AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

新時代だ

※本記事は2022年8月13日現在公開中の「ONE PIECE FILM RED」のちょっとした感想記事で、当作のネタバレを多分に含みます。スクロール先から内容に触れていくので未鑑賞の方はご注意の上、鑑賞された後に読んでいただくことをお勧め致します。

 

 

 

 

 

 

世間もお盆休みに突入した今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。私も仕事やらなんやらで忙しないプライベートの中、細々ながらも一応ぼちぼちと本ブログを進めることができており、それなりに良い日々を送っております。人生なんとか頑張ってます

にしてもなんだかんだでもう少ししたら本ブログも2周年なんすよね 継続は力なりということでこれからも楽しんで続けていく所存ですので、皆さまもこれからも何卒よろしくお願いします。まぁその前にとりあえずシン・ウルトラマンの感想記事ちゃんと書き上げないとなんですけどね!!前編パート投稿したしあとは後編パートぼちぼち上げるかと悠長こいてたら、プライベートの忙しさや他のやりたいことの渋滞、個人的な執筆コンディションなどなどが相まっていつの間にかシンマン上映がラストランを迎えて(終わってないとこもまだあるかもだがおそらくほぼラストランであろう)いたので「どうしよう...」みたいになってる私だよ 続きの投稿待ってた人いたらほんとにごめんなさい() ともかくちゃんと書いて鑑賞の区切りにしたいし、一度やると決めたケジメとしていずれは書き上げます。ここに書いて背水の陣としたので見守っててくれ

 

まぁそれはともかく本題へ。

本誌本編の方が遂に最終章へと突入しいよいよ佳境といった雰囲気を醸してきた人気漫画「ONE PIECE」の最新アニメ作品であるONE PIECE FILM RED」、現在大盛況の下公開中ですが、本日私もしっかりと観て参りましたよ  地元のど田舎鳥取の小さな映画館の初回上映である10:20の回を観に行ったのですが、お盆休みに突入したのもデカいとはいえ今までその映画館で観たことないレベルのとんでもない数の人が集まっていてぶったまげると共にONE PIECEという作品の看板のデカさを改めて実感しましたね...ほんとに小さなビルに入ってる感じのレトロ劇場って感じの映画館なのですが、映画館入ってる階に向かう階段の途中にチケット買う列がずらあっと出来てて震えましたわ 盆休みであるの考慮するにしたって、最近やってたシンマンやドラゴンボール超観に来た時とは比べ物にならなかったぞ 自分が行ったタイミングでその10:20の回は結局満席になって次の時間のチケット買って時間潰す羽目になりましたからね...ともあれ観れて良かった

記憶してる限りだと自分はONE PIECEの劇場アニメを直接映画館に観に行くのはこれが初ということでけっこうワクワクしていた(数年前までONE PIECE自体は知ってたもののあくまでざっくり断片的な情報拾ってるだけでパンクハザード編以降の近年の展開はほとんど知らないみたいな状態だったのですが、ここ2、3年の間に実施された本編一挙無料公開の際の一気読みでガッと作品に触れたことで一気にONE PIECEにハマり直しジャンプ本誌も読むようになったので、これは行くっきゃないだろとなったわけです)のですが、そのワクワクに違わぬ面白さで大変満足でございました。サイケデリックさも含んだ特有のちょっと薄気味悪い雰囲気がじわじわ増していく流れが目を惹きつつも、クライマックスに向かうにつれしっかりONE PIECEらしい/少年漫画らしい熱さがガッと発揮されていく流れが実に熱く、同時に最終章へ突入したONE PIECEの物語を飾るに相応しい画も満載、何よりそれらを彩る迫力ある演出の数々が強力で思わず惹きつけられる、そんな一作でありました。以下、好きなところや気になったところを箇条書きにした雑感。

 

 

・「新時代」を歌うウタの最初のライブパート、初っ端一番にこれを早々に叩き込み引き込んでくるのが上々な掴みでグッドでありました 無数の観客達が取り囲むステージで煌びやかに舞う光と共に力強く歌い舞うウタ、とこの辺は予告時点でイメージしてたウタのパフォーマンスの迫力をフルに表現していて実に良い見応えだったなと(ここでしっかり押さえた分後は好きにやれるぞ、みたいなとこもあったんだろうか)

・今回のゲスト芸能人枠の山田裕貴さん・霜降り明星さん演じるクラゲ海賊団は思ってたよかだいぶ出番少なめ 元々そんなガッツリ絡みそうな設定やビジュアルのキャラって感じではなかったけどほんとにちらと出演って感じだったのでちとおでれぇた ウタ歌唱にかなりウェイト割いてた分だいぶ割り切ってた印象ね(変に悪目立ちさせるよりかはあくまで一ゲストという配置で収めてしっかりウタ主体に仕上げてストーリーに重厚さを出したのは良い配分だったとも言えるが)

・ローとバルトロメオ、前作STAMPEDEから連投での出演だったので今回も出るんだとちょっと意外に思ったけど、今回控えめに言って大活躍だったので出てくれて良かったですね...シャンブルズとバリアなかったら何度か詰んでる場面あったよ シャンブルズがあまりにも頑張りすぎだったので給料弾んであげてほしい

ベポうるせぇ!!!!!!()

・ウタウタの実の能力、だいぶずっこいというか相当にヤバすぎるよね  誰ぞやが公開前にギャグで言ってた「ウタァァ!何やってんだお前ェ!!」がまさかのマジだったという 先発組が感想(バレ無し)でそれとなく触れてて気になってたポイントだったけど一歩違ってたらマジで世界が終わるで 本人が寝たら解除されるみたいだしそこでバランスは取れてるけども...(ウタの一件もウタが捨て身前提の封じ込めを敢行したからみたいなとこあるしな) ふと思ったけどこれ寝たことないという黒ひげの手に渡ってたらヤバい能力だったかもな...とも 黒ひげの寝たことない体質の事情は知らんので実際はどうなのか分からんしそもそも黒ひげがそういう感じのことする気あるかどうかも知らんが

・中盤の「ウタカタララバイ」のパート、ガビガビ画質にサイケデリックさの溢れ出た演出がじわじわ増してくるウタの強硬さと相まってかなりゾクリとくるものに仕上がってたのが良き(態度自体は序盤の快活な感じとほぼまんまだけど言ってることがだいぶヤバいというズレが怖いのよなあの辺のウタ 海賊王を目指すというルフィをロジャーの処刑に見立てて晒しあげたり、目の前で麦わら帽子を裂いたりと海賊憎しがかなり強烈に描かれてたのも印象深い)  あの映像演出には平沢進さんの「2D or not 2D」のMVを個人的に想起してた、という伝わるか伝わらんか微妙な話もしておく(尾田先生がウタの着想元と語ってたというトップハムハット狂さんの「Princess♂」のMVっぽさもどことなくあり)

・ゴードン、明らかに重要キャラだけどそんなに黒幕っぽい感じでもなかったので物語にどういう食い込み方してくるだろうと思ってたが、わずかな描写の中で見せる人物的な奥行きがかなり味わいあって良いキャラであったね  ウタへの親心をはじめとした愛情や優しさが全体に滲みつつも、音楽を愛する者としての好奇心とも欲望ともつかないブレさせられない芯みたいなものが今回の事件の一端に関わっていたりと、良くも悪くも人間的な部分が濃く出てたのが魅力だったなと思う(「例の楽譜処分してたらこんなんなってなくない?」というのは途中思ったところだったのでそこをスッとゴードンのキャラ性に繋げてたのは鮮やかであった) 「『こういう風に振る舞っていれば穏便に済むし正解だよ』というのはありつつも、悲劇に繋がるとしても自身の立場や気持ち的に、どうしても曲げられないものもある」みたいなキャラの描き方はONE PIECEでたまにあるのでゴードンはその系譜に近しいものだったかなと  それらが回り回ってこじれて今回のウタの一件となった、というのはなんとも言えない気持ちになるなぁ

・そこで言うとシャンクスもシャンクスで、ウタへの愛情はしっかりありつつここぞで「海賊」であったが故に色々こじれたのはなんとも皮肉というかなんというか  ウタに責任を負わせないために海賊として自分達で汚名を背負って去ったのは海賊の仁義を大切にしてる彼ららしいっちゃらしいけど、それがウタの気持ちとズレた部分もあり、というのがな...良い奴なのには違いないと僕らがちゃんと知ってるが、良くも悪くも「海賊」なんだなと 良い顔せず汚名を背負っていくのがルフィに通ずるものもあってちょっとグッとくるところあったし、去り際の船上での乾杯の場面で笑顔を作りつつも少し涙を堪えていそうな表情だったのが少しじんときたしと、シャンクスならではの人間味みたいなものも沢山滲んでたんだけど、それを必ずしも人には見せないのがまた

トットムジカ、ONE PIECEのボスキャラ、というかキャラクター全般として見てもかなり異質な存在よな ファンタジー色強めなのでそのギャップがかなり不気味だったなぁ あとしれっとトットムジカ絡みで「古代兵器」のワードが出てたように思うのだけれど、これはプルトンやらなんやらのワンピ本編終盤の色んな種明かしに大きく絡んでくるのかなぁ

・現実の赤髪海賊団、夢の世界の麦わらの一味(と呉越同舟の野郎共)、とウタを救おうとするルフィとシャンクスとがダブって最終決戦へもつれ込んでいくクライマックス入りの流れは最高に燃えたね...「野郎共ォ!!覚悟決めろォ!!」って別々の場所でドスを効かせて船員達を奮い立たせ狼煙を上げる2人の船長がカッコよすぎるんだわ(シャンクス/池田さんの声の迫力がたまんねんだ...)

・本誌本編で未だかつて見せたことないレベルで大暴れする赤髪海賊団の活躍もめちゃくちゃにボルテージ上がった 麦わらの一味が色んな奴らと一緒に力束ねてトットムジカに競り合ってたのを思うと、カタクリ兄ィも一緒だったとはいえほぼ赤髪海賊団だけでトットムジカと同じくらいやり合ってたあいつらヤバすぎるよなと やっぱ四皇なんだな...
・そんな麦わらと赤髪の別軸共闘で一番燃えた、というか本作全体で見て個人的に一番燃えたまであるのがなんと言ってもウソップヤソップ親子の共闘であったなと。本誌本編の直近の展開でもニアミスみたいな感じだった2人が直接的ではないにせよ戦いの中で語らい、共に息を合わせ海賊として戦ったのあまりにも熱すぎて感極まりそうになったよ...ヤソップの指示を受けて遅れてウソップが同じように指示を飛ばしてたのがだんだんウソップの指示も早くなってってヤソップの声と重なってくのがこう、偉大な憧れの親父に追いついてくという感じでたまらなかったやね  赤髪海賊団やってる親父と離れ離れの子、ってところでウタとシャンクスに被るからしっかりやる意義のある描写だったというのがまた良きよね(ウタとはまた状況とか色々違うとはいえ)ウソップは離れていても親父をずっと信じ憧れて夢を追い続けてたからこそ、構図としてウタに対し響くものがあるようになってるって感じで

・また最終決戦に限らず本作全体で観てっていう感じだけど、意外なキャラの活躍が多かったのも今回面白かったところ。特にブルーノとオーブン。なんであんなばりくそ活躍してたんだあいつら...!!ブルーノは能力的に大いに活用する意義があったけどオーブン兄さんはマジでフィジカル一本でバリバリこなしてたので強すぎる

・あとこれまた意外や意外って感じのフォーカスだったけど、ブリュレがめちゃくちゃ良いシーン沢山貰ってたのも面白かったところ。本誌本編もそういう感じのとこあったけどめちゃくちゃ真っ当に可愛いのが悔しい() 泣きじゃくるお兄ちゃん大好きっ子に飽き足らず、恋するときめく乙女なところまで凄く良い質感で見せてくるからなあの43歳...その上でここぞで超優しい声色と振る舞いで良い活躍するからマジでヒロインなんだよな 流石は尾田先生渾身の妹萌えキャラ...

・シャンクスと一緒にフィニッシュ決めた後のルフィ、引きの画だったので微妙に分かりにくかったけど数瞬だけギア5になってたよね?わずかな時間だけ覚醒してたとか、だろうか マジにそうならアニメ媒体だと初の登場ってことになるよね

・ウタ、自分の行いやシャンクスの本当の気持ちに気付いていつつも今更後戻りもできず世界を巻き込んで荒れに荒れてしまい、自分の描き上げた理想の幸福な世界の中でも自ずと争いが起きてしまったりといった現実に苦悩し更に暴走したりと色々あったけれど、最後の最後に責任を果たす意も込めて歌で皆を救い幸福を届け、シャンクス達に看取られた最期は沁みたな...最期の瞬間が直接描かれなかったのがまた粋

・そんなウタの最期の歌唱のパート、Adoさんが息も絶え絶えなウタの状況をしっかり汲み取って、そういう弱々しくもはっきりとした息遣いで歌っていたのが物凄く繊細且つ強く心打つものだったのであそこは一気にぶわっとなりましたね 本作へのAdoさんの登板は賛否色々ありって感じみたいだけど、あそこでただキャッチーでインパクトある歌を作るだけでも話題性あるだけでもない、「歌」に魂を込められる方だからこその本作への出演の意味を発揮されてたのが見事の一言でした(それ抜きにしても全体としてウタの歌唱のシーンのパワーは総じて凄かったし、非常に良かったよ)

・ワンピ見てたらおっとなる人達がダイジェストで色々出ててニヤッとなるし、彼らに総じてウタの歌が届いていくという演出が粋であったEDも良い余韻感でたまらなかった。ルフィの決意を新たにしたいつものあの台詞も最高に良かったし、素晴らしい締めだった...

 

という感じで、とにかく非常に面白かったですよFILM RED...!改めて言うけどほんと劇場に観に行って良かった 本誌本編の勢いも相まって今乗りに乗ってるし、是非もっと多くの方に観てもらいたいですな 素晴らしい作品を本当にありがとうございました

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた