AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

筋肉バキバキヤスノブ「体力やったら勝てん」

ウルトラマンブレーザー

第21話「天空の激戦」

感想レビュー

 

 

ヤ「体力やったらアンリさんに勝てんのは、ホンマですから...」

あのバキバキ筋肉で...???()

 mod.3の戦闘における主力になる射撃は自分が一番得意なのに体力では遅れをとってしまう、というヤスノブの歯痒さが描かれるシリアスなシーンなんだが、思いがけず面白さが発生してるんだよなぁ() いっそ笑う方が良いのかもしれない。w

 

アースガロンの新装備・mod.3を巡るヤスノブの苦悩、それを取り巻くSKaRDの絆を描いた今回のエピソード。イルーゴ戦以降SKaRDを取り巻くようになったゴタゴタを終盤の展開の一つの軸として据えつつ、そこからSKaRDの仲間達の絆や一人一人のキャラ性に改めてスポットを当て印象を深めた良き内容になってたんじゃないかなと感じますね。デルタンダルの飛行メカニズムを活かしたmod.3の導入やゲバルガの能力を応用した対宇宙怪獣兵器の示唆など、過去のエピソードに登場した要素で遊び心を見せつつ、物語の連続性をグッと高めてきた作劇も面白かったですね  47都道府県怪獣対策講座行脚の話が普通にガッツリ続いてたのはわろたが。w 後のエピソードでは言及されない感じで自然消滅すると思ってたら...()  エミがまたお母さんコスわざわざ引っ張り出してきてたの好き

 

そんな今回のエピソードは先程も述べた通り、SKaRDへの圧力や縛りが強まってきたこのストーリーの中だからこそという形でSKaRDメンバーのキャラ性にフォーカスすることで、一本こエピソードとしてしっかりまとめつつも改めてメインキャラたるSKaRDメンバーへの好感をグッと深める話として仕上げられていたのが非常に面白かったところでありました。mod.3を乗りこなせない自分の力の至らなさやそれに対する歯痒さに苦悩しながらも挫けず前を向き戦う姿を見せたヤスノブを今回の実質的な主役として話の大きな軸にしつつ、そんなヤスノブと共にmod.3を駆った者として彼に寄り添い、彼の分まで戦おうとしたり一緒に力を合わせたりと優しさと勇ましさが光ったアンリSKaRDを縛る上層部のゴタゴタの中でもヤスノブの戦う意志を重んじ彼が戦う道を示し背中を押したゲント隊長もそこをよりグッと後押しする良いタッチで描かれ、という感じで彼らの繊細な感情模様や繋がりが巧みに連動し合いながら濃い人間ドラマを紡ぎ出すメインの展開運びは非常に熱くて魅入ったし、それに加えSKaRDのことを軽んじているような上層部の勝手なお役所仕事に対して強めに毒突くエミ海域の生態系に思慮を巡らせない一方的な兵器実験に対し苦言を呈する姿を見せたテルアキ副隊長といったいかにも彼ら“らしい”言動が、SKaRDへの風当たりを強める上層部の描写へのある種のカウンターとして被さる形でストーリーを引き締めるアクセントにもなっていて気持ち良かったしと、SKaRDメンバー1人1人のキャラに満遍なく丁寧にスポットを当てる形でこの苦境におけるストーリーライン全体にしっかりとした太い芯を通しカチッとまとめ上げるというのもやってのけていたところが凄く巧みで良かったなぁと。キャラとストーリーが凄く絶妙なバランスで接続されながら両方立っていた  中でもテルアキ副隊長の描写は、副隊長メイン回として「人間以外の生物およびそれに対する行いというところへの向き合い方」的なところにフォーカスした前回と連番だからこそちゃんと強い印象で映えるようになってたし、加えて「上層部の一方的な態度」や「デルタンダルBという脅威の出現」という今回のエピソード中の要素にしっかり繋げる形で入れ込まれていたことで彼らしさが出た描写でありつつも流れとして自然だったしと、前後のエピソードも込みの良い取り回しになっていて個人的に特に好きなところであった  今回のエピソードの担当は前年のデッカーを担当された武居監督根元さんコンビだったけど、デッカーもエピソードごとにメインキャラ各人を的確に配置しつつ彼らの人となりや芯といったキャラ性を満遍なく丁寧に印象付けるといった作劇が色んなところで印象深く光っていたのが記憶に新しいので、今回はしばらくぶりのコンビ登板の上でそこの強みを今一度良い形で押し出してくれたなと感じますね。序盤にこういうタッチで深めるエピが一回入っててもよりくっと引き締まって良かったかも と言ってもブレーザー序盤はリアルSFテイストな上でのちょっとと独特な生々しさのあるキャラ描写も多かったし、ある程度キャラの印象とかが深まって砕けてきた今でこそ、とも言えるのかも

 

という感じで描き出されたSKaRDメンバーを取り巻くストーリーと連動し展開されたデルタンダルBとの戦闘、こちらもとても面白かったところでありました。こないだのブルードゲバルガの150mを更にすっ飛ばした300mという超規格外のサイズ、それも空戦特化の怪獣との超高度・超高速の空中戦という特殊も特殊なシチュエーションの戦闘というのが凄く新鮮で放送前から非常にワクワクしてた今回の戦闘でしたが、デルタンダルBの威圧感や無慈悲な爆撃攻撃の恐怖感を引きの一人称視点や基地のミニチュアセットなどの様々な演出で表現して脅威度をバシバシ印象付けつつ徐々に上がっていく飛行速度の中でのいつ意識が飛ぶとも知れない緊張感の途切れない展開運びでハラハラもさせてくるという画作りのスリリングさや迫力は、mod.3の操縦士としてのヤスノブの強い想いにスポットを当てたドラマ面の展開とガチっと噛み合った相乗作用で強く引き込まれて良かったですねぇ 第14話のデルタンダル戦とは全く違った趣があったので、見ていて飽きもなく楽しかったね  クライマックスのブレーザーとアースガロンmod.3の連携バトルも、引きの画でのぶち抜きアースファイアやチルソファード炎竜斬でのぶった斬りといった外連味効かせまくりの構図が舞台を宇宙に移しての大胆な魅せで盛大にド派手に描かれるのがアドレナリン出まくりで非常に気持ち良く最高であった ここ最近はよく言ってるけど、ブレーザーとSKaRDが明確に仲間として連携する画が増えたのは終盤の一つの軸としてアガるねやはり フィニッシュの後並んで地球へと降りていく構図の実に象徴的な様や 良かった  強いて言えばデルタンダルBの撃破はアースファイアでのぶち抜きでバチっと決めて「アースガロン大一番!!」にしてあげても良かったよな、とは。アレどう見てもデルタンダルBへの致命傷っぽかったでしょ...!チルソファード炎竜斬は落ちていくデルタンダルBの爆散による後始末のためっぽくもあったしそう捉えても良いんだろうが、画的には良いとこ取られた感もあるしね...(イルーゴで初撃破収めたことにはなってるから巷でたまに言われてる「最終回のラスボス相手までアースガロンの単独撃破を取っておく」みたいなことはしなくても良いし、チルソファードランサーの販促もフィニッシュ前のチルソファード炎竜射でちゃんとやってたんだから、この終盤だからこそ気持ち良く決めさせてあげても良かったと思うよ!!)

 

 

以上、ブレーザー第21話でした。デッカーの武居根元コンビの丁寧な作劇によりメインキャラ達を満遍なく魅せつつ、それをギアにして一本のエピソードとしても凄く面白く展開が回されていた良質なエピソードだったなと。良いチームになったな...というSKaRDへの込み上げる熱さを感じられるドラマがしっかり仕上がってたし、色んなものが積み上がったこの終盤を更にグッと引き締めた話になったなと。デルタンダルB戦も迫力ある色んな魅せがふんだんに盛り込まれていて物凄く面白かったですね 良き良き

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた