AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

温もり

バイスレガシー 仮面ライダーベイル

第2話

感想レビュー

 

 

俗に2.5次元俳優と呼ばれてる和田さんや鳥越さん、高橋さん(村田さんもけっこう活躍してらしてるし)がメインでキャスティングされてるところから「リバイスレガシーは元々舞台でやる予定だったのでは?」と見る意見を前に見かけたことがあったけど、構図やテンポ感がなんとなく舞台映えしそうな雰囲気あるのでそれも割とマジだったりして、と思うところ(そうでなくともその辺の雰囲気意識してたりするってのはもしかしたらあるかもなとは)。

そもそも本作、1話10分弱の全5話構成でこの手のスピンオフにしてはけっこうなボリュームだったりと普通のライダースピンオフとはなんかちょっと一味違うのよね 制作背景とか細かく知る機会あったら知りたい...かも

 

仮面ライダーとしての壮絶な戦いの中で幸実さんと出会い、人の温もりに触れて変わってゆく純平の模様に迫った今回。

「純平の精神の摩耗」をひりつくような演出で描く筋書きになっていた前回に対し「純平の再生」を温かく描く話になっており、孤独な果ての無い戦いで身も心もボロボロだった純平が彼に1人の人間として向き合い手を差し伸べる幸実さんが差し伸べた手から人の温もりを知り、ボロボロで薄汚れていた身を温泉で洗い流し、少しずつ人間らしさを取り戻していく過程の優しい空気がとても沁みましたね...悪魔への憎悪に囚われ戦うばかりだった純平が、幸実さんの言葉に笑うようになったり自然と彼女を守る動きを取るようになったりと、他者を、というか幸実さんという1人の女性を意識し、惹かれるようになっていってたのがじーんときた

この純平の再生の過程の中でも、純平が温泉に入浴するシーンは今回特に好きなところ。湯に浸かって身を温めていく純平が吐いたため息が、憑き物が落ちていくみたいな本当に気持ち良さそうなため息でめちゃくちゃ良かったんだよな...湯船の温かさが目で見て伝わってくるようであった 観てて風呂入りたくなっちゃったし、僅かなシーンながら凄く印象深かったなぁ  最近はあんま無いけどリバイス本編でも序盤辺りでは風呂のシーンが登場人物の心に迫り話を動かす大事な要素の一つとして印象深く使われていたし、それがここにこて改めて「人の心を動かす」的な役割で劇的に活かされたのは嬉しいね

 

その純平の心に寄り添い解きほぐす存在として、優しく懐の深い一面を見せていた幸実さんの描写も良きであったところ。怪物として恐れられ孤独な戦いに身を投じ続ける男を1人の人間として扱い健気に寄り添うあの立ち回りはまさしく仮面ライダーシリーズのヒロインだなぁと。「異形の姿と力を持ってしまった者」という側面から仮面ライダーの要素が踏襲された純平の描写と併せて見ると、本作は本当に1人の仮面ライダーの物語として作り込まれてる感じがあるね  そんな若き幸実さん役に大久保さんがキャスティングされたのは坂本監督からの縁によるものでもあったんだろうけど、気風の良さと大らかさ溢れる笑顔が本編の幸実さんのイメージに凄く合っててなかなかに好キャスティング。ここからシリアスな場面が増えてくだろうけどそこでどういう演技を見せてくるかも楽しみなところですな

そういえば今回、記憶の無い純平に幸実さんが「元太」の名前を与えたことがはっきり語られたけど、どういう想いで名付けたのかというこの辺の理由が明かされるのも期待ね 疲弊した彼を想って「元気」から取って「元太」にした、みたいなシンプルであったまる理由だと良いな

 

また純平を中心としたドラマの中で、彼への非人道的な仕打ちに迷いを強めていく真澄や武装部隊隊長の姿もストーリーに深みを与えていて強く印象に残ったポイントでした。2人の表情の繊細な表現が光っていてこの辺は2.5次元の舞台で活躍されてる実力派の方々の演技の妙が光ったなと。実験のために既に多くの若者を犠牲にしており、その実験の代償で生まれた悪魔を「証拠隠滅」と称して処理するために純平を利用している、とノアという組織自体は真っ黒だけど、真っ当な良心を持った人達もいたというのは救いよな...東山というそびクソがトップにいるせいでそんな人達の良心がすり潰されているのがあまりにも最悪なのだが 本編においてもノアの直系の組織であるフェニックスが赤石長官という邪悪がトップにいることで腐敗しまくってるわけだし、歴史は繰り返すのか...となってしまうな(最新話の第30話で赤石長官がノアの所属だったことが判明したのでそもそも膿が受け継がれてるだけでもあるのだが)

 

かくして純平と幸実さんは一緒にノアに囚われてしまい...というところで今回は締め。この時にもう想いは決まっていたかもしれない、という幸実さんのモノローグに決意が感じられたのがとてもグッときたところで、ここからどのようなストーリーが展開するか期待が高まるね

 

 

以上、ベイル第2話でした。幸実さんとの出会いで再生していく純平を中心に、物語が大きく動いていく様を劇的に描いたエピソードとなっていましたね。前回もそうだったけど実力派の方々で布陣を固めてるだけあってドラマに凄く深みが出てて見応えあるんだよな...それでいて一本の「仮面ライダー」作品としての魅力もしっかり押し出されていて、リバイスのスピンオフなのを抜きにしてもかなり面白いなぁ 次も楽しみすぎるぞ どうして隔週配信なのよォォォーッ!!! 次は4/24配信です

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた