AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

再来!灼熱の魔獣

ウルトラマンティガ

第18話「ゴルザの逆襲」

感想レビュー

 

 

墜落コンビ、3話ぶりの墜落!!

地底で!!!(??????)

いや厳密には墜落じゃないんだけども、この2人が乗った結果地下メカさえアクシデントに見舞われるのほんと持ってるとしか言いようがないんだよな()  実際はダイゴが変身するきっかけにするためなのありきってだけなんだろうけど、こんなんあるともう作る側もこの時点でだいぶちゃけてやってない?とさえ思える(

 

休火山・霧門岳の突然の噴火...その裏に光る因縁の怪獣ゴルザの影...!なストーリーの今回のエピソード。初っ端第1話のティガの復活にも大きく関わった「ウルトラマンティガ」を代表する怪獣たるゴルザが強化を引っ提げ第1話で姿を消して以来の再登場ということで、災害クラスの事件発生で緊迫するストーリーや強化されたパワーを存分に見せつける大立ち回りでゴルザの格を存分に見せつけたエピソードとなりましたね。ストーリー全体の印象も相まってゴルザを存在感ある怪獣へと押し上げた回とも言えるでしょう おいメルバくんに喧嘩売ってんのか(言ってない)

 

そんな今回のエピソードは、ゴルザの影響による霧門岳噴火という災害に見舞われ避難生活を送ることになった被災者達の姿をリアルなタッチでハードに描いた描写も一つの見所。車の渋滞でごった返した道路上にて、埒が開かないとばかりに車から降り荷物や子供を抱えながら車の間を縫って逃げようとする避難者達の喧騒火山の噴火による被害拡大を懸念した避難所からの移動の指示の中、老人や子供も大勢いるのだとTPCの隊員に憤って押し寄せる人々避難所にて炊き出しを受けたりしながら過ごす被災者達の憔悴した姿など、じんわりとした緊張感を伴った一個一個の人間描写/災害描写が凄く生々しくて引き込まれるんですよね。避難中の人々が過ごしているすぐ後ろでずっと噴火の爆音が鳴り響いているという予断を許さない緊張感の中、不安で仕方がない人々が次々振り回される状況への行き場のない不満を現場の人間にぶつけてしまう感じとか、災害に見舞われた中で実際にこういうの目にしたわけではない(目にしないに越したことはないのだが...)けど凄くリアルで、描き方の緻密さに唸るよなぁと(現場の人間も辛い状況をすぐ打開できないもどかしさの中出来得る限りの最善を尽くそうと頑張っているんだけど、危険真っ只中の被災者からするとそのことまで100%汲める余裕はなく...というどちらも悪くない感じがまた)  避難所で過ごす人々を次々に映すカットも、エキストラを使ってるのもあってか演技演技してる感じはないんだけどそれが却って実際の人間の姿を映しているかのような感じがあって本エピソードの雰囲気への上手い馴染み方をしてるし、一種の災害シミュレーション的な描写として非常にクオリティが高いエピソードですね

 

ただその分、サブタイとかから想像される「ティガ/ダイゴとゴルザの因縁」みたいな部分のドラマ面における比重はやや抑えめだったのでそこはやや肩透かしというか、ちょっと惜しいかなーとは感じるところ。ダイゴがゴルザとの再会・決着に身を引き締めるような表情を垣間見せたりとゴルザを因縁ある相手・格のある存在として描く描写もあったりと決してそういうのがないわけではないんだけど、なまじそういうのが印象深いだけにここはやっぱ「因縁」を軸にしたドラマも見てみたかったよなとは思う キリエルは登場少ないなりにちゃんとそういうポジションとして印象深く描かれるし...もう一押し...!てとこだったわね

 

とはいえゴルザ自体はちゃんとストーリー上における最大の脅威としてGUTSやティガの前に立ちはだかり、物語をグッと引き締めていて実に良きでありました。イルマ隊長・サワイ総監の現地への出動、ピーパー・ドリルビームなどの新兵器の投入といったGUTS総力戦の趣さえ感じさせるシチュエーションを、パワフルな特撮で彩った映像は良い盛り上がりがあり面白かった  地を裂き現れるゴルザとそれを迎撃するガッツウイングと固定砲台の砲撃戦のシーンとか非常に迫力があって短いながら中でも良いインパクトだった
というか今回は全体的に豪勢な特撮目白押しって感じでそこが凄く見応えがありましたね。特にピーパーの地底穿孔シーンは閉塞した地底空間や煮えたぎるマグマのミニチュアなどが実にクオリティが高く、本エピソードの中でもしっかり尺を取って描かれてただけあってとても引き込まれたところでした。最近はめっきりって感じになったけどウルトラシリーズの地底メカ描写はやっぱり必然的に特撮に力入るだけあってとても魅入るね...地底メカや潜水メカの描写は生きてる間にまたウルトラの新作で1回でも良いから観てみたいなぁ

 

後半ではそんなゴルザとティガの決戦がパワフルなアクションと共に展開。第1話の仕切り直しとも言える大一番であったけど、マルチタイプの攻撃を物ともせずティガを圧倒するゴルザの戦闘が以前のようにはいかんと言わんばかりの威圧感で実にハラハラして面白いところでありました。ゴルザ(強化)のティガの攻撃を身じろぎもせず受け止めて更に重たい攻撃を叩き込む重量級のカウンター戦法や拳を捻り上げていたぶるヒールじみた戦法、キャラ性が凄く滲み出ていて良いよね  力押しを押し通せるだけの異常なタフネスと相手をわざとらしくボコす悪辣さが良い強敵っぷり  マグマを象徴した赤の差し色や血走った血管のように全身に走る赤いラインの意匠で強化を端的に表したデザインも良いアレンジしてるしけっこう好きなんよなゴルザ(強化)

一方のティガも負けじとパワータイプにチェンジし、一発一発と力を振り絞るように繰り出す力強い連撃でゴルザを削り追い込んでいく勇猛なファイトがカッコ良かったところでありました。ゴルザもデラシウム光流を吸収したりと尚も食い下がる格を見せてくるのだけど、ティガもそれでも負けずに火花が散るほどの攻撃で攻めに攻めて最後は初戦で撃ち込めなかったゼペリオン光線を叩き込んでフィニッシュと、この流れをTAKE ME HIGHERのアレンジBGMで魅せてくるカタルシスがめちゃ気持ち良いよなぁと  ゴルザの圧倒的な強さも相まってなかなかに印象深いバウトの一つである

 

こうしてティガとゴルザの戦いが決着し、戦いを終えたGUTSの面々の帰投を前にした爽やかな語らいで今回は締め、となりました。前半の災害描写の息が詰まる感じがあるからこそより映える気持ち良さのある良いオチになりましたね ダイゴの「GUTSがいたからティガもゴルザに勝てた」が(それ言わせるならもっとGUTSの援護とか映える回で聞きたかったな...!)というのがあるのがちと惜しい ウルトラシリーズらしい良い台詞なんだけどね

しかしこの気持ちの良い勝利の裏では、実はある悲劇と新しい出会いがあったのだった...というのは作品を跨いだまた別の話。一足先に本エピ視聴後にそっちも連続で視聴したけど、そっちも凄く良かったすね...

 

 

以上、ティガ第18話でした。強化され溢れ出る強豪っぷりで魅せてくる戦闘など、やはりティガを代表する怪獣なだけあるな、という感じでゴルザの持つ存在感を改めて感じるエピソードでありました。そこからのティガの逆転の含めて戦闘が気持ち良いよなぁと 令和でもゴルザまた一回くらい出ないかなぁ...メルバも新造してもろて それ以外でも特撮面やドラマ面の深掘りがなかなかに見応えアリだったりと印象深く残るところは多く、やはりティガの中でも目を惹く1話でしたね

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた