AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

またアキトくんが超科学力やってる

ウルトラマンデッカー
第7話「希望の光、赤き星より」

感想レビュー

 

 

ユザレ(みたいな人)が生み出した未知のカードを解析してバリア突破の術を一時的とはいえ編み出すアキトくん、相変わらず科学力が優秀すぎて笑うわね...() トリガーは割とファンタジー寄りの作風だと思うんだけど君のそのイカれ科学力が一番fantasyなまであるよ 前例は色々あるんだけどなまじ普通の人間がウルトラマン関連の力やファンタジーな要素をしれっと解析するからさぁ

 

今回は世界観を共通している前作トリガーよりケンゴ達お馴染みの面子が客演登場したコラボエピ。トリガーに対しては個人的に色んな遺恨があって正直完全に冷静に見つめることはできない身分なのだけど、それでも半年追ってきた分の思い入れみたいなのは多からずもあるので、10年後設定ということでそれなりに良い貫禄を醸した佇まいが意識されたトリガーキャラ達の久しぶりの再登場はやはりなんとなく嬉しいすね 精悍さの増したケンゴ良い

 

今回はここ最近ニュージェネシリーズでは恒例みたいになった他作ウルトラマンとの共演エピということでありましたが、良くも悪くも「いつものコラボ回」みたいな感じの趣の域だったなというのが正直なところで、今までのデッカーのエピに比べるとあまりガッとくる感動などは感じられなかったかなぁというのは総じての個人的な感想。デッカーという作品に感じてた味わいとはちょっとズレたものを感じてどうしてもピンとは来なかったなと。悪いところ、って思ってるほどではないのですが、ニュージェネのコラボ回はキャラ同士のわちゃわちゃだったり各々の世界観設定の共有のための会話劇みたいなものに重きを置いてる感じがどうも展開運び的にもっさりしてる感は否めず、そこがあまり好みではない部分もあり(たまにあるくらいならまだしも最近こういうのが形式化した分マンネリ感もあるし、またこういう表現が正しいかは分からないけど、ファン向けの小ネタを入れ込んだ台詞が多いことなんかも含め総じて二次創作的な質感が拭えないのが個人的にハマらないのかもなと)、今回もそこがモヤっとしたかもなぁ  ウルトラのコラボ回というと(それこそトリガー・デッカー相手だから尚更そうなのかもだけど)自分は世代的にかの名エピのダイナ35、36話を最初にイメージするのでどうしてもそっちと比較しちゃうんですよね。世界観が同一という土台がしっかりしてたのもあって、過去キャラのカッコいい立ち回り、現行作にもしっかり比重を置く形での両作の鮮やかな共演による活躍、「あっこれって!」と思わず嬉しくなるあまりヤラシさを感じさせない絶妙な塩梅での前作ネタの入れ込みとどれも素晴らしいクオリティに仕上がっててコラボエピの金字塔なんすよ

 

とはいえ、トリガーの名が大きく知れ渡っていたり、ケンゴ達旧GUTS-SELECTの面々が伝説的な存在としてTPUに知れ渡っていたりと、地続きの世界観であることを活かした広がりあるリンクの描写が見られたのは面白かったところ。原典のティガからしてそうだったけど、ケンゴがトリガーであることを知ってるのはほんとに旧GUTS-SELECTの仲間達だけって感じっぽいですね 今までは世界観跨ぐ分ちょっと説明がややこくなったりというのも多かったし、スパッと「あれは...!」的なリアクションを楽しめる構成なのは世界観共通な強みだなと

先輩後輩共演らしく、ケンゴがカナタにウルトラマンとして戦う意味を問い成長のきっかけを作る展開もあり、ここがどう発展していくかも楽しみ。カナタも言うてウルトラマンの力の正体などが全然分からなくて困惑しているだろうし、これからそこの答えを得ていく流れを描く上でもあの世界における最初のウルトラマンであるケンゴとの絡みを入れたのは深みが出て良かったね(別世界のウルトラマンの導きを受ける形だと良くないわけではないけどちょっと外的要因感強すぎてすっとは受け入れにくいとこもあるし) 両作の共演ちょっと早くない?と思ったけどこの先の導線を引く意味でもタイミングとしては寧ろ絶妙だったか

 

またトリガー本編から地続きになってる要素についても細かく拾うような描写・展開運びが多く見られたのは割と関心が寄せられるポイント。カルミラを笑顔にしきれなかったことへのケンゴの後悔に接続するようにしてカルミラが復活する展開や、結局トリガー本編中で意味深げに存在してたものの特に何も無かったルルイエが次回何か引き起こしそうなことなど、気概的にはトリガー本編の取りこぼしを回収・昇華する意味合いが強いんじゃないかなぁというのを強く感じますね

ただ、後者に関しては“ルルイエ”というワードやギジェラを彷彿とさせる花などのティガからの関連を期待させて結果肩透かしに終わった(期待と違ってただけと言えばそれまでだけど、やはり原典オマージュを匂わせた要素の活かし方としてはファンの期待を越えられなかったとも言えるので)ルルイエの再活用ということで原典への向き合い方の真摯さに定評のあるデッカーの作劇との合わせ技にも期待が高まるものの、前者に関しては今改めてカルミラを引っ張り出す意義は果たしてあるのかなぁと不安も感じるのは正直あるんですよね(トリガー最終回のあれで仮にもカルミラはある程度救われたというか解放されたと思ってるし、そこにまた首を突っ込むのがどう響くかな、という感じ) まぁこれは次回次第、ではありますが 仮にも闇の3巨人をしっかり描き取り扱ってたハヤシさんがそこら辺の舵取りを変にするとは流石に思わないけども

あと個人的にトリガー本編で絶対やるべきだと思っていた「『スマイルスマイル』を子供にやってあげるケンゴ」の絵面をようやく見られたのは垣根無しに良かったなと。スマイルスマイルは子供くらいのキャラを元気付けるために目線合わせてやってあげるのが一番バチッと決まるだろうというのはずっと思っていたのでやっとこさそこんところが決まったなと少し感慨深い。情勢的に子役バンバン出せなかったんだろうとは思うけど、登場トリガー本編でアキト達に一方通行気味にやってるのを見るたびにだいぶ悶々としてたのが正直な印象だったでね...

 

そして戦闘パート。トリガーとデッカーの連携バトルをしっかり演出しつつ、デュアルソードを振るう姿でトリガーの新鮮なカッコ良さを魅せてくる、と手堅い感じでここもしっかり面白かったですね。デュアルソードに関しては次回のデッカーの使用に繋ぐ意味でも良い活躍だったのではなかろうか 仮にも前作のラスボスが相手なだけあって2人のウルトラマンがバリバリ動いて戦ってもしっかり映えたのもまた良きところでしたわね メガロゾーアは第2形態じゃなくて第1形態の状態で出しても良かったのでは?とはちょっと思うが(名前のテロップに1をすっ飛ばして「第2形態」って付いてるのもなんか変だし、ラスボスのネームを極力守る意味でも第1形態がナチュラルだったかなという)

まぁそれはそれとして復活の経緯やウルトラマン2人相手の大立ち回り、前後編に引く形での活躍などでメガロゾーアがそれなりに格を見せたのは良かった。大方が予想してたようにスフィアがメガロゾーアの残骸か何かを基にスフィアメガロゾーアになると思ってたので、まさか亡霊同然のやつがスフィアを吸ってたとは参ったね...ラスボスの面目躍如といったところか それでも現行の敵キャラであるスフィアの格が落ちない?という声は少しあったので、次回今度はスフィアが乗っ取り返す、というところでバランス取るのがより良いかもですな まとりあえず次回を待ちましょ

 

 

以上、デッカー第7話でした。序盤の一つの山場であろうトリガー客演回。良し悪し両方ありという感じで今までのアベレージからは少し下がったかなとは思うものの、トリガー的にもデッカー的にも上手く膨らませられそうな余地は多く見せてたので次回が楽しみなところですね 今回の布石が果たしてどう活きるか

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた