AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

シャベッタァァァァァァ!!!(ツダケン声で)

仮面ライダーバイス

第19話「デモンズ注意報、ヒロミ包囲網!?」

感想レビュー

 

 

フリオくん、もとい玉置くん、すっかり憑き物が落ちていて安心したね...やっぱ根が良い奴だから落ち着けば普通にちゃんと話せるんだなと 今後はもう敵としての登場はないっぽいけどどういう風に立ち回るんかね アギレラ様の支えになってあげようとはしてるし要所要所で良い活躍はして欲しいけど

一方、そうしてフリオくんに身を案じられているアギレラ様だったけど、ギフ様に家族同然に心を許し全てを委ねていたことが「幸福」として彼女の価値観に相当強く刷り込まれているらしく、まだ和解・和睦とは全然ならまさそうだなぁ...と。以前より度々語ってはいるけど、この辺はアギレラ様がおかしくなってるとかではなく、彼女にとってそれこそが一番大切なことであり普通のこととして確立されているからこその断絶という繊細な問題であるので、何にせよ時間はかかるよなぁ なんとかなって欲しいが なんとかなれーッ

 

と、デッドマンズサイドの現状も明らかになりつつ、ヒロミさんに迫る大ピンチをメインで描く形となった今回のエピソード。ヒロミさんを止めようとする仲間達とヒロミさんを捕獲しようとする敵達の板挟みで、サブタイ通りマジに敷かれていましたね、包囲網 愛されてるねヒロミさん!!()

今回、今まで通しで脚本を担当してた木下さんから一旦バトンタッチし、毛利さんが脚本を担当する形となっていましたが、細かな部分部分でしっかりキャラの性格を押さえた言動が為されていたりと良い仕事でしたね。五十嵐家のカレーが食べたくて実体化、人質に取られた竜彦の救出のために実体化、とバイスの実体化というギミックがコミカル面戦闘面の両方で効果的に活かされていたのも面白かったところで、ビヨジェネの時といいここを上手いこと話に落とし込んでくれてるのはありがたいね毛利さん カレー食べたいバイスを一輝が幸実さん達がいる場所でゆるっと実体化させるという形で信頼をそっと描くの好き

 

今回はヒロミさんの訓練生時代のあれやこれも語られ、元々訓練生の中でも劣等生寄りだったのを死に物狂いの努力によって強くなり今のところまで登り詰めていってこと、そしてそれを後押ししたのが在りし日の優次郎さん(モノホン)の「ヒーローの条件とは『自分の力を知る者』」「敗北や挫折を味わいながらもそれでも立ち上がってきたものこそが真のヒーローになれる」という言葉だったことが明らかとなり、ヒロミさんの「努力・不屈・正義」を貫き続けてきた1人の男としての生き様や、優次郎さんとの上司と部下としての強い信頼がグッと掘り下げられたのが良きでありました。元々いじめられっ子だったところから誰かを助けるヒーローになりたい一心でフェニックスに入隊し、そこでも劣等生から始まりながらも更なる努力で懸命に戦い続け仮面ライダーや司令官にまでなったヒロミさん、あまりに真っ直ぐで眩しいな...マジで普通の人間が想いの力と励みでヒーローとなったって感じだ この番組でも指折りの燦然とした輝きっぷりですよ

そのヒロミさんの心の支え的な形となっている司令官の言葉もめちゃくちゃ深くてグッときましたね。全てを語った上で「戦いを続けるのも止めるのもお前次第だ」と敢えて言いヒロミさん自身に決断を委ねる辺りに、ヒロミさんが決して諦めないという深い理解が窺えるのも良い 含蓄や深みを蓄えた隊長らしい風格を感じさせる田邊さんの喋りの演技も相まってモノホン優次郎さんの人となりとかが一気に掘り下げられていくような感じになっていたのも実に素晴らしかったところで、カメレオンが本性を現した時とはまた違うベクトルで田邊さんの高い演技力が光ってたなと 基本的に後追いで深める形になってるモノホン優次郎さんの人となりやヒロミさんとの関係という部分の描写だけど、演出力や演技力でそこをしっかり納得度や劇的さを伴う形で補完していけているのは大きいよなぁ

 

しかしそんなグッとくる掘り下げが為されいっそうヒロミさんのキャラ的な奥深さが増した一方、そんな真っ直ぐさ故に自身がヒーローであることを止めるわけにはいかないと自身の身体の不調を押してなお戦おうとする意固地な部分、ある種のヒーローへの執着とも言える部分も強調され、なんとも危うい空気が濃くなってきたな...という感じでありました。カッコ良くはあるんだけど、自分の夢だからとヒーローであることに拘り過ぎてる感は否めないのよな...今ヒロミさんを危険な状態たらしめているのはベルトのせいだけじゃなく、こういう自分を良くも悪くも曲げられないところも大きいように感じるので、ヒロミさん自身がここに上手いこと折り合いをつけることが大事になりそうだけど、果たしてヒロミさん自身はどう受け止めどう動くのか...「『自分の力を知ることがヒーロー』なら、自分が死んだら何も救えないことも理解すべきだ」という大二の言葉は至極真っ当なんだよな...自分の命を賭けて戦うことと自分が死のうと構わないと思うことは全然違うし、死んで戦えなくなったら身も蓋もないんよ もっともそれで納得できる性格じゃないだろうけどなぁ...

そしてそのヒロミさんのヒーローに対する感情の強さを目にしたことでどこか思うところがあるような素振りを見せ、彼の戦いを止めることのできなかった一輝の姿も印象的でありました。他の方も言ってたけど、前回語られた「ヒーローであることで誰かから認められようとしている」という一輝のキャラ性を踏まえて、同じような精神性のヒロミさんにシンパシーや理解を抱いたみたいなとこはありそうだよなぁ(何か言ったところで止まらないし、止められるものではないと自分自身の性格として理解できた、というか)。ここが後々どう活きるかは注目ね

 

にしてもデモンズドライバー、いよいよもってマジできな臭いドライバーと化したな...と。喋ったよツダケン声で...() 描写だけ見るとベルトに悪魔が宿っていてそれが変身者の命を喰らうことで力を引き出している...みたいな感じに見えるけど、どういうことなのジョ-ジィ...この期に及んで狩崎には何か考えがあるんだろうと考えてしまうのは流石に狩崎を買い被りすぎだろうか...でもボルケーノで一輝が負傷したことを「自分の不手際」と詫びるような男が「あのベルトには特に気にするようなところはない」って言ってるからなぁ...契約した者に力を与える代わりに代償を取っていき成長していく、とこれまでのどのベルトよりも断然「悪魔のベルト」している感あるけどこれいかに オルテカがヒロミさんに目をつけてるのもこれが理由っぽいし、なんなのか

あとやっぱ気になるのは、デモンズドライバーは本来ヒロミさんのためのドライバーではなかった、というところよな まぁヒロミさんが手にするより前からあったわけだし、手に渡った経緯も彼のためにどうこうって感じでもなかったからそらそうかとは思うけど、それが何を意味するのかは気になるわけで...安直に考えると元々変身するはずだったのは優次郎さんだったって感じになりそうだけど、そこも含めて真実が明かされるのが待ち遠しい

 

また今回は、危険な状態にあるヒロミさんを不器用ながらも気遣い救おうとする竜彦と、潜入捜査官としてデッドマンズに潜入していると思いきや知らぬ間に本当にデッドマンズの一員となっていた千草という、ヒロミさんの訓練生時代の同期の2人の登場を軸にしたストーリーも展開され、その中で千草がデッドマンズに寝返った理由として「フェニックスの真実を知った」ということを語っていたのがストーリーの新たな波乱として注目どころとなっていましたね。これまでにも視聴者の間できな臭いという意見が挙がることの多かったフェニックスだけど、その暗部にこれから迫っていく...という感じになるのかな

 

そんな今回のエピソードの戦闘パート、坂本監督演出ということで、アクロバティックなアクションを軸にして、小気味良いアイテム使用・フォームチェンジを要所要所で細かく効果的に活かしたバトルが非常に見応えアリで満足度は高かったですね。ジャンヌvsクイーンビーの縦横無尽でアクティブな戦闘は勿論のこと、最近ストーリー面で大二がなかなか前に出ない分ちょっと印象がかすみがちになってたライブに技巧派な格闘術とガンアクションをふんだんに織り交ぜた尺長めに大立ち回りを用意ししっかりとカッコ良さを引き立ててくれたのが嬉しかったなと。スピード感溢れるバトルスタイルが特徴のジャッカルゲノムも相性バッチリという感じでスマートに演出していてグッドでした。

それ以外のとこでも、ライブと一緒に戦うフェニックス隊員達のガンアクションもさり気なく強調していたところが細かいながらも良い演出で、やっぱ坂本監督はガジェットの惜しみない使用やバリバリのアクションで濃密にバトルシーンを彩る仮面ライダーシリーズ向きの人だなぁと改めて実感しました 前半のさくらとアギレラ様のキャットファイトは明らかに趣味全開だったけど他でしっかり魅せてくれたし良しとしよう()

 

 

以上、リバイス第19話でした。ヒロミさんにグッとフォーカスした話であり、且つその行く末に不穏なものを感じさせたエピソードでありました。角田ヒロミ、ヒーローに「向き過ぎている」男だよなぁ...と改めて実感。死なないで...マジで...その他、フェニックスの実態に迫っていくような前振りが為されたりと、今後の展開が楽しみになるところでありました

戦闘面は坂本監督が小気味良いギミック使用と迫力あるアクションでしっかり引き締めてくれており、本作の演出に向いてるよなぁと強く感じましたね。昨日フィナーレを迎えた光の巨人の方では正直あまり振るわなかったけど、リバイスの方では今後も要所要所で登板して欲しいなと

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた