AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

頑張れ玉置、ホントに

仮面ライダーバイス

第32話「失った居場所、女王のプライド」

感想レビュー

 

 

マジでいよいよもって玉置くんにしか救いがなくなってきた気がする()

コメディ部分をしっかり押さえてくれるし、それでいてアギレラ様周りのドラマに絡んだり前回みたいにデッドマンズ所属時代の知識でさり気なくサポートしてくれたりとシンプルに現状にリバイスキャラの中だとキャラ描写の安定度が一番高くて見やすいのは玉置くんなんだよな...画面に映る機会が他のキャラと比較すると少ない方だから必要な時に動かしやすいのもあるかもだが、君こそが今リバイスの癒しだぞ!

 

デッドマンズ壊滅により行き場を失ったアギレラ様の想い、それに向き合うさくらの迷いを描いた今回のエピソード。

...なんだけど、前回投下された「変身するたび記憶を失う一輝」という爆弾の処理がアバンパートでさくっと済まされたの「正気か!!??」ってなったぞ 正気か?????

処理されたと言っても一輝がある程度腹を括ったって感じのまとめ方だったので後々また噴出してくるんだろうなぁという予感はあるのだけど、普通はメインキャラにこういう事実が周知されたらもう1エピソードほど使って気持ちの整理を描くかするもんだろうに、OP明けにはもう「まーそれは良いとして」感覚でさくらとアギレラの話に完全にシフトしちゃってんのちょっと展開運びがちぐはぐすぎるなぁ...(バイスの後押しもあって工藤にエゴイズム指摘されても戦う決意がブレなかったりしたこともあったし、こういう時に一輝を変に迷い続けさせないこと自体はキャラ描写として合ってるとも思うけど、流石に納得して観進められんってばよ せめてしてあげられること、と言わんばかりに一輝が消えた写真に一輝の絵を描き込んであげるバイスはちょっと好きなとこだが)  「一応種明かししたからこれはもう一旦置いといて他のことに回りますかね」感覚で話回してない?と疑ってしまうなぁ...ホーリーライブ登場および大二とカゲロウの因縁の決着を妙なタイミングでねじ込んだことといい、タスクの多さとそれをこなす順序やテンポに歪みが出てきた感が否めんぞ

 

肝心のさくらとアギレラの関係を描く展開に関しても、ギフ様&赤石長官との衝突という大きな道筋が既に出来上がってるのに、そっち方面とは完全に別軸みたいな感じでこの2人の話にフォーカスし出した展開運びのズレには正直モヤモヤするところが大きく。赤石長官が言ってるように今のアギレラ様はふらふら彷徨ってさくらに喧嘩挑むことが主になってて(ギフ様から見放された喪失感から目的を見失ってるからそういう行動になるのも自然だし)作劇的にも各陣営がわざわざ構う意味はないから、そこに構うとなるとさくらとの関係というとこにフォーカスするのは自然な流れなんだけど、仮にもメインキャラなんだしそこは嘘でも上手いこと本筋に絡めてもっと全体を引き締めた方が良いんじゃないの...と思ってしまうんですよね。とりあえずあれ、とりあえずこれ、で諸要素処理しててもまばらな印象しか受けないというかなんというか。それによって五十嵐家vsギフ様サイドという本筋の進行が牛歩になってるのもなぁ そのマンネリを緩和するためにも、フェニックス側に配置した大二をもっと効果的に動かした方が良いと思うんだけど、なんかこっちもこっちでちっとも赤石長官に切り込まないから流れが停滞しててなんだかなとなってしまうのよな(視聴者視点でも劇中のキャラ視点でも赤石長官の悪ポイントが十分高まってるからそこに突っ込まないのも不自然に思えちゃうし)

 

とはいえども、幼い頃からの心の拠り所であったデッドマンズやギフ様の存在を自分の中での大きさを自覚しているからこそ、「その喪失感を埋めるためにと今更他の生き方を選んだりはしない(選ぶことはできない)」的なプライドを貫き、その引導を渡す役をさくらに託すアギレラ様の矜持だったり、そんなアギレラ様の強さを受け止めているが故に、ただ救うだけではアギレラ様のためにならないと理解してか、アギレラ様を悪魔から解放することを土壇場で躊躇うさくらの迷いなど、この2人のキャラ性をしっかり活かして描いてきてるところは好感。アギレラ様の悪の女王としての誇り・強さを尊重しようとしてる感じのさくらの考えは「強さこそ肝要」というところに上手いこと沿っていて悪くないし、それによって「相手から何と言われようとも必ず救ってみせる」という突き抜け方をする一輝のスタンスとは対比した味を見せてきてるのも良いなと思うんですよね ここは好きなポイント

でもここをより劇的にするには、正直今までのさくらとアギレラ様の関係性の積み上げはまだまだ弱かったよなぁ、と勿体無く思えてもしまうところであり。序盤の関係性の立ち上げの頃はともかく、1クール目以降はなんかずっとふわふわと接触と交流を繰り返してたばかりな印象があったからなぁ...このせいで個人的には今回のここの描写はもう一つ盛り上がり切らなかった 大二とカゲロウの時も同じようなことは少なからず感じたし、キャラ数の多さ以上に単純に取り回しの弱さが大きい気がするし、残りの尺でどこまで既存にキャラ達を活かし切れるかもちょっと心配である

 

 

以上、リバイス第32話でした。キャラ描写で見せたいところは十分伝わってくるんだけど、そこに至るまでの積み上げの弱さとそれを本筋とどういう塩梅で回していくかというとこのちぐはぐさが目立った印象。こなすべきタスクの整理はちゃんとできてるのかなぁ...
そろそろ作劇上のこういう難点も無視できなくなってきちゃった感じあるし、せめてもっと本筋をガツガツ進めて劇的に盛り上げていって欲しいところだけど、はたして

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた