AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ブレーザー怪獣語り(幻)

他者を寄せ付けない少女エリコ 彼女を気遣い歩み寄ろうとするアヤカとマイ

その日常の影で 不気味な影が暗躍する

冷徹なる魔手にエリコが脅かされる時 アヤカとマイは彼女の心へその手を伸ばす

 

次回 ウルトラマンブレーザー

「あかし」

 

悪魔のシンボルを破るのは 信じ合う者達の繋がりの証

 

 

 

ジラフ星人

 

別名:落書き宇宙人

身長:0.98m

体重:42kg

登場話:ウルトラマンブレーザー第◉◉話「あかし」

初登場:ウルトラQ dark fantasy 第2話「らくがき」

 

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ジラフ星から地球へ密かに潜り込んでいた謎の宇宙人。怪しく輝く宇宙服のような全身銀色のボディに目鼻や口の無いのっぺらぼう真っ黒顔面を持つ小人のような容姿をしている。集団での行動を基本とし、乱れた電子音声のような判読不能言語会話を行う。

長い指先から染み出す青白い液状の光インク代わりに用いて独特の幾何学模様落書き各地に描き残す行為を行なっており、一説ではなんらかの計画目印・合図としてその落書きを描いているのではないかとされているがその真の目的不明。落書きを描き残す行為を目撃した人間は例外なく排除するものとしており、目撃者に対しては指先から染み出す液状の光を体内へと流し入れる処置を施す。この光の成分人体への直接的な毒性こそ持たないものの、人体へ侵入した後に滞留して頭頂葉および後頭葉活性異常な影響を与え、存在しないはずのジラフ星人や落書きの幻視誘発する。これにより身近に迫ってくるジラフ星人の恐怖、および他の人間との認知乖離による孤立で目撃者となった人間を精神的に追い詰め、最終的には最低限の干渉のみで目撃者を「錯乱した異常者」として自滅させ排除すると共に自分達の存在をも隠匿している。一方で肉体的には非常に脆弱で、通常兵器による銃撃はおろか格闘術による打撃一発でさえも当たりどころによって容易く致命傷を負い、青白い液状に溶解して死亡する。そのため敵性存在を集団で取り囲み逃げ場を奪った後、指先から染み出る光に起爆性を加えてインクのように撒き散らす攻撃を行い追い立てるという数の利を活かした戦法を基本としている。

 

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↑前面図アップおよび背面図。

 

円盤に乗った一集団監視を掻い潜り地球へと侵入ステルス機能隠蔽した円盤上空待機させ地上へ降り立つと、降下地点の鳥阿土市ニュータウンを中心に各地落書きを次々と描き残してゆく。その間の約3ヶ月間、自分達を目撃したフリーターの男ニュータウン在住の一家カップ処置を施し、自滅蒸発心神喪失など様々な形で破滅に追いやりながら、地球防衛隊にも気取られることなく着々と行動を進める。

そんな中、夜間振洲公園で落書きを描いていたところを偶然女子高生エリコ目撃され、彼女に処置を施し気絶させた状態で解放する。その後エリコはジラフ星人や落書きの幻視に苦しむようになり、宇宙人を見たと吹聴していたと周囲に噂され孤立、更に家庭環境転校直後の周囲への不信が加わったことで誰にも相談できないまま精神的な摩耗を深め、やがて体に浮き出た落書きの紋様を幻視したことのよる自傷行為入院極限状態の精神とジラフ星人の光の成分という異物の影響が合わさったことによる無意識下極度プラシーボ効果によって赤血球表面に落書きの紋様が浮き上がる奇怪極まりない現象まで起こるなど、心身蝕まれ破滅寸前に追い込まれてゆく。しかしエリコのことを信じ案じていたアヤカとマイが面会の際に「信頼の証」として渡したキーホルダーが極限状態での希望となり、破滅の瀬戸際にてエリコは更なる幻視の中でも不安定ながら克己生きる気力を保っていくこととなる。

これを受け痺れを切らしたジラフ星人はエリコへの更なる処置を行うため1体を伏兵として深夜病棟へ送り込むが、その襲撃に気付いたエリコ、彼女を信じ隠れていたアヤカとマイの奇襲を受けてしまい、送り込まれた伏兵は撤退させられてしまう。そのまま3人に取り壊し間近の別棟に追い詰められるも、実はこれは事を監視するべく別棟に総出で潜む仲間達の下へ3人をまとめて誘き出すための伏兵の作戦で、これにより3人をまんまと追い詰め返すことに成功する。そうして恐怖に抗い気丈に振る舞う3人を手にかけんとしたものの、鳥阿土市の連続失踪事件とそこに連動するような謎の落書きの多発に気付きSKaRDの作戦としてその調査を行っていた隊員アオベ エミが突如その場へ乱入してきたことで形勢逆転降伏を命じるエミに問答無用で攻撃を仕掛けるも逆に反撃され多数が倒された上3人を奪還されてしまう。これに対してなおも数の有利で押し、追い詰めようとしたが、今度はエミの通信から危機察知したヒルマ ゲント変身したウルトラマンブレーザー人間大となって乱入、荒々しい格闘術サプレッシブ・スプライトによる狙撃で瞬く間に兵達を狩られていく。事ここに及んで不利を確信した隊長格が待機させていた円盤を起動させるも、カナン星人の一件を踏まえ逃走用の円盤の存在を予期していたバンドウ ヤスノブの駆るアースガロンmod.2電波発信キャッチし円盤の元へと到来自動操縦による攻撃もむなしくアースガロンのオールウェポン攻撃によって円盤は破壊されてしまう。そして苦し紛れの攻撃も全くブレーザーに通用しないまま、最後はスパイラルバレードを解いた光の縄で全員が拘束され、オーバーロード雷鳴斬で残らず切り捨てられ全滅した。その後、現場に残されたジラフ星人の体液から作られた特効薬により体内の光の成分も除去されたことでエリコの精神も次第に安定、ジラフ星人の野望は完全に潰えた

 

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↑集団行動を基本として、人知れず各地に落書きを残す行動を繰り返していた。

 

 

本来迷惑なものであるはずの落書きが
今私達の街に溢れかえっています
あなたはそれを当たり前のように受け止めているかもしれませんが
もしかしたらその当たり前の中にこそ
恐怖への入り口があるのかもしれません...

ウルトラQ dark fantasy第2話「らくがき」冒頭ナレーション(読:佐野史郎)

 

 

待ってはないだろうけどお待たせしました、久々の捏造ブレーザー怪獣語りです  今回は趣向を変えて、ウルトラシリーズ過去作からのレジェンド怪獣再登板!ということで、公式関係なく自分で勝手にやることだしせっかくなら好きなやつの中でも思い切ったもん入れようと思い立って選んだのがこのジラフ星人でした。正直同じシチュエーションに立って同じチョイスする人間そういないだろうなという自信があるよ(

 

