AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

目覚める、光の巨人伝説

ウルトラマンティガ

第1話「光を継ぐもの」

感想レビュー

 

 

OPとして聴く「TAKE ME HIGHER」、普通に聴く3倍くらい脳がキマるぜ!!!(トランス状態)

キレキレにスタイリッシュなメロディライン且つ「ウルトラマン」というワードを用いない歌詞の曲「TAKE ME HIGHER」をシリーズ久々のシリーズ新作の主題歌に据えたの、改めて凄い革新の一つだったなと思うわけですよ 同じような革新的立ち位置の作品たるクウガでさえOPには「仮面ライダー」と入ってましたからね  アイドルユニット歌唱の曲ということで当時は往年の特撮ファン達から最初あまり支持されなかったとのことだけど、その後着実に評価を得ていったことや、シリーズにおけるOP曲の数々が幅広いテイストを有していくようになったところに少なからず掛かったであろう大きな影響力という面含め、やっぱりウルトラシリーズにおける金字塔的名曲ですね

勿論「TAKE ME HIGHER」に並び立つ名曲「Brave Love, TIGA」も忘れちゃいけねぇよ! 昭和シリーズにも通ずる熱い特撮ヒーローのテイストを含んだ、繊細ながらも心にストレートに響くヒロイックな歌詞が最高だね

 

と早速主題歌の話に花を咲かせちゃいましたが、本日よりウルトラシリーズの平成作品第1作目にして今なお語り継がれる記念碑的名作ウルトラマンティガの感想レビューを各話ちびちびとやっていこうと思います。こないだようやく書き終えたシン・ウルトラマンの感想記事の投稿も済んで色々ひと段落つき、何かまた新しい作品のレビューでも始めようかと思ってたところで真っ先に思いついたのがこれだったんですよね(多分少なからずトリガーの感想を透子してたことも影響してる)  ちょうど自分が生まれた年の作品なので直撃世代とはまた違うのだけど、幼少期に断片的ながらも本編の色んなエピソードを何度も繰り返しつまんでたり、所謂ウルトラマンワールド的な総集編テイストのVHS作品で度々触れてたりと、後年作のダイナガイアと並んで自分のウルトラシリーズ愛、引いては特撮をはじめとしたさまざまな創作に対する作品観等の根幹の一端を形成した非常に思い出深い作品なので、改めてじっくり視聴し感想をしたためていくのがとても楽しみです。呼んでいただいた皆様とも色んな感情を共有できればと思います  ちなみにティガは約6、7年前の大学時代に改めてしっかり視聴したりと近年においてもそれなりに触れてきていているのですが、がっつり1周するのはその大学時代の視聴以来だったりするので流石に記憶はバリバリ鮮明とまでではないため、今回改めて視聴して感想を書いていく中で若干あやふやなこと言ったり後の描写とズレてることを言ったりするかもですがそこはどうかご勘弁を 半分くらいは今一度新しい発見をしていく的なつもりで観ますが、まぁなるべく変なこと言わないように善処します(てきとう

 


前置きが長くなってきましたしそろそろ本編の感想へ。

てなわけで今までにも数えるくらいとはいえ何度か観たことがあったティガ第1話を久々に視聴する運びとなりましたが、今観ても新しい風を吹き込ませようとするエネルギーに満ち溢れていて凄く心躍る初回だよなぁと改めて。ゴルザ・メルバ登場ダイブハンガー浮上ユザレの予言、とOP後から次々繰り出される見応えある絵面やストーリー展開を一個一個拾って見てみても、緻密なミニチュア等を駆使した迫力ある巨大特撮の魅せやSFテイストをグッと押し出した会話劇・キャラクター配置・世界観設定など昭和シリーズが培った技術をしっかり継承しつつ、約16年ぶりとなるTVシリーズを彩るに相応しい新たな技術を活かした見応えあるブラッシュアップが随所に見られてとても引き込まれるんですよね 特に水を掻き分けながら重々しく海上へ浮上するダイブハンガーの映像とか、あんなの初っ端数分で繰り出されちゃそりゃ脳汁ドバドバやで  それになんと言っても映像がめちゃくちゃクリアなのが凄く良き。当時の特撮シリーズにおいて主流だったらしいビデオ撮影と違うフィルム撮影が用いられたとのことで、今見ても見劣りしないくらいに質感の良い映像がドラマ面・特撮面双方における好演出の数々をより引き立てているのが素晴らしいんですよね  普通に見てもとても良いのだけど、カーレンジャーをはじめとする1996年当時の同期特撮群の映像と見比べてみるとマジでどれだけ革新的な技術を取り入れてたかがより分かりやすいんですよね...数年前にティガとカーレンが同期だったと知って実際けっこうたまげましたし(特撮への造詣がまだ薄ぼんやりだった頃は「ティガの同期ってガオレンとかクウガだっけ」くらいに思ってただけに余計にそのこと知った時は衝撃でした)

総じて初っ端から「革新」が意識されたパワーある絵面が次々飛び出してくるので、やっぱりこの作品凄いな...と早い段階からなりましたね  強いて言えば、ダイゴをはじめとした主要キャラのリアクションがちょっとオーバー気味だったりゴルザが街を闊歩するシーン等のエキストラの動きが少々もっさりしてたりといったキャラクター(人間)周りの動かし方にまだ若干のぎこちなさがあったりするところはちょっと気になるけど、ここは後のエピソードにおいてブラッシュアップされてくところでもあるしまぁご愛嬌(約16年ぶりのTVシリーズというところで昭和シリーズからの作品の空気感のシフト・擦り合わせに苦心してたり、エキストラの怪獣から逃げ惑う的なシチュエーションへの慣れてなさがより濃かったりしてたのかもなとも思うしね)

 

そんな今回のエピソードの中でも一番に心沸き立つのはなんと言っても終盤のティガ覚醒からのゴルザ・メルバとの対決。絶対絶命のティガの石像に同じく絶対絶命となっただったダイゴが光となって入り込み、ゴルザに踏み潰されるまさにその瞬間に一瞬で石像からモノホンの巨人へ変わり立ち上がる、というこの一連の流れからの導入がもう最高なんすよね...カラータイマーに光を宿した石像が腕を交差させゴルザのストンプを抑えてる寄りの画からの、交差させた腕が画面を遮った一瞬の間にカットが切り替わってモノホンのティガに変わってるというあの演出があまりにも秀逸

からのティガ初陣となる戦闘パートの方も、王道スタイルのパワフルなゴルザと縦横無尽に舞う翼竜型のメルバという趣の違う2体の怪獣を初っ端から相手取るハードモードな状況から始まりながらも、権藤さんのスマートな体型でより引き立ったスタイリッシュさがカッコいいマルチタイプのアクションで魅せつつ、ゴルザメルバそれぞれに合わせてのパワータイプ・スカイタイプという変幻自在のタイプチェンジによる戦闘も巧みに入れ込んでくる見所多しな演出がキレキレでとても良き。赤と紫(と銀)の美しいコントラストが目まぐるしく入れ替わるタイプチェンジが視覚的にも新鮮に映えるし凄く楽しいよなぁこの初陣 てかこの回に限らないんだけど、タイプチェンジの時の1カットの中でのめちゃくちゃ自然なシームレスの体色変化の演出マジで凄いよね 複雑な変化とかがなくほんとに配色の変化くらいの感じだからCG合成とかもやりやすいんだろうとはいえ、今見ても近年のシリーズ作品のタイプチェンジの演出に全く見劣りしないくらいナチュラルだからたまげる(今見ても凄いから当時としては異次元の技術だったのではなかろうか)  このタイプチェンジも言わずもがな今までのシリーズには無かった、当時としてはかなり革新的な要素だったわけだけど、それを入れ込み上手く魅せるにあたって早速特性違いの2体の怪獣とのマッチを設けたのは非常に巧みだったと言えますね(この第1話時点だと各タイプの特性とかをまだ直接的に語ってはいないのだけど、中村さんの筋肉質さがさり気なく視覚で印象付けられていると共にゴルザをホールドするパワフルな演出が目を惹くパワータイプ機敏でアクロバティックな動きにより僅かな出番の中でスピード系の形態という印象をしっかり見せつけたスカイタイプと、映像として各タイプの強みがしっかり視覚化されてるのも実に上手い)

しかし繰り返し触れちゃうけど、この初回の初陣から怪獣2体とのマッチって本当豪勢よね ガッシリとした体格に岩状の造形がプロテクター風味になって突き詰められたマッシブさがカッコいいゴルザに、各部のシュッとした流線型と翼を広げた際の派手さが良いバランスで同居したメルバと双方ともそれぞれ個性豊かな好デザインだし、初っ端からこんなに色々堪能できるのとても贅沢で良きですわ 超古代怪獣シリーズは岩状のデザインが良いアクセントになって唯一無二なユニークさが際立ってるのもまた好きなんだわよね 後続の怪獣達にも言えるけどやっぱり丸山浩さんデザインは最高だぜ

 

そしてラストはウルトラシリーズ恒例のおーい!でダイゴが仲間達と合流し気持ち良くEDへ...と見せかけて、ダイゴこそがティガの復活の鍵であったことを予言として示していたユザレの言葉いつの間にか手にしていた神器スパークレンスを目にし何かを想うダイゴのラストカットという今後の展開を示唆する気になる演出で締め。この謎めいた要素の示唆で次回以降への引きを作る感じ、本作が今までのシリーズではやや抑えめだった縦軸に一つ力を入れているということが窺える形となっていてこれは凄くワクワクするよなぁと改めて。こういうところにも新しいものを作ろうという意気込みが窺える

という感じでダイゴ・ティガ周りについて含みを持たせる形で締めた今回のエピソードでしたが、ここに少し掛かる話として、本作のウルトラマンと人間=ダイゴとティガの関係性がティガという光の巨人の残された肉体にダイゴという存在が光となって入り込んだことでウルトラマンティガという巨人の存在が成り立っている」的なところにまとめられてきたことは本エピソード、引いては本作そのものの特色として非常に目を惹くところ。人間へと変身し到来したウルトラマンウルトラマンと邂逅し同化した人間の存在が物語の起点になるルトラマンという存在を一人のキャラクターとして据え軸としてきた今までのウルトラシリーズの作劇のスタイルと比べると、ウルトラマンの存在は純粋な力や器といったところにすぎず、それを継承する存在として人間の存在が軸になる、という本作が示してきたスタイルはいわば主軸の逆転というところで大きく異なるポイントであり、これを「ティガは肉体のみを残して光となって去っていった」というユザレの予言光となったダイゴが一体化することで為されたティガの復活といった今回のエピソードの中の幾つかの事象を繋ぎ合わせる形で伏線的に視聴者に早々に示してきたのはなかなかに衝撃的且つストーリー展開としても凄く面白いよなぁと。そうして示された、ウルトラマンの存在はあくまできっかけ」というところから主人公ダイゴという一人の人間に重きを置いていく作劇こそが本作を彩る重要なファクターとなっていくので、ここには今一度重点を置いて観ていきたいところです

 

 

以上、ティガ第1話でした。ご無沙汰の視聴ではありましたが、やはりいつ見ても、むちゃんこ面白いな、ウルトラマンティガ...!とひしひしと感じさせられる良き初回エピでしたね。宇宙・科学といったSFテイスト強めの世界観で進めてた昭和シリーズからガラッと変えて随所に「超古代文明」という別テイストの未知性・神秘性をウルトラマンを取り巻く諸要素において深めてきたりしてるところなども含め、今までのシリーズの良さを継承しつつも新しいものを作ろうとしてる意気込みが伝わってくるのも凄くグッとくるし、やっぱり偉大な作品ですよ 最高

というわけで今回より始まります「ウルトラマンティガ」感想レビュー、自分の中でもとても大きな存在感を誇る作品にレビューも込みで改めてガッツリと向き合うというのはとても心躍るし、楽しむことを何よりも重んじてしっかりやっていこうと思います。皆様も長いシリーズになるとは思いますが、もし良ければ是非お付き合いを。一緒に作品に対する色んな想いを共有できれば何よりです てなわけで今後ともよろしくお願いします!

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

 

ティガ 勇気が 今 足りない

ティガ 勇気を 授けてくれ

 

ティガ 愛こそ 今 必要

ティガ 地球を 見つめてくれ