AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

混沌、銀幕で大暴れ

暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー

感想レビュー

 

 

※本レビューはネタバレを多分に含みます。未鑑賞の方はご注意の上、鑑賞された後に読んでいただくことをお勧め致します。

 

 

ジロウの出番、少なかった()

撮影時期の関係もあって戦隊夏映画での追加戦士の出番の少なさは半ば伝統みたいなもんだけど、にしたって少なかったよ!!ほぼ目を回されながら飛ばされてたもん()まぁあの戦闘に参加してたら操られたエキストラの人達切り捨てまくってた可能性あるし不幸中の幸いとしておこう(言い方)

自分そっちのけで映画出てたタロウ達に嫉妬するシーン、暗黒面がまた顔を出さないか心配だったぞ。w

 

リュウソウ&ジオウ以来久々の戦隊ライダー同時上映スタイル(ゼンカイセイバーは合作だったからね)となったニチアサ夏映画、公開当日に私もしっかり鑑賞して参りました。やっぱりこの時期に観に行くニチアサ映画は楽しいぜ 金曜の上映スケジュールと思って観てたのが土曜の上映スケジュールだったために時間に2時間くらい誤差があってしこたま待ち惚け喰らいましたけど() ついでに家帰ろうとなった時に車のタイヤがパンクする連アクシデント クソが!!!!!!

 

ともあれ今回はまずドンブラザーズの方から。

TV本編の方が絶賛放送中で毎度楽しませていただいているドンブラの映画ということで公開前から期待値のどデカかった本作でしたが、いつも通りのドンブラザーズ、それも井上大先生の筆がすこぶる乗ってる時のカオス3割マシのドンブラザーズを映画スケールで盛大にやったって感じで、ドンブラらしい安定感とカオスを豪勢に味わえためちゃくちゃに楽しい映画でありました。w 強いて言えば劇場版ぽいド派手さという面ではちと弱かったかな?という感じでもありますが、気取らない自然体な良さが出ていたという感じで個人的には非常に良き良き

 

出番的には初恋ヒーローが主題の話ということで必然的にはるか先生へのフォーカス多し、次点でタロウという感じで、割とレギュラーメンバー全員になんだかんだ満遍なく出番のある印象の戦隊映画としてはけっこう異色な構成だったかも。やたらファ行を強調するタロウ棒を極めすぎたはるか先生の台詞と所作は必見() フォまえ、口にごファんつぶが付いてるゾッ☆」「マエガミ...(高音小声)」  志田こはくさん、変な顔や変な声に全く恥じらいが無いのも込みで棒演技の演技をするのがすこぶる上手いしほんとポテンシャルが高いですよね...w はるか先生の棒読みの叫びにだんだんクッソ綺麗なビブラートがかかってくるの面白すぎてダメだった

 

一方他のキャラが空気だったかというと決してそんなこともなく、みんなしてやたらと映画で目立とうとでしゃばりたがる俗っぽさを存分に振るうドンブラメンバー(タロウ以外)の瞬間風速がめちゃくちゃ高かったし、脳人組も存外楽しそうだったし、無茶苦茶極まりない黒岩監督やあらゆる事象に凄い真っ当にツッコミ続ける意外な常識人枠だった三枝Pなどのゲスト枠の立ち回りも小気味良かったしと見ててとても面白かった。w 今回ドンブラメンバー全員おしなべておかしかったから三枝Pは視聴者目線のツッコミ役として地味に良い役回りだった気がする  井上大先生がかつて担当した「鳥人戦隊ジェットマン」で鹿鳴館香/ホワイトスワンを演じられた岸田里佳さんの出演シーンも、カメオ出演って感じのちょっとした場面だったながらも妙に印象に残ったシーンであった。あらかじめ出演があると聞いてたからなのもあるけどあっこの人か!って感じでビビッときてグッと惹きつけられたね 井上大先生らしい豪快で美味しそうな食事のシーンがあったのも印象深い理由かも

しかし最初乗り気でなかったのにだんだんのめり込んでノリノリで演技するようになっていき台本もしっかり読んだりするようになっていったソノザといい、脳人もだんだん人間味が強くなってきたよね...人間の芸術には一定の敬意や前のめりなくらいの興味を抱くところとか、人間の感情は理解できないけど与えられた台本通りの演技は完璧にできるという完成された一面とか、脳人のキャラがグッと掘り下げられたのも興味深かったところでしたね。しかしそう思うと黒岩監督がソノイ達の演技に納得してなかったのってそういう「人間的な感情や温かみ(への理解)を感じない完璧さ」をほんのり感じ取ってたからなのかなとも思えるし、彼めちゃくちゃなようでいてちゃんと実力もある監督なんだろうなぁとか感じられますね まぁめちゃくちゃするからやっぱりめちゃくちゃなヤツだと思うけど()

 

あとマスターこと黒介人も短い中でなかなか鮮烈なものを色々残していったなぁというところで非常に楽しかった。先週(7/17)放送のドン20話で盛大に天狗と化してて、本作でも「ヒーローが目立つのは感心しない」とか言ってたのにまたやたらとでしゃばってて「コイツだんだん我が強くなってきたな?」って思いました() ヒロインを強めに下ろしたり跨いで通ったりするんじゃないよ() てかしれっとキカイノイド組(変身後)の新撮映像が背景で流れてたのはぶったまげたわね...予告に彷彿とさせるワードが出てたんでおや?とは思ったけどホントに出るやつがあるかよ!!!流石にセリフはなかったけど良いファンサであった しれっとあの独特なモーションの走りしてたゼンカイザーブラックといい、だんだんゼンカイがじわじわ滲み出してきたな...とw

 

アクション・特撮面も劇場版スケールということで申し分なしで、ゾンビ(役)と化したエキストラによる泥臭い生身アクションで盛り上がりを設けつつ、たまにわざとらしさ全開のドンモモタロウのワイヤーアクションみたいなコミカルさも入れ、最後は全員で大暴れ、とふんだんに楽しさが詰め込まれてて良かったね  久しぶりの神輿には思わず熱くなったぜ(毎度お馴染み、みたいなテンションで神輿に対し「出た!」って言うオニシスター笑う)  でもロボ戦が無かったのは残念だったかな〜と 映画らしくちょっと一風変わったやつとかやって欲しかったね

本作の敵となった忍風鬼も、影の舞じみた襖の演出を入れてきたり、メガホンを合体させたバズーカで攻撃してきたりと、良い感じにハリケンジャーの要素を織り込んできてたのが良い遊び心でしたね なんで映画監督で忍風(ハリケンジャー)モチーフなんだろう?と思ったけど、そもそも変身する黒岩監督役が姜暢雄さんでハリケンのレジェンドキャストだからその時点で特級の忍風鬼適性アリなんだな...と気付いた時は妙に納得してしまった。w

そして中でも特に強く目を惹いたのは、本編中でようやくまともに披露された暴太郎戦隊ドンブラザーズの名乗り。前にyoutube公式の方でお遊び的にやったことはあったけど、まさかそれを劇場版らしい大々的な演出と共にやってくるとは思わなんだ。w ねぶた祭りの山車みてぇなの出てきたのめっちゃ面白かった  しかしやるとなった時天女達が異様にざわつき出すわ、ドンモモが「(やっても)良  い  ん  だ  な  ?」とやたら仰々しく念押ししてくるわと、どんだけ名乗りをとっておきにしてんだ() TV本編でも最終回までやらなかったりするかもな...次はドンブラvsゼンカイまでお預けかもしれん(

 

で、ラストはみんな揃っての新・初恋ヒーロー試写会&ED、で締め。映画自体はめちゃくちゃすぎて大ブーイングだった。あたりまえ() 「原作ちゃんと読んだのか!!」って台詞飛んでて笑った ちなみにそれっぽい伏線として示されてるげだった新・初恋ヒーローの作者の素顔はついぞ最後まで分からず。この辺TV本編でまた触れたりするのかな

まぁそれはともかく、ドンブラザーズも脳人もみんな揃って観客席に向けてカーテンコールじみた挨拶をする、っていう最後のあの構図は締めとして凄く爽快感があって個人的になんかとても良かったなと。敵も味方もノーサイドでみんな肩を並べて終わる、というのが素直に気持ち良かったし、もしかしたら何気にこれTV本編の方向性の示唆かもなぁなんて思えたりもしてTV本編の展開も楽しみになったし(井上大先生もドンブラはハッピーエンドを考えてるって言ってたそうだし)、なかなか惹かれるところでありました グッド

 

 

以上、劇場版ドンブラでした。いつものドンブラって感じで実に安心する安定感とカオスに満ちたはちゃめちゃに楽しい暴れ野郎な映画でございました。約30分尺にドンブラの味とかほりを煮詰め入れ込みまくった特濃っぷりが強烈な、まさしく「考えるより、感じろ」な作品だったと思う() 何はともあれ良いエンタメ性に満ちてて楽しかったです ありがとう!

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

 

次はリバイスだ!