AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

不滅で無双の滅茶苦茶プレジデント

仮面ライダーゲンムズ スマートブレインと1000%のクライシス

感想レビュー

 

 

※本レビューはネタバレを多分に含みます。未鑑賞の方はご注意ください。

 

小手伸也 on Twitter: "「#仮面ライダーゲンムズ スマートブレインと1000%のクライシス」 東映特撮ファンクラブにて本日より配信開始です!当時の衣装で出ています!出オチとか言わないでね!よろしくお願い致します🙇🏻‍♂️ #天ヶ崎恋 #TTFC https://t.co/OBmmsR4rq7… https://t.co/PE0mX38Mdr"

思ってたよりだいぶ出オチだった() シチュ的にも完全に別撮りだったっぽいし小手さんお忙しい中であれだけの出番捻出できただけでも御の字ではあるんだろうなぁ また出てくれてありがたい

しかし小手さん、久々の天ヶ崎恋もしっかり様になってて見事だったな...自分のキャラだし当たり前っちゃ当たり前なんだけど、数年くらい客演も無かった上での数年ぶりの客演において「おッ天ヶ崎恋だ」と観てる側に反射的に安心感を思い起こさせる安定した天ヶ崎恋を見せてくる辺りは流石よな ほんまお忙しい中のご出演ありがとうございますやで

 

イカれた社長2人(その後更に増えた)のイカれた共演で話題になり、そのイカれたクライマックスで更に大盛り上がりしたゲンムズの続編、いずれ来るのだろうかと思ってましたが遂に来ました。来てしまいました(畏怖) 

まぁ何はともあれ、とりあえず黎斗が今回もお元気そうで何より。w 人に縛られないあの自由の化身みたいな傍若無人っぷり、これぞ黎斗って感じでもう安心しちゃうね...何度目の人生謳歌してるんだこの男()もはや人間という器には檀黎斗という男は収まらない、という点はエグゼイド本編からずっと一貫しててキャラ性の表現として好き

 

今回はそんな黎斗(というか東映)が性懲りも無く新たに送り出したゲンムの新形態、無双ゲーマーが大活躍。黎斗のエキセントリックさが溢れ出たなまら激しいファイトスタイル(初手の一撃がカウンター気味に顔を叩くというちょっと小馬鹿にしたような小技だったのもらしくて良き)や、クロノスのポーズを引き継いで使用できるチートっぷり、エグゼイドライダー特有の外連味が効いた必殺技演出など、近年のこの手のスピンオフ作品の限定フォームとしては良い感じに個性が立ってて実に面白かったですな  ポーズが使える理由が「父と和解し愛を知ったから」と地味に前作の経験が成長的な感じで引き継がれてるの好き(デカい額縁付きの正宗の写真を遺影のように常に持ち歩くようになってるの、色々極端で面白すぎるんよ)

てか無双ゲーマーの変身シーン何気にめちゃくちゃクオリティ高くて唸ったよなぁ。黎斗の身体に向かっていく光の軌跡の、ロボットアニメの戦闘シーンを彷彿とさせるような縦横無尽な動きや、黎斗が髪をかき上げるのと同時に黒い羽が舞って一瞬でゲンムに変身するハッタリの効いたカットの切り替わりなどなど、アニメ的・漫画的な演出が実写と上手いこと融合してて普通にめちゃくちゃ凄かったぞ 特に前者は近年のTVシリーズや映画作品でも見ないような質感の映像に仕上がっててとても良いものを見た気分。技術の進化をここで強く感じさせられるとは。あそこだけでも本作観た価値はかなり大きいと思う。真顔でアクションゲーマーレベルアップ時みたいなポーズする黎斗はクッソ面白かったけど。w

 

と、黎斗が相変わらず濃厚なインパクトを残してはいった本作ではありましたが、黎斗に並ぶもう1人の社長・天津垓の存在感も忘れてはならないところ。暴走した善意の下に人類を滅ぼしかねない存在・ゼインの脅威から人類を守るべく、アークを生み出した者として善意に相対する意思「悪意」の化身となってその力を背負い、その身を滅ぼすのも覚悟の上で戦う意志を見せる、という感じで、ゼロワン本編の全ての元凶としての咎に向き合おうとする姿、および悪の力を人々の平和のために御して戦おうとする「仮面ライダー」の原初の在り方にも通ずる覚悟を窺わせる様など、短い尺の中で良い感じに発展したキャラ性を見せカッコ良く物語を引き締めてきたのが実に良きでありましたね。

登場を重ねるごとに改心後の真摯な姿勢が強化されていくところがキャラクターとしてのある種の見所になってる最近の垓でありますが、ここにきていよいよ直接的に自身の罪に向き合い、『人類を脅かす存在・アーク』を生み出してしまった償いとして、我が身を糧にしてでもアークを『人類を救う力』たらしめようとする」という決意へ至ったのは筋の通し方として特に強く腑に落ちたし、それが「仮面ライダー」というヒーローのらしさに自ずと準じていくというのもとても鮮やかであったしと、ゼロワンの一キャラクターとしての彼、および仮面ライダーとしての彼をそれぞれグッと掘り下げ魅せてきた本作は、そんな垓のストーリーの一つの大きなヤマになったんじゃないかなと。五番勝負編の印象の強さが強く尾を引いてゼロワン本編での好感度はぶっちゃけ全体的に言って高くはないけど、REAL×TIMEではしっかり味方として活躍してくれて、その後の作品でも彼なりにやり直していこうとする様が窺えて、と時間はかかってるもののなんだかんだで良い感じにストーリーが積み上げられていて、好感度の高いキャラにはなってきたなぁ垓...そんな垓の「アークを絶対に御する」という意志と覚悟がしっかりと示されてたからこそ、アークの再度の降臨も個人的には割とスッと受け入れられましたね。アーク自身割と協力的っぽかったし今のところは安心して見て良い気がする(或人や不破さん達の戦いはなんだったんだ!っていう怒りの声もあるみたいだけど、そもそも滅亡迅雷の時のアレで完全に滅んだとも思ってなかったし、アーク自体何度も蘇る的なところは示唆されてたと思うのでそこはやや的外れな気がする  ビルドにおけるエボルト復活と同列で捉えてる人が多いのかもだけど、やや蛇足感の否めなかったあっちに比べたら今回は展開としての筋は通ってたかなと)

そんな垓が変身する新たな姿・サウザンドアークも、アークを御して戦おうとする彼の意志の象徴としてガッチリストーリーラインにハマってて良きでありました。デザイン的にはサウザーとアークワンのミキシングながらも、色の配置が絶妙でアーク話サウザーとしてしっかり纏まってるし悪くなかったしね 活躍自体は負けに終わったけどそれ以上の強い印象が残された悪くない新形態だったんでねかなと思いますわね 良かった

 

かくして黎斗vs垓の第2ラウンドは黎斗の勝利に終わり、檀黎斗の新たな物語が始動する...
と、なりそうなところで、それを監視するスマートブレインの刺客・スマートクイーンの存在が現れる...という新たな爆弾が投下されたところで締めとなりました。予告時点でその存在が示唆されていたスマートクイーンではありましたが、演じられているのが555本編で真理を演じられていた芳賀優里亜さんというのは驚きでしたなぁ。おい、真理!聞いてねーぞっ 実際これどういう意味があるのだろうか...というか明らかになる日は来るのだろうか

半田健人【公式】 on Twitter: "おい、真理!聞いてねーぞっ… "

しかしここまで話が広がってくると、流石に「もうこれ以上広げなくても良くない...?」とは正直ちょっと思えてくるところではありますなぁ。シンプルにこの手のスピンオフは1、2話構成くらいでパッと畳んでくれた方が見やすいってのがあるし、垓のキャラ性の掘り下げの面白さとかとはまた別としてアーク復活だのゼインだのとゼロワン絡みで更に話が膨らみ、あまつさえ(天津だけにってか、ガハハ)そこに黎斗や555まで絡んでくるとなるとちょっと思うところある 大森P作品という括りに関係のない555の要素を入れ込んできたこと自体難色を示してるファンは多いし、そろそろ程々にして次回くらいで綺麗に畳んでいただきたいところである(社長繋がりで555入れてきたのかもだけど、他の方も言ってるようにせめてドライブやビルドといった大森P作品で統一した方が筋は通ってる気はするし)。最近のライダースピンオフ自体、意味深なラストを描いたまま続きが特になさそう(しばらく音沙汰無くなりそう)なやつが多いし、作り方もっとコンパクトになるよう見直していって欲しいわね...せめて続きを早く作る目処は立ててくれ!

 

 

以上、ゲンムズ2弾でした。相変わらず濃い黎斗、いっそう強く筋を通してきた垓など、この2人を軸にしたストーリーは安定して面白く、更にそこに様々な要素が加わり話が広がってきたのが目を惹いた作品でありましたね。垓良いキャラになったなぁ...
正直そろそろ畳んで欲しい、的なところが強くはなってきたけど、とりあえず続きあるなら見守りたいなぁ...やるならなるべく早めにお願いシャス

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた