AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

愛しているから離れない

仮面ライダーバイス

第15話「撲滅!対決!デッドマンズ!」

感想レビュー

 

 

表に出てきても蹴り(ライダーキック)をかませば戻せる、と判明してさしたる脅威に思われなくなったからか、蹴って自由に出し入れできるちょっと生意気で迷惑な奴くらいの認識で五十嵐兄妹から完全に舐められてる感じの扱い受けるようになってしまったカゲロウくんかわいそう()

カゲロウくん出すために兄や妹にぶち蹴られることになる(今後定型化していきそう)大二くんもかわいそう() ナチュラルに変身状態でわちゃわちゃするのシュールすぎて笑った

 

まぁさくらのカレーをすっかり気に入り、アレ食えるなら言うこと聞いてやらんでもないぞ的な対応するようになってカゲロウくんの可愛げ自体急激に増したし、もう面白キャラ方面で定着していきそうだなぁこれw 仮にも1クール目のストーリーにおけるボス格みたいな扱いだったのに...w

一見すると急なキャラ変って感じも多少はあるけど、あの荒くれな性格そのものはガラッと変わった感じではないし、一輝達家族とより信頼し合えるようになったことのよる大二の精神性の成長が反映されて一輝やさくらにそこまでバチバチじゃなくなったと考えれば割と自然(バイスをはじめとした悪魔達が宿主の深層心理を体現してるっぽい感じはあるしね)なので、キャラ描写としてはまぁちゃんと段階を踏んでるかな?という感じですね。

とはいえカゲロウくんには大二の実質的な二重人格として場を引っ掻き回す立ち回りに見出される面白さもあるので、今後もしばらくは面白キャラに留まったりせずたまに暴れたりして欲しい感もあるね...頑張れカゲロウくん その度に振り回されるであろう大二くんも頑張れ

 

そんな今回は、遂に間近に迫ったギフ復活を阻止するべくデッドマンズのアジトへ突入した仮面ライダーズ&フェニックスとデッドマンズの一大決戦を描いたエピソードとなりました。

前回の流れから引き続き、ギフ様復活に儀式の全容が語られるところから話は始まりましたが、その実態が「ギフテクス5人のエネルギーと1人の生贄を捧げることでギフを復活させる」というものだと判明し、ギフ様を信奉し婚儀を夢見続けていたのに実際はデッドマンズという組織そのものから良いように担がれていただけだったと知り困惑するアギレラ様の姿が初っ端から非常に辛かった...しかも外様の灰谷や工藤、アギレラ様との交流がほとんど描かれなかったカメレオンはともかく、仮にもアギレラ様の近くで忠臣の如く振る舞っていたオルテカが途端に掌を返して慇懃無礼な態度を取り始めたのはかなりエゲツなかったですなぁ(フォロワーさんが言ってたけど、「前々から馬鹿な奴だと思って舐め腐ってましたよ」的な態度を隠そうともしなくなったのが余計にアレよな)

度近亭心恋 on Twitter: "「『珍しく』……物分かりが良いじゃないですか」 この一言でオルテカがずっとずっとずっと 「頭ポワポワのお姫様気取りがよォォォ~~」 って見下してたって解るのエグいな #nitiasa"

そんな事実を突きつけられショックを受けながらも、幼い頃からギフ様を崇め家族のように思ってきたからこそ生贄となることを選んでしまうアギレラ様がまた悲しいのなんの...狩崎がベタベタとギフ様を突っつくの見て「汚い手でさわるな!」って叫ぶ辺りに、ここに至ってなおギフ様を本気で想ってることが見て取れるのがまた とてつもなく酷い裏切りを受けてなお、ずっと心の拠り所としてきた存在だからこそ離れることができない、という精神性はなんか、親からDVを受けてるのに離れられない子供とか恋人に通ずるものがあるようにも感じられて、凄く生々しいところに抉りこんできたなぁ...という感じである 「カルト宗教に入れ込み続けてきた信者」の図でありつつも、本作のテーマ性的にはこっちの方が意識されてるかもな、と

 

しかしアギレラ様をデッドマンズという組織全体が見下し良いように扱う中でも、ただ1人アギレラ様の身を案じ救おうとするフリオくんが健気で泣ける。アギレラ様の意思を汲んで一度は渋々儀式に参加しつつも、フェニックス突入のどさくさで救える機会があるとなればすぐに救いにかかるの忠臣度が振り切りすぎている...

アギレラ様同様真実を知らされていなかった(どういう理由でかは分からないけど)のでそれに対する憤りも込みだったんだろうけど、笑顔で振る舞いアギレラ様に本気で寄り添うあの姿が本心からのものだったと分かったのは何はともあれホッとしたよなぁ デッドマンズは今回の話を経てほぼ瓦解状態になったと言って良いと思うけど、そんな事態に見舞われたアギレラ様の心を支え保たせられるとしたらそれはおそらくフリオくんの役割になりそうだからどうか頑張って欲しいな...

かくしてデッドマンズのアジトにて仮面ライダーズ&フェニックスとデッドマンズの全面闘争が勃発。各キャラが個性豊かな言動を発揮しながら戦う様が目まぐるしく展開される混戦模様は見応えありましたな

 

その中で一輝が自身のエゴイズムを突っついてくる工藤の挑発的な問いかけに対し「答えはまだ見つからないけど、自分の戦いで誰かが傷付いたとしても全部背負う」と迷いを振り切り戦う意志を見せたのが印象的でした。少なくとも現状は「正論を振りかざすばかりで他者の心を完全に理解できない側面こそあるけど、それでもそうして別の誰かを傷付ける覚悟を抱きつつ、苦しむ誰かを救うために戦う」的な、身勝手を承知でひたすらに目の前の誰かを救う方向で奮闘するキャラという位置付けになりそうね一輝

見方によっては盛大に開き直ったようにも見えるし、物語もまだまだ序盤も序盤なので、この覚悟が後々大きな爆弾となる可能性も否めない危うさこそ窺えるものの、当人の心の拠り所であるギフ様を倒し、その事実に直面させることにもなるのを承知で、アギレラ様の命の危機から助け出す、という敵味方関係ない決死の行動によって今回はある種のヒロイックさをしっかり発揮し見せていたのが良いバランスでしたね。何か考えるよりも先に救いたいものを救う方向で覚悟が決まってるという安定感が確立されたのは大きいなと。さくらを必ず守るという幸実さんとの約束を思い返した上で、取り残されたアギレラ様を助けに行こうとするさくらを引き止めその役を自身が引き受ける、という一連の行動には他者のことを考え動けるようになった部分も感じられたし、確実に成長はしてるはず、だと思う

 

そんな一輝が浮上するデッドマンズアジトの要塞を相手にリバイバリッドレックスゲノムの能力を惜しげもなく使い、リミックスリバイスを連続で召喚して打ち砕くシーンは迫力満点の映像がとても目を惹きカッコ良かったですね。バリッドレックスのモチーフが卵なことと、スタンプスキャンの上限が10個なことに準えて、リミックスリバイスの分身が生成される器を10個入り卵パックに見立てているという遊び要素が面白かったわね 普段から恒常的にリミックスリバイスのCG使ってた割にこのタイミングでもかなり豪勢に使ってきたのはちょっと驚いたね

例年の傾向で言うと序盤に登場した強化形態はこれ以降活躍面で不遇に甘んじがちになるので、今回の豪勢なCG使用を境にバリッドレックスもそうなるんじゃないかとちと不安な面もありますが(マックススキャンも今後もう一回使うことないかもだし)、もしそうだとしてもしっかり印象に残るだけのド派手さは醸せてたと思うしなかなか良かったなーと思いますね できれば今後も活躍して欲しいけどね!

 

それ以外ではやはり、前回自身を含む仲間達の心を踏み躙った優次郎さん/カメレオンデッドマンを相手に静かな怒りを激らせ、デモンズとして怒涛のタイマンファイトを展開したヒロミさんの活躍が見所だったなと。前回一目も憚らず慟哭し尽くしたことで吹っ切れ覚悟を決めたのか、はては心の中でなおも涙を流しながらもそれを表に出さずフェニックスも一員としての本懐を遂げようとしているのか、それは本人のみぞ知るというところであるけれど、回を跨ぐと共に涙を見せることなく戦うヒロミさんの姿がカッコ良くもあり切なくもあり...であった 涙を隠して悪と戦う、 という仮面ライダーの文脈的には「心の中ではまだ涙している」の方が似合いそうではある

怒りの感情を込めた静かながらも力強いデモンズのインファイトはある意味他のライダー達以上に濃く印象に刻まれたところであり、一時は変身の反動で苦しみ、挑発しながらいたぶってくるカメレオンデッドマン相手に劣勢になりながらも「俺は降参しない...無理もする!それが...俺のサガだ!」と高らかに叫びすぐにまた優勢に立ち回り出す不屈さは鬼気迫るものがあってこっちも圧倒されたなぁ...前は反動に負けてすぐ変身不能に追い込まれたのに今度は強引に押さえ込んでなおも戦闘を続行するの、カメレオンに対する激情のほどが窺えるよね...やっぱヒロミさん、死相は濃いけど死んでも死なない照井的なポジションになりそうな気がしてきた 

にしても第8話の時もそうだったけど、デフォでギフテクス相手に優勢以上に立ち回れるデモンズ、 というかヒロミさんのポテンシャル高すぎるよな...と改めて。地力は間違いなくトップクラスだわ

 

こうして決戦の末デッドマンズのアジトは崩壊。それに対しアギレラ様は悲しみを示し...というところで締めとなりました。超良いところで...!

フェニックスおよびデッドマンズの双方でレギュラーキャラ陣の犠牲はなかったものの、ライダー達の必殺技をくらい敗れた灰谷と工藤が消滅しギフ様にエネルギーとして取り込まれることとなり、濃い存在感を示し新幹部として参入した2人が一気に退場となりました。1クール目の節目で散るポジになりそうとは言われてたけど実際そうなりましたなぁ 2人の役者さんのオールアップ報告は無いし今後何かしらの形で再び現れる可能性はありそうだがはたして

またこの2人の消滅を目にして、一輝が「自分が殺してしまった」的な反応を少々見せていたのも気になるところ。この一件は何にせよ今後大きく響きそうだなぁ...注目

 

 

以上、リバイス第15話でした。vsデッドマンズ全面闘争ということで、バトル面の見応え高めなエピソードとなりました。アジトは砕け、幹部格も2人退場とデッドマンズが半壊状態となりましたが、ここから話がどう広がっていくのか、非常に興味を惹かれるところ。アギレラ様の動向は特に目が離せないな...

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた