AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

夢見るスーパースター達へ

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(2期)

第12話「エール!」

感想レビュー

 

 

みんなと一緒のパフォーマンスのために日々精進するランジュ見てるとこう、込み上げるんだよな...良いよね(語彙死オタク) できるか分からないけどやる、でちゃんと前に進んでいってるのが今までのエピを経た熱さを含んでてクるんだわ

そんなランジュの意気込みに応えて栞子やミアが一緒に頑張ろうとしてるのもとても良き。同好会を通じて繋がり、スクールアイドルとして更なる一歩を踏み出したこの3人の繋がりがこうして改めてしっかり描かれるのも嬉しいところでした この3人のユニットもあると聞いてるものの次回が最終回という尺的にもうフォーカスするタイミング無さそうなんだが、これはいよいよ劇場版...ある!?

 

同好会の1stライブという目標に向け皆が大きく動く中、侑と歩夢それぞれが目指すもの、そしてそこに掛かる2人の関係性を描いた今回のエピソード。1期の時も12話はこの2人の関係性をググッと深めるエピソードであったので、同じタイミングで今一度そこをメインでピックアップしてくるとはなかなかに粋だなと思っておりましたが、まさかそれに留まらずこの作品のテーマを更に深く掘り下げるものを一緒に見せて盛り上げてくるとは思いもしなんだよ私 ニジガクアニメくんは底という概念をご存じ???(

 

1期12話において「同じ場所で支え合うだけでなく、それぞれの道を見据えそれぞれがその道を進んでいく」という形での着地を見た侑と歩夢の関係性でしたが、今回は実際にそれぞれの進む道/目標を強く意識し始めてからの2人の心情という部分にフォーカスするという一つ発展させた内容となっていました。一度はちゃんと答えを得てそれぞれの道を行く想いを強めたようでも、侑は尻込みする自分の背中を歩夢が押してくれるのを心のどこかで待っちゃうし歩夢も自分達がそれぞれの道を進めば進むほど2人の距離が自ずと離れていくことに不安は覚えてしまう、そして2人がそれぞれそう考えているために2人ともお互いに対し切り出せない...と、自身の往く先を強く実感するようになるとずっと一緒にいたお互いの存在をどうしても意識してしまう、というのはあの年齢の子らしい等身大で人間味ある心理だなぁと感じますね。2人が一緒に過ごし支え合ってきた時間の大きさやその中で築いてきたお互いへに想いの強さというものをいっそう実感させられるところであった

 

と、2人の関係性に今一度アプローチする作劇が展開され、これだけでも十分に終盤のストーリーを盛り上げるポテンシャルに足るポテンシャルは発揮されていたわけですが、今回は更にここと並行する形でラブライブ出場に向けて意気込む遥とそれを応援したい彼方というところを起点に、東雲や藤黄などのラブライブでの優勝を夢見て頑張るスクールアイドル達、そしてそんな彼女達を応援し支える同好会やファンの存在にスポットを当てる作劇をも入れ込んでくるという非常に重厚な内容となっていたのがおおっとなったところでありました。「同好会の1stライブ」という要素が前回顔を覗かせた時点でもう同好会に関しては描くとこ描き切って突き詰めたと思っていたので、今まで他のスクールアイドル達に支えられ応援を貰ってきた同好会が、ラブライブという大舞台に挑むスクールアイドル達をファンの皆と共に全力で応援し勇気を与える様をこの最終回1話前にバチコンと出してきたのは、「それがあったかぁ...!」という感じで良い感じに盲点を突かれ、予想以上の感嘆を与えられた気分でしたね...本作ならではの要素たる「ラブライブは目指さない」という同好会の在り方を前回改めてしっかりと示し固めたところで、「ラブライブを目指す」スクールアイドルの情熱やそれを支える人達の想いという、従来のラブライブシリーズで軸となる部分にも比重をかけてくる流れ、ニジガクにも「ラブライブ!」シリーズにも超絶真摯すぎる また他の視聴者さんが言ってたけど、このニジガクアニメが終わった後に、ラブライブに再び挑む物語である「スーパースター‼︎」の放送が控えているというのも最高に粋だなと ある種のささやか且つ熱いバトンタッチだよこれ

デスデスさん🍅🕷 on Twitter: "虹ヶ咲最終話の翌週から始まるシリーズが正に「ラブライブ!に再び挑む物語」なので虹ヶ咲メンバーが先頭に立っての「がんばれーーー!!!スクールアイドルーー!!!!」はもう冬映画ですよ" / Twitter

それにここの展開何が良いって、先に述べた通りフェス開催等において多くのスクールアイドルの支えを得て色んなことを為してきた同好会が今度は他のスクールアイドル達の支えになるという構図の熱さも去ることながら、このニジガクの物語のある意味での全ての発端と言える「みんなの夢を応援したい」という侑の大元の想いにめちゃくちゃ大きな形で回帰を果たした形にもなっているのが凄くグッときたんですよねぇ 侑が同好会のみんなの夢を目にしそれを応援してきたところから始まって、多くの人達が集まってスクールアイドルの夢/大舞台を応援するまでになる、この帰結が描かれたというのも凄く作品の経てきたものやテーマ性の昇華として見事だったなぁ...と。ちゃんとこの辺のテーマ性が作品全体に貫き通され意識されているというのを感じた  マジに要素のつまみ方が上手すぎるというか隙がないというか、自分達が描いてるものの魅力を余さず理解し回収する抜け目のなさ、 責任の果たし方が見事なんすよニジガクアニメ製作陣...

 

そして「会場にいるスクールアイドル達に向けて応援のメッセージを送り背中を押す」というここの展開を通じて、「離れていても想いは届く」「それぞれ目指す場所は違っても好きの想いを通じて一緒に応援し支え合える」「背中を押して距離が離れても押した手の温もりはちゃんと残ってる」と、侑と歩夢の迷いを晴らす答えもしっかり接続させ導き出してくるのが凄く鮮やかでしたね。こうして2人もそれぞれ自分の夢や想いを伝え合いそれぞれの道をより強く見据える、となるのも気持ち良かった  1期では侑が自分の知らないところへ行ってしまいそうで不安になってた歩夢がここで「どんどん進んでくれなきゃ置いてっちゃうんだから」と侑に言うまでになったのがまた大きな前進って感じで良いよね

しかしこの「侑と歩夢の迷い」「スクールアイドル達の応援」という2つの軸を回すにおいて、彼方が両方でめちゃくちゃ良い立ち回りをしてくれてたのがまた上手いところだったよなぁと。ここにきてまさかの実質メイン回なのなかなか驚いたけど、その実同好会の年長者にして遥の姉という上述の2つの軸両方に寄った立ち位置だからこその順当なフォーカスというのが絶妙であり、その上で、遥の内面をしっかり見通した観察眼半端に気休めは言わず自分の中で考える時間を設けるのも込みで侑・歩夢の悩みをちゃんと聞いてあげた頼り甲斐ある言動など、落ち着きある立ち居振る舞いを随所で見せていたのが凄く印象深くオイシイ登板でしたね。3年生/年長者らしい大人っぽい一面が前回良い感じに描かれてたのもあって、ここで頼れる先輩・姉の一面をグッと強調したのは上手かったね  シンプルに包容力が高く、それでいてふわっとしてるだけでなくちゃんと色々考えて話せるしっかり者な部分もあるの、相談役に相応しすぎる。この最終盤にバッチリ魅力を醸してくるなんて流石彼方ちゃんだぜ

 

かくして同好会の皆の想いもより一つになっていき、遂に1stライブ開催へ...!というところで締め。ED後のライブ開催を印象的に示すカットに「もう最終回がくるんだな...」としんみりしつつも、胸が熱くなりましたよ(ライブの名前が「Nijigasaki High School Idol Club with YOU」なの、同好会の仲間である侑やライブを観にくる「あなた」達を指すダブルミーニング的な意味合いになっててグッとくる)

そんな大団円間近の展開の中、ハイになった高咲がまさかの一日(多分)で12人分のソロ曲を作成という、予想だにしなさすぎた展開がブッ込まれたのは流石にちょっと笑った。w いや侑が湧き上がるときめきに任せて仲間達みんなのためにそれぞれの歌を作り上げるというなかなかに熱い流れでもあるんだけど、パワフルが過ぎるぞ高咲...!!やっぱ革命児だよお前 最終回は12人分のソロ曲をライブで通しで流して尺めいっぱい使う気じゃないかとか言われててふふってなった 実際どうなるんだ...

 

以上、ニジガク2期12話でした。侑歩夢の関係性をより深く描く話だろうと思っていたら、本作の魅力を余さず掘り下げ盛り上げてくるという思いもよらなかった展開で殴ってこられたという、ニジガクアニメの底知れないパワーをこの最終盤に至ってなおも感じさせられた素晴らしいエピとなりました。ほんと同じような内容のこと毎度言っちゃうけど、作品の要素やテーマへの向き合い方が真摯で隙がなさすぎるのよ本作 拍手するしかない

そして遂に来る最終回。名残惜しい気持ちいっぱいですが、しっかり見届けようと思います。虹を見せてくれ、ニジガク!!!

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた