AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

品田拓海くん中学3年生

デリシャスパーティ♡プリキュア

第14話「初恋ってどんな味?恋するキモチと拓海のこたえ」

感想レビュー

 

 

恋愛絡みの話になってもほとんどピンときてなさそうな反応をしたり飯の話題に移ったりするばかりなゆいを見ていると拓海くんの苦労が偲ばれて涙が出てくるよぼかぁ() 他の子に告白されてたの見られても特に動揺もされてなかったのがかえってショックな拓海くん不憫かわいい

頑張れ品田!お前の第一歩はまず和美に恋愛という感情そのものを自覚させることだぞ!!お前に牙城崩せるか!!??(誰視点

 

拓海に恋心を抱く少女・ともえの話を中心にしながら、色んなキャラの人間模様を楽しく描いた今回のエピソード。ちなみに今回も茅野さんはお休みである...なんでや!!(これが1ヶ月続くと死んじゃいそうなんで早く再登場してくりゃ)

 

今回は恋のお話ということでメイン層の小さいお友達的にはちょっと大人な感じの背伸びしたテーマだったけれど、そこにおいて本作は人生経験豊富な大人ポジションのマリちゃんが一緒にいたことで、年頃の子の視点・感性だけだとまだ分かりづらいような部分にも上手くアプローチしており、見ていて安心感ある運びになってたのが面白いところでしたね。若者達の慣れないからこその甘酸っぱい青春劇も面白いけれど、ちゃんと分かってる大人がバランサーになるからこその安定感も良いのよね  個々人のある種のプライベートである他人の恋愛には迂闊に踏み込まない節度をしっかり示す礼節、悩んでいる子と縁を持ったとなれば親身になって寄り添い相談役になってあげる包容力、と久々にマリちゃんが絶好調に良い大人してるのが見られて満足であった。マリちゃんの年長者だからこその頼れる姿はこっちも見てて気持ち良いんだよな...自己紹介→相談に乗る提案→聞き入れられた上で逐一的確にアドバイス、とコミニュケーションが上手すぎるしその間の物腰も声色もずっと優しいのマジ推せる(オネェ系の人がする恋愛話って変にヤラシイ感じがしないから相手も安心して色々話せるとこもあるんだろうなぁと思うわね。変に性格・性別をカテゴライズする意図があるわけではなく純粋に個人的な印象の話よ)。

それでいてマリちゃん、ある程度見知った仲でゆいへの気持ちとかもちゃんと分かってる拓海に対してはちょっとからかい気味に突っ込んでく感じの砕けたところや茶目っ気も見せてたのが楽しくてまた好きなところだったね。絶対楽しんでるだろマリちゃん。w まぁ照れでいちいち年相応な感じの大仰なリアクションする拓海は実際見てていちいちかわいいというか面白いのでそういう絡み方したくなるのも分かる  最後にはもしもの時相談に乗ることも伝えておくというお節介を示す辺りも良かったよねぇ。マリちゃんと拓海の女の子のキャラ同士とはまた質感の違った関係性も見てて面白いし、是非今後とも沢山絡んでるとこ描いて欲しいわね

 

他にも今回の話の全体を通して「好みや気持ちは十人十色。それぞれが思うままにあれば良い」というテーマをしっかりとストーリー中の一つの軸として通していたところも良かったところでしたね。多様な好きの形や個性を大らかに受け入れることがスタンダードになりつつある現代だからこそのテーマ性として手堅くて良かったし、ともえが拓海を好きになった料理の好みの話各人が感じる味/恋の形の違いゆい達のパスタの食べ方がそれぞれ違っている食事風景など、随所にそのテーマをまんべんなく散りばめることで、殊更に主張こそしないもののスストーリー全体を構成する一つのテーマとしてスマートに配置してみせ、話のまとまりをグッと引き立てていたのが巧みであったなぁと。同じ料理一つ取ってもそれぞれ違った食べ方があり、それがごくごく自然と描かれているという粋さ、とても良いなと思う  マリちゃんや拓海がゆい達と並んでメイン格に扱われてる辺りの描き方についてもそうだけど、その辺の「革新」と言える部分をあまり主張し過ぎずナチュラルに織り込み描いてるところはデパプリの凄く好きなところ。最近のシリーズだとそこら辺を分かりやすく押し出す作劇にしてることで良くも悪くも小難しさみたいなものが出てるように感じる時もあったし、この辺はそういったシリーズを幾つも経て挑戦を重ねていったことによる蓄積を踏まえた上で描き出されていってる新しい“魅せ”の形の一つと言えるかもね

 

そして今回、拓海が変身(というか変装)するニューヒーローが遂に本格的に本編でお披露目。急に名前聞かれて咄嗟に浮かんだのが自分の好きな調味料の胡椒だったんやろなぁ...と一発で分かる「私は...『ブラックペッパー』だ!!」の名乗り正直ちょっと面白かったぞ拓海(下衆顔) 胡椒の話伏線かよ...!ってなった。w ゆい達がみんな若干「えっ?」てマジに困惑してる感じの反応だったのが余計じわる

声をいつもより気持ち低くしてたり(力を使った影響で自然とそうなってるだけかもだが)、誰って聞かれた時「『私』は...『ブラックペッパー』だ!!」っていつもと違う一人称で返してたりと、正体の隠し方がちょっと背伸びした感じなのが良いんだよなブラックペッパー拓海...(ゆい/プレシャスに誰なのか聞かれて咄嗟のことで「お、お...『オレ』は...」ってちょっと素を出しながら静かに慌てるとこに等身大な一面が滲んでるとこ含めて好きすぎる)  あの自前衣装着るの恥ずかしがって普通に躊躇ってたくらいだからゆいに知られるの余計恥ずかしいと思ってるんだろうなぁ...w  

一方でコミカルなだけでなく、まだ分からないことだらけな中でも「ゆいの笑顔を守る」という意志を前回から一貫させてて、今回も勇気を出して飛び込んでいく男気を見せていたりとカッコいいところもしっかり見せてくれてたのが良きでありましたね。戦闘以外のとこでも、「食べ方は人それぞれだから好きに食べれば良い」っていう気持ちを自然に抱いてるところを見せてたり(ここをナチュラルに描いてたの凄く良かった。ともえが惚れたのも納得)、マリちゃんのことも前回の一件での印象を踏まえた上で直に接してちゃんと「悪い奴ではなさそう」ってのを分かってくれてたりと分別があって聡いところを見せてたのが凄くイケメンだったな...ともえの告白への答えもしっかり返してたみたいだし、ちゃんと自分の気持ちに責任持って何か言ったり判断したりできる男なんだろうなぁと感じるわね  ほんと凄く良いバランスで描かれてて感心するわ拓海

 

と、ようやっと顔合わせとなったプリキュアサイドとブラックペッパー拓海でしたが、ブラックペッパーの背中にマリちゃんが「シナモン」なる人物の面影を見る、という気になるカットも。シナモンに関しては既に考察してる人もいる通り、拓海パパこと門平さん(“品”“門” 平でシナモンに沿ってるのではと言ってる方は先週時点でもいたしね)のことなのだろうと思われるが、そのシナモンがどうもマリちゃんの初恋の人っぽい描かれ方がされてたりと、思わぬところからマリちゃんと拓海の関係をグッと近づけてきそうな要素が出てきたなぁ...と。マリちゃん多分拓海パパの顔見たらアッ!てなると思われるのでその邂逅が楽しみだが、拓海パパが遠くに出てて基本的にマリちゃんと顔合わせるタイミングが無い、でもリモートの通話は家族とたまにしてるしもしかしたらワンチャン...って感じの距離感が保たれてるのよな...やきもきする...!!2人が顔を合わせるタイミングとか今後あるんだろうか そしてそれが今後物語にどう影響してくるのか、気になる

 

 

以上、デパプリ第14話でした。設置したテーマを丁寧にストーリー全体に散りばめる細やかさを光らせつつ、拓海のキャラをいっそうグッと深めてきたのが面白い話でしたね ほんと拓海良いキャラ造形してるよなぁ プリキュア3人に負けないくらいちょっとかわいさを感じてるのあんか悔しいぞ() マリちゃんはまぁ分かるけどここは想定外すぎた とりあえずブラックペッパー拓海、応援したい奴である 頑張れよ

今後のストーリーに関わりそうな布石も少しずつ気になる形で敷かれていってるので、この辺も注目である

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた