AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

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ウルトラマンコスモス

第17話「異次元の罠」

感想レビュー

 

 

ウルトラシリーズの看板的な存在の1体である三面怪人ダダをモチーフにした三面異次元人ギギの初登場回。ボディの白と黒の幾何学模様とか三つの顔のそれぞれの目の色が赤・青・黄と違うところとかのデザイン性は勿論のこと、人間の縮小化や研究所を襲撃して占拠する展開も凄く原典に寄せていて、かなり力の入ったオマージュキャラになってるのが面白いですよねぇ 頭部が回転することで三方向にそれぞれ位置する顔が入れ替わるギミックもユニークで好き(ダダも元々は3つの顔が回転して現れるギミックが取り入れられる予定だったらしいので、ある意味現代における技術の発展を活かしたそのギミックの実現とも言えるかもですな)

と、かなり原典の要素が強く意識されたキャラであるギギだけど、実際のところのギギって単に「ダダのオマージュキャラ」的な認識に留まらず、ちゃんと「ギギ」という一キャラとしてファンの間で人気を獲得してる印象を個人的に受けるので、オマージュ元にも劣らないきちっと独立した存在感を確立してるのは凄いよなと思う。コスモスを代表する怪獣・宇宙人の1体といっても言い認知度だし。これはある意味オマージュキャラとして大成功だと思うわね

 

そんなギギの集団移住計画および人類の縮小管理化計画を目的とした侵攻を迎え撃つ戦いを描いた今回のストーリー。薄暗く閉鎖的な雰囲気漂う研究所や縮小化した人間を閉じ込める迷宮の描写、神出鬼没に現れ出るギギ達の醸し出す不気味さがなんとも言えない緊張感を生み出しており、SFホラーとして面白い回となっていましたね。

今回の話におけるギギ達の価値観も、言葉は通じるし論理的な思考も可能だが、その実(種族の存亡がかかっていて時間や余裕が無いというギギ側の事情もあるとはいえ)人間に自分達の都合を一方的に押し付け、さも当然のように相手側を下に見てその尊厳を奪うことを前提としたロジックを強行するばかり(しかも露骨な悪意があるわけでなく「なんでちゃんとそっちも生かしてやるような妥協案出してるのに怒るの?」とそれこそが合理的で当たり前、て感じで彼らにとっては半分当然の思考らしいと窺えるのがまた)といった感じで「意思の疎通はできても分かり合えない存在」について描いてるという点で、他者との共存をテーマとするコスモスという作品においては何気にかなり重要な意味を持っていて興味深かったなと思います(ただ後述するヒウラキャップの話に引っ張っられたのもあってか、今回の話の中でこの「意思の疎通はできても分かり合えない」という要素自体は描き方が少々詰め気味であまり踏み込み切らない形になったのはちと惜しい)

とはいえ、お互いが相手を尊重し柔軟に徹底して妥協点・解決策を見出せばなんとか穏便な共存もギリできそう...とは感じるのよねギギ 残念ながらギギ族にはそんな悠長にしてる暇がなさそうだし、人間側も自種族のことで精一杯でありあまり余裕はない、とままならないのだが

ギギと人間のコンタクトという点は後々の話でもまた新たなアプローチで描かれるのでお楽しみに。

 

そんなギギ周りのストーリーと並行して描かれていたのが、完璧を追求するサワグチ女史と想いの強く込められた不完全さこそを尊ぶヒウラキャップの関係性。見解の相違からすれ違ってるように見える2人だけど、サワグチ女史も完璧というものを盲信してるわけではなくヒウラキャップと同じく想い=スピリッツを重んじる一面を見せ、奥底では通じ合っている...というかエンゲージリングどうこうという言い回しを交えてたりとだいぶがっつり良い感じの関係性なのを窺わせる、など絶妙にニヤニヤさせられる描き方をされてて面白いポイントではあったのだけど、この2人の関係性を取り巻くポイントである完全-不完全という要素の描き方が正直ちょっと微妙だった(ギギのバリアの発見を描く展開が若干サワグチ女史の発明の完璧さを下げて言う感じの流れっぽくなってた(しかも発見できたのは割と結果論的な話だから少々展開上の理詰めが弱い)ことや、完璧を追求するサワグチ女史がこの世界に完璧はないとも思っていることの描写がやや唐突気味だったこと、不完全だからこそ良いと主張するヒウラキャップの行動がだいぶ大雑把であまり説得力がなかったことなど)ことから、今回の話の軸としてこの2人の関係性の描写やヒウラキャップ個人の掘り下げが自分的にあまり面白い感じに働かなかったのはもったいないところ。ギギ周りの展開と絡めようとした故にちょっと不自然になったようにも思うので、ギギ周りの展開とは分けた上で「2人は実は良い関係にあるんやで」的なポイントの描写を注力して描いた方が面白くなったかもなぁとは感じるかなと。この2人の関係性は後々もう少し掘り下げられるのでこちらもまたお楽しみに。

 

戦闘シーンでは、まず軽やかなアクションで魅せるルナモードと瞬間移動や光線連射で巧みに立ち回るギギの華麗なバトルで場を温めてからの、Touch the fireのイントロでボルテージをグッと引き上げると共にコスモスをコロナモードへとチェンジさせパワフルなファイトで一気に逆転へと持ち込むクライマックス、という流れがなんとも見応え抜群でした。ギギの占拠した研究所を突破する際の戦法、という形で予め描いておいたテックサンダー2機のフォーメーション攻撃がコスモスの逆転を促す一手として炸裂するのもなんとも気持ち良かったわね てかコスモスの青・赤主体のカラーリングはなんかギギの白黒の幾何学模様のカラーリングと合うのよな なんでか知らんけども

また今回、何気に等身大コスモスが僅かな出番だったものの(たしか)初登場を果たしており、ヒウラキャップ達と言葉も交わすという一幕があり、ここも絵面的に新鮮で面白かった。ムサシ隊員は先に逃がした、って端的に伝える画はなんかちょっとシュールだが。w

ウルトラマンの握手会とかにも通ずる部分があると思うのだけど、等身大ウルトラマンと人が接するシーンはウルトラマンという物理的にも風格的にも神々しく大きな存在が自分達と同じ目線に立ったという不思議な親近感があってなんか良いよね...という主観

 

 

以上、コスモス17話でした。ヒウラキャップとサワグチ女史の関係性、という軸の部分の描き方が若干弱かったのが惜しいところではあったものの、ギギの存在感の濃さはなかなかに面白い回だったなと感じますね テイスト的には原典であるダダの回のオマージュを楽しむ回だったと言えるかも。以前のミーニン・ガモランの話といい、コスモスは初代からのオマージュが上手くて面白いの良いよね

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた