AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ネガティヴ・ブロッサム

ゾンビランドサガ

第11話「世界にひとつだけの SAGA」

感想レビュー

 

 

完走したぞゾンサガ!!超面白かったぁ

ラスト2話一気に駆け抜けたので2話まとめて投稿といきます

 

 

ゆうぎり姐さんの掘り下げあんまりなかったなぁ、などと前回言ってたのですが、今回急に出てきましたね、めちゃくちゃ繋がりのありそうな人...!

バーのマスター、あまりにしれっと言ってるけど、ゆうぎり姐さんにどデカい借りがあるって言ってることやそれに対する幸太郎の「いつの話ですか」発言、それを踏まえた上での「昔は良い時代だった」発言など、どう考えてもゆうぎり姐さんと同じ時代に生きてた人ですよねこれ...フランシュシュ勢よろしくゾンビィ⤵︎なんだろうか、なんで蘇ったんだろうか、とか色々気になりすぎるんですがこの辺は結局1期の中で明かされることがなく。他の散りばめた伏線共々2期への布石という感じでしょうか 姐さんn掘り下げもここで本格的に、となるのかな

 

話の本筋としては、生前の記憶を取り戻した...というかゾンビ化後の記憶を全部失い生前の状態に戻ってしまったさくらの動向と内面を描くという形に。

第1話冒頭では「いつもはちょっとダメダメで、私乗っとらんな〜なんて思ったこともあったっけ」などと言ってたさくらだけど、そこに纏わるネガティヴな気質については今までのさくらのイメージとは全然違ってたので驚きでした。というか生前の記憶が失くなってたことでそういった気質に蓋がされて、明るく前向きに何かに挑む性格の方が前に出てたって感じなんだろうな

ここぞでの失敗の積み重ねで後ろ向きになっていたところで前を向かせてくれたのが愛のアイドルとして失敗にもめげず突き進む姿、引いてはアイドルそのものであり、そうして踏み出そうとしていたのが第1話冒頭の様子であったわけだけど、そうして踏み出した一歩で一度命を落としたなんてのは知ってしまったらそりゃあやっぱり自分はダメだと卑屈になってしまうのも理解できるところはあるわね。第1話冒頭の事故シーン、あの唐突さ加減がなんともシュールだったけど、実は物凄くシリアスなシーンでもあったわけだ 事故ってんだからそりゃシリアスなシーンに決まってんやろがいってツッコミは無しな!

 

そんな卑屈になるさくらをそれぞれ励まそうとする仲間達と、それを拒絶してしまうさくらの構図は凄く辛かった...
ガッツリ花魁スタイル決めて行くゆうぎり姐さんはなんか違う気がするけど...!何をどう説得するつもりだったんだアレ(

一方で、さくらの現状を思うが故に練習に身が入らないサキの姿から伺える仲間達のさくらを想う気持ちの描写や、さくらがいつしかフランシュシュに欠かせぬ中心的存在になってたことを示す描写もあり、この12話のフランシュシュの歩みが感じられる良いシーンでもありました

 

そして今回の締めを飾った、さくらを引き戻そうとする幸太郎の全力の叫び。

「俺が持っとるんじゃあああいッ!!

いくらお前が持ってなかろうが、俺が持ってりゃええんじゃい!!

なんかこうデッカい...!すっごい、なんか...デッカくてスゴいのを、俺は持ってるんじゃい!!

 

いいかさくら!だから!!

俺は!お前を絶対見捨ててやらん!!!」

これもう、たまらんほど良かった。
一見するといつものはっちゃけた感じの口調でいつもみたいにさくらの目の前で叫んでいる構図なのだけど、さくらに全力で想いをぶつけようとしてる必死さが感じられる感情の溢れ出た息遣いや、ところどころで言葉に詰まってたり小難しいことを言えず必死に言葉を紡ごうとしてたりするのが伺える台詞回しなど、幸太郎のさくらへの強い思い入れや信頼を直に伝えてくる演出が、どれを取っても最高に熱いんですよここ...よく見ると眉が少し下がってて、画面上では見えないグラサンの下で必死の形相してるんだろうなぁと感じられるのもまたグッとくる

なんというかこう、幸太郎の全力の気持ちが紡がれる言葉を通して頭で理解できるより先に、肌から心へ直に伝わってくるような熱量があるんですよ...本当に痺れた。

で特に何が凄いって、やっぱり演じる宮野真守さんの演技だなぁと。上述したような感情の溢れ出してるのが伺える息遣いや上手く言えないながらも言葉を紡ごうとする必死さを、いつもの幸太郎を装うようなテンション感の中にじんわりと含め滲ませてきてる迫真さがもう天才的という他ないんですよね...

いつもの底抜けにはっちゃけた幸太郎や、第7話の真剣な幸太郎演技に、巽幸太郎という人物の人柄を強く感じられる、宮野真守という表現者の真価を見た最高のシーンでした。幸太郎については続く第12話でさくらへ強く入れ込む理由を感じさせるシーンが出てきたりもしてなかなか深いキャラなのだけど、そういうとこの表現まで含めて巽幸太郎は宮野さんがやってくれて良かったなぁと

 

かくして近付くライブの日。

フランシュシュの行く末は、そしてさくらは...

 

To be continued...

オラ、“みんなに”挨拶しろ‼︎ - AnDrew’s小生意気レビュー記