AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

出会わなければ

仮面ライダーセイバー

第43章「激突、存在する価値。」

感想レビュー

 

 

ルナに食い気味に怪しい奴認定されて警戒される倫太郎、不覚にも笑ってしまった からの怪しい奴認定されても慌てず物腰柔らかに話しかけ、「おっ、上から失礼」とちゃんと子供の目線になるようしゃがむイケメンっぷりよ

 

今回は物語の要所要所でストーリーの一つの軸としてフォーカスされてきた蓮とデザストの関係性の決着をメインとして描くストーリー。

歪な繋がりから始まり共に行動してきたこの2人が、死期が近づく中で自身の存在する意味を想い荒れるデザストに蓮が全身全霊でもって戦うことで彼の存在理由を刻み付け、デザストも蓮に全力で向き合い「そのままの自分を信じて進め」と道を示す、という感じでそれぞれ相手の抱くコンプレックスを理解した上で剣を交えそれを振り払う展開は、この2人の間でこそ成り立った奇妙で特別な信頼を感じられ、特殊ながらも不思議な味わいがありました。蓮が自分のことを想い全力でぶつかってきてくれることに対しデザストが嬉し泣きの嗚咽混じりといった感じの声色でいつものように振る舞うシーンの内山さんの繊細な演技がとても好き。デザストの蓮に対するシンパシーと、なんだかんだ言いつつもデザストを滅すべき敵と捉えず接してきた蓮の対応があってこそ生まれた、絆とも友情とも違う不思議な関係性だよなぁ 刃を交えて理解し合うセイバーならではな決闘展開も、自身の存在を懸けて強さや闘争を求めていたこの2人だからこそより映えて良かったし(思えばデザストが最近になって虚無を主武装として戦うようになってたのは、聖剣を手に自身の信念をぶつけ合う、というセイバーの決闘の構図を蓮vsデザストにも当て嵌めようという演出的な意図もあったからなのかもね)

 

という感じで、デザストが蓮をある種の師匠のように導く構図など概ね見たいものも見られてグッとくるものはあった蓮とデザストの最後の対決でしたが、2人の決闘中やたらにしんみりとした挿入歌を入れてきたり、そもそもの2人のやり取り全体が妙に感動チックなテイストの表現をされてたりと、なんかこの2人の関係性を凄く劇的にしてやろう!的なあざとさみたいなものが演出に出過ぎた感があったのは正直個人的にちょっと微妙だったところ(紅生姜うんぬんとかも込められてる意味合いについては理解できるものの、この流れの中だと少々露骨に象徴的な要素を充てがった感があり自分としては少しくどく感じた)。自分がこの2人の決着にそういうものを求めてなかったという好みの問題によるところが大きくはあるものの、どうも盛り上がりきれなかったな...と感じた(剣を交え語らう決闘の熱量をもっと押し出す感じの方が今回は良かった、と思っている)。

元々デザストのキャラクターおよび蓮との関係性の印象付けに関しては公式TwitterでのショートストーリーやスピンオフなどTV本編のストーリーの外で主に行われており、TV本編が進む中で描かれる2人のコンビについてもそれらの蓄積を基にして視聴者に愛着を持たせていたと感じる部分が大きかった(デザストも蓮も序盤はだいぶ持て余してて上手く描けてたとは言い難いし。本編でなかなか描けない故の苦肉の策でもあったかもだが...)ため、こういった外伝・スピンオフや本編の外での企画でのキャラの印象を本編での掘り下げに落とし込む手法が苦手な自分としてはそこまで好きではない部分もあった(物語の主軸であるTV本編単体でも十分納得できるけど後のスピンオフなどでより作中要素や物語に深みが増す、というのは全然良いけど、さもスピンオフを知ってることが前提かのような感じで特定のキャラの掘り下げなどを必要以上にそちらに落とし込むとTV本編自体が「一つの作品」としては破綻すると思うので)ものの、この2人の関係をストーリー上で群像劇の一環として話の一つの軸に据えて印象深く所々で描いてきてたことは仮にも面白い取り組みだと感じてただけに、最後の最後で本編外の要素の積み重ねまで一緒くたにした2人の関係の「エモさ(あまり好みの言い回しではないが敢えて使わせていただく)」みたいなものに盛り上がりを委ねすぎたような印象を受ける演出がされたのがちょっとな...という気持ちになったって感じです。TV本編で後半になって描き出された2人のキャラクター性や関係性がそれ単体でも曲がりなりにも味わいがあり、自分としてもその決着に期待が膨らむものだった故に、せめて本編外でのキャラの印象付けはあくまでも土台とした上で、本編で描いてきたことそのものにもっと重きを置いてまとめて欲しかったな...と。

無論エモさに依りすぎたどうこうは自分の抱いた個人的な印象にすぎないので当てにはなりませんが、少なくとも仮面ライダーセイバーという一つの作品の一番の軸であるTV本編で描けてるものとしては、不満な部分の残るものだったとは自分の正直な感想です

 

と、蓮とデザスト関連は印象的ながらも色々思うところがある形になりましたが、それ以外の本筋の部分は、人間を閉じ込めた本やソフィアの分身とも言える存在を容赦なく餌として飛羽真達をせせら笑うストリウスの邪悪さや、神代兄妹の巧みなコンビネーション・クロスセイバーの界時抹消攻撃といった特徴的な演出が目立った飛羽真・神代兄妹の共闘など、目を見張る部分が多くて面白かったですね。サーベラの煙化特攻をカリュブディスが迎撃する寸前で界時抹消で割り込んできたデュランダルが攻撃を見舞うという視聴者の不意をも突く連携はカッコ良かった。

またストリウスの振る舞いに関しては、巨悪としての存在感をここにきてよりグッと増す形になってて実に良きでしたね。イザクと入れ替わりでラスボス格に名乗り出た割に行動がこじんまりとしてて、これだったらイザクの方がまだハラハラさがあったかなぁとも思い始めてたタイミングだったので、ちょうど良い時にしっかりインパクト出してきたのはグッド

物語の結末は私が決めます!と明確に飛羽真とダブらせた台詞回しも見せてきて、ラストに向けどこまで印象を刻んでこられるか楽しみ

 

 

以上、セイバー43話でした。蓮とデザストの決着を主軸としたストーリーが展開され、グッとくるものはあったものの演出面ではもう一つ盛り上がりきれない形になったのが個人的に惜しかったところでしたが、一先ずの綺麗な着地がなされ、ここからの蓮の描写は気になる。

ストリウスが存在感を出し始め、本筋もどう動いていくか楽しみなところなので、より注目していきたいですね

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた