AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

サスペンスの空気感なんすけど

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

第11話「みんなの夢、私の夢」

感想レビュー

 

 

ヤ◯ザみたいなポーズで手を突いて考え事する高咲侑

ジャージ肩がけにしてBLACKのEDみたいな風格で向こうから歩いてくる高咲侑

乱心する歩夢の言葉に食い気味に被せるように「違うよ」とやたらカッコいい面構えで返す高咲侑

...なんかいかちぃカットが妙に多いぞ高咲侑 惚れますわよこんなもん

侑ってどっちかというとボーイッシュなキャラだと思ってる(今回ちらっと映った幼少期の写真見ても明確にそういう方向性のキャラとして設定されてるっぽいのが窺えるし)んだけど今回はやたら刺さるカットが多いよな...w なんなんこの強者感(

 

スクールアイドルフェスティバル開催に向けての同好会の奔走、そしてその中で募る歩夢のある想い...というところを描く今回のエピソード。優木せつ菜沼陥落副会長のメイン回や!!!!!(違) 何が面白いってすぐそばで自分の話されてバレるんじゃないかと冷や汗びちゃびちゃになってる中川会長がいつ見ても面白すぎて笑っちゃうんだよな...w 副会長がせつ菜の話をし出した途端思わず心配して中川の方チラ見するかすみのカットも好き

 

そういえばかすみお手製目安箱ことかすみんボックスもこの回の登場だったなぁと久々に観て思い出した次第。かすみんボックス、デザインがシンプル可愛いのも好きなんだけど、かすみが一人で張り切ってあれをデザイン・工作し設置してたという健気な事実が何気に微笑ましくて好きなんだよな。w こういう時に率先して地道に動いてる真面目なとこが中須かすみの魅力よ 自分から良いカッコしようとドヤってる時ほど締まらないかすかすも可愛いよ!(酷) でもかすみんボックス自体はちゃんと話を良い方に前進させてるのでちゃんと有能なのも流石の中須

 

そんな今回の見所といえば、やはりスクールアイドルを取り巻く多くの人々の想いを感じフェス開催への熱意を燃やしていく侑の姿でありましたね。スクールアイドルを取り巻く多くの人々が抱く“好き”の気持ちを今一度感じ、「スクールアイドルが自分達の“好き”をライブで魅せるだけでなく、スクールアイドルが好きな人達も自分達の“好き”を表現できる場所」としてのスクールアイドルフェスティバルを目指すという想いを強めると共に、それを実現するために多くの人や街を一挙に巻き込んだまさしく本当の意味での「祭り」を実現することに前向きになっていく、という侑のこの志の高さとその実現のために一見途方もなさそうなことも口にし挑んでいく積極さは、前も触れたとこだけどラブライブシリーズの主人公だよなァと今一度強く実感させられるな 同好会各メンバーへのフォーカスから侑を軸にした作劇に話が移ったことで侑が持つポテンシャルがガッと一気に爆発した感じがあって気持ち良いし、色んな人や物が大きく動いてゆくうねりの中心に侑がいるこの感じがザ・主人公という趣でとても熱い

それにスクールアイドルから色んな活力を貰い、自分もそれを応援したいと思う人達の存在がストーリー中で大きく示されていくこの流れもラブライブシリーズらしい盛り上がりで実に良きよなと。他のシリーズでも同級生をはじめとした色んな人達が色んな形で一緒に動き支えてくれる展開があったかくて染みるところだからね  特に本作は「スクールアイドルを好きな人達/好きになってくれる人達」というところがここ数話のテーマの一つとして印象深く据えられている分、そこのポイントにより焦点を当て、彼らが一緒に話を動かしていくところが他のシリーズとはまた少し違った趣で深みを与えてくれてるのがとても特徴的でグッとくるところでありました

 

また応援してくれる人達というところで言うと、第6話にも登場した璃奈の同級生3人が今回再登場してくれたのも嬉しかったわね 璃奈との親交がますます深まってるのが感じられるの良いよね(他の方が言ってて気付いたけど第6話の時は「天王寺さん」だった呼び方が「璃奈ちゃん」になってるのがほっこりする)  スクフェスへの期待に胸膨らませる3人のために自信を持って応える璃奈の気持ちが感じられたのもグッときたところであった  彼女らはラブライブシリーズにおける主人公の同級生3人組(いわゆる“神モブ”と称される3人)に実質的に相当するポジションって感じがするのでそれが作品の顔に相当する歩夢ではなく璃奈の方に割り振られてるというのはテンプレート的にはちょっと意外な印象ではあるんだけど、周囲の仲間達の応援や支えに応えて勇気を出し成長していく璃奈のドラマにおいては、同好会の仲間ともまた違う距離感の友人として凄く大事な存在になってるし、この辺のキャラ配置も実に巧い

 

という感じでスクフェス開催に向けて話が少しずつ動いていく展開が目を惹いた今回ではありましたが、やっぱり最後の歩夢周りのあれやこれは本エピのあらゆるインパクトを根こそぎ持っていくなぁ...と改めて。w  せつ菜と2人で歩いてる時の地獄みたいな緊迫感と侑の部屋でピアノ見た時の空気がヒュッ...ってなる感じ、二周目でもやっぱ怖いんだよ...!!!サスペンスだよ...!!!歩夢がそういうキャラじゃないのは勿論分かってるんだけど、マジであの辺はいつ歩夢が爆発するんじゃないかとヒヤヒヤするんですよ...!サクッといきかねねぇ圧があるから...(前回も思ったけどやっぱ大西さんの声の震わせ方とかがえげつねぇ迫真ぷりなんよ)

にしてもこれまでの話の中において正直言ってあまり存在感が強かったとは言えなかった歩夢が、ここにきて侑に向けて抱く特大の感情というところを一気に表しそのキャラ性を叩きつけてくるのはやっぱりインパクトのデカい展開よなぁ  第1話「『私の』夢を、一緒に見てくれる...?」の台詞が伏線的なものとなってたの凄い仕込みすよ...初見で普通に聞いてても「一緒に応援してね」くらいなのに、 今回の話を踏まえるとマジに文字通りの「私だけを見ててね」という字面以上の感情が感じ取れてしまうの強すぎるぞ  今回のサブタイトルも、歩夢の想いを知った後だと

「みんなの夢、私  の  夢

くらいのクソデカの圧が乗っかってるようにしか見えなくなっちまうんだわ...() みんなの夢を応援する侑と自分の夢を侑に見ていて欲しい歩夢のそれぞれの内面を並べて象徴的に示したなかなかに秀逸なサブタイなんだけど、歩夢のあれやこれが強すぎて今回の話見た後だとそっちに引っ張られるんじゃ

歩夢にとって侑は幼い頃からずっと一緒にいて色んなことを共有し合える仲という関係性であるというところが大きく、それ故の特別な思い入れがあったからこそ、侑に自分の夢を一番に見ていて欲しいと思っていて、そうして一緒に歩んでいく中で侑が自分の知らない先のことを見ている(そしてそれを自分以外の誰かとは分かち合ってる)ことにある種の疎外感とか嫉妬・独占欲を感じた、という感じで理解もできるところであるけど、それをこの最終盤の山場で一波乱に組み込んでくる展開はとても強烈。歩夢と侑の関係に大きく切り込むハラハラした展開は面白いですね。にしたって最後侑をベッドに押し倒す歩夢のカットで締めんでも...!とはなるんだけども() 月の光だけが刺す明かりの点いてない部屋というシチュとか、地面に転がった侑のスマホに歩夢のスマホが被さってる構図とか、妙に官能的に見えてしまう演出が多すぎるのが良くねぇ(

 

 

以上、ニジガク第11話でした。終盤の展開の向けての侑を中心にした大きな動きが沢山見られると共に、歩夢→侑という強い感情のベクトルにグッとフォーカスし波乱としてきた展開が目を惹くエピソードでありました。やっぱ歩夢さん周りが強すぎますね...() それはともかくとしても、メインキャラを取り巻く色んな人達にもよりグッと焦点を当てていく作劇は話に深みも出て面白かったところ。ニジガクの一つの味だなぁと

さて残り2話。2期に入るまでに一気に駆け抜けたいと思います。皆様もどうぞお付き合いを

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた