AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ブレーザー怪獣語り⑧

ガラモン

 

別名:ロボット怪獣

身長:40m

体重:6万t

登場話:ウルトラマンブレーザー第9話「オトノホシ」

初登場:ウルトラQ第13話「ガラダマ」

 

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チルソニア遊星人が送り込んできた侵略用ロボット兵器。宇宙金属チルソナイトで作られた隕石・ガラダマの内部に入れられて飛来、落下と共にガラダマの外殻を砕いて姿を現し破壊活動を開始、チルソニア遊星人が送る誘導音波によってコントロールされて暴れる。

赤いボディはガラダマと同じくチルソナイトにより構成されており、異常なまでの超硬度衝撃を拡散する性質によりあらゆる外的な攻撃に対し強力な耐性を発揮する。加えて相手の頭上を飛び越え背後に回ることができるほどの跳躍力や倒れた状態から即座に起き上がり復帰することのできる軽やかさ、敵の攻撃を至近距離から滑らかに回避してしまえる敏捷性など、見かけによらないアクティブさも備え持っており、チルソナイト製の鋭い突起が無数に生えたボディの強固さと合わさることでただの突進のしかかりでさえも破壊的な威力を発揮する。更に両手を叩き合わせることで発する超高音の衝撃波で相手を苦しめることも可能で、これにより怯ませた相手に追撃を加える戦法も得意とする。

 

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↑側面図および背面図。チルソナイト製の赤い突起が全身にびっしりと生えている。

 

惑星侵略のために送り込まれたチルソニア遊星人の工作員により60年前地球に設置された通信機器・エスパライザーによって呼び寄せられ、ガラダマに乗って多摩川流域河川敷へ落下。外殻を破壊し姿を現すと、ツクシホウイチ他3人工作員東京総合芸術文化ホールから演奏に乗せて放つ誘導音波によりコントロールされ行動を開始する。直後、現着したアースガロンと交戦、至近距離からの砲撃を回避したり、ボディの頑強さで多目的レーザーの連射を悉く弾いたり、肉弾戦での攻撃を衝撃の拡散により跳ね除けたりとその攻撃をまるで物ともせず、最終的に全身の突起を使ったのしかかり攻撃によりアースガロンの装甲を大破させ完封する。続くブレーザーとの戦闘でもスパイラルバレードをまともに喰らいながら中程で砕き折り破るという桁外れの頑強さで翻弄、超高音の衝撃波ブレーザーを怯ませた上で押し倒し踏みつけで追い詰めるも、誘導音波の出所を突き止めたSKaRDアンリ隊員によりツクシ達の演奏が食い止められたことで制御を喪失し、口から粘着質の液体を垂れ流しながら活動を停止。その後はブレーザーレインボー光輪を下方から突き上げるように叩き付けられ、頑強なボディによりしばらく耐えるも最後は破壊された。

 

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↑おおよそロボットには見えない生物的な外見だが、宇宙金属チルソナイト製のボディで形作られたれっきとしたロボットである。

 

今より57年前の1966年、ウルトラマンという光の巨人すらいなかったこの時代の地球に恐るべき侵略者の刺客として姿を現し、全身に生えたサンゴやオコゼを彷彿とさせる岩のようにゴツゴツとした突起某浜田さんに例えられがちなたらこ唇やじっとりとした独特の目つきの悪さといった生物的なディテールに加え、ちょこちょこ歩き回ったり跳ねたり倒れてじたばたしたりといったどこか人間臭さが滲む動きなど、明らかにナマモノ感バリバリなビジュアルをしているにも関わらずその実態はロボット怪獣であるという意外性がありすぎる設定でどデカいインパクトを残した怪獣・ガラモン。そのガラモンがながーいながい年月を経て、遂に満を辞してこの令和の世に燦然と再登場を果たしました。各種イベントやセブンガーファイト等に割りかし綺麗なスーツで出てくることがあったのでもしかしたらTVシリーズにもいつかは...!?なんて密かに思ってはいましたが、怪獣大集合祭りなこのウルトラマンブレーザーにて待たせたなとばかりにどどんと出て来ましたねぇ  より正確に言えばR/Bの時点で恐らく同一のものと思われるスーツが「ピグモン」として出てはいたので、既にTVシリーズに出てたと言えば出てたのだけどもね!!デザイン的に同一だからピグモンガラモン兼ねられるのがここに来て強みとなるとは(まぁピグモンの方はマックスの頃から現役なリメイク版のスーツのがけっこう定着してるし、これからはピグモンガラモンでデザインがそれぞれ専用になるかもね)  思えばプレミア発表会で壇上に上がってた時はピグモンかガラモンか明言されてなかったから一体どっちだろうかと軽く沸いたなぁ 突然の顔面ドアップカットがめっちゃシュールで面白かったりしたのがもう3ヶ月前なの、懐かしいぜ

 

そんなガラモンの初登場は先にも述べた通り57年前のウルトラQガラダマに乗って落下した際の衝撃でダムを決壊させたり、干上がったダム湖の中を悠然と闊歩したりと、ただ降り立ち歩き回るだけで大破壊を次々巻き起こすという恐るべき脅威を見せつけた最初の到来たる第13話黒幕たるチルソニア遊星人─セミ人間の指揮の下2体が東京に飛来し、ビルの破壊はおろか東京タワーまでへし折るというやりたい放題を展開、第13話では幸い人里から少し離れた場所で振るわれるに留まったその脅威を市街地にて盛大に振るい人間達を恐怖のどん底に突き落とした第16話と豪勢にも2度に渡って出現し、いずれにおいても侵略兵器としての恐るべき力をこれでもかとストレートに見せつけまくってくれました。巨大怪獣の脅威が破壊という形で存分に振るわれ、それに人間達が勇気と知恵で持って立ち向かうという古き良き王道怪獣特撮としての魅力に溢れる2エピソードですね。逃げ遅れたボートの女性達に迫るスリリングなシーンや東京タワーに残された客達の前にずんずんと迫り来るシーンなど、怪獣らしい恐ろしさや絶望感を豪快に見せてきつつも、ちょこちょこぴょこぴょこ歩いたり跳ねたりする姿や東京タワーをへし折った際ずっこけて(やっべ...)みたいな顔する姿など、どこか愛嬌ある様も面白いくて良いんですよねガラモン 呆けたような表情が味あるんだよなぁw

 

という感じで恐るべき力を存分に見せつけていたガラモンではありますが、それもあくまでウルトラマンが現れなかった時のこと、加えて身も蓋も無い話何かこれだという感じの特殊な能力を持ってるわけでもなかったので、はたしてウルトラマンと対決して良い感じに迫力や見応えのある勝負を展開できるのだろうか...というところが正直このブレーザーへの再登場に際して少し心配ではあったんですよね。まぁ同じような感じの他のQ怪獣に関しても今まで見事にウルトラマンの相手として演出してみせてた実績はあるし、ガラモンの方も期待してみるか!と57年ぶりの再登場となるブレーザー第9話の視聴に今回臨んだわけでしたが...

そんな心配いらないくらい想像以上にクソ強かったですねガラモン(驚愕)

とりあえず色々語りたいけど何がまず凄まじかったって言えばやっぱり、チルソナイト製の超絶頑丈ボディの異常なまでの頑丈さだよなと。ニジカガチでさえ割と堪えてたアースガロンMod.2のレールキャノンや多目的レーザーをノーガードで雨あられのように喰らっておきながら全然効いてない、どころかボディが頑強すぎて多目的レーザーがキンキンキンキン弾かれてる(その間にガラモンもだばだばしながら平然と起き上がる)という目を疑うような描写から始まり、アースガロンのパンチやブレーザーインファイトを鈍い金属音と共に余裕で跳ね除ける数多の怪獣を屠ってきたスパイラルバレードをボディに直接横薙ぎに振るわれたにも関わらず身じろぎすらしない、あまつさえスパイラルバレードの方が中程から砕け散り折れる、と調整間違えたんじゃないかと疑いたくなるような絶望的なまでの硬さの描写の数々に見てるこっちも文字通り度肝を抜かれましたよ...多分アースガロンもブレーザーもちゃんとした戦闘の最中にマトモなダメージ入れられてないぞ!!?

でもって至近距離からの砲撃はのらりくらりと最低限の動きで回避したり、アースガロンの頭上を飛び越えて背後に周り着地と同時に後ろ向きのままバックステップでアースガロンに突進しMod.2ユニット故障させたりと、見かけによらない軽やかな動きで翻弄するテクニカルさもある、というのがまたなかなかに手強く。アースガロン撃沈の決め手になった頑強ボディと軽やかさを合わせたのしかかり攻撃もインパクトあって良かったね...身体の突起がアースガロンの装甲突き破ってコックピットのヤスノブの眼前にまで迫る危機一髪の描写めちゃくちゃ強烈だったよ その後のアースガロンのボディに何個か突起が刺さって残ってるとこまで含めて強力さが伝わって良かった

 

総じて言えば、ちょこちょこ歩いたり跳ねたりしてた原典の動きの雰囲気を軽やかでゆらりとしたアクションに昇華させるという原典のイメージを秀逸なアレンジで上手く踏襲したところまで含め、原典のガラモンらしさをその延長として上手いこと落とし込んだ良い感じの強キャラっぷりが予想外のインパクトで良かったなぁと。頑丈な宇宙金属チルソナイト製のボディという設定を「どんな攻撃を喰らってもほぼ微動だにしない」という不動っぷり頑強っぷりとして活かすことで派手な動きができないという制約すら良い感じに魅せてたのがまた見事。超高音の衝撃波という新技こそ追加されてたけど、別に変な感じでもなかったし現代的な能力の追加として順当だったのでこちらも良いアクセントであった

いやしかしほんとに盛りすぎなくらい強かったな今回のガラモン...() でもよく考えたらチルソニア遊星産のロボットやそのコントローラーって、ガラモンガラゴンガラQと今まで(少なくともTVシリーズでは)正攻法で破壊されたことないわけだし、それを思えばガラモンの異常な頑丈さも納得なんだよな...「破壊した」と言えるガラゴン2号でさえ向こうのビームを反射して喰らわせたからだし...ウルトラマンと戦ったことがない、なんなら人間側からもマトモに直接的な攻撃加えられる描写もなかった分、マトモな戦闘がある今回盛れるだけ盛れたのも大きかったんだろうなぁ いや盛りすぎだよ頑丈すぎてアースガロンもブレーザーも殆ど手も足も出ず完封されかけてたやんけ() 前回レインボー光輪習得してなかったら最悪ラストに破壊することすらできなかったかもしれんのどうかしてる()  こんなバケモンをウルトラマンもいない中で勇気と知恵で倒したQ時代の人間達、改めて凄すぎる ホントに凄かったんだな...と今になって尊敬の念がガンガン増すよ!!

 

 

というわけで今回はこの辺で。次回は...

 

 

 

消えてしまわなくて良かったよ

 

ありがとう

 

 

 

後日、もうちょっとだけ続きます