AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

Rainbow Colors

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(2期)

第13話「響け!ときめき─。」

感想レビュー

 

 

夢を 叶えよう Rainbow World!

 

 

ランジュ・栞子・ミアのユニット結成、勢いでぶっ込んだな...!尺的に無いかな?と思ってたのでめちゃくちゃライブ感強めに叩き込んできたのおでれぇたわ。w でも2期全体を通して3人のそれぞれのドラマや関係性の描写の積み上げは細かく行ってきてただけに、このユニット結成の流れはその積み上げの昇華として相応にアガるものだったので良きでしたね。同好会のスクールアイドルの一員として新たに踏み出した者同士というところで、あのライブで堂々とユニット結成を見せつけたのは一つの到達点として気持ち良かったなと

 

1期2期と長らく続いたニジガクの物語も遂にフィナーレ。今回は同好会の1stライブを軸に華々しくラストエピソードを描き上げる話となりました。に、虹...お前、終わるんか...もっとやらんのか...映画とか映画とか映画とか...(ぐるぐる目)

何はともあれ、素晴らしい最終回でしたよ ずっと観てきて良かった...グッド

 

先に述べた通り今回は同好会の1stライブがガッツリ中心となっており、前回ラストに侑がこさえた12人のソロ曲のダイジェストをバックに、ソロ歌唱に突発のユニット歌唱までなんでもござれの自由なライブパフォーマンスが描かれる楽しい内容となっていました。この全体を取り巻く自由さや、観客席や舞台裏で今まで登場したスクールアイドル達やメンバーの知人・身内等の準レギュラーキャラ・ゲストキャラが一同に介して応援してくれている様はまさに「スクールアイドルもファンも一つとなって支え合い自由に“好き”を表現し大きな物を成していく」という本作の魅せ続けてきたテーマに通ずるところであり、ほんと最後の最後までここをしっかりと押し出してくれていたのが良きでありましたね。加えて今回は海外の色んな国にも中継が繋がっててもっと多くの人が応援してくれてるという最終回らしいスケール感もあって実に気持ち良かったで 一同好会が1stライブで海外同時中継とは思い切ったな...!って感じではあるけど、色んなことを力を合わせて成してきた同好会の人徳故に色んな人が尽力してくれたんだろうなぁ、みたいな熱さも感じられるところだし、何より話のテンション感にしっかり合ってるから良いのだ 話がノリにノッてるなら何でもやったもん勝ちよ

 

細かいところに関しても、先陣切ったランジュに負けじと良い笑顔でバトンタッチする舞台袖のかすみ彼方にお返しの横断幕こさえてきた遥達観客席でペンライト持って愛さんを見守る美里さん後方腕組み演劇部部長せつ菜のパフォーマンスを涙しながら微笑み見守るせつ菜母etc...と、1期2期通して観てると分かるちょっとした小ネタを入れ込む遊び心にニヤッとなったり各キャラが経てきたドラマの昇華的なグッときたりするカットや構図が沢山散りばめられててここも凄く面白かったところでしたね。後方腕組み演劇部部長、一瞬のカットなのにマジで強すぎんだよな...() ニジガクアニメモブのエースすぎるあと個人的に好きなポイントなんだけど、せつ菜母の涙は「せつ菜がスクールアイドルのことを母に話してないことを窺わせる描写(1期第3話)」→「せつ菜が全て打ち明けてライブを観てもらう流れ(2期第6話)」、といった時折合間合間に描かれてたせつ菜との関係性を窺わせる描写からのドラマ的な連なりが感じられてなんかちょっとじんときたところでしたね。お母さんとの関係性は別に本作においてせつ菜周りのドラマの重要ポイントではなかったのでちゃんと言及されたことすらもなかったところではあるんだけど、それでも上記の1期2期跨いでの描写・接続が印象的に描かれてた分「母にどう思われるかと考えなかなかいえなかったせつ菜」「娘の想いを受け止めしっかり見届けたせつ菜母」みたいな見えないところで深く細かく展開されてたであろうせつ菜のもう一つのドラマみたいなのが色々想像されて、その着地点として今回の涙のカットはなんか妙に感情移入しちゃったんですよね...1期第3話のシーンからなんか気になってたポイントだったので最低限ながら良い魅せをしてくれたのは嬉しかった

 

そうして各人に色んな形でスポットを当てたこの辺の一連の展開だったけど、その中でも特に璃奈の描写はもう、かなりグッときたところでしたね...!ボードに不具合が出たまま出番が来るも臆することなく堂々と素顔のままの表情でステージに出てパフォーマンスを行う様は、感情が上手く出せない自分の表情に対する人々の視線を恐れていた初期の面影をまるで感じさせない大きな精神的成長に満ち溢れていて最高に心が熱くなったし、更にそんな璃奈の想いに応えてクラスメイト含む会場のみんながペンライトで璃奈ちゃんボードの笑顔を形作って璃奈の今の想いをしっかりと表現し、璃奈もそれをしかと受け止めビシッと決めるという流れで璃奈を支えるファンの皆と一緒に形作った「天王寺璃奈のライブ」を華麗に完成せしめてみせたのも見事だったしと、本当に素晴らしかった...自分の表情を他人に見せまいと殻に閉じこもりかけてもいた璃奈が自分なりのやり方で想いを示すことを経ていつしか「自分自身」を見せることを躊躇わなくなっていて、そうして踏み出したステージの上で「同好会の仲間達だけじゃない、あるがままの自分が見せようとしている想いや感情をしっかり見据え理解し支えてくれる人達」の存在をしかと目にし、かつての自身が抱いていた恐れを完全に乗り越えてみせたというところを璃奈のドラマの極致としてきたのが、文脈の乗せ方・展開の運ばせ方の完璧さも込みで天王寺推しとしてただただ満足の一言。ガッツリ前振りまで用意して璃奈にこんな素晴らしいドラマを組んでくれたことに感謝感謝よ 正直言うと璃奈周りのドラマは「最終的に璃奈が自然と表情を作って素顔でステージに立つ」という成長の表現こそが着地になると思ってたので今回の展開は思ってたのとは少し違ったんですが、「感情を上手く表情に出せない」という大元のあるがままの璃奈自身の在り方を軸に、「たとえそうであっても素顔でステージに立ち精一杯自分を表現する」「たとえ表情が変わらずともファンのみんなは璃奈の感じている感情をしっかり理解し受け止めてくれている」というそのままの璃奈自身への自他両面からの肯定を描くことにこそ意味があったと思うので、こっちの展開で良かったなぁというのは改めて内容を咀嚼した今にして強く思いますね。自分の思ってた以上の解釈と解の出し方をしてきた製作陣にはひたすら脱帽ですね

また璃奈周りの描写で言えば、2期から描かれてきたミアとの関係性が今回もとても良い味を出していたなと。ステージを前にした緊張に震えながらもボードの直らない璃奈を支えようと思い、順番を代わろうかと申し出るミアを見てその想いと緊張をどんと構えて受け止める璃奈の優しく頼もしい姿、ほんと成長したなぁ...って感じでとても沁みたよ  第9話でも思ったけど、もうすっかり愛さんのように支える側の存在だわよ天王寺 1期を経て精神的にグッと成長したところで、2期では年齢的に年少でどこか未熟なところもあるミアとの絡みが加わり人間的な成長も強く印象付けられるという構図の組み方が、1期2期両方通してのキャラの描写として無駄が無く重厚なのマジで素晴らしいの一言ですよ 凄く良かった

 

と前半から盛り沢山だった今回でしたが、後半の盛り上がりも本作の大団円を飾るに相応しい良きものでありました。なんと言ってこの2期で自分自身の夢を追いかけ自分の好きを精一杯に表現してきた侑にファンができたってのが猛烈にエモーショナルで沁み入るんだよな...侑の描いたときめきに惹かれ元気を貰った人がいて、その人達の応援の言葉に侑も喜びと活力を貰うという構図、歩夢も言ってたけど侑も立派な「スクールアイドル」の一員ですよ 歌って踊ってパフォーマンスすることだけがスクールアイドルなのではなく、多くの人達と支え合いながら夢を届け夢を叶えることこそがスクールアイドルなのだと、「13人目」である侑を通じて描き出したの凄く劇的で熱かったね

あとこの侑周りの話の中で、侑が「自分はみんなみたいにステージでキラキラ輝けるわけじゃないし、同好会の一員としてスクールアイドルをみんなに最高だと思ってもらえる手伝いができれば最高だと思っていたけど、自分を好きになって応援してくれる人がいるのはやっぱり嬉しい」という旨の言葉を残していたけど、ここも侑というキャラクターの到達点として凄くグッと来たなぁと。沢山の色が交わったところに生まれる色であり、色んな色を支え際立たせる色であり、そして他の色のように煌びやかで鮮やかではないかもだけど、たしかに誰かを惹きつける一つの色である、と侑のイメージカラーたる「黒」に凄く熱い意味合いを与えた感じがあったのがばちくそに好きだ 侑に贈られた花束が黒の花を集めたものだったことに彩り的な意味で若干賛否が出てるっぽいけど、侑にとっても侑のファンにとっても彼女を象徴する色がちゃんと生まれたというところを作品としてしっかり描き上げたというところであそこも個人的には物凄く好きなところでしたね。アニメという媒体だからこそできるハッタリの効かせ方が絶妙だったという意味でも、現実的に華やかな色合いの花束を贈る構図にするよりも侑というキャラの描き上げ方として実に真摯で良かったと思う

 

からのライブの締めに12人と侑の同好会みんなが一緒になって描き出す全員曲の「Future Parade」の披露、と最高に気持ち良く、エピソードのクライマックスとしても万感の想いが込み上げる素晴らしいものでありました。12人のスクールアイドルがステージ上で輝く虹を描き出し、その裏で侑も同好会の仲間の1人としてその輝きを支える画の良さは、もう敢えて多くを語るまでも無いですね 全員曲で文句なしに盛り上げるとは思ってたけど、裏からみんなを見守ってた侑がその輝きに惹かれ歩夢の手を取り共にステージに立つという構図も込みで、その期待を更に上回る痺れるほどの感動がありました 最高 モーセ十戒高咲がめちゃくちゃカリスマに溢れすぎてて大好き

 

そしてラストは同好会のいつもの日常、宣言通り留学してロンドンでスクールアイドルとして頑張り始めた歩夢、虹かかる空を見上げ「次は、あなたの番!」と全ての「あなた」にエールを送る笑顔の侑が描かれ、ととても楽しく気持ち良い締め括りとなりました。作中の色んな人達へのエール、この作品を見届けてきた我々へのエール、新たに夢に向けて駆け出すスーパースター達への実質的なエールと、侑の言葉が色んな意味合いを持って感じ取れるようになってんのも、凄く粋で最後まで余さず沁み入りましたよ...

この最高な感情のまま間も無くスーパースターが始まるの、最強すぎるバトンタッチやで ただただ素晴らしい グッドだ

 

 

以上、ニジガク2期最終回でした。もう語りたいことは全て記事内で語ったので、今はとにかくこの作品に感謝感謝感嘆ですね まさしく総決算でありました

というわけで1期2期と続いた本作もとうとうフィナーレと相成りました。色んな意味でラブライブシリーズの特異点的な作品でありつつ、だからこその特別な魅力も沢山あった素晴らしい作品だったなと強く感じますね。1期2期通して毎回感動させていただきました。いずれ総括も書くかな?という感じですが、ひとまずこのレビューも締めということで。

製作陣一同の皆様、キャストの皆様、最高の作品をありがとうございました。また何かの展開でニジガクに会えることを祈って。

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

 

 

だからどんな時も夢が 僕らの太陽さ

泣いちゃった後は笑顔で

明日を語ればいいよ

どんな時も夢が 僕らの太陽さ

風や雨が激しくても 思い出すんだ

僕らを照らす光が あるよ

今日もいっぱい 力を出し切ってみるよ