AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ギンギラにイカす野郎

暴太郎戦隊ドンブラザーズ

(ほぼ)ドン2クール目

感想レビュー

 

 

立ち向かえよ 魂

空より 高く青く

そこのけ 俺は進む

夢を抱いて未来へ

 

またしても何も知らない犬塚翼くん(25)、もう2クールくらい経つけどドンブラザーズのみんなのことも何もまだちゃんと分かってません(((

仮にもレギュラーキャラで他のみんなはもう合流したのにそんなことある???犬塚翼くんの合流はいつだ

 

タロウ一時退場からの桃谷ジロウ/ドンドラゴクウ参戦を経てのタロウ復活という一大イベントを経て2クール目へ本格的に突入した暴太郎戦隊ドンブラザーズ、いやはや未だ面白さ衰えずって感じで非常に面白いですねぇ  最近はエピソード単位でのテーマに沿う形でグッとくるドラマを組みつつ同時に良い感じに気持ち良く笑える落語じみた鮮やかなオチで締め括ってくるという黄金パターンが一つ定番となってるのが文芸的に凄く芸術点が高く、視聴感が更にぐんぐん上がっているのでマジに楽しいんだよな...

いよいよ公開1週間以内となった夏の劇場版もかなり楽しみということで、公開に際しちょっと早いですがここまでの感想を一つまとめておこうかなと。ライダー劇場版との久々の同時上映ということでワクワクしてるのもあるけど、ここまで期待値の高い戦隊の夏映画は久しぶりかもしれん 4、5年前のルパパト劇場版がかなり楽しみだった以来かな

 

にしてもドンブラザーズ、1クール目の感想の時にも触れたけどやっぱりキャラとストーリーの完成度がすこぶる高いのが凄く良いんですよね...相変わらずどのキャラクターも個性と軸がしっかりしてるから誰にフォーカスして観てもめちゃんこ面白いんですのよ  クセ強めで時に我が濃く出るもののその中に光る善性も滲む、といった感じで人間臭さとヒーローらしさが絶妙なバランス感で描き上げられるこの手並み、この辺はやっぱり平成1期ライダーをメインにアダルティなテイストも躊躇わず織り込み魅力あるキャラを多く描いてきた流石の井上大先生だなと。

そんなキャラクター達の中でも依然個人的なお気に入りはオニシスターこと鬼頭はるか先生。相も変わらず強烈な我を発揮したり華のJKとは思えんような顔芸を繰り出しまくったりと強烈なキャラ性が火を噴いているのもさることながら、自分を顧みることのできる成長性の高さや他者に全力で寄り添うヒーローらしい人間性の濃さも随所で負けず劣らずの輝きを発揮していて、コミカル面でもガチ面でもほんと好きなところしかない良すぎるキャラなんですよねぇ彼女 メイン回が漏れなくアタリなの凄いですよ 最近は可愛げの出てきたタロウに頬を緩ませ喜ぶ姿が可愛らしかったりとヒロイン度もぐんぐん高まっていてめちゃんこ良きですな

 

そんな強固な個性を発揮するキャラ達の群像劇を綿密に絡ませることで、彼らの関係性が織り成す重厚で奥深いドラマというところも相変わらず魅力的なポイント。特に最近は、お供達を少しずつ認めるようになったりそれをお供達にいじられて照れ臭そうにするようになったりといったタロウの人間味のより濃い形での表出(嘘がつけない・理解できない/嘘をつくと死ぬという性質のタロウがはるか先生に「照れてる!」って言われてどう見ても照れてるのに「照れてない!」って言った辺りとか、無自覚な内心とは別でそういう言葉が咄嗟に口を突いて出るようになったみたいなタロウの人間的な変化が窺えて面白いよね)や、タロウの存在の大きさを自覚し思い入れや親交をより深めていくはるか先生達お供組の心境の変遷など、「おかえりタロウ」を経たタロウとお供達の関係性の変化も凄く見応えがあるところで、1クール目に陣から示された「タロウを理解する」というポイントへの掘り下げもどんどん楽しみになってくところだなと。そんな中でなおも合流できてない犬塚くんもやや不憫でこそあるけど、こっちもこっちで独自の軸を持ってドラマを展開させてるので飽きがないのが非常に良いし、その溜めがある分みんなとの合流が楽しみである。悪魔になりきって公衆の面前を闊歩したりとどんどんハジけてきてるのもクソ面白いけど早く「何も知らない」から抜けさせてあげて(

また、タロウとの因縁を濃くする流れを経て「今度は正々堂々と」という形で仕切り直す形になったソノイも、ライバルとしての緊張感あるやり取りとは別で、意図せずタロウと砕けたやり取りをするようになったりしてて、ここが今後どういう風に回っていくかも気になりますね。敵同士という因縁はちゃんと2人の間にあるんだろうけど、最近のやり取り見てるともうほぼ友達やろって感じになるんだよな...w タロウとの会話がすぐ終わって(短かったな...)と内心静かに独りごちたり、紆余曲折あってタロウと行動を共にしながら人助け勝負したりと、あの決別を経てなお完全にタロウのこと大好きなのがバレバレだからなソノイ()  総じてソノイはどんどん人間臭い言動が増えてるのが面白いキャラなので、「あくまでドンブラザーズとは正義の貫き方の軸が違う」「人間を理解しようとするキャラ的な伸び代がある」という脳人という勢力ならではの掘り下げへの期待値も込めて目が離せませんね

 

そんなレギュラーメンバー達の2クール目へ至っての変化が目を惹く中、ドンブラザーズの物語に燦然と降臨し、こってりとしたインパクトとほんのり蠢く仄暗い不穏さを刻んでいっている男・桃谷ジロウも現在のドンブラザーズを語るにおいて欠かせないところ。

ワイ「どこかズレてるけど場違いなくらい純粋なだけの愛され気質な奴だと思ってたんだ」

 

「皆さんを...処刑しようかなってwww」

 

ワイ「恐ろしい奴だった...(震え)」

恐ろしい奴だった...(おかわり)

ちょっと純粋が過ぎるだけかと思いきや、意にそぐわない存在を処刑するという選択を何の躊躇いも何の疑問も抱かず爽やかに実行しようとするという決定的すぎるズレをよりにもよって初変身の回で堂々披露、その後も場の空気や相手の内面を弁えない言動それを悪いと気付かない迂闊さお供ではなくタロウと同格の存在として上に立ちたいという大き過ぎる自尊心それらを刺激されることによって顕現する凶暴なもう一つの人格などとやべー一面がぼろぼろと表出し、今や追加戦士であると同時に、ドンブラザーズが抱えるヤバすぎる爆弾でもあるというとんでもないポジションのキャラと化したジロウ、まだまだ物語も始まったばかりだというのに存在感が強烈すぎて凄く面白いです。w ヤバい追加戦士は数いれどちゃんと味方でこのヤバさは前代未聞なんだよ!!!新たなる敵・ドンムラサメとの対峙が描かれると「ムラサメがジロウを足止めしてくれてる」とまで言われる妙な評価のされ方をされてる始末なのが草生える()

ただキャラ的に嫌味があるかというとそうではなく、「あくまで悪い奴ではない」というラインを守った描かれ方がされてるし、やべー一面が表出してる時も振り切ってるくらいに爽やかで1周回って面白さの方が滲むしと、いつ爆発するかというハラハラ感も込みで絶妙に一キャラとして楽しく見られるようになってるのが良いんですよね。1クール目の不穏な雉野さんもそうだったけど、ヤバいもんをきっちりヤバいもんとして色んな布石と合わせて描くことで作品の見所たらしめてる辺りもやっぱり井上大先生の流石なところという印象すな 演じる石川雷蔵くんの超快活な演技および闇堕ち時の凄く堂に入った表情の演技も良い味出してて好き  それにやべーところやズレたところはシンプルに凄く大きな伸び代とも言えるわけで、ここからジロウがどう変化していくかもとても気になるところであります。この先の活躍も期待

 

それ以外の部分に目を向けても、1クール目に示唆された元老院やドン王家、獣人、黒介人や陣についての要素の未回収の真相に加え、先述したドンムラサメやそれを導くマザーなる存在といった新たな勢力の出現という要素も加わってくるなどの、どんどん謎を濃くしていく本筋の奥深さも面白いところですね。現状それらについては明かされそうでなかなか明かされないながらも、別の軸であるタロウ達ドンブラザーズの物語がしっかりしてる分なかなか明かされなくてもあまり気にならないし、推理する材料が散発的に投入されるおかげで考察も捗るので明かされないもどかしさがある種の気持ち良さにもなっている、というバランスが至福。折り返しを過ぎてからが開示の本番かなぁ

かなりサクッとこなされるロボ戦、販促期間だろうに活躍面で言うとそこまでガンガン前面に押し出されてるって感じでもないドンドラゴクウをはじめ、割と大胆に割り切って描いてる部分もあるものの、そういった割り切りも他に魅せるべき部分をしっかり理解し重きを置いてるからこそのものだからモヤッとしないし、割り切ってる部分に関しても、ドンオニタイジンの破格の存在感や先述したジロウのインパクトのデカさなど、それらを補える他の魅力をしっかり創出できてるので面白く見られるという感じで、ほんと何度も褒め称えちゃうけど構成の舵取りが上手すぎるよなぁと幾度も感心ですね。最近はドンモモ&ドンドラvsドンムラサメのアルター対決など、アルターもここぞでけっこう活躍するので良き。強いて言えばレジェンド戦隊へのアバターチェンジももっと使って欲しいかなぁ(使わなくてもドンブラザーズ自体の味が濃く出てそれで十二分に面白いのであまり気にならないが)

 

 

という感じで、以上ドンブラザーズ(ほぼ)2クール目感想でした。いやはや20話の大台にもうすぐ入ろうというところでもまだまだドラマ的にもキャラ的にも面白さがぐんぐん上がりまくって衰えない最高の作品だなと改めて。めちゃくちゃ面白いです。諸々の要素の魅力の込め方やディテールの掘り下げ方が凄いし、それらを絶妙なバランスで取り回す手並みも素晴らしいしと、白倉井上コンビの熟練した作品作りには感嘆するばかり。この先も是非に失速することなく駆け抜けていって欲しいですねぇ 気持ちとしてはあまり心配してないが  劇場版も超楽しみだぜぇ!!

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

 

 

見える景色がちょっとずつ違う

皆様の お手を拝借

 

So, let's get the party started!!