AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ブレーザー怪獣語り⑨

銀河のあちこちに同志をばら撒き、

呼び寄せ、

奪い尽くし、

去ってゆく...

 

それが我々だ

 

この星で装置を起動させ、

呼び寄せた

 

あとは奪うだけだった

 

 

だが出会ってしまった...!

 


「音楽」に...!!

 

 

セミ人間/チルソニア遊星人

 

別名:宇宙怪人

身長:1.8m

体重:150kg

登場話:ウルトラマンブレーザー第9話「オトノホシ」

初登場:ウルトラQ第16話「ガラモンの逆襲」

演:東儀秀樹(ツクシ ホウイチ)、東儀典親(クロイワ チッチ)、白須今(ニイゼ ミチ)、堤博明(ヒグラシ カナデ)

 

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チルソニア遊星からやって来た異星人。二足歩行の人型の体に地球のセミに酷似した特徴を有した昆虫のような頭部を有する特異な姿をしており、レインコートのような透明な衣服を身に纏っているのが特徴。宇宙金属チルソナイトを使ってロボット怪獣ガラモンやガラモン運搬用の隕石─ガラダマを作り上げるなど、卓越した科学力を有している。

惑星侵略のために銀河のあちこちに工作員を放っており、工作員達は通信機器エスパライザーの起動によるガラモンを乗せたガラダマの惑星への誘導、現地の惑星における誘導音波によるガラモンの操作・破壊活動による蹂躙簒奪を行う。作戦失敗者には粛清が行われ、失敗の罪はという形で贖われる。

 

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↑側面図と背面図、および正面図アップ。

 

60年前ツクシホウイチ他3人工作員地球へと到来、ガラモン誘導するべく通信機器エスパライザー山奥の森の中で起動する。しかしその直後、4人は近隣の民家で蓄音機から流されていた音楽に触れて感銘を受け、チェロ・バイオリン・コントラバス・ピアノで成るセミプロ楽団を結成。以来地球にて音楽を愛し奏で続け、若き頃のミナミアンリ隊員とも音楽を通じて交友を深めていた。

しかし現代工作員として地球侵略の使命を実行する時がやって来てしまい、音楽への愛との狭間で葛藤しつつも活動を開始。ガラダマに乗って地球に襲来したガラモンをコンサート演奏に乗せた誘導音波によって操作し、アースガロンウルトラマンブレーザー圧倒するが、そこへツクシが送ったコンサートの招待状とガラモンの暴れる現場で流れる音波の波形の変化を関連付けたことでガラモンを操る存在の正体に気付いたアンリ隊員が計画阻止のために現れる。「計画を止めて欲しい」という彼らの意図を察し呼びかけるアンリ隊員の対してもツクシは演奏を続行、クロイワ達もアンリ隊員を食い止めるべく襲い掛かるも、最後にはアンリ隊員の放った銃弾がツクシの手を射抜いたことで誘導音波は止められガラモンは停止、計画は完全に破綻となり、ツクシはクロイワ達を逃がし自分一人で責任を負うようにして閉じゆく舞台の幕の後ろへと消えた

 

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↑チルソニア遊星人の工作員達は現地の地上からガラモンを誘導し操る。

 

前回のガラモンに引き続き、今回はガラモンの相棒?親玉?な異星人・セミ人間をご紹介。ガラモン再登場ということでまぁ十中八九一緒に出るよなとは思っていたので案の定というところではありましたが、まさか首から下まで完全再現で登場とは...!というサプライズがあって思いがけず嬉しかったですねぇ 長い手指を携えたボーダー柄のひょろりとした痩身に真っ透明な服を着ているという特異なビジュアルが完全再現だったの超良かったね...カナン星人の紺金ボーダー服もそうだけど、人間の感覚とは絶妙にちょっと違う宇宙人感ある服のデザイン良いよね  タイガやゼロジードクロニクルなどなど最近のシリーズにもセミ人間自体はぽつぽつ出演してたけど、同族のセミ女共々もっぱら人間の服着た身体に頭と手だけが異形という他の宇宙人と十把一絡げなお手軽スタイルで正直なとこどうしてもパッとしなかったし、今回の完全再現はこれよこれという感じで嬉しかったわね  あのセミの特徴を良い感じに集約させた異形感マシマシな頭部が一番目立つトコとはいえ、それだけが魅力ではないんですよ他の宇宙人にも言えることだけど!  こんな風に力説してはおりますが、実は恥ずかしながら透明服着てるのに気付いたのはけっこう最近だったりします。モノクロだと映像的に分かりにくいし、設定やビジュアルじっくり見ることもあんまりなかったから総天然色でちゃんと視聴するまで知らなかったんだよ...!

 

原典ウルトラQにおいては、イメージキャストとして丸山明宏さん(現・美輪明宏さん)を当てたという話も納得な中性的でどこか艶美な男(実際に演じられたのは義那道夫さん)を人間体としたビジュアルで強い印象を残していましたが、今回のブレーザーにおいては雅楽師東儀秀樹さん、およびそのご子息の東儀典親さん、そしてインストグループ「Shikinami」の白須今さん・堤博明さんという音楽にまつわる方々で成る音楽を愛する/愛してしまった工作員達、という設定で登場、彼らの心情に寄った人間ドラマ主体のストーリーも相まってまた一味違った魅力を醸してくれました。鳴き声を奏でるセミモチーフであること、原典のセミ人間がコントローラーをチェロケースに隠して持っていたことにちなんでの「音楽家」は上手い設定の入れ込みよね  本場の方々による熱量溢れる演奏は勿論のこと、演奏してる時の表情や音楽について語ってる時の語りの雰囲気などから滲む情緒の繊細さが凄く味わい深くて、ホントに凄く良いキャラでしたね...この辺は第9話感想の方で仔細に語ってるのでそちらを是非

MUSIC - AnDrew’s小生意気レビュー記

ブレーザー第9話感想記事

 

ちなみにお気付きになられた方は多いと思われますが、今回セミ人間を紹介するにあたって記事内に掲載したセミ人間のソフビは当方による自作のアイテムです(セミ人間のソフビは現在販売されてません)。ケムール人の500ソフビのボディをベースに、同じく500ソフビのバルタン星人の足首と頭部をガッチャンコし、頭部を切ったりパテ盛って造形したりして作りました。バルタン星人のソフビ使えば頭部の造形も楽だろうと思ってたのに実際は共通の造形ほとんど無くてほぼ全部新造になっちまいましたよ たはは にしても別に義務でもないのに現行の販売ラインには乗ってないソフビまで買ってキャラを再現するなんて、なんなんだろうねこの人(自虐) 実際けっこう財布にきてるので割に合わねぇよこれ...とはちょっと思ってる() でもブレーザー放送中は目一杯怪獣ソフビ買い支えると誓ったので後悔は無い むしろまだやったらぁ!!!

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↑特に見たくはないでしょうが製作過程。最初はちょっと不安になるけど行程が進み完成に近付くにつれ良いじゃんとなる感覚、気持ち良い

 

 

というわけで今回はこの辺で。次回は...

荒ぶる火の神、寄り添う親と子

次回も見てくれよな!

 

 

※あとがき

ウルトラQ のテーマを演奏!「ウルトラマン ブレーザー」第9話「オトノホシ」のために編曲 - YouTube

ウルトラマン ブレーザー「オトノホシ」より「チルソナイト創世紀」short version 東儀秀樹、東儀典親 - YouTube