デルタンダルB
別名:月光怪獣
身長:300m
体重:8万4000t
かつて出現した怪獣デルタンダルの別個体にして、通常個体の6倍以上ある全長を誇る超大型の個体。海中に生息、もしくは身を潜めていた模様。光弾の投下による圧倒的な爆撃攻撃を得意とする性質から、「爆撃機(Bomber)」にちなんでイニシャルのBが区別のために名称に添えられている(前回出現した通常個体は高速で飛び回りながら光弾で攻撃する性質から「戦闘機(Fighter)」のFが便宜的に用いられた)。
両翼の端に一つずつ位置する発光器官からの光の粒子の放出による重量制御で推進力を得ての高速飛行や、胸部の発光器官から発射する光弾・デルタンダル月光弾など、基本的な特性や能力は通常個体(以下F)と生物的に同一。しかし300mもの巨体でFと同等の最高速度マッハ9での飛行が可能な上、デルタンダル月光弾を連射・投下して地上の目標や追尾してくる敵性存在を爆撃する高い攻撃性、Fを上回る硬度の体表、自身に攻撃を加えた存在に逆襲するかのようにその逃げ帰った先を記憶し辿って来る知能・執念など、Fを凌駕する危険性を秘めている。強固な体表とは対照的な柔らかい関節部分が弱点となっておりこの部分への攻撃は有効である。
↑両翼の端の発光器官は重量制御による高速飛行を司り、胴体の中心の発光器官はデルタンダル月光弾発射の役割を担う。
地球防衛隊がゲバルガのEMP発生器官の原理を応用した電磁波兵器を実験のために投下した豆鳥岬の東約2500kmの海中から突如出現。僅か10分程で電磁波兵器を投下した輸送機の離陸地点である磯竹基地へと到達すると、強固な体表により誘導弾の攻撃を物ともせず胸部の発光器官からのデルタンダル月光弾の投下で磯竹基地の施設を次々と爆撃した。続いて出撃してきたSKaRD隊員のミナミ アンリが操縦するアースガロンmod.3と対峙、マッハ9の高速空戦を繰り広げた末アースファイアを弱点の関節部に撃ち込まれるも、アンリが射撃を得意としていなかったために関節部への直撃を免れ、そのままデルタンダル月光弾の連射により撃退した。
その後は海中に姿を消したものの、暫くしてアースガロンmod.3の航路を辿るように千葉県北西部の教江野基地へ向けて飛行を開始。その進行中、迎撃のため出撃したアンリおよびバンドウ ヤスノブの操縦するアースガロンmod.3と再び対峙することとなり、ヤスノブの射撃により放たれたテイルVLSの誘導弾を関節部に見舞われダメージを負わされながらもデルタンダル月光弾の連射で翻弄するなど怒涛の空戦を繰り広げる。そんな中、アースガロンの援護のため駆け付けたウルトラマンブレーザーファードランアーマーにチルソファード炎竜射を見舞われ追い詰められるも、なおも健在な威容を見せつけながら仕返しとばかりに超特大のデルタンダル月光弾を放つためにチャージを開始、そのまま爆破させれば地上にも被害が及ぶことからブレーザーの咄嗟の機転によって宇宙へと運ばれる。そして宇宙空間でもデルタンダル月光弾による攻撃や無重力化での高速飛行でブレーザーとアースガロン相手に尚も食い下がったが、最終的にはアースガロンのアースファイアで胸部の発光器官を貫かれ致命傷を負い、そのまま推進力を失い降下を始めたところをブレーザーのチルソファード炎竜斬で両断・爆散させられることとなった。
↑ブレーザーやアースガロンが見上げるほどの凄まじい巨体で威圧する。その全長は先に出現したブルードゲバルガの150mすら2倍のスケールで上回っている。
デルタンダル、また来るってさ
しかも今度はサイズ6倍
ふふっ、でっか(浅倉透並感) は?(樋口円香)
冬優子ちゃん!でっかいデルタンダルっすよ!!
というわけで今回はデルタンダルBをご紹介。空戦で大いに遅れを取りまくった先代デルタンダルとのリベンジマッチとばかりに投入されたアースガロンの新戦力mod.3の初陣の相手として再びデルタンダルが登場するというのは大いに納得(放送前にmod.3が空戦装備だと語られてた時点で若干予想もしてた)だったけれど、まさか300mものクソデカサイズで戻ってくるとは誰も思ってもいまいて と非常にたまげた1体でしたね...こないだブルードゲバルガ出たばっかですよ!!こんな短いスパンでオーバースケール怪獣が2度も来るとは
ちなみにフォロワー有志の言(下記リンクのツイートより)によると、ウルトラシリーズにおける300m台の怪獣は、アークベリアル、ハイパーゼットン(ギガント)、Uキラーザウルス・ネオ、マザーケルビム...とのこと。劇場版のボスクラスばっかじゃねぇか!!!(しかもすぐ下にも258mのクイーンモネラがいるとのこと) マザーケルビムはちょうど同じようなタイミングでのTV本編登場怪獣だし似たようなもんだけど、にしたって振り幅がヤバいヤツらに寄りすぎである() 300m台というのがいかに規格外か伺えますね...
https://x.com/geegon193/status/1733364924733399167?s=46
そんなデルタンダルB、正直言うと最初は同じオーバースケールの怪獣としてブルードゲバルガがこないだ出たばっかりだったこともあって演出面や画的なところで新鮮味が出るかちょっと心配な部分もあったのですが、実際見てみると第14話の通常デルタンダルとの高速空戦を基本としてアースガロンとのスピード感あるチェイスで惹きつけつつも、スケール違い故の威圧感を逆に活かす感じでミニチュアや合成カットなどを用いてまさに名前にもある爆撃機さながらの「爆撃」のインパクトを押し出す絵作りをして盛り上げ、尚且つ宇宙空間での戦闘という外連を効かせた作劇で全体のスケールもグッと押し上げ見応えを強める、という感じで大いに新鮮さを演出しまくっていたのがとても面白くて良きでありました。ブルードゲバルガ戦とも違う趣のスケール違い怪獣戦で魅せたのは勿論のこと、第14話のデルタンダル戦ともまた違った新たなデルタンダルのインパクトが光る魅せとなっていたのがとても素晴らしかったですね。第14話の夜戦シチュと異なり昼間の戦闘だったこともあって、デルタンダルの各部のディテールが見やすくなっていたのも個人的には好き。デルタンダルのデザインホントにカッコ良いから、それを細かいとこまで見て取れる絵作りだったのは嬉しいね(巨体を見上げるような構図が多かったのもあって余計全体を見回しやすかったし) 自分はあまり感じなかったんだけど第14話の夜戦は戦いが暗くて見づらなかったという声が多かったみたいだし、その上でも今回の昼シチュ戦闘でガラッと変えたのは正解だったかもね
それにこのデルタンダルB、出現前後の経緯を取りまく設定の組み立てもとても面白かったなと感じたところでありましたね。何が面白いって、人間の海上での兵器実験を受け超巨大な怪獣が出現し、自分に攻撃したであろう存在を狙って襲来する...ってシチュエーション、これそうとはどこで誰も言ってないけど明らかに「ゴジラ」を彷彿とさせるんですよね...状況からして電磁波兵器の影響で海中にいたデルタンダルが突然変異を起こしてあそこまで巨大になったとも取れるし、この辺特に文脈的なところの共通性を感じさせられて粋な遊び心という感じでニヤリとさせられたね...今ちょうど「ゴジラ-1.0」が絶賛公開中なだけに、(実際意図的にそれを見越して被せる形で作ったわけではないんだろうけど)何か通ずるものを感じてしまいますね...(ゴジラシリーズそのものの文脈をさり気なく被せたとかはあるかもね) そうでなくてもテルアキ副隊長が劇中で語った「海域(の生態系)への影響をロクに調査もせずに兵器実験を行うことの影響」という普遍性のあるテーマ性がしっかり映えるようになってるし、ここの「生物」としての怪獣にフォーカスする展開は前回のメイン回における副隊長のスタンスとの地続きでの連動も感じられて、くどすぎない良いメッセージ性の入れ込みになったんじゃないかなと。現実における過去の様々な事例も物語っているけど、海上での兵器実験は一見人間に配慮した良きやり方なようでいて、ちゃんとした調査などを交えないと他の生物種や環境に悪影響を及ぼす独りよがりなものになってしまうわけだし、それが引いては食物資源や種の遺伝子のあれやこれといった人間への悪影響にもなるしと、ちゃんと向き合わなくてはならない問題ってわけです
にしても今回のデルタンダルのBとしての再登場、前回だと掘り下げ切れなかったデルタンダルの特性や生態、特徴みたいなところがしっかり深められていてそこも面白かったなと。mod.3にも流用された飛行のメカニズムとか、外的を執念く狙う知性とか、ある程度成長したら海の中で生活したりもするのかなとか、デルタンダルの生物としての色んな部分がほんのり想像の余地を残したのも含めてワクワクさせられて良かったぜ あのナリで地球怪獣なのもインパクトあるけど、その上で謎だらけの生態なのもすごい面白かったわいね
というわけで今回はこの辺で。次回は...
凍える頂でぶつかり合う2体の獣の影
次回も見てくれよな!
※あとがき
とりあえずデルタンダル「B」って区別する名称あって助かったわね 無いと新しく書く記事の見出しや内容どうするかちょっと迷っちゃってただろうからさ...(後々の再登場タガヌラーも二代目とか二世とか付いてて欲しい 書きやすくなるし何よりワイがそういう名称分けにウルトラ怪獣らしい浪漫感じられて喜ぶので)