱いしてるのもあるとはいえ、エルダの腹痛の演技にも戦闘そっちのけで心配になったりしてて仲間意識はほんと強いな...ってなる

ラストは、廃屋から人形が忽然と姿を消し、持ち主が現れたのかもと安堵するまなつ達、そして後回しの魔女一派の本拠で廃屋から持ってきた人形とままごとに興じるエルダ、という画で締め まなつに後顧の憂いを残すまいとして持ってったんだろうかとか、エルダ自身色んな思い出作ったあの人形に少なからず思い入れができたんだろうかとか、色々想像されてほっこりする締めでしたね。てか敵サイドの描写でほっこりさせてオチってなかなか珍しいタイプよな やっぱり後回しの魔女一派は本質的に愛着湧くキャラ造形してて良いな...ご飯にできたよとエルダを呼びに行くチョンギーレさんがあまりにも家庭的なお父さんすぎて好き

 

 

以上、トロプリ19話でした。互いの素性を知らずに敵同士が仲良く交流し、そこから思わぬ情が生まれる、という思わぬアプローチからのストーリーで面白く、ここでエルダの変化が窺えたのもこれからの話において重要になってきそうで非常に惹かれる話でしたね そして後回しの魔女一派幹部陣のアットホームっぷりを再確認した回でした。w 好き過ぎる

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた