AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ラブライブ 矢澤の系譜

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

第2話「Cutest♡ガール」

感想レビュー

 

 

「学校の友人たちは『条』と『承』と続くところから『ジョジョ』と呼んでいる...か...かははは...くだらねーっ」

中須(なかす)かすみだから『かすかす』かなって...」

なるほどね(何が)

今回の歩夢、かすかすネーミングといい、「ハハ...(乾いた笑い)」とか「は?(圧)」とか妙に当たりの強いリアクションかますのといい、ナチュラルにかすみの扱いが荒かったのなんか面白かったんだよな...w 何か恨みあるんか上原() かすみが侑の「歩夢の専属マネージャー」発言に対し「かすみんのサポートもしてください!」って言って近寄っていった時やたらデカいリアクションで驚いてたんで、強いて言えばそれが要因になった可能性はある() 改めて観返すと歩夢の侑へのクソデカ感情の片鱗が初期の段階から演出としてちゃんと強調されてたのが見て取れて謎に感心してしまうな

 

今回から「虹色Passions!」を主題歌に据えたOP映像が登場。10人のキャラ全員の個性にしっかりフォーカスし綺麗に纏めた映像に明るい曲調がばっちりとハマっており、パフォーマンスパートのCGの動きや質感も安定の美しさ、とニジガクの魅力を濃縮した良OPで良いよね 颯爽とカットインしてくるスーツ姿のみんなのカット、どういう意味合いのカットなのかはよく分からないんだけどめちゃくちゃカッコよくて好き

 

今回はニジガクの矢澤の系譜キャラ・かすみn...かすかすこと中須かすみの主役回。カスミンデスゥッ!!>

ラブライブシリーズでは毎度お馴染み、三枚目な立ち振る舞いとストイックな姿勢・芯の強さで作品を引き立てる矢澤の系譜キャラの例に漏れず、ころころと変化するコミカルな表情・動きで楽しませつつ、ここぞでしっかり思慮深く聡い一面も見せてドラマを盛り上げる、とかすみも実に良いキャラをしてましたね ギャグでも真面目でもしっかり魅せるキャラって感じで、早い段階から個人的にかなりお気に入りのキャラになってました いつものラブライブシリーズと違うキャラデザのタッチが、同好会消滅時の絶望顔やコッペパンかじり顔といった漫画チックな表情の変化を良い感じに際立たせててめちゃ相性良いのよな

しかし「矢澤の系譜」なるワード当たり前みたく使ってみて改めて感じるけど、ラブライブシリーズ自体ニジガクの後発のスーパースター含めても全体でまだ作品数としても4作くらいなのに、その中で「矢澤の系譜」で括れるキャラ像がシリーズ中で完成されてるって凄いことだよなぁと 始祖矢澤たる伝説のスクールアイドル・矢澤にこの存在感の大きさを実感するね やっぱ矢澤パイセン最高だわ(ヨイショ)

 

パフォーマンスに拘るせつ菜の姿勢が可愛さを重んじる自分と相容れず反目、メンバーが分裂し消滅した同好会を再建しようと奮起する中、スクールアイドルに興味を持ち始めた侑と歩夢と出会う、というかすみの動向からストーリーはスタート。メイン2人と同好会が本格的に接続され、他のキャラとの絡みも増えていく流れとなっていました。当時はキャラ覚えるのでいっぱいいっぱいだったからあんまししっかり注目できてなかったけど、かすみとしずくが同好会休止後も一緒にいたりととりわけ親しいのが描かれてたりと細かなとこでも後のキャラの関係性を印象付ける画は色々入れ込まれてたのねと

 

前半パートはそんなかすみの同好会再建のための奔走with侑&歩夢をコミカルに描く流れから、その過程で自分の考える可愛さを主張しすぎて歩夢達を振り回してしまった自分の行為が他でもない自分の反発したせつ菜の言動と同じであったことにかすみが気付いてしまう展開へと繋がるという、かすみの内面の変遷を描写する内容となっていました。誰かに言われるでもなく、自分の行いや人の様子を見て自分の中でちゃんと理解するというかすみのこの聡さ凄く良いよね...三枚目な部分の濃さを最初に印象付けたところからグッとこっちの方にフォーカスするギャップが凄く良くて、ここでかすみのお気に入り度が爆上がりしたんすよね 一見抜けてるように見えるけどちゃんと見るとこ見ててしっかりその時に相応しい振る舞いができる人間なのが中須かすみの魅力よ 矢澤の系譜キャラらしい人間性の深みを感じる部分だったけど、早い段階でギャグと真面目の両面を1話の中にしっかり詰め込み印象付けたのはデカかった感ある

ここの一連の流れは、自分の好きなことを押し付けるのは嫌だと頭で分かっていても、それを貫こうとすると自分の好きなことが誰かの好きなことと違っているが故のズレが生まれ自分の想いも自然と強くなっていく、ということをかすみが自分自身で体感し省みる叙情的なドラマ描写がストーリーを引き締めていて引き込まれる流れでありましたが、ちょっと暴走してヤンチャ気味になったかすみに歩夢が振り回されてくたくたになるギャグテイストの流れからかすみが歩夢の様子を見て自ずと気付きを得るという、コミカルからシリアスへのシームレスな雰囲気の転換の絶妙さも何気に凄く良かったなと感じたところでした。「自分の好きなこと/誰かの好きなこと」という作品の核を成すテーマをしっかり軸にしつつも、塩梅として全体の空気感が重くなりすぎないからとても観やすかったし、かすみのキャラ性もバランス良く描かれる形になったのでなかなか巧い作劇だったなと

 

そこから後半にて、「1人1人好きなことや大事なことが違ってぶつかるなら、それぞれがそれぞれの好きなことを全力で探し、形にしていけばきっと楽しい」とそれぞれ違う好きの形があることの尊さを説いた侑の言葉と、果林パイセンの助言で「誰かに言われたものではない、自分が思う『可愛い』の形を魅せる」べく自分なりに可愛いを表現した歩夢の精一杯の一歩を受け、かすみも「色んなカッコいいもカワイイも一緒にいられる場所」を夢見て前を向く、というのが良い流れでした 前回の歩夢メインの話からの地続きとして、歩夢が勇気を出し自分を表現する前進を描きそれを今回のストーリーのドラマ性を深めまとめ上げるところにも繋げてきたのは巧いし、最序盤の積み上げとしてグッドでしたね 「それぞれが時にぶつかり合いながらも思い思いに自分を表現する」という本作の一番のテーマがここでもうきちんと提示されてる辺り、やっぱ作品の構築がしっかりしてるよなぁと

そしてこの流れでかすみのソロ曲「Poppin'Up!」のライブパートへ。ポップなエフェクトや小気味良い動きが沢山盛り込まれた、前回の歩夢の優しくふわっとした雰囲気ともまた違った感じの可愛い系統の映像に仕上がっており、観ていて楽しく、且つそれぞれの「カワイイ」を表現するというドラマの文脈も捉えたものとなっていて実に良かったですね 前回も言ったけどこういうテイストの色々違うライブパートが数週に渡り何個も楽しめんのほんまスゴいやで

 

しかしかすみとの絡みにも如実に表れてたけど、高咲侑、やっぱり天然タラシの素質があり過ぎるな() 「悩んでるかすみんも可愛いよ〜」ってしれっと言ったり、パフォーマンスやり切ったかすみに興奮して抱きついたり、しれっとそういうことするからさこの人...かすみに笑いかけてる時の見返りイケメン感とか見てて普通にキュンときちゃうのでダメ(堕) かすみに飛びついてはしゃいでる後ろで手持ち無沙汰になってる歩夢の気持ちが推して測られる

 

そしてラスト、生徒会室にやってきた果林パイセンが中川生徒会長に向け「優木せつ菜」の名を呼ぶ、というところで今回は締め。よくよく見りゃ普通に分かるんだけど、実は初見だと中川会長のことフツーにせつ菜と別の人だと思ってたから当時同じ人と分かった時マジでナチュラルにエッてなったんすよね、というどうでも良い自語 せつ菜の秘密の実態とは如何に...

 

以上、ニジガク第2話でした。三枚目な振る舞いやころころ変わる表情で作品の空気を楽しく盛り上げつつ、しっかり芯の通ったキャラ性を発揮しドラマ面も盛り上げるかすみの魅力がしっかり表れ出たかすみメイン回でありつつ、「それぞれがそれぞれの好きを表現する」という作品のメインテーマを一気のググッと強調した見応えあるエピソードでありました。改めて観てみるとキャラの印象や作品のテーマの印象付けがほんとしっかりしてるよなぁと実感するね そして侑の天然タラシっぷりや歩夢のクソデカ感情の描写の積み上げがしっかり充実してることにも妙に感心してしまう() 映像面のレベルの高さといい、この最序盤から濃密で楽しい作品ですよほんま この先も楽しみである

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた