AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

闇トリガー、推参

ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA

第11話「光と闇の邂逅」

感想レビュー

 

 

カルミラとの戦いの中超古代の過去へと飛んだケンゴ、そしてケンゴが抜け出てしまったトリガーに起きる異変、という筋書きで進む今回。

闇の巨人・トリガーダークという存在に触れる展開やエタニティコアの正体、ケンゴがよく見ていたビジョンに登場するスパークレンスを掲げる男の正体がトリガーダークを食い止めようとするケンゴその人だったことが判明する流れなど、これまでの伏線を回収し本筋をグッと押し進めたエピソードとなっておりましたが、次回に向けてのタメのエピソードというのが意識されてたのもあってかなんかイマイチ盛り上がらない話だったというのが正直なところでした。トリガーの活躍を冒頭のカルミラとの戦闘で済ませて後の展開を本筋の進行に注力する構成になってた分、後半部分が戦闘の少ない感じの作劇になってたのが要因かもしれない 重要な回で巨大ロボ戦をノルマとして前半で済ませておいて後半は幹部クラス等の強敵との等身大戦で盛り上げる、みたいな流れは戦隊シリーズでもあるので特別変な構成ってわけでもないんだけど、今回は後半まるっきりヒーローの活躍がない分インパクトに欠けたというか 特撮ヒーロー向きの作劇ではなかったなぁ、と思う(カルミラとの戦闘自体も目を見張る演出が少なくて物足りなさの方が強いし トリガーの顔面を地面に打ち付けるような執拗な攻撃の演出は好き)

 

口数の多くキャラがよく立っている闇の3巨人とは異なり、トリガーダークは無口で最低限の動きしかしない寡黙さが特徴でそれが闇の3巨人とのギャップとして際立っておりましたが、本編上での率直な視聴感としてはかえって人柄や感情が窺いにくく、少々一キャラとしてピンとこなかったという印象。寡黙キャラということならばそれはそれで問題ないのだけど、無感情という部分がキャラとしてあらかじめ強調されてるとかでもない限りは多少なりと感情を感じさせるよう動きにクセを入れるとか二言三言喋る程度にしても何か台詞を設けるとかしないと、意思のない抜け殻的な趣が濃くなってキャラとして締まらない感じがあると思うところであり(着ぐるみを通じてだと表情自体が出にくいからその辺の繊細な演出にはより気を遣わないとと思うし)、特別意思のないキャラって感じでもなさそうなトリガーダークを描く上ではちょっとズレになってしまったかなと個人的に感じたところでした。

 

そして過去の世界で出会ったユザレからケンゴに向けられた「貴方はルルイエ」という台詞、ここで何かケンゴに隠された秘密が仄めかされるのかと思ったけど、実際のとこはユザレの知る「ルルイエ」というワードが「希望」という意味であるというところでシンプルにケンゴに希望を託す感じの台詞でした。

ということはケンゴが持ってきた花・ルルイエもつまりはいずれ希望の象徴となりみんなに笑顔をもたらす...的な意味合いを名前に込められた花というところになるのだろうけど、ティガをベースにした作品で「ルルイエ」の名となると不穏な展開を示唆する要素として楽しみにするところが大きかったので、ここでさくっとプラスの意味であると断言する感じで済ませてしまったのはちと肩透かしだったかなぁと感じるところでした。その辺のティガファンの想像の裏を突く言葉選び的なところでアプローチし意外性を出してきたのかもしれないけど、そうきたか!的な意表を突かれた驚きが生まれたわけでもないのでちょっとうーん、という感じ この先ルルイエ(花)がどういう扱われ方をされてくか自体はまだ分からないのでそこを見るまでは色々ああだこうだとは言えないとこもあるけれど、少なくともルルイエ=希望という意味付けを今示すのは早かった気がするかなと

 

 

という感じのトリガー11話、トリガーの物語の根幹に迫り話を大きく進展させてきた回でしたが、個人的には上記の諸々の引っ掛かる部分の方が多く、タメの回というのを前提に置いても全体的にはちょっと盛り上がりが弱かったな、という感じで個人的には微妙な回でした。この辺は自分がトリガーにあまりハマれてないのが大きいとも思うけれど

でもユザレを励ますケンゴの「困難の道を進む一歩は、どうせなら辛い気持ちよりも明るい笑顔の気持ちで踏み出した方が良い」的な意味合いの台詞で、彼のよく使う「スマイル」に強い意味を持たせる描写はケンゴの人となりの良さを描いてて割と好きなところであり、ようやくケンゴのキャラを多少なりと明確に掘り下げようとする下りがあったのは嬉しいところ(もっと早くからケンゴを話の中心に据えてこういう展開をやってくれてれば、とも思うとこではあるが)。話の流れ的にこれからはケンゴにもっとフォーカスしていってくれるといいがなぁ

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた