第47話「狩崎の反乱、変身の代償」
感想レビュー
ジュウガ、ライダーの変身ではお馴染みのあのびっと伸ばした腕を身体の前面にかざす構えが変身ポーズに入ってるのが狩崎らしくて良いし、変身音の口上が割と正義寄りというギャップもまた面白くて好きなところ。この辺は狩崎のライダー好きキャラの蓄積が割と良い感じにハマっただけあって率直に良かったなと 狩崎を演じる濱尾くんがクウガ好きなのと絡めて「クウガ(9)→ジュウガ(10)と一段上にしてきたのでは」というファン有志の考察も割と好き(ジュウ/10なのはバイスタンプモチーフの10種類と絡めてのことだろうけどけっこう好きな考察)
ギフ様撃破後の平穏が戻った世界で五十嵐家達仮面ライダーに牙を剥く狩崎、その中で葛藤する一輝と周囲の人々...というところを描いた今回のエピソード。いよいよクライマックスということで残る要素となった一輝の記憶消失問題にグッと迫った作劇となっており、一輝の戦いへの覚悟やそれに悲しんだり止めようとしたりする家族達の心情の描写からしてもちゃんとした人間ドラマを伴った盛り上がりになりそうな点は素直に喜ばしいところですが、身も蓋もないことを言ってしまえば今までずーーーっと放置気味の扱いにしてきた要素である一輝の記憶消失というポイントに、ギフ様周りの展開が全部片付いた今になってやっと注力したきたような「それはそれ、これはこれ」的ないつもの歪なテンポのリバイス形式の盛り上げ方ではあったため、素直に乗れない面が大きかった感が否めず...。主人公一輝にまつわる重要な要素であり真っ当に掘り下げていれば面白くなること請け合いの劇的な要素であるのでしっかり掘り下げてきてる現状のストーリーがエピソード単位で面白いのは当然といえば当然であり、ギフ様がどうの大二がどうの赤石長官がどうの人類がどうのetc...の要素過多の中で時々思い出したように描くくらいで、全体のストーリーとしてのまとまりとして昇華できないままほぼ持て余してるも同然だったのを今更「クライマックスの盛り上がり！一輝の記憶がぁぁぁぁぁぁ」みたいなテンション感でやられてもそれをリバイスという作品単位で総合的な評価点に含めるよう見るのはだいぶ厳しいんですよね...早期に種明かしした割にすぐストーリーの主軸が他の要素に移っていったし、ストーリーに上手いこと絡めて印象深く示すわけでもなかったからずっとノイズでしかなかったのが痛い。ガッツリギフ様との戦いに関わる軸とするか、仄めかすものだけ散りばめて終盤に明かすか、そのどっちかなら割と良かったと思うんだけどどっちにも振れず宙ぶらりんにしてたのが良くなかったよなぁ
そんな印象も相まって、一輝の記憶消失が進行しすぎて両親のことさえ忘れてしまった衝撃的な展開も「そんな...一輝の記憶がそこまで...！」という絶望的な衝撃ではなく、「えっ...えぇ...？」と急なぶっ込み方にドン引きする気持ちの方が大きかったのが申し訳ないながらも正直なところ。まぁこれに関してはリバイスという作品やそのストーリーの魅せ方への個人的な好感度の低さも込みでの反応であるためあまり強めには言えないんだけど、今までに思い出したように一輝の記憶消失を強調する台詞やカット(すき焼きの下りや「どこの風呂だよ？」みたいなアレ)をぽいぽい散発的に投入してきてたことの延長でぶっ込んできたみたいな印象を受けてしまったので、ヘンな拒否感の方が先行してしまったというかなんというか。記憶が消える速度や消える記憶の内容の深刻さが上がってるというのを一応段階的に見せてきてはいたのでその極致たる演出としてこれを持ってきたの自体は流れとして悪くはないし、一輝がこれ以上戦うわけにはいかないという理屈づけとしても申し分はないんだけど、ないんだけどその今までの段階的な見せ方に好意的な印象や評価が乗せられなかったために、これも観た率直な感覚として良いとは言えないみたいな感じになっちゃうんですよね...
狩崎の暴走に関しても、今までや今回の描写からしても狩崎パパへの色んな感情が関わってるのは確実なのである種のドラマ性は期待できるんだけど、そもそもその狩崎パパに対する好感度が終盤はゴリゴリに低かったので、そこから派生した事態というろくでもなさになんかこう、嫌な感情の方が勝ってしまうのがなんとも辛い シックといい今回といい、死んでなお面倒臭いことの発端にしかなってないのさぁ...「私はジョージに何か残せただろうか...」じゃないんよクソッタレなものばっか残してんだよ(酷) 今までにもちょっと語ったことあったけど、狩崎親子の関係性は親子テーマの本作において割と注目してたポイントだったので、それが拗れまくってこんなことになってるのはどうしてこうなったの感が凄いんですよね...(冗談混じり的な意味じゃなくほんとに) ギファードレックス誕生エピでのまとめ上げ方が気持ち良くてけっこう好きだっただけに、(どういう着地するかでまた評価自体は変わるだろうけど)なんでプラスアルファでこんなことにしちゃったのか...うーん
そういう感じのリバイス第47話、クライマックスらしい盛り上がりに仄かな期待値は生まれましたが、やっぱり作品単位の好感度は芳しくならなそうだなぁ...と 残りでどれだけまとめられるかだがはたして
というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです
気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ！！
ではまた
