AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

強くなれる “ありがとう”を重ねて

デリシャスパーティ♡プリキュア

第10話「泣かないでレシピッピ…誕生!ハートジューシーミキサー」

感想レビュー

 

 

強化されたウバウゾーは別に名前は変化しないんだなぁ、となんとなく思った辺り、自分けっこう前作の影響が色濃く頭の中に残っている気がする() タクサンウバウゾーとか、メッチャウバウゾーとか、そういうのじゃないんだ、って思っちゃうんすよね...ゼンゼンヤラネーダとかと同じ感覚で バトラーさんのせいだから責任取ってね(理不尽飛び火)

 

ブンドル団の強化、そして新アイテム登場とプリキュアシリーズ恒例の強化エピとなった今回。割と話の流れのフォーマット自体はスタンダードといった感じだったけど、強化ウバウゾーの強さの格をけっこう丁寧に印象付けてた辺りはなかなかユニークで面白かったななどと個人的に(マリちゃんの指揮で的確に行動→3人とも隙のない連携で突き崩して反撃→バリバリ販促中のヤムヤムの必殺技が炸裂、とマリちゃん含む全員がしっかり持ち味を活かし現状考え得るであろう最善策で挑んでるのが観てるこっちとしてもしっかり伝わってきてたので、それでも押し切れない強さの演出は良かったなと)。強化への説得力がしっかり出ていたわね

 

そんな今回はゆい(というかゆいのおばあちゃん)の金言である「ご飯は笑顔」、および料理の妖精レシピッピという、本作を象徴する要素二つに合わせてフォーカスした作劇が目を惹いたポイント。料理で人々の笑顔溢れるところにレシピッピは現れ、そうして笑顔に象徴として現れるレシピッピの存在が人々にもっと笑顔や喜びを与える、という本作を取り巻く構図を今一度強調することで、「食の喜び」という部分を小さな子達にも沁み入るような形で視覚化・言語化した感じの流れを組んだのは本作ならではの魅力としてとても面白かったし、そこを話の軸に据えることで、レシピッピと一緒に色んな食の思い出を築き、またレシピッピやそこから生まれるみんなの笑顔を守るために戦ってきたゆい達の想いの蓄積を昇華させることで、強敵相手に挫けず立ち上がり挑んでいく構図にカタルシスを生じさせてきたのもとても熱かったしと、作品固有の要素とそこに内包される温かさみたいなものがグッとストーリーの盛り上がりとなっていたのが凄く良かったですね。流れ自体はシンプルながらも、今までの細かな日常や交流の描写の中でもレシピッピの存在やゆい達の喜びを細かく積み上げてきたのが今回の展開において説得力としてしっかり機能していたのも絶妙であったし、要素の配置とストーリーの組み立てが丁寧というか、ここに至るまでの逆算が凄く巧くできてる感じがするなぁという印象だったなと。

 

そしてそんな流れの中で強い想いを示したゆい達に応え、レシピッピ達が一緒に仲間を助けるために力を貸してくれて、新アイテム・ハートジューシーミキサー誕生に繋がるのも良き展開運びでした。沢山のレシピッピ達が一挙に集ってプリキュアと対話し力を授けるというシチュエーション、正直最終回前くらい終盤にやっても良いくらいのボルテージ爆上がりなシチュなんだけど、まだ1クールも行ってないこの段階で切って良いカードなのか...!?って感じで良い意味で心配になっちゃうほどグッときたね...演出のテイストが戦隊やライダーのアニバーサリー映画とかで、歴代ヒーローの想いを継承してパワーアップする構図っぽくてそこでもなんかハマった感じある。案の定視聴者さん達からは「199ヒーローのあのシーン」「ジュウオウvsニンニンのアレ」って言われてたし。w(ちなみに私は「戦国MOVIE大合戦」の最終決戦のとこを思い出しました。我ながらニッチなとこ連想した気がする)

しかしハートジューシーミキサー、てっきり例年の流れ通り3人での合体技用かと思ってたので、個別の技が必殺級でそれぞれ用意されてるというのが意外だったわね 後々また山場で合体技も出るだろうけど、これは小さいお友達的になかなか遊びごたえあるんじゃなかろうか(諸々のアレで販促遅れてるし頑張って欲しいね)

 

という感じでプリキュア達のパワーアップが熱く描かれた一方で、相変わらず妙な兆候の見られている真っ最中のジェントルーには更に大きな変化が起きていました。あまね本人の主人格がジェントルーを止めてるっぽいせめぎ合いみたいな描写が描かれ、ジェントルー自身もそれに煽られたこともあってか、レシピッピを苦しめたことを(多分無意識に)直接詫びたりと、色々進展も描かれ、ジェントルーの背景の核心にかなり迫ってきたなぁと

にしても今回、あまね会長の実家がフルーツパーラーをやってることが語られたり、ジェントルーに呼びかけてたあまね会長のビジョンが割と普段の非ジェントルー時の姿そのまんまだったりするのを踏まえると、ジェントルーとして洗脳されてる「菓彩あまね」という人物は、どうも普通に人間界に存在してた人物っぽい感じがするなと思ったり。てっきりクッキングダム関連の異世界人が洗脳されてる的ないつものプリキュアシリーズのフォーマットで行ってるものかと思ってたので、普通の人間が洗脳されてるみたいなのは意外だったな...(過去にはハピプリでも同じようなことはあったが)  なんかイメージ的になまじ身近な存在、一般の人間がそういうことになってると思うとちょっとえぐえつない感じがするな(異世界人とてそれは同じことではあるんだけど、やっぱり肌感としては普通の人間がなってる的なところの方がよりえぐぐ感じちゃう)  手頃な人間をナルシストさん辺りが適当に選んで引き込んだ...とかなのかなぁ この辺はもう少し見守りたいところ。ナルシストさんが怪しげな言動し出したのが不穏だが...ジェントルー/あまねの追加戦士オーラに賭けてるでどうか退場しないでよ...!(プリキュアシリーズでそういうのは珍しいしまぁ無いだろうが...油断はできん)

 

 

以上、デパプリ第10話でした。レシピッピや「ご飯は笑顔」などの作品を象徴する要素を効果的に取り上げつつ、今までのストーリーの積み上げもさり気なく良い味出して活かしてきた、細やかな話の構築がグッとくるストーリーに繋がった非常に良きエピソードだったなと。デパプリという作品の話作りの丁寧さを強く感じたね  ジェントルー周りの展開も進んできて、本筋の進展がますます楽しみですね(あと何気に気になってるのが、ここにきておばあちゃんの存在をやけに強調したところ。今後何か掛かってくることとかあるのかね...?)

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた