AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

エンダァイヤァ

ウルトラマンコスモス

第46話「奇跡の花

感想レビュー

 

 

ドイガキ隊員の色恋のあれこれに割とノリノリで乗ってくるフブキ隊員、もうすっかりゆるゆるで微笑ましい ED前のシーンでムサシやアヤノと一緒にはしゃいでるとこ完全に精神テンションが中学生のそれなんだよな...w

一方で、ヨシイちゃんに起きた事故のことで意気消沈するドイガキ隊員のことはしっかりと気にかけ、アヤノに支えてあげるようさり気なく託したりと純粋に仲間想いなところも見せる辺りが粋な演出。ぶっきらぼうに見えてここぞでは凄く仲間を大切にする姿を見せるフブキ隊員凄くグッとくるし、実際それに関連するシーンはおしなべて良いシーンなのよな

 

地球外から定着した謎の花の有害な花粉という脅威から人々を守る宇宙人・キュリア星人が住む村を舞台に繰り広げられる、ドイガキ隊員とヨシイちゃんのラブロマンスを描く今回のストーリー。村での調査中のアクシデントによりドイガキ隊員のことを含む自分にまつわる記憶を喪失してしまうという事態に見舞われたヨシイちゃんに、心乱れながらも一途に向き合うドイガキ隊員の様子が全体通して味わいあるドラマを生み出していた良エピでしたね。彼女が自分を忘れてしまったことにショックを受け抜け殻の如く放心したり、アヤノに慰められてどど泣きしたりとなにかとコミカルな場面は多かったけど、ここぞではたとえ向こうが覚えていないままであろうと絶対に守ると改めて誓う姿でカッコ良く決めたのがニクいところでしたな やる時はやる、デキる男だよドイガキコウジ...

そんなドイガキ隊員に対し、記憶は失くしても相変わらず変わらないマイペースさから「先のことはゆっくり考える」という前向きさを見せ、一時は記憶が戻って欲しいという彼の焦りとの落差で少しすれ違うも、最終的にはどんな風になろうとも自分を一途に守ろうとする彼に惹かれ、彼との思い出を想起して記憶を取り戻す、というヨシイちゃんのストーリー上での動きも実に良きでした。愛の力を感じさせストレートながら熱い作劇でしたわ

「人柄は変わってないけど自分のことは覚えてない、人柄が変わってない故に自分のことを思い出す見込みが無さそう」っていう彼女の状態はドイガキ隊員にとってなまじ人柄も何も変わったよりショックだったろうし、そんな中で「たとえ相手が自分を忘れていても見守る」という道を示してあげたアヤノの言葉かなり大きかったよなぁ

 

しかし前に吉井ちゃんの登場した第34話でしっかり両思いになってたのは描かれてたとはいえ、その後について明確に「付き合ってる」と言葉で示されるとはなかなか直球よな(漫画やアニメはともかく特撮ヒーロー作品だと意外とこういうの明言されること少ないイメージなので) 相手のビデオメールを職場で同僚に見られながらもリピりまくるのあまりに強すぎるでしょ() 普段はこういう部下のわちゃわちゃを遠くから見守ってるイメージのあるシノブリーダーが、ドイガキ隊員のイチャコラには怨嗟の炎を滾らせてたの笑ったw 紆余曲折ありながらも惹かれた相手が結局だらしなくてキレた、という経験を最近したからな...(

 

と、話全体としてはドイガキ隊員と吉井ちゃんの関係の方がメインとなっていたけど、やはり目を惹くのはキュリア星人と村の人々の共存共栄の構図ですね。何百年も前に訪れた星で、理不尽な脅威に晒される人々を身体を張って救い、以降根を下ろし共に過ごし続けているというキュリア星人と、そんな彼を異星人だからと区別したりせず感謝し受け入れ、EYESに追われていた時もみんなで庇うなど愛を持って接している村の人々、両方ともめちゃ優しいよなぁ...コスモスの世界における人間と異種族の共存のモデルケース的縮図という趣もあって実に味がある画でした。

キュリア星人が地球を訪れた時のことやそこからああして受け入れられるまでのことなんかも簡単にでも掘り下げて欲しいなとも思うところだけど、その辺が敢えて省かれていることにより「異なる種族同士が融和している」というあの状況がごく自然に成り立ってることの素晴らしさがかえって引き立ってる面もあるなと思ったりするので、割と演出の匙加減としては絶妙かなとも

そんな彼らを守るべく秘密を守ると決めるムサシ達の想いや、他者を慈しみ身体を張って救おうとする想いから通じ合うムサシ/コスモスとキュリア星人の対話など、全体通して色んな人達の優しさが光る作劇がとてもグッときました

因みに今回キュリア星人を演じたのは、ガイアでリンブンを演じてた角田英介さん。ガイアの時は後輩気質のキャラだったので、今回白髪混じりの年長者的なキャラだったのはギャップが面白かったわね

 

後半では無理を押し通して有害な花粉を取り込み続けた故に暴走してしまったキュリア星人を、エクリプスモードの力によりコスモスが救う展開が描かれました。コズミューム光線で花粉の毒素をキュリア星人から取り除くという能力を発揮してたり、しれっと花自体を有害な花粉だけ取り除いて普通の花にしてたりと、今回特にエクリプスモードがチートじみてて参るね...() 当時もスゲー...って思いながら観てた記憶ある ムサシの奇跡を為そうとする想いの力故とはいえ、どんなミラクルも起き放題だな(ユニバ-スフェスティバル)

しかしこの「生命体の人間にとって有害な部分のみを変容させる」という行動、今回に関しては花自体が宇宙からやってきた外来種であり地球の人間にとっては危険でしかなかったので致し方なかったというか妥当な措置だったと言えるけど、コスモスを全編観た後だと終盤のとある展開に通ずるものがあるなと 流石にこの時点で終盤のあの展開に繋げる想定までしてなかったとは思うけど、こういうところで後々の布石と思えるものが出たのは面白かったところですな

 

ラストには、ドイガキ隊員が遂にヨシイちゃんに結婚を申し入れ、彼女もそれを受け入れる、 という流れでハッピーに締め。「結婚してみちゃったり...」「してみちゃったりしてみます!」っていう割と軽い流れで結ばれるのある意味この2人っぽくて良かったなぁw しかしこの2人絡みのエピソード全部で3回しか無かったのに、その中で関係性の描写→交際→結婚の流れをしっかり描き切って、且つそれがここまで気持ち良いものになったの凄いよなぁ 良いアベック3編であった

 

 

以上、コスモス第46話でした。ドイガキ隊員とヨシイちゃんの関係性が遂に花開くまでを爽やかに描いた面白いラブロマンス回でありました。爆発しろ()

キュリア星人と村人達の関係など、全体通して優しい人々の姿が印象深く描かれてたのもあって、コスモス全体の中でも明るく楽しく観られたエピソードの五指に入るかなという印象ですね。良かった

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた