AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

またアキトくんが超科学力やってる

ウルトラマンデッカー
第7話「希望の光、赤き星より」

感想レビュー

 

 

ユザレ(みたいな人)が生み出した未知のカードを解析してバリア突破の術を一時的とはいえ編み出すアキトくん、相変わらず科学力が優秀すぎて笑うわね...() トリガーは割とファンタジー寄りの作風だと思うんだけど君のそのイカれ科学力が一番fantasyなまであるよ 前例は色々あるんだけどなまじ普通の人間がウルトラマン関連の力やファンタジーな要素をしれっと解析するからさぁ

 

今回は世界観を共通している前作トリガーよりケンゴ達お馴染みの面子が客演登場したコラボエピ。トリガーに対しては個人的に色んな遺恨があって正直完全に冷静に見つめることはできない身分なのだけど、それでも半年追ってきた分の思い入れみたいなのは多からずもあるので、10年後設定ということでそれなりに良い貫禄を醸した佇まいが意識されたトリガーキャラ達の久しぶりの再登場はやはりなんとなく嬉しいすね 精悍さの増したケンゴ良い

 

今回はここ最近ニュージェネシリーズでは恒例みたいになった他作ウルトラマンとの共演エピということでありましたが、良くも悪くも「いつものコラボ回」みたいな感じの趣の域だったなというのが正直なところで、今までのデッカーのエピに比べるとあまりガッとくる感動などは感じられなかったかなぁというのは総じての個人的な感想。デッカーという作品に感じてた味わいとはちょっとズレたものを感じてどうしてもピンとは来なかったなと。悪いところ、って思ってるほどではないのですが、ニュージェネのコラボ回はキャラ同士のわちゃわちゃだったり各々の世界観設定の共有のための会話劇みたいなものに重きを置いてる感じがどうも展開運び的にもっさりしてる感は否めず、そこがあまり好みではない部分もあり(たまにあるくらいならまだしも最近こういうのが形式化した分マンネリ感もあるし、またこういう表現が正しいかは分からないけど、ファン向けの小ネタを入れ込んだ台詞が多いことなんかも含め総じて二次創作的な質感が拭えないのが個人的にハマらないのかもなと)、今回もそこがモヤっとしたかもなぁ  ウルトラのコラボ回というと(それこそトリガー・デッカー相手だから尚更そうなのかもだけど)自分は世代的にかの名エピのダイナ35、36話を最初にイメージするのでどうしてもそっちと比較しちゃうんですよね。世界観が同一という土台がしっかりしてたのもあって、過去キャラのカッコいい立ち回り、現行作にもしっかり比重を置く形での両作の鮮やかな共演による活躍、「あっこれって!」と思わず嬉しくなるあまりヤラシさを感じさせない絶妙な塩梅での前作ネタの入れ込みとどれも素晴らしいクオリティに仕上がっててコラボエピの金字塔なんすよ

 

とはいえ、トリガーの名が大きく知れ渡っていたり、ケンゴ達旧GUTS-SELECTの面々が伝説的な存在としてTPUに知れ渡っていたりと、地続きの世界観であることを活かした広がりあるリンクの描写が見られたのは面白かったところ。原典のティガからしてそうだったけど、ケンゴがトリガーであることを知ってるのはほんとに旧GUTS-SELECTの仲間達だけって感じっぽいですね 今までは世界観跨ぐ分ちょっと説明がややこくなったりというのも多かったし、スパッと「あれは...!」的なリアクションを楽しめる構成なのは世界観共通な強みだなと

先輩後輩共演らしく、ケンゴがカナタにウルトラマンとして戦う意味を問い成長のきっかけを作る展開もあり、ここがどう発展していくかも楽しみ。カナタも言うてウルトラマンの力の正体などが全然分からなくて困惑しているだろうし、これからそこの答えを得ていく流れを描く上でもあの世界における最初のウルトラマンであるケンゴとの絡みを入れたのは深みが出て良かったね(別世界のウルトラマンの導きを受ける形だと良くないわけではないけどちょっと外的要因感強すぎてすっとは受け入れにくいとこもあるし) 両作の共演ちょっと早くない?と思ったけどこの先の導線を引く意味でもタイミングとしては寧ろ絶妙だったか

 

またトリガー本編から地続きになってる要素についても細かく拾うような描写・展開運びが多く見られたのは割と関心が寄せられるポイント。カルミラを笑顔にしきれなかったことへのケンゴの後悔に接続するようにしてカルミラが復活する展開や、結局トリガー本編中で意味深げに存在してたものの特に何も無かったルルイエが次回何か引き起こしそうなことなど、気概的にはトリガー本編の取りこぼしを回収・昇華する意味合いが強いんじゃないかなぁというのを強く感じますね

ただ、後者に関しては“ルルイエ”というワードやギジェラを彷彿とさせる花などのティガからの関連を期待させて結果肩透かしに終わった(期待と違ってただけと言えばそれまでだけど、やはり原典オマージュを匂わせた要素の活かし方としてはファンの期待を越えられなかったとも言えるので)ルルイエの再活用ということで原典への向き合い方の真摯さに定評のあるデッカーの作劇との合わせ技にも期待が高まるものの、前者に関しては今改めてカルミラを引っ張り出す意義は果たしてあるのかなぁと不安も感じるのは正直あるんですよね(トリガー最終回のあれで仮にもカルミラはある程度救われたというか解放されたと思ってるし、そこにまた首を突っ込むのがどう響くかな、という感じ) まぁこれは次回次第、ではありますが 仮にも闇の3巨人をしっかり描き取り扱ってたハヤシさんがそこら辺の舵取りを変にするとは流石に思わないけども

あと個人的にトリガー本編で絶対やるべきだと思っていた「『スマイルスマイル』を子供にやってあげるケンゴ」の絵面をようやく見られたのは垣根無しに良かったなと。スマイルスマイルは子供くらいのキャラを元気付けるために目線合わせてやってあげるのが一番バチッと決まるだろうというのはずっと思っていたのでやっとこさそこんところが決まったなと少し感慨深い。情勢的に子役バンバン出せなかったんだろうとは思うけど、登場トリガー本編でアキト達に一方通行気味にやってるのを見るたびにだいぶ悶々としてたのが正直な印象だったでね...

 

そして戦闘パート。トリガーとデッカーの連携バトルをしっかり演出しつつ、デュアルソードを振るう姿でトリガーの新鮮なカッコ良さを魅せてくる、と手堅い感じでここもしっかり面白かったですね。デュアルソードに関しては次回のデッカーの使用に繋ぐ意味でも良い活躍だったのではなかろうか 仮にも前作のラスボスが相手なだけあって2人のウルトラマンがバリバリ動いて戦ってもしっかり映えたのもまた良きところでしたわね メガロゾーアは第2形態じゃなくて第1形態の状態で出しても良かったのでは?とはちょっと思うが(名前のテロップに1をすっ飛ばして「第2形態」って付いてるのもなんか変だし、ラスボスのネームを極力守る意味でも第1形態がナチュラルだったかなという)

まぁそれはそれとして復活の経緯やウルトラマン2人相手の大立ち回り、前後編に引く形での活躍などでメガロゾーアがそれなりに格を見せたのは良かった。大方が予想してたようにスフィアがメガロゾーアの残骸か何かを基にスフィアメガロゾーアになると思ってたので、まさか亡霊同然のやつがスフィアを吸ってたとは参ったね...ラスボスの面目躍如といったところか それでも現行の敵キャラであるスフィアの格が落ちない?という声は少しあったので、次回今度はスフィアが乗っ取り返す、というところでバランス取るのがより良いかもですな まとりあえず次回を待ちましょ

 

 

以上、デッカー第7話でした。序盤の一つの山場であろうトリガー客演回。良し悪し両方ありという感じで今までのアベレージからは少し下がったかなとは思うものの、トリガー的にもデッカー的にも上手く膨らませられそうな余地は多く見せてたので次回が楽しみなところですね 今回の布石が果たしてどう活きるか

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

キャ-ッ!あまね会長カッコイイ-ッ!!!

デリシャスパーティ♡プリキュア

第24話「コメコメなんて知らない!波乱のピザパーティ」

感想レビュー

 

 

ゆい「太郎くんと花子さんは、公園から図書館まで時速5kmで歩いて向かった...」

ワイ「(桃井)タロウくん...???」

会長「呼んでないぞ」

問題集でよくある汎用性ある名前使っただけなのに同期が同期なためにここで衝突事故起きるとは...w 勝手に接続させてるオタクが悪いんだけどさ()

そんな桃井タロウくんの出ているドンブラザーズの感想記事(不定期更新)のリンクはこちら↓です 併せてどうぞ

暴太郎戦隊ドンブラザーズ(※順次更新中) - AnDrew’s小生意気レビュー記 記事リンク用

 

ふと巻き起こったコメコメとパムパムの喧嘩が軸になって展開した今回のエピソード。プリキュアシリーズだと割と王道な友達との喧嘩と仲直りを描いていつつ、冒頭の日常パートには「勉強は計画的に要領良く」的なメッセージもほんのり入ってたりしてて、総じて児童向け作品らしい教育的なテイストがオーソドックスな形で押し出された話だったなと ちょっとしたことでお互い意地になったり、でも心の底では相手が悪いばっかりでなく自分も悪いと思ってたり、喧嘩してても友達が危ない時には必死に助けようとしたりと、コメコメとパムパムの喧嘩はそれこそ小さな子供のそれって感じで小さなお友達には色々響くものがあっただろうし、こういう話やるのはとても大事ですね

しかしゆいとらんらんの勉強苦手組はマジで勉強苦手すぎで超面白いですわね...(失礼) 問題が分からないのはともかくとしてもわざわざ教えてもろうとる最中に平然と集中力が脇道に逸れていくのは反省した方が良いです() 補習回の時といい君らはほんま...(そういえば補習回も今回も山岡さん脚本回だったなぁ...とw)  2人とも問題集の問題には一切手をつけてないのに揃って何かしらの落書きは描き込んである辺り宿題に集中できない人間あるあるすぎて好き 大掃除の時途中から漫画読み出すタイプだ(

 

そんな今回のエピソードでありましたが、そのストーリー中であまね会長が準メイン的な立ち位置からかなり素敵な立ち回りをしてくれてたのがあまね会長お気に入りの自分的には非常に良きであったポイントでありました。パムパムと喧嘩して意固地になるコメコメに対し強くどやさず優しく諭すことでその素直な気持ちを引き出してあげて、パムパムの危機にコメコメが沈んでるここぞでは力強い叱咤と激励により立ち上がらせる、と厳しくも優しい姿で2人の間を取り持ち支える様が凄く美しくカッコ良くて最高だったんすよ...「今は泣く時じゃないぞ!」「パムパムは大事ば友達なんだろう?どうする!?どうしたい!?」の語気がねぇ、その前の優しい語りかけとのギャップも相まって痺れるし、その後決意したコメコメにふっと笑みを浮かべるのが激烈にイケメンで大好き 女傑だ...茅野さんのマジな低音演技は至高 これ常識  なんかあの勇ましいと優しいの両極端で並び立つ双子の兄と一緒に育った故に出来上がった人格なんだろうなというのも感じたしとても良かった

戦闘シーンの方も、コメコメを後押しするための“耐える”戦いからのめちゃくちゃパワフルで勇ましい立ち回りが目を惹いたナルシストルーとの直接対決という怒涛のフォーカスが素晴らしく、総じてカッコいい場面しか無かったので大満足 余裕ぶっこくナルシストくんに至近距離から中技ぶっ放す容赦の無さ最高だべや...

一方、そろそろ後がないと直々に突きつけられた上、余裕かまし続けた結果本格的にプリキュアに遅れを取るようになったこともあり、不敵な雰囲気を放ち本腰を入れ始めたナルシストルーの動きが気になるところ。もうそろそろ底が見えてくるくらいが展開運びとしては順当ではなかろうかと言われていたけれど、時期的にもこの感じからして次回以降はプリキュア達と本気の衝突、からのプリキュアの強化アイテム登場で退場、みたいになるかもなぁ まだどうなるかは分からんけれど少なくともここらでデカい花火一発上げて強敵としてインパクトを叩きつけてきて欲しいとこですな

そしてそんな怒涛の展開に入っていきそうな雰囲気の中、ナルシストくんにぶっ飛ばされたりと今回あんま良いとこがなかったブラぺこと拓海くんの運命や如何に() 頑張れ拓海!油断してるといよいよかませ色に染まっていってしまうぞ!!

 

 

以上、デパプリ第24話でした。小さいお友達向けなメッセージ色を織り込んだ話という感じで程良いドラマ性もあって手堅く面白いエピでありました。とりあえず私はあまね会長/フィナーレのどえらい素敵でカッコいいシーンが盛り沢山で大満足です 神回(安直)  さて話数的にそろそろ折り返しという感じでそれを匂わせる布石も敷かれてる感じがあるけれど、ここからどう動いていくやら

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

契約ってなんだったのかな

仮面ライダーバイス

第49話「戦いの果て…残ったのは悪魔だけ」

感想レビュー

 

 

突然降って湧いた「契約満了」とかいう概念なに??????

な今回のリバイス

「契約」が要素の一つとしてある以上そういう概念があるだろうというのは理解できるんだけど、今までそういうものについての仄めかしがあったわけでもないのに唐突にポンと出してきた上に狩崎をはじめとした劇中人物達が特に疑問に思うこともなくスッと受け入れて当たり前のように語り出すから???みたいな気持ちになるし、そもそもリバイス世界の契約の概念、中でも一輝とバイスの契約自体がだいぶ理屈の詳細がぼんやりしてるから、そこに更に詳細がぼやぼやの新設定を生やしてきたようにしか見えなくてやっぱりさっぱり理解できないという...この...なんだかなぁと思ってしまいますよね 大事なとこぼやぼやにしたままここまで来てしまった完全なる不手際

他の視聴者さんも言ってたけどそも前例が他に一切無いのが良くないよなぁ そこがあってこそピンとくるものもあったりするのに別にないし、加えて説明もロクにしないから...他にも悪魔と絡むキャラは沢山いたんだからやる余地自体はあったのになぁ(本筋キッツキツで余裕無いわ他のキャラは悪魔との関係性が一輝バイスと勝手違うわでどの道って感じだが)

極光 a.k.a ミラージュ on Twitter: "ジョ狩もバイスもそういう経験があるわけでもないのに、契約満了したら記憶が戻ってくる!って思ってるのなんなんだろうな。せめて契約満了したヒロミさんの肉体が元に戻るとかが過去にあったならわかるんだけど。" / Twitter

極光 a.k.a ミラージュ on Twitter: "契約満了云々、どっかで似たような話がちょいちょい出た後にもしかしてバイスとの契約も!みたいなノリでやるからハラハラするわけで、初出でそんなことされてもコイツら大丈夫か?としかならんのよね" / Twitter

 

何よりそんな契約満了という概念を軸にしたクライマックス展開も雑であまりにも酷い。「契約満了自体が肝なのではなく、契約の大元であるバイスの存在が消えることが肝」であり、「一輝が自分のことを『家族』と思っている今、もう一度一輝を変身させて自分のことを忘れさせ契約を満了した上で自分を倒させれば契約自体がなかったことになり一輝の記憶は戻るかも」ということでバイスが一芝居打ってる流れになってる、というのは本編描写をよく見ればなんとなくは分かるんだけど、先にも述べた通り契約満了という概念自体が唐突且つ大雑把すぎるせいで一回観ただけでは細かいところの理屈が頭に入らず、契約満了とバイスの消滅による契約自体の消滅という2つの事象がごっちゃになり、「契約満了すれば一輝の記憶が戻るならちゃんと満了させて戻せば良かっただけじゃんって話になるし、今まで一輝の記憶がなくなるどうこうでめそめそしてた作劇まるっきり無味無臭にならない?」という感情になっちゃうし、後から色々言われてもそのノイズが大きすぎて全然納得できないんですよね。理屈のこねくり回しと強引な接続で雁字搦めになっててあーなるほどとは全くならないという

それにその辺の理屈を通そうにも、終盤で色々語られる前に狩崎に「家族のことを全部忘れたなら契約は形式上終わりの筈なのに、君との契約が継続してるのは何故だ?」っていう台詞を言わせてたのがあまりにも悪手。この言い方は「契約がまだ続いてるということは契約を継続させている何かしらの要因(家族の記憶)がまだある=ちゃんと家族の記憶が全部無くなることで契約は満了となって契約が終わる」って言ってることになり、後々バイスが消えれば契約自体が無くなったことになる」と言われても、上記の「契約満了とバイスの消滅という2つの事象がごっちゃになる」というところに通ずる形で「契約が無くなるなら記憶も戻るし同じなんじゃないの?」と思ってしまうのでモヤモヤするというかなんというか...「一輝がバイスのことを家族だと思っている」という部分への接続を意識してクライマックスの流れへの伏線的に入れた台詞なんだろうけどこれで色んなものが破綻しすぎているんだよな そもそも「契約満了」自体を何をもって判断してるかが描写されてないから謎なんですよね。一輝とバイスが普通にしてることが判断基準っぽいけどそこがぼやっとしてるせいで何もかも意味不明すぎてなぁ

 

総じて言うと、

「戦うたび家族の記憶を擦り減らす一輝の悲劇性」

「一輝がバイスを家族だと思ってたという関係性の発展」

「自分のこと忘れさせて一輝の記憶を戻そうとするバイスの覚悟」

という作劇を「一輝とバイスの契約」でロジカルに繋げようとしているけれど、そもそもその契約概念がことここに至ってなお曖昧で一切合切ロジカルじゃないので全く上手く繋がってないという酷すぎるぐちゃぐちゃが生まれてるって感じなんですよね。少なくともストーリー上の見所を劇的に引き立て視聴者に伝えるだけの説得力を創出する作劇をロクに組めていたとは言い難いという...うーん 劇的さや説得力を生もうとして色々説明するたび他の部分の破綻が起き更に崩壊する、というのはリバイス後半ではザラだったけど、その極致見たりって感じですね...

百億歩譲って形だけ見るなら一輝とバイスの関係性やそれを踏まえたバイスの覚悟は綺麗だけれど、この辺はもっと本筋においてコンスタントに且つガツガツ押し出して然るべき要素であったわけで、そこにフォーカスされてある程度見応えがあるのは当然であり、そこを今まで放置してきた不手際までは擁護できないなぁと。それに本来ならこういう部分をギフ様との戦いとかの要素に上手いこと絡めながら並行して色々少しずつ積み上げ描いていってこそ見応えあるストーリーになるのに、ほぼほぼ分断された作劇・要素って感じだったしなぁ...最後の最後までこんな感じか

次回いよいよ最終回だけど、なんかここまでアガらないのも初めてだなぁ とりあえず座して来週を待ちます ずっと言ってるけどせめて形だけでも綺麗にまとまれば良いが

 

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

焼き払われるツインテール軍団(無情

ウルトラマンデッカー
第6話「地底怪獣現わる! 現わる! 」

感想レビュー

 

 

総集編挟んで2週間ぶりのデッカー本編は染みるねぇ!!!(禁酒後のビールみたいな感想)

 

というわけで久しぶりのウルトラマンデッカー。待ち侘びたぜ...!

間が空いた分今回の第6話はとても楽しみにしていた一方、予告の雰囲気からしてちょっと普通の内容のエピソードっぽかった(面白くなさそう、という意味ではない)ので久々のデッカー視聴としては味気ないかもなぁ?と思っていた面もあったのですが、ソウマのキャラ性をグッと深掘りしその活躍も劇的に描きつつ、パゴスのみに止まらない怒涛の怪獣大進撃特撮を大迫力に描き出した内容が実に豪華で脱帽。そんな心配なぞ杞憂だぞと言わんばかりに1週間本編のお預けをくらった視聴者達をパワフルに引き込んでくる演出に感嘆させられましたね...これぞデッカーだよ

 

そんな今回は前回のイチカメイン回に続いてソウマメイン回。メインキャラのピックアップが良いテンポで行われてて嬉しい限り。

ソウマといえば第2話での無理を通そうとするカナタを「失敗は許されない」的な感じで咎める姿をはじめとして、潔癖なまでの完璧主義に見える生真面目なキャラが印象的であったけど、今回はソウマの活躍にフォーカスする中で、かつてTPUの隊員に命を救われた経験から抱いた「その隊員のように人の生命を救う仕事に就きたい」という想いの下、「自分達は人命を守り救う使命を背負う者達である」という責任をその身に刻んでいるからこそ完璧を常に目指している、という彼のキャラ性の根底にある強く前向きな信念が濃く描き出されていたのは凄くグッとくるところでありましたね。ウルトラシリーズの防衛隊に所属する者は皆多かれ少なかれ人命を救う事において常に失敗を許さない働きをすべしというのは胸に抱いているところであろうけれど、それを強めの言葉でハッキリ口にし決意としているというのはキャラクターの深みが一気にグッと増してカッコよかったぞソウマ その信念をカナタの前で語り、理解を示してくれた彼にほのかな笑みを見せる下りなんかもあったりして、以前に比べて仲間達ともより通じ合う関係性になったんだなぁというのを多くは語らずとも示してきたのも粋でグッド

 

潔癖すぎるくらいの完璧主義というのは創作作品においては割と危なっかしいものとして描かれることが多いし、実際最初の方のソウマのそういう言動にもちょっと危なっかしさは感じてたのでそこからの変化がどういうものになってくのか気になってたんだけど、今回の相馬においては完璧であるなくてはならないという信念に強い芯がしっかり通っていること、且つそれが自身の内と外両方からしっかり支えられてることを描くことで敢えてポジティブなキャラ性としてきたのは新鮮で面白かったですね。なかなか珍しいタイプのキャラ付け・掘り下げだったのではなかろうか 少なくともこの「TPUの隊員として完璧であれ」という点においてソウマが自分を追い詰めてしまったり方向性を見失ったりといった形で下手な暴走をすることはないであろうという安心感が感じ取れたのは大きいね TPU隊員に救われたことが原動力、という過去は以前にも語られていたけど、今回はそこに更に切り込むって感じで良い味が出ていました

またそんな信念を強く抱いているからこそ、色々なことをいつも注意深く観察することで活路を見出そうとしているという観察眼の鋭さをソウマの強みとして描き、ササメダケの花の観察やパゴス戦における戦術の編み出しによるデッカーや隊長達との連携を通じてそこを強調してきてたのも印象深かったところ。ソウマがどのような男であるか、というポジションが性格面だけでなく戦闘時の強みというところでもいっそうくっきりとして更に解像度が増したのが良きでしたね。カナタの努力をちゃんと見ていて認める旨の台詞を言う下りも、序盤からのカナタに対するソウマの認識の発展を感じさせる描写としてだけでなく、「ソウマは良く観察し動ける男」というところにもちゃんと通じていてキャラの巧みな深め方として感嘆するところであった  そこを動体視力や射撃の正確さなども含めた上で「見つめる天才」と隊長が評したのもまた秀逸。前回のイチカメイン回の締めとしてイチカのことを「真っ直ぐの天才」と評したところからの連続性もあったし面白いポイントでしたね メイン3人の若者達の満遍ない掘り下げとして意識してこういう言い回しにしてる節はあるし、カナタのことは何の天才とされるかが気になるな〜

 

とはいえ負傷してしまった後にも関わらずトレーニングに出たりといったソウマの使命感の強さ故の無茶しがちな面は今回も描かれていたし、ムラホシ隊長も「1人でも完璧に任務をこなそうとするその姿勢はまた弱点であり脆さでもある」と語ってもいたので、ソウマのそんな在り方をただ正しいというだけでない、どこかまだ未熟な一面であるというところも強調していたのは今後の展開への布石にすることも込みで良い取り回し。この辺もまた前回のイチカの行動に対する評価に通ずる部分があったし、これからの成長性として意図的に入れ込んでるんだろうなぁと。キャラの掘り下げが細やかだ  そこを支えるのはやはり共に並び立って頑張るカナタ達であり、そして隊長副隊長をはじめとした大人達であると思うし、隊長も言っていたようにこれから彼らがどのようにまとまり完成していくか楽しみだなぁと

 

という感じでソウマメインのドラマが面白かった今回でしたが、先にも述べた通り特撮面のド派手さも実に最高でありました。地面を割って現れ暴れるパゴスの圧倒的な迫力を演出する圧巻のミニチュア特撮で目を惹いてきたところからの、グドンテレスドンツインテールが次々に姿を現してくる怒涛の怪獣カーニバル展開、と大興奮でしたわよワタクシャ なんでサブタイトル「現る!」を2回言うねんと思ってたけど、マジに2回(以上)現れるというところでタイトル回収してくるなんて思わなかったよ

エクストリームちくわ on Twitter: "現る!現る! …ってそういう事だったんですね #ウルトラマンデッカー https://t.co/96J0fg21Pr" / Twitter

古くはタロウの再生怪獣軍団編にも通ずるのですが、怪獣がアホほど出てきてウルトラマン防衛隊とドンパチやる回はやっぱ最高なんですよね...それもただ漫然と怪獣を敵キャラとして出すだけじゃなく、エピの流れに乗せて個性豊かな“怪獣”として描いてこそいっそうその味は引き立つわけですが、今回は出現の予兆となる金の虹をはじめとした個性的な要素を色々見せてきたパゴス(デスドラゴよろしくトリガーでの登場を過去の出現例として出してきたのも世界観の共通性の提示としてグッド)や帰マンでの乱入シチュをオマージュしたような突然の登場で魅せたグドンなど、皆良い感じに個性溢れる見せ方や活躍でその辺押さえていたので満足でしたわね パゴス以外は予告で存在が示されてなかったから(グドンの鞭の描写はあったけどでっかくなったササメダケの蔓辺りが暴れてんのかと思ってグドンとは思ってなかった)OPクレジットで名前見て驚いたなぁ 良い感じのサプライズだったぞ  テレスドンは若干登場が唐突で出番も少なかったけどあのパゴスグドンと来ての連続は少なからずハラハラしたし、アギラの活躍の見せ場としては良かったので概ね満足(グドンはデッカー、パゴスはGUTS SELECT、テレスドンはアギラと上手く見せ場を配分してたのが巧いよね) ツインテールは...あの雑な蹴散らされ具合ならいっそまだお預けでも良かった気はする。w(群れでの出現は新鮮なシチュだったがまさかあんな蜘蛛の子を散らすようなやられ方とは...)

しかしパゴス、新造されたタイガ以降ここ最近のニュージェネでは何かしらの形でずっと出ずっぱり状態なので流石にもう魅せのパターン無いやろと思ってたとこあったけど、地面から文字通り“飛び出して”くるわデッカーの拘束を身体の捻りで外すわ立ち上がって前のめりに襲い来るわと今までにないアクティブさでインパクトを見せてきたのでたまげましたね...あんな動けたんかおまい...ほんとパゴスくん一時期のグビラ並みに出まくってるけど次作は出るのかな 流石にないかな

 

またそんな怪獣達とのバトルを描き出す演出の数々も実に見応え抜群で良きでありました。引き摺り込まれた地下空洞でのデッカーvsパゴス&グドンの対峙の構図を描く際の俯瞰の構図や地下空間内の岩肌を縫いながら舞うガッツファルコンを追うアングル、ミラクルタイプが地上へグドンを追いやり倒し着地するまでの流れの鮮やかさと外連味など、絵面の迫力や新鮮さは忖度抜きに劇場版クラスであったなと(ウルトラマン、防衛隊、サポートキャラがみんな入り乱れ、暴れる怪獣達を迎え撃つあのシチュがほんと豪勢でたまらんのです)。特に前者は薄暗い地下空間を緑の光が怪しく照らす中を大きく俯瞰するアングルがかなり壮大で、これをTVシリーズで見られるのか...!とかなりアガった  ストーリーの雰囲気や敵の規模、特撮演出のレベルに明確にTV本編とは一線を画す一段上の味わいや迫力があるのがたまらなく好きであった平成期ウルトラ作品群の劇場版の雰囲気に近しいものがあってかなり熱い気持ちになったんですよね今回 (TVシリーズの特撮のレベルが上がった故という喜ばしい面もあるとはいえ)ニュージェネシリーズの劇場版はやっぱどこか良くも悪くもTV本編の延長みたいなスケールに収まっちゃうところが正直あったので、実に懐かしい感覚であった  総じて1週間置いての久々の本編に相応しい、満足度100点オーバーの絵面満載の良いバトルであった グッド

 

 

以上、デッカー第6話でした。久々のデッカーということでまたスッといつもの視聴感に戻れるかしらとちょっと心配なとこもあったけどそんなこと杞憂なくらいに面白い魅せがたっぷりな最高のエピでしたね 怪獣がめっちゃ暴れてそれにみんなで立ち向かうシチュは良い...
ソウマ周りのドラマも凄く味わい深く、今後の布石も込みでとても面白かったです。相変わらずデッカーは良いな...と改めてなったね これからの展開も楽しみだぞ

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

親子の輪

デリシャスパーティ♡プリキュア

第23話「ここねのわがまま?思い出のボールドーナツ」

感想レビュー

 

 

一見堅苦しそうなあまね会長、彼女も兄達家族には甘えることがあるんだとか

 

へー...(何のへーだよ)

 

さり気なく出た話だったけどあまね会長の意外な一面としてちょっと面白かったですな 照れ隠しの際の「ひっ、秘密だ...!」が若干定番と化しかけていたりとあまね会長のキャラもだんだん深まってきたな...

 

多忙の合間にふと余暇のできた両親との久しぶりの一緒の時間を過ごすここねが中心となった今回のエピソード。両親不在に対する寂しさをほんのり窺わせていた登場初期、あまね会長との交流等を経て両親への想いを改めて強くした最近の展開、といった具合にスポット的ながらもここねのキャラ背景として印象深く積まれていたここねと両親関連の描写の大きな締め括り的な立ち位置の話となりました。ここねメイン回は基本外れないのだが今回もその例に漏れずという感じでとても好き
ところで今回初登場のここねパパ、めちゃくちゃ大塚芳忠さんっぽい声だったから(今日日芳忠さんのパパキャラって珍しいな?)と思いつつ完全に芳忠さんだと考えてたら実際は中野泰佑さんという声優さんだったので(芳忠さんじゃなかった...!?)とだいぶ驚きましたわね なんでも中尾さん、金カムでも芳忠さんの役の若い頃の声を担当されてたそうなので、実際に似た質感の声の人という認識にはなってるみたい あの不思議な魅力あるお声に近いお声を持った方がまさかおられるとは

 

そんな今回の話のメイン要素となった芙羽親子でしたが、基本的にちゃんと親子関係としては悪くないながらも、一緒にいる時間の少なさや過去の出来事からくるお互いへの遠慮が要因となってなかなか相手の方に踏み込めない、という微妙な距離感が強く目を惹いたなぁと。決して険悪なんかではないけどどうも会話が弾まない食卓のあの感じの意識的な描き方もかなり細やかで、観てるこっちまで(き、気まずい...!)ってなったやつ  子供らしいわがままを小さい頃から遠慮しがちになってたこともあって両親にどう接するのが良いのか/どう甘えれば良いのかを掴みかねるここね、普段の忙しさ故の接する時間の少なさも相まって娘の話題や内面を上手く理解できずいまいち深入りしにくい両親、という生々しい描かれ方もなかなか印象深かった(ここねママのお姉さんの「わがままはほどほどにね」という優しくやんわりとした言葉を「わがままは迷惑なのかな」的な感じで捉えちゃって遠慮するようになっちゃった幼少ここねの内面形成もなんかリアルだったなと)

 

とはいえそんな雰囲気の中に「お互いもっと家族として相手の方に踏み込んでいきたい」という前向きな気持ちがあることがしっかり演出として印象付けられていたからこそ、じめじめとした雰囲気の作劇ではなく、家族に精一杯に歩み寄っていこうとする温かな情景を描く話としての味わいがじんわりと滲んでいたのは凄く良かったですね。娘の気持ちを受け止めて一緒の時間を過ごそうと踏み出すここねママ最初はなんのことか分からなかった娘の話題を理解して寄り添おうとする姿勢を示したここねパパそんな2人の想いを知り自分も2人の子供としてずっと言えなかったわがままを思い切って伝えるここね、とみんながそれぞれの形で改めて家族として一つになっていく様が沁みたわね  友人の後押しで改めて両親に向き合おうとしてみたここねや、ゆいママやマリちゃん(ここの大人組の会話が気持ち深みある感じに描かれてるのがちゃんと大人キャラの描き方って感じでまた良きところで好き。関係者の親族に対してもめちゃくちゃ頼もしいカウンセラーしてくれるマリちゃん、相変わらずあまりにも良い大人すぎる)の言葉で娘の気持ちに踏み込んでみることにしたここねママの姿もとても良かったけど、ここねの話題について自分なりに理解しようと努め、彼女が話してたコスメをプレゼントしてあげたここねパパの健気な優しさが滲んだ姿がまたいっそう味わい深くて良かったんですよね。本当はそのコスメをここねはもう買っていたという不器用さ故の齟齬みたいなものはありつつも、そのことを敢えて言わずそっと父の気持ちを受け止めてあげたここねの粋さも相まって、これからもっともっと娘のことを深く知っていこうとする前向きさも込みで、総じてここねパパの真っ直ぐな気持ちが純粋に光った構図が凄く素敵であった

そんなやり取りを経て、また多忙な仕事へ戻っていく両親を明るく見送るここね、それを笑顔で受ける両親、という画で締め括られるのも良かった。芙羽親子の話の一つの締め括りとして期待通りの良いまとめ上げであった

 

と、ここね周りの話が実に味わい深かった今回のエピソードだったけど、戦闘シーンの方が地味に必殺技バンク大盤振る舞いだったのも何気に目を惹いたところでありました フィナーレの販促が一旦落ち着いたからなのもあるだろうけど初期3人の合体技もコンスタントに使うようになったし、けっこう満遍ない見せで個人的には非常に良きかなという感じだが、そろそろ強化が近いからその前にやるだけやっとこうというやつでもあるんだろうか デパプリの強化アイテム、どういう感じになるんだろうか 楽しみ

 

 

以上、デパプリ第23話でした。時折話題に上がっていたここねの親子話をメインにしたエピソードで、ちょっと生々しいテイストもありつつ温かな家族の繋がりを軸にした凄く良い話にまとまっていてとても良きでありました 前々からどういう着地にするか楽しみだったので良い感じに描き上げられていて満足  やはりここねメイン回は人間描写が凄く味わい深くて総じて好きだなぁ とても面白かったです

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

残り2話だそうで

仮面ライダーバイス

第48話「覚悟の証明!これが…日本一のお節介!」

感想レビュー

 

 

父親への愛憎から荒れに荒れ、その末に父の愛情を知ったことで幼少期からひとりぼっちだった時間が逆流したかの如く「もっと一緒にいたかった」「会いたいよ」と子供のように泣きじゃくる狩崎の画は濱尾くんの演技もあって一義でかなり好きです それをめちゃくちゃ良いシーンとするのは狩崎パパの好感度があまりにもゴリゴリに低すぎるのが問題なんだが 「息子を見守っていたくて自分の悪魔を入れた」とフォローしてたがあまりにも物は言いようすぎてなんのフォローにもなってないぞ(普通に最低すぎるしその理由を是とするとしてもその悪魔がロクでもないこと起こしてるんだから結局クソなんよ)

そもそも狩パパのライダーシステムを自らの力で越えるだなんだと言ってたけど(リバイスやらライブやらは狩崎自身の作じゃなかったっけ...?)となるから狩崎周りの展開も全体的に見たら疑問符が多いんだよなぁ...「悪魔の力を使うシステム」を総じて狩パパ由来としたのかもだけどけっこう拡大解釈なように思っちゃうし、無理くり繋げて良い感じっぽく仕上げたように見えてしまうのでなんとも

 

狩崎のあれやこれ、一輝の覚悟を軸に据え展開された今回のリバイス戦わずに済む道もあると知った上で狩崎の想いを汲み取り、ぶつかることが正解だとして戦うというお節介を極める一輝そんな一輝の世界一のお節介ぶりをだからこそ一輝だと受け止め悲しくも見守る家族達、という一輝周りの描写はやはり曲がりなりにも良い人間ドラマの風味があって良かったところではあったけど、一方でなんか「あーそういう感じね...」みたいな視聴感がずっと続いて気持ちの上ではほとんど盛り上がらなかったのも本音。結局作品全体への印象という話にはなるんだけどなんかこう、グッと盛り上がるだけに蓄積も爆発力もないのがな...次に変身すれば一輝の家族に関わる記憶が全て無くなることからと一輝を止め続け、納得はできないながらも最後には一輝や家族達の覚悟を汲んで一緒に戦う決意を固めたような態度を見せていたバイスが兄妹のことを忘れた一輝を見て今更驚いたように「嘘だろ...」って言う、みたいなズレにズレた描写を肝心の最後の最後にぶっ込んでくる描写の奇天烈さも凄くノイズだったし...悲劇性の強調という意味合いが大きかったんだろうけど、とうとうたった1話の中でこんな矛盾が飛び出すようになってしまったのほんとに勘弁して欲しい(戦いを終えた自分の下に駆け寄ってきた大二さくらに「誰これ?」みたいな反応を涼しげな顔で示す一輝、それを分かってた上で切ない笑顔で受け止める大二さくら、という構図自体には良い味わいもあっただけに余計にノイズすぎて悩ましかった)

バイス、残りは2話みたいだけどこの盛り上がれない視聴感は最後まで変わりそうにないのがなんとも  曲がりなりにも話としてまとめる気はありそうだし、一応この直近2話の一輝周りの描写自体がそこまで悪くない質感であったことに賭けてそれっぽく収めることにだけは期待しときたいが、どうなるかなぁ...

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

新時代だ

※本記事は2022年8月13日現在公開中の「ONE PIECE FILM RED」のちょっとした感想記事で、当作のネタバレを多分に含みます。スクロール先から内容に触れていくので未鑑賞の方はご注意の上、鑑賞された後に読んでいただくことをお勧め致します。

 

 

 

 

 

 

世間もお盆休みに突入した今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。私も仕事やらなんやらで忙しないプライベートの中、細々ながらも一応ぼちぼちと本ブログを進めることができており、それなりに良い日々を送っております。人生なんとか頑張ってます

にしてもなんだかんだでもう少ししたら本ブログも2周年なんすよね 継続は力なりということでこれからも楽しんで続けていく所存ですので、皆さまもこれからも何卒よろしくお願いします。まぁその前にとりあえずシン・ウルトラマンの感想記事ちゃんと書き上げないとなんですけどね!!前編パート投稿したしあとは後編パートぼちぼち上げるかと悠長こいてたら、プライベートの忙しさや他のやりたいことの渋滞、個人的な執筆コンディションなどなどが相まっていつの間にかシンマン上映がラストランを迎えて(終わってないとこもまだあるかもだがおそらくほぼラストランであろう)いたので「どうしよう...」みたいになってる私だよ 続きの投稿待ってた人いたらほんとにごめんなさい() ともかくちゃんと書いて鑑賞の区切りにしたいし、一度やると決めたケジメとしていずれは書き上げます。ここに書いて背水の陣としたので見守っててくれ

 

まぁそれはともかく本題へ。

本誌本編の方が遂に最終章へと突入しいよいよ佳境といった雰囲気を醸してきた人気漫画「ONE PIECE」の最新アニメ作品であるONE PIECE FILM RED」、現在大盛況の下公開中ですが、本日私もしっかりと観て参りましたよ  地元のど田舎鳥取の小さな映画館の初回上映である10:20の回を観に行ったのですが、お盆休みに突入したのもデカいとはいえ今までその映画館で観たことないレベルのとんでもない数の人が集まっていてぶったまげると共にONE PIECEという作品の看板のデカさを改めて実感しましたね...ほんとに小さなビルに入ってる感じのレトロ劇場って感じの映画館なのですが、映画館入ってる階に向かう階段の途中にチケット買う列がずらあっと出来てて震えましたわ 盆休みであるの考慮するにしたって、最近やってたシンマンやドラゴンボール超観に来た時とは比べ物にならなかったぞ 自分が行ったタイミングでその10:20の回は結局満席になって次の時間のチケット買って時間潰す羽目になりましたからね...ともあれ観れて良かった

記憶してる限りだと自分はONE PIECEの劇場アニメを直接映画館に観に行くのはこれが初ということでけっこうワクワクしていた(数年前までONE PIECE自体は知ってたもののあくまでざっくり断片的な情報拾ってるだけでパンクハザード編以降の近年の展開はほとんど知らないみたいな状態だったのですが、ここ2、3年の間に実施された本編一挙無料公開の際の一気読みでガッと作品に触れたことで一気にONE PIECEにハマり直しジャンプ本誌も読むようになったので、これは行くっきゃないだろとなったわけです)のですが、そのワクワクに違わぬ面白さで大変満足でございました。サイケデリックさも含んだ特有のちょっと薄気味悪い雰囲気がじわじわ増していく流れが目を惹きつつも、クライマックスに向かうにつれしっかりONE PIECEらしい/少年漫画らしい熱さがガッと発揮されていく流れが実に熱く、同時に最終章へ突入したONE PIECEの物語を飾るに相応しい画も満載、何よりそれらを彩る迫力ある演出の数々が強力で思わず惹きつけられる、そんな一作でありました。以下、好きなところや気になったところを箇条書きにした雑感。

 

 

・「新時代」を歌うウタの最初のライブパート、初っ端一番にこれを早々に叩き込み引き込んでくるのが上々な掴みでグッドでありました 無数の観客達が取り囲むステージで煌びやかに舞う光と共に力強く歌い舞うウタ、とこの辺は予告時点でイメージしてたウタのパフォーマンスの迫力をフルに表現していて実に良い見応えだったなと(ここでしっかり押さえた分後は好きにやれるぞ、みたいなとこもあったんだろうか)

・今回のゲスト芸能人枠の山田裕貴さん・霜降り明星さん演じるクラゲ海賊団は思ってたよかだいぶ出番少なめ 元々そんなガッツリ絡みそうな設定やビジュアルのキャラって感じではなかったけどほんとにちらと出演って感じだったのでちとおでれぇた ウタ歌唱にかなりウェイト割いてた分だいぶ割り切ってた印象ね(変に悪目立ちさせるよりかはあくまで一ゲストという配置で収めてしっかりウタ主体に仕上げてストーリーに重厚さを出したのは良い配分だったとも言えるが)

・ローとバルトロメオ、前作STAMPEDEから連投での出演だったので今回も出るんだとちょっと意外に思ったけど、今回控えめに言って大活躍だったので出てくれて良かったですね...シャンブルズとバリアなかったら何度か詰んでる場面あったよ シャンブルズがあまりにも頑張りすぎだったので給料弾んであげてほしい

ベポうるせぇ!!!!!!()

・ウタウタの実の能力、だいぶずっこいというか相当にヤバすぎるよね  誰ぞやが公開前にギャグで言ってた「ウタァァ!何やってんだお前ェ!!」がまさかのマジだったという 先発組が感想(バレ無し)でそれとなく触れてて気になってたポイントだったけど一歩違ってたらマジで世界が終わるで 本人が寝たら解除されるみたいだしそこでバランスは取れてるけども...(ウタの一件もウタが捨て身前提の封じ込めを敢行したからみたいなとこあるしな) ふと思ったけどこれ寝たことないという黒ひげの手に渡ってたらヤバい能力だったかもな...とも 黒ひげの寝たことない体質の事情は知らんので実際はどうなのか分からんしそもそも黒ひげがそういう感じのことする気あるかどうかも知らんが

・中盤の「ウタカタララバイ」のパート、ガビガビ画質にサイケデリックさの溢れ出た演出がじわじわ増してくるウタの強硬さと相まってかなりゾクリとくるものに仕上がってたのが良き(態度自体は序盤の快活な感じとほぼまんまだけど言ってることがだいぶヤバいというズレが怖いのよなあの辺のウタ 海賊王を目指すというルフィをロジャーの処刑に見立てて晒しあげたり、目の前で麦わら帽子を裂いたりと海賊憎しがかなり強烈に描かれてたのも印象深い)  あの映像演出には平沢進さんの「2D or not 2D」のMVを個人的に想起してた、という伝わるか伝わらんか微妙な話もしておく(尾田先生がウタの着想元と語ってたというトップハムハット狂さんの「Princess♂」のMVっぽさもどことなくあり)

・ゴードン、明らかに重要キャラだけどそんなに黒幕っぽい感じでもなかったので物語にどういう食い込み方してくるだろうと思ってたが、わずかな描写の中で見せる人物的な奥行きがかなり味わいあって良いキャラであったね  ウタへの親心をはじめとした愛情や優しさが全体に滲みつつも、音楽を愛する者としての好奇心とも欲望ともつかないブレさせられない芯みたいなものが今回の事件の一端に関わっていたりと、良くも悪くも人間的な部分が濃く出てたのが魅力だったなと思う(「例の楽譜処分してたらこんなんなってなくない?」というのは途中思ったところだったのでそこをスッとゴードンのキャラ性に繋げてたのは鮮やかであった) 「『こういう風に振る舞っていれば穏便に済むし正解だよ』というのはありつつも、悲劇に繋がるとしても自身の立場や気持ち的に、どうしても曲げられないものもある」みたいなキャラの描き方はONE PIECEでたまにあるのでゴードンはその系譜に近しいものだったかなと  それらが回り回ってこじれて今回のウタの一件となった、というのはなんとも言えない気持ちになるなぁ

・そこで言うとシャンクスもシャンクスで、ウタへの愛情はしっかりありつつここぞで「海賊」であったが故に色々こじれたのはなんとも皮肉というかなんというか  ウタに責任を負わせないために海賊として自分達で汚名を背負って去ったのは海賊の仁義を大切にしてる彼ららしいっちゃらしいけど、それがウタの気持ちとズレた部分もあり、というのがな...良い奴なのには違いないと僕らがちゃんと知ってるが、良くも悪くも「海賊」なんだなと 良い顔せず汚名を背負っていくのがルフィに通ずるものもあってちょっとグッとくるところあったし、去り際の船上での乾杯の場面で笑顔を作りつつも少し涙を堪えていそうな表情だったのが少しじんときたしと、シャンクスならではの人間味みたいなものも沢山滲んでたんだけど、それを必ずしも人には見せないのがまた

トットムジカ、ONE PIECEのボスキャラ、というかキャラクター全般として見てもかなり異質な存在よな ファンタジー色強めなのでそのギャップがかなり不気味だったなぁ あとしれっとトットムジカ絡みで「古代兵器」のワードが出てたように思うのだけれど、これはプルトンやらなんやらのワンピ本編終盤の色んな種明かしに大きく絡んでくるのかなぁ

・現実の赤髪海賊団、夢の世界の麦わらの一味(と呉越同舟の野郎共)、とウタを救おうとするルフィとシャンクスとがダブって最終決戦へもつれ込んでいくクライマックス入りの流れは最高に燃えたね...「野郎共ォ!!覚悟決めろォ!!」って別々の場所でドスを効かせて船員達を奮い立たせ狼煙を上げる2人の船長がカッコよすぎるんだわ(シャンクス/池田さんの声の迫力がたまんねんだ...)

・本誌本編で未だかつて見せたことないレベルで大暴れする赤髪海賊団の活躍もめちゃくちゃにボルテージ上がった 麦わらの一味が色んな奴らと一緒に力束ねてトットムジカに競り合ってたのを思うと、カタクリ兄ィも一緒だったとはいえほぼ赤髪海賊団だけでトットムジカと同じくらいやり合ってたあいつらヤバすぎるよなと やっぱ四皇なんだな...
・そんな麦わらと赤髪の別軸共闘で一番燃えた、というか本作全体で見て個人的に一番燃えたまであるのがなんと言ってもウソップヤソップ親子の共闘であったなと。本誌本編の直近の展開でもニアミスみたいな感じだった2人が直接的ではないにせよ戦いの中で語らい、共に息を合わせ海賊として戦ったのあまりにも熱すぎて感極まりそうになったよ...ヤソップの指示を受けて遅れてウソップが同じように指示を飛ばしてたのがだんだんウソップの指示も早くなってってヤソップの声と重なってくのがこう、偉大な憧れの親父に追いついてくという感じでたまらなかったやね  赤髪海賊団やってる親父と離れ離れの子、ってところでウタとシャンクスに被るからしっかりやる意義のある描写だったというのがまた良きよね(ウタとはまた状況とか色々違うとはいえ)ウソップは離れていても親父をずっと信じ憧れて夢を追い続けてたからこそ、構図としてウタに対し響くものがあるようになってるって感じで

・また最終決戦に限らず本作全体で観てっていう感じだけど、意外なキャラの活躍が多かったのも今回面白かったところ。特にブルーノとオーブン。なんであんなばりくそ活躍してたんだあいつら...!!ブルーノは能力的に大いに活用する意義があったけどオーブン兄さんはマジでフィジカル一本でバリバリこなしてたので強すぎる

・あとこれまた意外や意外って感じのフォーカスだったけど、ブリュレがめちゃくちゃ良いシーン沢山貰ってたのも面白かったところ。本誌本編もそういう感じのとこあったけどめちゃくちゃ真っ当に可愛いのが悔しい() 泣きじゃくるお兄ちゃん大好きっ子に飽き足らず、恋するときめく乙女なところまで凄く良い質感で見せてくるからなあの43歳...その上でここぞで超優しい声色と振る舞いで良い活躍するからマジでヒロインなんだよな 流石は尾田先生渾身の妹萌えキャラ...

・シャンクスと一緒にフィニッシュ決めた後のルフィ、引きの画だったので微妙に分かりにくかったけど数瞬だけギア5になってたよね?わずかな時間だけ覚醒してたとか、だろうか マジにそうならアニメ媒体だと初の登場ってことになるよね

・ウタ、自分の行いやシャンクスの本当の気持ちに気付いていつつも今更後戻りもできず世界を巻き込んで荒れに荒れてしまい、自分の描き上げた理想の幸福な世界の中でも自ずと争いが起きてしまったりといった現実に苦悩し更に暴走したりと色々あったけれど、最後の最後に責任を果たす意も込めて歌で皆を救い幸福を届け、シャンクス達に看取られた最期は沁みたな...最期の瞬間が直接描かれなかったのがまた粋

・そんなウタの最期の歌唱のパート、Adoさんが息も絶え絶えなウタの状況をしっかり汲み取って、そういう弱々しくもはっきりとした息遣いで歌っていたのが物凄く繊細且つ強く心打つものだったのであそこは一気にぶわっとなりましたね 本作へのAdoさんの登板は賛否色々ありって感じみたいだけど、あそこでただキャッチーでインパクトある歌を作るだけでも話題性あるだけでもない、「歌」に魂を込められる方だからこその本作への出演の意味を発揮されてたのが見事の一言でした(それ抜きにしても全体としてウタの歌唱のシーンのパワーは総じて凄かったし、非常に良かったよ)

・ワンピ見てたらおっとなる人達がダイジェストで色々出ててニヤッとなるし、彼らに総じてウタの歌が届いていくという演出が粋であったEDも良い余韻感でたまらなかった。ルフィの決意を新たにしたいつものあの台詞も最高に良かったし、素晴らしい締めだった...

 

という感じで、とにかく非常に面白かったですよFILM RED...!改めて言うけどほんと劇場に観に行って良かった 本誌本編の勢いも相まって今乗りに乗ってるし、是非もっと多くの方に観てもらいたいですな 素晴らしい作品を本当にありがとうございました

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた