AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

Break the shell, break the エレキィ⤵︎

ゾンビランドサガR(リベンジ)

第4話「純情エレクトリック SAGA」

感想レビュー

 

 

衝撃的なラストで締めた前回の話から続く形で、愛が脱退するのか否かに揺れる純子を中心として進行した今回。

愛の才能への尊敬とそんな愛に及ばない自分の無力さから、愛がアイアンフリルへ移ることを致し方なしと考える気持ちと愛がいないフランシュシュはもうフランシュシュではないという気持ちとの間で葛藤し、フランシュシュの方が良いと断言しない愛に当たるという一幕もあるなど、シリアスな純子の姿が濃く描かれておりましたが、そんな時純子へと飛んだのは、幸太郎の激。

「『愛さんにはフランシュシュは相応しくない』...?愛を言い訳にするな、お前自身はどうなんだ!?仲間に見限られ、出て行かれても当然だと?その程度のレベルしかないと、自ら認め、受け入れるのか?

お前が言ってるのはそういうことだッ!!お前自身に魅力が無いと、仲間1人引き止める力も無いと、自分から認め、放棄している!

輝きを失い、自らの価値を認められなくなった者に、一体誰が付いてくるッ!?」

ぶち壊せぇ!!輝けない自分を、諦めるための言い訳を!自分で作った枷の全てを!!欲しい物があるのなら、全てを壊して奪い取れッ!!」

純子の葛藤を、愛に及ばない自分の無力さを正当化し自身や引いてはフランシュシュを貶めるものであるとズバリ一蹴し、その弱い心を打ち壊し、愛の才能がどうこうで考えるのではなく、自分達には愛が必要だと全身全霊で示し死ぬ気で掴み取れと訴える幸太郎の全力の言葉、いやぁめちゃくちゃに熱かった。1期の時もそうだったけど純子を説得する時の幸太郎は本気度が伝わってきて良いなぁ(これに関して、フォロワーさんは昭和世代の純子に合わせスポ根コーチ風にやってると述べていてこれはなるほど!と)

度近亭心恋 on Twitter: "一期の「アイドルならばステージに立て、紺野純子!」といい、幸太郎って純子にハッパかける時は昭和のスポ根コーチっぽくなるのが個々の個性に合わせてあげてるって感じで好きなんですよね #ゾンビランドサガ… "

 

一方の愛も、詩織の勧誘に一度は動揺しながらも、ソロ活動を通して改めてフランシュシュに向き合ったことや、仲間達のエールの受けて既に心をしっかりと決めていたのがカッコ良かったですわね。愛が先頭に立ち過ぎることで皆が愛に依存し過ぎることや、愛が「アイアンフリルの水野愛」としてのアイドルの部分を出し過ぎていってしまうことなどを懸念して幸太郎は愛を一旦ソロ活動という形で引き離したんじゃないかと前回の感想で述べるなどしてたけど、愛がソロ活動を通してフランシュシュの更なるスキルアップに向けた視点を得たりフランシュシュの一員としての覚悟をより強めたりして、他の皆も愛がいない中で頑張りつつ1人活動する愛を応援する関係性にきちんと至れてたりとフランシュシュとして皆いっそう纏まれたのを思うと、やっぱりその辺りの狙いは幸太郎にもあったのかな、と思ったりしますね。純子が色々あって大きく惑うことこそあったけど、それ以外では皆各自で気付きを得て自然にこういう風に成長できてたので、早い段階でこれを実行したのは名采配ですな幸太郎...

また、愛が詩織/アイアンフリルの勧誘に対し呟いた「10年遅いのよ」という言い回しが、ゾンビとなって10年越しに蘇った自分にはもうフランシュシュという共に高みに至る仲間がいる、というゾンビ要素を巧みに絡めた、かつての仲間との前向きな決別と新たな仲間との前進を示す愛の決意表明の台詞として非常に秀逸でここは凄く感嘆しましたねぇ。どこぞのマゼンタ破壊者をはじめ10年早えぇよ!という言い回しはよく使われますが、その言い回しに対するこのゾンビランドサガらしいアレンジ、最高ですよ ゾンサガはほんと作品固有の要素をウィットを利かせた台詞や演出で随所随所に隙なく活かしドラマに昇華させてくるこの脚本のテクニカルさが本当好き

 

そして迎えたアイアンフリルのこけら落とし公演。めちゃくちゃに練習したたえのインパクト大のドラム捌きと、幸太郎から借り受けたエレキギt...エ レ キ ィ ⤵︎を掻き鳴らしながらの純子の超絶クールボイスのボーカル、そして他の4人のパフォーマンスが絡み合ったメタルバンド調の「激昂サバイブ」の歌唱で会場の熱狂をグッと引き込んでいく様が非常に熱かったですね!しかしまぁたえのドラムのうめぇことうめぇこと デスおじの台詞で気付いたけど思えば最初はデス娘としてヘドバンしながらのデビューだったんだよなぁ...!ここで原点回帰とはたまげた

 

そしてパフォーマンスを終え、会場で見守る愛に「これがフランシュシュだッ!お前の居場所だッッッ!!」と言わんばかりに純子が熱い視線をぶつけ、愛もそれに応えステージへ駆ける!いや〜これはグッときますってば。公園での2人の会話時には、自分やフランシュシュを信じられなくなってた純子が立ち去ろうとするのを愛が手を掴み引き止めるカットがあったけど、そこに対応させるようにステージの上で愛をフランシュシュへと再び導くために純子が手を伸ばし掴むという構図が繰り出されるというね...もう最高ですね...

 

そしてラストは、1期の第7話を思わせる電撃を纏いながらの自前のテクノポップアレンジでの「目覚めRETURNER」を見せつける!というね、あのパフォーマンスめちゃくちゃ良かっただけにここでまた見られるとは思わなかったし嬉しかったですねぇ しかもみんないつの間にか電撃自在に操って花火上げたり羽生やしたりとセルフプロジェクションマッピングみたいなことできるようになってたし...!成長しすぎィ(

しかしこの2期でのここぞで決めてくれるなぁ目覚めRETURNERやっぱ目覚めRETURNERなんだよなぁ...!好き

 

こうして会場の観客やアイアンフリルの心をもグッと掴んで見事に魅せたフランシュシュ出会った...
...幸太郎のエレキィ⤵︎は犠牲になったけどなァ!

舞台上でギター叩きつけてぶっ壊した純子を見て愕然となり、膝から崩れ落ちる幸太郎がかわいそ過ぎてダメだった...w 前述した幸太郎の純子説得シーンで「そぉしてこのエレキィ⤵︎はァ〜!お前の魂の中にもぉ〜必ずあるぅ〜!ぶち壊せぇ〜!」っていう感じで台詞が繋がってるシーンがあったんだけど、伏線だったんだろうか 物理的に(しかも幸太郎のを)破壊されるとは思わなんだろうけど...w

ラストの方で純子がエレキィ⤵︎をボンドで直してるシーンがあったけど、立ち直った幸太郎が爆発し純子がこってり搾られたのか、後で我に帰った純子がめちゃくちゃパニクって謝りまくったのか、気になるw

よねだともミズ on Twitter: "#ゾンビランドサガ 4話最高でした・・・!!!! それはそれとして また借金が増えた巽さん… "

 

そしてラストではアイアンフリルのインタビューで詩織がフランシュシュを有象無象ではなくライバル認定する宣言をする、とまた衝撃の展開。一気に大きく進んだなぁ...!

詩織、敵方っぽい立ち回りだったながらも、アイドルとしてアイアンフリルに強い誇りを持っている様や、愛を勧誘する裏に彼女を純粋に評価する以外にもアイアンフリルの伝説のセンターの背中を追う憧憬のような気持ちが伺える様など、深みのあるキャラ造形をしていて実に魅力的でしたね。愛にフラれた直後、相手に表情が見えないところで少し涙ぐんでたのがいじらしくて好き。思えば愛を引き込もうとする詩織に純子やフランシュシュのみんなが威嚇するシーン、さくらと純子はともかく他のみんなは詩織の勧誘のことは知らなかったわけだから、ここで他のみんなに関しても愛をフランシュシュの一員として渡さない!という気持ちが既に一つだったことが分かるのがエモい

はてさて、人気アイドルグループにライバルと見定められたフランシュシュの今後や如何に...

 

という感じのゾンサガR4話、純子や愛のフランシュシュの一員としての覚悟が極まる瞬間見たり、という感じの非常に熱い展開もさることながら、パフォーマンスパートも激アツな演出多しで実に見応えある回でした。やっぱ目覚めRETURNERなんすよ(念押し)

フランシュシュの躍進というところで更に大きく話も動き、まだまだ面白くなっていきそうで楽しみです

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた

 

さらば幸太郎のエレキィ⤵︎...尊い犠牲だった...