とはいえ逆張りで気を衒ったわけではなく、ほんとにけっこう好きなんですよねジラフ星人。遥か昔のガキの頃、なんとなく気になってレンタルしてもらったウルトラQ dark fantasy第1巻に収録されてたのを観たのが最初の出会いだったんですけど、身近に何気なく存在してる落書きの中に異質な存在の底知れない企みが隠れているかもという、正常と異常の曖昧な境界線をすぐ近くに感じさせる導入本当に命を狙われているともヒステリーを拗らせ無いものを見てるだけともつかない不気味な危機に普通の主婦がじわじわ追い詰められてゆく様の迫真すぎる演出最終的に主人公の坂本にも観ている我々にもどこからどこまでが本当だったのかまるで判断し切れないまま幕がパタリと閉じられる良い意味での気持ち悪さ・後味の悪さが強烈でいて約24分の中に綺麗にまとまってる良い意味での各要素の曖昧さが軸になった第2話のストーリーのクオリティ、その中でほぼスポット的ながらも鮮烈に描き出されてたジラフ星人の存在感にガキながらにかなり痺れましてね...ミステリー雑誌とかに載ってるようなザ・宇宙人って感じのビジュアル(小人型なのもいかにもだよなと)だからこそ映える不気味さが凄く好きだし、「1人の目撃者を不自然なくらい徹底して追い詰めたり存在丸ごと抹消したりするようなことしてまで自分達のことを隠そうとする割に、ミステリーサークルで大々的に誇示するように落書きを描きもするし、一方で赤血球というミクロな世界にまで落書きを残すというどう取って欲しいのかさえ不明瞭なこともする」という行動の良い意味で想像の余地が色々ある掴みどころの無さも唆られるしと、ストーリー込みで面白いんだよなぁ...自分達のことは隠したいけど落書きの存在は誇示したいみたいなバランスなのか、目的が明示されてないのも込みでその辺のどっちつかずさが魅力的(そもそも主婦が見てきたジラフ星人や落書きの身近への出現自体がホントなのかどうかさえ分からん、その上でどうあっても怖いという絶妙さがね、怪奇色高めでゾッとできて良いんだ)  ウルトラQ dark fantasy第1巻、第1話は現代的な要素も加えた「ガラダマ」エピの正統派なオマージュエピになってる「踊るガラゴン」でこっちも面白いし、両方併せてdark fantasyらしいテイストがしっかりありつつ怪獣や宇宙人がちゃんと出るエピとして楽しめるから本作のスターターキットとして凄く優秀なんすよ ワイも当時凄く魅入った 続く2巻のエピがどっちも怪獣とか出ないしホラーすぎるしで折れたが()

 

今回の想定シナリオはそんな原典のエピの流れをしっかり踏襲しつつヒーロー作品らしく気持ち良く勝つカタルシスも組み込んだエピ、みたいなイメージで組みました。原典ではなし切れなかった「誰かが信じてくれる」ことによる救いを軸にして、尚且つ「不穏な兆し・シンボル」としてのジラフ星人の落書きに対し「信じ合う者同士の絆の証・象徴」が鍵になるという対比も加えてます。ジラフ星人の原典における諸々のミステリアスさの調理に関しては「真の目的は分からん(何も話さないし分かりようがない)」という不気味さや不可解さは一番の芯・魅力としてブレさせないようにしときつつも、赤血球のアレなどに関してあくまでこの場のみの個人的な解釈という形ながら一つの解を与えてリアルSFテイストを引き締め、加えて対話に及ばない外道的な雰囲気を醸してヒーロー作品の敵として押し出すようにまとめてます。ジラフ星人の真の目的とは!?みたいな無粋な真似をマジでやったらぶち殺される(誰かやってたら私が実際そうします)と思ってるので個人の解釈という上でこのくらいがまぁ良いとこだなと  ちなみに弱いのは直感的なイメージからです あのビジュアルでニュージェネ再解釈的に「実は強かったんです!」が大々的にくるのはそれはそれでなんか違う気がするので() それらしい攻撃手段は与えつつ、大人数がクライマックスに颯爽と駆けつけたブレーザーにボコスカしばかれていく絵面(イメージ)の気持ち良さの方を取った

 

ちなみに造形物に関してはパテ盛って一からフルスクラッチして生み出しました。ベースとして改造しようのありそうなものなかったし()  しっかり忠実にというわけではなくなんとなく似てるくらいで作ったので細部は甘いですが、まぁ雰囲気出たかなと。設定上の身長にちなんで定番ソフビの半分くらいの身長にして、それだと物足りないしということでポージング違いで2体作ってあります イメージ的には無可動・2体セットソフビのスフィアソルジャー的な感じです

 

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↑製作過程。目鼻立ちは掘り深くしすぎた気がして最終的にヤスってほぼ消しました。映像上のあのぬらっとした顔の感じの再現むずすぎたな...

 

 

てことで今回はここまで。割と気に入ってるやつなだけにけっこうリキ入れて長々話してしまったかもしれない。こういうのも楽しいし、続くならいずれまた別の過去作怪獣再登板枠も入れても良いかもしれないすね 何はともあれお付き合いありがとうございました またふらっとやるかもしれない捏造語りシリーズを今後ともよろしく 落書きには気を付けて...

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた