AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

罪と愛

仮面ライダーセイバー

「深罪の三重奏」

感想レビュー

 

 

久々のセイバー記事DA☆ZO!!

セイバーのタグ付けて書く記事は今年の2022年1月に書いたビヨジェネ記事以来なので実に半年以上ぶりなんですね ご無沙汰〜〜〜 もっと早くに深罪観て書いてりゃご無沙汰でもなかったろってのは禁句な!

 

というわけで今回は仮面ライダーセイバーのVシネ作品「深罪の三重奏」をようやくもって視聴したのでその感想をつらつらと書いていく記事であります。上映後よりセイバーファンの方々を中心にウチのTLでも度々話題に上がっていた本作、私は個人的にセイバーという作品にそこまでグッと入れ込めたわけではなかったというところでシンプルにあまり食指が伸びなかったのと、本作と同じ座組がかつて手がけた「ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター」に似た雰囲気を勝手にほんのりと感じていたことにより発生していた「またああいう感じのテイストなのがウケた感じなのかなぁ...言うたかて同じような感じでやってどないなもんやねん」という逆張り精神がそこそこ強かったのとで正直言ってなかなか観ようという気になれず、それでもいつかちゃんと観なきゃなと思いつつ引っ張りに引っ張って半年以上寝かせる形になっていたのですが、この度諸事情により観るきっかけが生まれたことでようやく視聴と相成りました。半年以上というが具体的には約7ヶ月である 長すぎぃ(

ま何はともあれ評判自体は上々なので期待半分、一方でまだ斜に構えていて不安半分、みたいな心持ちで挑んだ今回の視聴でありましたが、いやはや評判通り凄い一作でしたね...ここ最近はライダー絡みのVシネ・番外作品はちょっと微妙なのの割合多しという感じだっただけに、なおのことガッと心掴まれる作品に久々に出会えた興奮が大きかったし、これはビビッときましたねぇ

 

まず何が一番に目を惹いたかって、やはり今までのライダーシリーズには無かった全く新しい質感の映像・絵作りの妙だったなと。

元より先発組の感想をちらほらと目にしていた限りでも「一般ドラマを意識したような感じを入れ込んで作ってる感じが良かった」的な声はかなり多くて気になっていたところではあったのですが、特撮ドラマならではなけっこう活き活きと動く感じではなく割と固定のアングルとかを多用してる感じのあるカメラワークだったり、全体的にシックな雰囲気を醸す少し落ち着いた感じのライティング等の演出だったりと、たしかにどちらかと言うと明らかに普段観てる仮面ライダーシリーズ(に限らずとも特撮ヒーロー作品全般)とは違う一般ドラマ的な絵作りが主に日常パートを中心として全体通して目を惹く構成になっており、これはかなり新鮮で面白いポイントでした。映像面以外でも、近しい者同士でけっこう遠慮なく軽口叩いたりといったキャラクター同士の会話劇の中における距離感・関係性の絶妙な描き方が良い感じに日常における人間味・温かみを含んでいてとてもナチュラルに没入できて良かったり、ここぞの見せ場以外ではBGMを流さない無音のシチュエーションを多く入れ込む演出が前述のキャラクターに会話劇や言動に良い具合に集中して聞き入ることのできる下地になっていたりと、しっとりとした質感の人間ドラマを良い感じに引き立ててくる演出が随所で良い働きをしており、キャッチーで派手さのあるキャラ付けが多いTV本編(子供向け作品ではあるのでそっちに振るのは媒体として間違いでないけどね)とのギャップも相まって凄く引き込まれるところでありましたね。飛羽真をはじめとした登場人物達が凄く身近に感じられるような日常感濃いめのリアルな雰囲気が凄くスッと馴染む感じがあって、それがTV本編とはまた違った形でキャラクターの言動を活き活きとしたものに感じさせてたかもなぁと こういう演出のテイスト、よくよく考えれば平成1期の日常パートとかではけっこう多かった印象あるし、映像の質感とかこそまた少し違うけどある意味回帰したとも言えるかもね(その安心感がまた世代的なところでハマったのもあるかも)

そんな日常パートと並行して描かれる事件パート的な部分も、今までのライダーシリーズの映像演出とは大きく異なったサスペンス調の質感となっており強く惹きつけられたところでありました。冒頭の(あれ、これ飛羽真か...?いやでもなんか...)みたいな違和感が良い意味で気持ち悪いPOV視点の描写や、剣士達の存在が次々に消滅し飛羽真達の記憶が周囲の人々から無くなっていくことで登場人物達の繋がりが静かに緩やかに断絶されていく展開運びなどのあの背筋をつうとなぞられてるかのような恐怖感がじんわりまとわりついてくるホラー味ある演出が、日常パートのシックな感じからのナチュラルなシフトでよりゾッとするんですよね...ブレイブvsファルシオンのとこの亡者のシーンみたいな一気にエッジ効かせたホラー映画顔負けの演出も入ってくるしな

総じて、今まで見たことのない、やったことのないようなものを意欲的に取り込んだ映像面・演出面のユニークさが無二の存在感を発揮していて、この点だけでも相当に評価は高いなと。ライダーVシネの歴史に残るインパクトでしたねぇ

 

一方、そんなライダー作品らしからぬ演出の際立ち方のみが評価を支えているかというと決してそうではなかったのも本作の良きポイント。

飛羽真、倫太郎、賢人のセイバーのメイン3ライダーの8年後の生活や人間関係等にフォーカスし、そこに「かつての剣士達の戦いで生じた犠牲」という要素が絡むことで巻き起こっていく波乱を描く、というのが本作のストーリーの大筋となっているのですが、様々な困難に立ち塞がられつつも陸の父親として彼の心に真っ直ぐに向き合ってゆく飛羽真自身の父・真二郎との邂逅により戦いの中で犠牲になっていった者達のことを自覚し苦悩しながらも剣士として生きる強い決意を示す倫太郎愛すると誓った女性・結菜との間に横たわっていた壮絶な因縁を知り1人の男として逃げずにそれに相対する賢人、という感じでこの3人が人間としてかつての犠牲が生んだ因縁に向き合っていく物語それぞれに満遍なく、且つ強力にフォーカスした見応えある群像劇が非常に味わい深く仕上がっていているのが本作はとても面白く、愚直ながらも信念を持って生きる者達の人間ドラマそれを様々な登場人物ごとに重厚に描く群像劇、といった「仮面ライダーセイバー」という作品のドラマ面ならではの魅力がきっちりと押さえてあったのがほんとに素晴らしかったんですよね。「剣士」という独自のファクター登場人物達のどんな時でも根っこまではブレない強い「信念」といったセイバーを構成する骨子や核が随所でめちゃくちゃ魅力的に光り本作をがっちりと構成しているし、傷つきながらも何度も立ち上がり大切な人のために戦う飛羽真人一倍に強い剣士の誇りを貫く生真面目さと芯の強さを見せる倫太郎戦うべきところでしっかり戦う意志を突き通しつつもここぞでは自分自身を犠牲にして誰かを救いたい・守りたいと愚直に願う賢人、と人間味溢れる姿で熱く物語を彩るメイン3人の立ち回りおよびそこから滲む人となりがどれもTV本編で描かれたものと同じで、これは「仮面ライダーセイバー」だなとグッと染み渡る味わいが凄く良かった。なんだかんだでセイバーという作品の魅力はやはり「人間」にこそあるなとは思うところなので、8年を経た変化はありつつも根幹は変わってないぞというキャラクターの強さ、そこから生まれる安心感と熱さをストーリーの肝として押し出してたのはグッドだったなと  年月を重ねて落ち着いた雰囲気はありつつも相変わらず気の置けない緩いやりとりを見せてくれる飛羽真と芽衣だったり、本作の事件を経てお互いのことを忘れてしまった中でもお互いを励まし支え合う関係になっていく倫太郎と賢人だったりと、変わらない関係性や絆の深みの表現が良きであった

 

勿論メイン3ライダー達に限らず、他のキャラの描写も実に魅力的で良かったところ。真二郎や結菜、そして本作のもう1人/2人?の主役といっても過言ではない間宮・陸といったゲストキャラ達も、妄執・激情を内にて燃やし目的を果たそうとしながらも、大切な者へ抱く愛故の非情なばかりでない一面を最期の間際に垣間見せるという「愛」が共通するテーマとして通されており、それぞれの動向・描写は別々ながらもそのテーマの一貫性共通性がそれぞれにリンクする形で互いの深みを引き立てているという描き方が実に鮮やかで、一ゲストキャラとしては破格なかなり良い存在感を発揮していてこれがまた素晴らしいかな、という感じでしたね。ラストにおける「深罪」が「親愛」へと転じる演出は、ある意味このゲストキャラ達の内面に沿ったものだったのかもな、と  セイバーという作品はやはり敵も味方も多かれ少なかれある種の人間味みたいなものが魅力として設定されていると思うので、本作のゲストキャラ達もそこにバチっとハマったって感じで良かった

TV本編を彩ったレギュラー陣に関しても、笑顔や立ち居振る舞いがどことなく柔らしくなって丸くなったのがほんのり感じられた凌牙や、たくましさと荒々しさがグッと増して渋くなった蓮など、かつてと変わらぬ良さをほんのり感じさせつつも8年の年月を経たグッとくる変化を味わい深く見せてくれる人が多かったりしてなんだか沁み入ったし(その分体質・性質的な理由で老いない(老いるのが遅い)から全然見た目が変わってないソフィアとユーリは「変わらなすぎだろ!?」的な感じでかえって目立って面白かった。w)、キャラクター面は総じて良い組み方されてましたね

 

加えて、全体通しての伏線の配置とその回収がバランス良く為されたサスペンスミステリー風味強めな作劇も実に見応えがあって面白かったところ。そもそも何故本作は“8年後”というやけに長い間隔を空けた話なのか?幼馴染としてあんなに飛羽真と仲の良いのに間宮は何故今になって出てくるようになったのか?同じゲストキャラの真二郎や結菜はちゃんとフルネームがあてがわれているのに間宮は「間宮」としか表記されず陸も「陸」としか表記されないのか?といった色んな引っ掛かりがしっかりストーリーの根幹に関わる要素となっててそれらがリンクして腑に落ちてゆくカタルシスある展開をはじめとして、1時間弱の一本の作品の中での段階的な魅せが凄く気持ち良かったのがたまらんかったですね。冒頭のPOV視点のシーンの一瞬不自然に動きが止まる倫太郎と何かに気付いて忽然と消える蓮の描写の真実が終盤に明らかになった瞬間や、間宮と陸の真実が徐々に明らかになっていく過程は特に痺れた  この辺は緻密な世界観設定等をかなりかっちり組んでそれをキャラクター同士の絡みなどを経て段階的に開示し全体のストーリーを積み上げてゆくスタイルが特徴の高橋P作品ならではの作劇の強みが上手い具合に凝縮・抽出されていたなという感じで、ここもまたセイバーという作品の妙味が活きたポイントだったなと感じますね(むしろ一本の作品の中にグッと圧縮してコンパクトに伏線の配置と回収をバランス良くまとめられたからこそ、とも言えるかもですね やっぱり高橋P作品はリアルタイムで追う長期スパン作品よりも、単発でかっちり固めるタイプの方がハマるのかもなぁ)

ドン・フィナーレアンドリュー on Twitter: "セイバー深罪の○○○○、解釈としては○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○、みたいな感じで捉えて良いのよね 多分 https://t.co/zi01rxQ06x" / Twitter

 

戦闘シーンの演出に関しても、前述した今までのライダーシリーズには無かった一般ドラマ寄り(リアル寄り?)の映像の上で繰り広げられる分凄く新鮮で面白かったですね。美しいエフェクトや外連味ある構図をここぞでバチンと決めて魅せてきたら氷獣戦記やアラビアーナナイトのいつもとまた一味違った映え方の美しさもさることながら、1人強化フォーム等を披露することがなかったものの基本フォームでの炎纏うキレキレな剣戟アクションで上記2体に全く負けてない、むしろそのカッコよさで一番に存在感を発揮し見せつけたまであるセイバー・ブレイブドラゴンのクライマックスでの大立ち回りも最高でした この辺は上堀内監督のエモーショナルな戦闘演出が綺麗にハマったなって感じでしたね(TV本編だと今までのストーリーへの没入度とかも相まって若干ズレを感じて乗り切れないこととかもある上堀内監督演出だけど、一本のVシネや映画のまとまったストーリーの中だと流れでしっかりお膳立てとかもしやすい分高い打率でハマる、って印象ですな)  ファルシオンアメイジングセイレーンに関しても、ビジュアルが公開された当初は無銘剣やブレードライバーのオレンジのカラーに対してモノクロのカラーが浮いててなんか微妙、ということであまり好いてはいなかったものの、実際の本編においては本作のシックな雰囲気に凄くマッチした落ち着きあるデザインという印象に纏まって、なんだかんだで敵役として良い存在感が発揮されてたので良きでした。どことなく毒々しい印象のあるボディパターンもサスペンス・ホラー風味の空気感と合ってて良い馴染み具合だった

それにちょっとしたことではあるけれど、変身時のBGM等をフルでデカデカと鳴らしたりはせず、最低限必要なところで必要な分の音声読み上げを入れるのみにしてたのはかなり好感。上述の通り本作はシックな感じの絵作りが特徴なので、そこにおいてガンガン派手な玩具音声とか殊更に入れてたら雰囲気が崩れてた可能性もあったし、思い切って抑えめにしてたのはとても良い采配であったなと 全体の空気感にかなり気を遣って演出してたんだなぁというのが感じられましたね

 

そしてラストは、全てが収束して再び平穏が戻った世界の中、飛羽真達や本作のゲスト達がまたそれぞれの人生を歩んでゆく情景からEDへと移って締め、という形に。犠牲になったものは戻らないけれど、それでも色んな出会いや交流を経て更なる愛を知り、人は前を向いて自分の足で進んでいける、的なビターさがありつつも希望の滲む仄かで優しいメッセージを込めた穏やかな雰囲気が凄く沁みるラストでしたね。タイトルと曲調でその辺のメッセージ性を最後の最後までしっかり貫かせたEDの「Bittersweet」も名曲であった。沁みたね...

 

以上、深罪の三重奏でした。ライダーVシネ作品、どころか仮面ライダー作品の歴史に新たな風を吹き込んだと言っても過言ではない挑戦的な作品でありつつも、きっちり「仮面ライダーセイバー」の魅力にも満ちていてそれが味わい深さを引き立てている作品でもある、というとても絶妙な一作であり、セイバーにあまりハマってなかった自分としてもこれは文句なしに名作であると太鼓判を押したいですね。ビターなテイストやシリアスな要素はありつつ、「信念」を貫徹させ、「愛」を根幹に置いて熱く優しく気持ち良く締め括ったストーリーが実に素晴らしかった。ちょっと難解な部分もあったりはするけど、その辺に関しても最低限読み解ける材料は本編中で描いてるし、敢えて多く語りすぎないようにしてるのがしっかり文学的な行間というか想像の余地になっているのでこのバランスも良かったですね(むしろその文学的なテイストが「小説/物語」をテーマにするセイバーらしいとも言えるかも)  セイバーという作品の魅力(および高橋P作品の持ち味)がぎゅっと凝縮された作品とも言えるし、むしろこれを通じてセイバーの良さに実感や感動を伴う形でグッと迫れたかもなので、そこもまた良きでしたね  「作品の締め括りにもなる後日談エピなのに主人公があまりピックアップされない」問題を、飛羽真もメインに据える(しかもきっちり大トリを務める配置にする)形でしっかり解消してたり、などといった近年のライダーVシネでたまにありがちな難点が噴出しない作りだったのも凄く良かったですね。「TV本編で説明しきれなかった/処理しきれなかった部分の補完等に執心してTV本編最終回の余韻に切り込みすぎてしまう」的な問題に関しても、「剣士達の戦いによる犠牲」には切り込みつつも、あくまで本作の題材というところに留め、そこに向き合う飛羽真達の描写に注力して一本のエピソードで完成させる、といった感じでまとめててかなり良いバランスだったし、そういう意味でも近年のライダーVシネの中では異色且つ理想形かなという感じね

強いて言えば飛羽真・倫太郎・賢人のストーリーが一本の話に詰め込まれた分やや物足りなく感じたところがあった感は否めなかった(前述の通りどれも良い濃さを醸す形で描かれてはいるんだけど、真二郎の背景をはじめ、もっと尺あれば深められたろうなぁ...!ともったいなく感じたところもあったしね)ので、エグゼイドトリロジーみたいな3部作構成でメイン3ライダーそれぞれに各エピソードでフォーカスしたやつを観たくもあったなぁとは思うところ。セイバーにあんまハマってない身で言うのもなんだけれどそのくらい面白かったのよね あのシリアスなテイストの話を、真実を最後までぼかす形で3段階にも分けて描いたらいよいよ視聴者の胃がヤバいかもだが() でもまぁ一本の話に詰め込んだからこそ群像劇的なスタイルが引き立ったとも言えるし、ここは良し悪しかな

ともあれ素晴らしい一作でありました。セイバーの締め括りに実に相応しかったなぁと思います ありがとうございました!

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

 

 

 

ありがとう

お前はもう大丈夫

 

 

 

仮面ライダーセイバー

深愛の四重奏」

 

 

最近入った新人モンスターすぎる

デリシャスパーティ♡プリキュア

第26話「ここねのやくそく!ピーマン大王への挑戦」

感想レビュー

 

 

セクレトルーさん、最近ちょっと怪しいっぽい描写もあったりして何か裏があるんじゃないかとかボス格に躍り出る存在なんじゃないかとか思ってたんですが、礼儀のなってない新入りに振り回されてくったくたになってるの見てるとそんなことないような気がしてきました() 会社のトップに平然とタメ利く、勝手にやることを決めて動く(自主性があるとも言えるが)、新参のくせに話を聞かず場を仕切る、の3コンボキメた新人の相手、正直嫌すぎる(

セクレトルーさん基本的にキャラが崩れることはないので、今回スピリットルーについていけなくて死にそうな顔になってたのは良い感じにキャラの緩さが増して面白かったところでした。w こんな面白な人が裏の黒幕なわけねぇな!!(軽) でもデリシャストーンのあれやこれとかで少なからず謎が残されてるのもたしかだからどっちに振れるかはまだ不明だし、ここはまぁまだ分からんね

 

コメコメとここねのピーマン嫌いを中心に据え、「子供の苦手な食べ物との向き合い方」というテーマに真摯に、且つポップに迫り掘り下げる内容となった今回のエピソード。「食」をテーマにした子供向けの作品においてめちゃくちゃに掘り下げ甲斐のある、というか掘り下げてこそな超重要テーマ回でありましたね  ちなみに私はキノコが大の苦手です(自語) 鍋にエノキ入ってたらだいぶハラハラするし、なめこ汁は超恐るべき料理だと今でも思ってるし、昔カップラーメンのとあるフレーバーを美味しく貪ってた途中でマッシュルーム入ってるの気づいた時には一気にギャン萎えしてしばらく胃の調子も悪くなったし、大昔によりにもよって初めて食ったカルボナーラに何故かシメジ入ってた時は出した店ぶっ潰してやろうかと思ったくらい苦手です(カルボナーラめちゃくちゃ楽しみにしてただけにあの時はマジでショックだったし、今でこそ普通に食えてるけどトラウマなりかねなかったからね...なんであの店だけシメジ入れてんねん)

 

まぁそれはともかく本題。

子供の好き嫌い、的なそれなりにデリケートな部分に突っ込む話であった今回ではありましたが、そこに触れていく上で「よし、好き嫌い直そう!」みたいな強硬スタイルから入るのではなく、いっちゃん最初に「嫌なら無理して食べることはない」という前提をきっちり是として示した上で、食べられるようになりたい!&その姿勢でコメコメのお手本にもなりたい!というここねの前向きな自主性を導入とし、「食べられるものが増えればその分みんなと分かち合える喜びももっと増えてもっと楽しい」という指針とメッセージ性を含ませ、みんなで色んな方法を試行錯誤するスタイルにしていたのはこの令和の世だからこその細やかな気遣いや寛容さに溢れていて実に良きところでありましたね。

自分の経験則的に言ってもやっぱ子供は無理に味わわせようとしたりする方が余計に拒否感強まって元も子もないことになるってのがあるので、そこにおいて子供が自分から一歩踏み出してみたいと思えるきっかけを作る/その意志を立派なことだと褒めてあげることはとても大事なことなんですよね  だからこそ今回のエピの「苦手なものも食べられるようになりたい」と思って挑戦したこと自体が凄いことだと周りが積極的に励ましてあげるスタイルはとても温かく沁みたし、その食べ物についてもっと触れてもっと知ることで親しみを感じてもらい、そこが新しい入り口となって食べてみることに繋がるようにしてあげる、といったアプローチを見出してみたりしてたことは凄く上手い展開運びだったしと、節々に爽やかな優しさや丁寧さが溢れていて何気にとてもよく考えて作られたエピだったなと感じました  ここ最近は教育的なメッセージ性を含む話が連続してるけど今回は特にその辺しっかり組まれてて感心したって感じね 戦闘中にみんな揃って「食物繊維もあるし!」「栄養も豊富だ!」「ビタミンCも含まれている!」「美容にも良いわよ!」とけっこう露骨な文言の数珠繋ぎして「野菜は大事なんだぞ!!」って言い出したところはパワフルでふふってなったけどw(まぁベタな良さって感じでご愛嬌だったので好きなやつである)

 

そんなけっこう繊細なテイストの要素を扱うからこそ、みたいな部分が大きかったからなのもあったかもだけど、漫画的なリアクションや演出がふんだんに織り込まれててけっこう全体としてポップな質感になっていたのも今回印象的でしたね。主に前半は普段のデパプリと比べてもけっこう大胆な演出とかが絶え間なく送り込まれてくるのでめちゃくちゃ面白かったんだよな...w 劇画調の作画の顔で悶絶した後涙の螺旋作りながらぶっ飛んでく演出、ギャグ漫画すぎる() でも「ピーマン大王とも仲良くなろう!」的なちょっとした比喩表現なんかは子供的にも分かりやすく、それこそ親しみが持てて入り込みやすかったと思うし、総じて扱うテーマの繊細さに対し話全体の空気感が程良く緩んでたとも思うので、ここは何気に良い演出だったかもですね

 

という感じの内容の話が描かれた一方、スピリットルーに組み込まれたデリシャストーンの正体についても触れたりと、本筋もさり気なく進行(というか大事な情報の印象付けかな)させてたのも目を惹いたところ。なかなか表に顔を出さないフェンネルさんの名前がドンと出てきて、この人ももうそろそろ何かしら絡んでくるかな?と感じるし、このタイミングでの情報出しとしては絶妙だったかも こういうさり気ないながらも程良い情報の印象付けで縦軸の進行を視聴者の理解度と擦り合わせながら行いつつ、話自体はその回ならではのテーマ性や特定のキャラクターのピックアップでグッと掘り下げてくる、というのはやはり良いバランス感で楽しめて良きですね。ドンブラでもよくやってる作劇だしね

またそのデリシャストーンと密接に関わってる存在であるスピリットルーくんの言動もけっこう気になってるところ。苦いものなんて普通わざわざ食べようと思わないんだし無くても良いんじゃないの?的な言動からも分かるように、やっぱりスピリットルーくん自体は知識や倫理が成熟しきってないからこその無邪気さが敵として機能してるって感じなので、ここがどう転んでいくかは楽しみなところだよなぁと。その理解が足りていない部分がプリキュア達との戦いの中での交流により埋められていっていずれ人間味も増していく、みたいなのがベタだけどはたして  ともあれキャラ単体の転がし方としても、本筋への関与としても、依然注目すべきキャラですねスピリットルーくん

 

 

以上、デパプリ第26話でした。食育テーマの作品におけるある種の鉄板エピという感じの内容で、そこを現代ならではの価値観で丁寧に取り回しつつ全体の空気感として程良く緩く楽しい作風に仕上げてた辺りがデパプリらしくて面白い回でした。本筋の方も少し進行あり、という感じでコツコツ良い感じに進めてもいますね ただ折り返しも過ぎたことだしここらで大きなパンチのある展開もそろそろ一つ欲しいなーとも 劇場版の公開が割と近いしそっちとの兼ね合いだろうか ともあれこの先も楽しみである

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

願望求む戦い

仮面ライダーギーツ

第1話「黎明F:ライダーへの招待状」

感想レビュー

 

 

信じねーぞ...!

めちゃくちゃ期待してたリバイスがあんなで...だいぶショックなくらいの馬鹿を見させられて...信じて真面目に観てああなるのはごめんだぞっ...!!

信じねぇ...!俺はもう令ラは信じねぇっ...!!

 

でも初回はやっぱ面白いね(ブレブレ

 

 

というわけで令和ライダー4作目「仮面ライダーギーツ」、遂にスタートしましたね。正直ここ数年の所謂「令和ライダー」と括られるシリーズは作劇や作中要素・キャラの取り回しのクオリティ的な点において渋い顔になってしまうものが続き気味で(勿論好く好かないは個人によるし、きちんと作品としての筋を通してるものもあるのでダメダメなばかりってだけではないのですが)、尚且つ前作リバイスがそこに強烈なトドメを寄越しやがったのでぶっちゃけた気持ちを言ってしまうと今ライダーシリーズに向き合うメンタルの程としてはだいぶどん底ラインであり、本作もあくまでこれはこれと頭で分かっていても妙にピリピリしてしまうというか、必要以上に身構えてしまってるといった感じでそのスタートを待っていた感じであり、感想記事も今回は書かないかもかなぁ...という心持ちだった(書く気になれないというより、期待して真面目に色々考えながら書いてて後から爆散した時の恐怖が嫌すぎて色々考えるのが億劫になったというか)のですが、まぁなんというかこんな時でもやっぱり新作の初回は面白いですね...身体は正直(言い方)

 

本作、多人数ライダーの競い合いが軸(多人数制に関してはもう最近じゃ珍しくもなくなりましたが)であり、且つ平成ライダーの作品群を支えた方の1人である武部Pが久々のチーフプロデューサー入りということで、ほんのり龍騎辺りの古き良き多人数ライダー作品のかほりを感じていたところではありましたが、実際に本編の方もシビアな空気感が程良く含まれた感じがあってそこになかなか強く惹かれたところ。得体の知れない怪人ジャマトの出現により蹂躙されていく人間達が、流血表現等こそないもののけっこう直接的に描かれたりしているし、その中で戦う仮面ライダー達に関しても死ぬ時はだいぶ容赦なく死ぬということを初回から鮮烈に印象付けてきたこのインパクトの大きさはなかなか強烈でしたね。爆速で散る豪徳寺さんのシーン観た時のヒリッとした緊張感が一つ増した感覚は率直に良かった。ニチアサカムバックの金城さんが演じるということで放送前からかなり注目されていて、本放送でも英寿や道長などけっこう利己的な感じのする面子の中で一番ヒーローっぽい人柄をした渋オジキャラっぷりにおぉーとなっててキャラとしての注目度はけっこう高かっただけに余計に豪徳寺さんの退場はパンチが効いてたし、そのパンチの強さをあの短期間で醸成するだけの下準備がしっかりあったのも良きかなという感じだ 描写的に犠牲になった人達は戦闘後に戻ったっぽいし豪徳寺さんも戻った可能性はあるけど、ラストの方に出てた「ドライバーとIDの獲得は仮面ライダーへの片道切符 もう後戻りはできない」的な文言からし仮面ライダーになった人間がその限りかどうかは分からないし、ここは次回以降の描写次第か

登場人物達に関しても、最近のライダー作品だと割とザラなキャッチーなキャラ付けがいつもより一際濃い(この辺は高橋さんの癖によるところが濃い感じもしますね)感じがするのがちと気になりこそするものの、その癖の強さがどう化けるかという楽しみを膨らませる感じでもありそこも良きでした。怪人に人が襲われているという状況など意に介さないって感じでくつろぐ英寿や他人のことなどそもそも眼中にないって感じの道長などの、お世辞にもヒロイックさとは程遠い利己的なキャラ性を第1話から、それも主人公やそれに続くポジションのキャラで見せてくるのは思い切りが良いがすぎるな...豪徳寺さんでさえも純粋な人助けと言えたかは微妙じゃない?的なちょっとしたエゴを感じさせる想像の余地を残したのがひりつく人間描写として絶妙

今回に関してはまだ巻き込まれ側だった景和や祢音に関しても、景和は志で言えば凄く主人公らしく他の誰よりもヒーローっぽくあるもののどこか夢見がちな部分というかズレた一面があり、祢音も(普通に致し方ないとはいえ)倒れた景和を置き去りにして逃げ去る正直あまり良い印象ではない振る舞いを見せる一幕があり、と両者ともある意味清廉潔白・完全無欠とは言い難い部分(不完全で等身大な人間的描写とも言える)が描かれてたし、このキャラクター達の不完全性・欠落とも言える部分は意図的に配置してると思うので、総じて今後どう転んでいくか気になるとこですね あとはまぁ肝心なとこに行くまでに好感度下げすぎたり、肝心の魅せがちぐはぐで結局キャラに良い印象持てなかったり、みたいな感じにならないことを願うといったところか(英寿は一応人助けっぽい立ち回りを見せて全く他人に興味ないわけじゃないとこを印象付けたし、景和も今後の成長性という感じで十分納得できるところではあるので、そこら辺には気を遣ってるだろうから心配はないかもだが)

 

戦闘シーンの方も初回らしく上々な滑り出しという感じ。さんざっぱら言われてるけど基本フォームがガンアクション主体のライダーというの自体けっこう珍しいところではあるので、そういう意味ではギーツの戦闘のスタイリッシュさはかなり新鮮で目を惹きましたね。デザイアドライバーの目玉ギミックである複数フォームチェンジに関しても、各フォームの個性を見せるというより変身の小気味良さを印象付けるという感じの方向性に振っていたけど実際あのガチャガチャドライバーやバックル動かす感じは気持ち良かったしまずは良い感触。今後色々アイテムが増えるのも込みでこの先の広がりが楽しみかな

あと個人的に良かったところとして、変身のエフェクトが割と派手さ抑えめの程良い塩梅なものだったことは凄く好感。ここ最近はデカいオブジェクトを降らせてきてそれで変身するみたいなとかく派手さに振ったようなものが多く、ちょっとケバさみたいなものを感じてた部分もあったので、ここで一旦大人しくさせたのは英断かなと 最近は予算云々の切り詰め具合が色んなところに見えるだけに、初回の演出や変身エフェクトが派手であればあるほど(これ後の方ではグレードダウンしてくんだろうな...)とやや冷めた目で見てしまう癖もついてしまってたので、むしろ最初が大人しい方が安心感あるのよね

しかしある意味最近の恒例行事みたいなものではあるけれど、ギーツがバイク乗って良い感じのアクションするだけで「バイク乗ってる...!」みたいに驚かれ、さらにその後スン...ってなって「そのうち乗らなくなるんでしょ」「そのうち徒歩になりそう」とか言われてるの見るとこう、色々もにょりますね...仮にも仮面ライダーシリーズなのにバイク描写をサボり続けてきたツケの結晶ですよ...最近は色々規制もあるとはいえ、公道と言わずとも乗れるとこは沢山あるんだし派手なバイクアクションも採石場とかに持っていけば多少強引でもいくらでもできるはずなので、バイク描写をやらないのは向こうのやる気の問題じゃねぇのかというのは思うところではあるんですよね 特に最近は豪勢なモデルとかを使ってる割に最初だけ派手に見せて後は肥やしにして持て余し全然乗らないみたいな話題性欲しさや見栄張りたいだけなんじゃないかと邪推したくもなる取り回しがザラだし、ここらでバイク描写にはメスを入れて欲しいな...

そしてラスト、再びデザイアグランプリ開催に際しツムリによって景和含む一般人達がライダーに選ばれていく...というシーンで締め。あそこのシーンは普通の主婦や女子高生などかなり多様な人間が次々ライダーに選ばれていく画が「誰でもライダーになり得る」的なテイストを醸しており、子供や老人がカードを手にするカットが印象的だった龍騎OPの演出を実際に作中で可視化したという感じで面白かったところでした。この先も色んな形で色んな人間がライダーになり得る そしてこの先何人も消え得る、というのを想像の余地として示す感じにもなって良いワクワク感だったなと

という感じで色々見所多しな初回でしたが、今後の展開に関与する気になるポイントとして英寿の背景というのは最終的に凄く気になるところになりましたね。冒頭で仮面ライダーに選ばれた際の「知ってるよ」というまるで自分が選ばれることを知ってたかのような言い回し(※)や、今の世界を壊し作り替えることに躊躇いがなさそうな口振りなど、まー割と露骨に謎多しなキャラだよなぁと。もう既に何周もしてクリアを繰り返してるのかとか、そもそもデザイアグランプリっても何度目なのか(ループ説(今回は英寿達視点だともうゲーム終盤かも、という)を唱えてる人もいたし)、そこまでして世界をどうこうしたいのはなんでとか、想像が良い感じに膨らむ 最近の主人公としては珍しい完璧さ強めの俺様キャラなことも含め、こういうテイストやミステリアスさを多分に含ませた主人公キャラをあてがってきたのはかなり攻めてるなという感じ(キャラ性的にも景和を狂言回し的な立ち位置に置く故にできることなんだろうなと)だし、ここには注目したいところ

(※)...後に気付いたのですが、ラストシーンでツムリが接触してた作業員が道長(バッファのコアID渡してたしかなり分かりやすく描いてましたね)で、言動的に自分がライダーだったことは忘れてたっぽいので、つまりライダーは生き残っても優勝しなかったら記憶が無くなる=英寿は優勝したので記憶が残ってた(過去にも何度も優勝してきてた)、という理屈みたいです 余所見しながら観るもんじゃねぇな...(2022/09/04追記)

 

 

以上、ギーツ第1話でした。まぁ安定の面白いポイント多しなライダーシリーズ初回という感じであり、一応期待値は高いかなと。とはいえ初回から1クール終わりないしは中盤までは割と調子良いのは最近の傾向として普通であるし、問題はここから。この期待値をどれだけ維持して続けていけるかが問題ですが、やっぱりここ最近溜まった不安さからまだ純粋に「楽しみすぎる!」と無邪気な楽しみを持てるには至れないですね...まぁ何はともあれ、前向きではないのであまり良くはないけど期待はぼちぼちにしてじっくり観ようかなと。やっぱこうして感想書いてる方が落ち着くし結局今後も書いていきそうということで、今後ともよろしくお願いしますです 次に雲行き怪しくなったらいよいよ切るかもだが...

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

ヒュドラムは燃やせ

ウルトラマンデッカー
第8話「光と闇、ふたたび」

感想レビュー

 

 

カルミラは助ける

ダーゴンさんも助ける

ヒュドラムは焼き払う

 

─今日の標語

当然だよなぁ(

 

トリガー客演エピソードの後編となった今回。ルルイエの再ピックアップやカルミラの復活など見所多しな引きとなった前回からの続きということでどうなるものかと気になっていたところでありましたが、率直な感想としては、個人的な好みも多分に含むとはいえ単体のエピソードとしても前回と併せての前後編エピとしてもちょっと微妙な回だったなぁ...と。端的に言ってしまうと、「散漫としていて新鮮味の無い話」という評価に収まってしまう感じ。ルルイエとギジェラの接続によるティガオマージュ展開、ユナを交えたトリガーサイドのドラマ面での強調、ケンゴを絡めたカナタの今後の指針の提示、カルミラも加えた共闘展開、など全体で見ると非常に盛り沢山な内容ではあったのですが、尺との兼ね合いや作劇上の接続がお世辞にも上手くできているとは言えない組み方であったために各要素の掘り下げが十分にできていたように感じられず、総じて薄味な内容になってたなというのが正直なところなんですよね

 

特にルルイエ(ルルイエではなかったが)の話に関しては、そもそもの前回の予告の時点からしてメガロゾーアやカルミラの話とはだいぶズレたところから生えてきた話題である感が否めなかっただけに内心「これカルミラの話とちゃんと接続できる...?」とも思っていた(それでもティガ要素のテイストをピックアップしつつトリガー本編で掘り下げられなかった部分へのフォーカスの方を楽しみにしてあまり何か言ったりはしなかった)のですが、懸念通りメガロゾーアやらスフィアやらのあれやこれに付随して出てきた以上の接続が為されていなくてストーリー的に大した盛り上がりには寄与せず、且つ流れ的にもメガロゾーアやカルミラが全く関与しない方向であっさりとほぼ前半の流れのみで片づけられたので、これ本当に必要だったのか?みたいな印象が拭えないお粗末な処理になってたのが残念。一応ケンゴの「笑顔」を重んじる精神性の意味付けが軽く為されたし、後述するカナタの今後の指針を示す前振りにはなってたしで全くいらなかったわけではないと言えばそうなのですが、前者に関してはそもそもトリガー本編でいくらでも掘り下げられたことを次作の中でわざわざ尺を割いて描いてることがうーんという感じだし(むしろトリガーという作品として掘り下げた方が良かったまである)、後者に関しても前振りにこそなってたとはいえその描写に使われてる尺が今度は少なすぎて劇的さもなくさほど接続した意義を感じられなかったし、わざわざ入れ込む必要性はなかったなぁと...これならカルミラ関連の話に完全に注力させた方がまだ話の締まりは良かっただろと思っちゃうなぁ 描写のウェイトの割き方のバランスといい、悪い意味でトリガー側がデッカー側を食った感じになったのがまたちょっと良い印象ではないし

 

また前回も少し描かれ、今回も先程述べたルルイエ絡みの描写を前振りにする形で深められたケンゴとの交流を経てのカナタの戦うことへの意気込みの変化、的な部分の描写も、しっかり注目して見てみた感じとしてはあまり良い感かったとは言えず、といったところ。

ここのポイント、そもそも前回の時点で「カナタが戦う理由に関しては『みんながまた夢を追いかけられる世の中にしたい』というのは既に本人が語ってたのに今更『理由とか考えたことはない』と言わせるのは不自然」と言われてたりもしてたところであり、自分は一応「カナタの戦う指針を示す序盤のエピがしっかりしてた分、ここでそれをまた聞いてくるような流れは変、というのはたしかにそれはそう」とは思いつつ「戦う動機・指針を既にしっかり持ってるのはそうだけど同時にデッカーの力とかに困惑してる中『今やるしかねぇ』を地で行くがむしゃらな感じでやってる部分もあるので、そこから一つ発展しデッカーの力の訳や『戦う意味』を深く知るとこを描くまでの導線にするための布石」という風に解釈し納得してた(実際カナタも「今はただ」「やるしかねぇ!」みたいな言葉を決意表明にあたって口にすることは多かったわけだし)ところであり、実際今回の話でも「今は細かいことは何も分からないけど、とにかくみんなのために頑張って戦いたい!」とカナタが語り、「今はとにかく『やるしかねぇ!』を地で行く、他のことはこれから知っていく」という指針はきちんと示していたのでそれ自体は悪くなかったのですが、その上でカナタの「何も分からないし考えたことはない」的な部分ばかりが強調される台詞回しとかになってたのは改めて注意して観ると作劇の回し方としてちょっと気が利いてない感じがしたなという印象なんですよね。カナタのキャラと乖離してたかというとそこまでではないんだけど、話の都合でちょっと軸がブレたかなというのは感じたし(何も分からないまま戦いに飛び込んでいってるってほどかというと決してそういうわけではなかったし)、そこの導線を引く上で「ウルトラマンとしても人間としても先輩であるケンゴがカナタを導く」的な客演だからこそのトリガー主体の展開を意識しすぎたせいでケンゴを上に、カナタを下に、みたいな配置を殊更に出しすぎた感もあったしと、なんかこう、デッカーにフォーカスしたキャラの取り回しとして上手だったかというとそうでもなかったってのは感じるかな、と。意識してデッカーを重要視してなかったなんてことは決してないだろうけど、ナチュラルにケンゴの方を立てて、且つその上でカナタを未熟すぎるように下げた感じは否めなくはあったので、ここも少々前述の「悪い意味でトリガー側がデッカー側を食った感じになった」ってところに引っかかったかなぁ

今回だけで解決させず引っ張る形にはなったので、このカナタの戦う指針というのは元々デッカーという作品を組む上で柱として通すテーマ性の一つだっただろうからこの形で間違いはないんだろうけど、なまじデッカーの丁寧な作劇が気に入ってる(且つトリガーの作劇は正直対照的に好きではない)だけに、ここは他の要素の介入しないデッカー単体の本筋の中できっちり練り込んで気を利かせた描き方して欲しかったな...と惜しい気持ちでありました。

 

そしてデッカーとトリガーの共演を中心に今一度展開された戦闘パート。前回に続いて豪華さや迫力自体はしっかりとあって安定の客演エピ戦闘という感じではあったのですが、逆を返せば「いつもの客演エピ戦闘」という手並みに感じてしまう部分も大きく、あまりパッとしなかったなぁというのは個人的に感じたところでありました。この辺も新鮮味に欠けた要因の一つ。坂本監督のウルトラシリーズでの客演回演出自体が割と恒例化したので繰り出される画が食傷気味になってきたところもあるかもなぁ...Z、トリガーと新しい画や演出の投入自体は割と積極的にやってるんだけど今回はそれもあまり感じられなかったし  救出されたカルミラとの共闘に関しても、これはまぁ個人的な好みが全開ではあるのですが、カルミラというキャラへの私自身の好感度の程も相まって別にそこまで見たなかった画でもなく、という感じで盛り上がらず。デッカートリガーのコンビにもっと比重を置いた魅せが多くあって欲しかったかなぁ カルミラもデッカーにはお構いなしって感じで全然絡まないから、デッカー作中でやる旨味が大して無かったのもなんだかなという感じ。トリガーという作品を取り巻く身内での盛り上がりに留まったなぁという印象は否めないですね...

てか他の方が言ってたのを聞いてたしかにとなったところではあるけど、ここでカルミラを復活させたこと自体がトリガーの物語的には色々どっちらけなのでは...?というのは色々思うところがあり。自分はトリガーに対して別に肩入れするものもないのでこんなこと言うのもなんだという感じではあるのですが、トリガー本編の最終回自体はあのカルミラとの関係性の収束でこそちゃんと意味があったと思うところではあるので、1作跨いだだけでそこにメスを入れてカルミラを復活させちゃったのはちょっとアレかもな...とはなる面もありますなぁ  作中時間では実に10年越しとはいえ、作品自体の間隔としては1年経ってないくらいだからほぼ昨日の今日だし、うーん。それにこれはもう完全な邪推でしかないのですが、最近のギャラファイ関連のスピンオフ作品群の盛り上がりからして、ここでカルミラを復活させトリガーとも今後いつでも共闘し得る形に収めた(且つ他の闇の巨人2体にも復活の余地ができた)のは、この先その手のシリーズに出演させる上での措置だったんじゃないか、なんて思えてしまうのがなんかちょっと嫌なところ。実際のところは分からないのであまりとやかく言うのは控えるけど、そういう意味合いで一つの作品がつけた結末に手をつけたのだとしたら...ちょっとなぁ

 

 

以上、デッカー第8話でした。前回今回と続いたトリガー客演回でしたが、総じて言うなれば、良くも悪くもトリガーの味、いつものニュージェネ客演エピみたいな味、という評価に収まってしまうという印象。いつのまにかトリガーという作品を主軸に置いた作劇にすり替わってた感が否めず(デッカーに重きが置かれてないわけではなかったけど必要十分とは言えず)、会話劇の雰囲気や戦闘パートのテイストといった全体の手触りとしても散々客演エピで見てきた質感だったので味気なく、とどうにも締まらなかったなぁと。トリガーが好きな方達や客演回が好きな方達には間違いなくたまらなかったでしょうけど、トリガー自体の好感度がそこまでだしニュージェネの客演回もそろそろ食傷気味になってきた味としては凄く微妙な感じでありました。単なる作品の雰囲気という意味だけでなく作劇の手並み的な意味でもデッカーとは別物すぎてデッカーのエピソードとして評価できそうにないし、少なくとも今後のエピソード群と比べてもとてつもなく浮くだろうなぁ...という感じでありました。そもそもニュージェネの客演エピ自体、そろそろ在り方を見直して欲しいなぁ、とも。話数一桁もいかないうちに他作品の要素の介入を主軸にする自体けっこう無茶ではあるし、商業的にも盛り上がり的にも凄くオイシイとはいえ3作も続くと流石にパターン化してきたし...なんとも。

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

僕とロボオ

デリシャスパーティ♡プリキュア

第25話「新たな怪盗!?にこにこキャンプでごわす!」

感想レビュー

 

 

クールキャラのお化け苦手設定、堅めなキャラ性の崩し方としては定番のアレではあるけどあまね会長が極端に崩れたりしたらちょっと複雑な気持ちかもなぁと思っていたが、割と程よい崩し方だったのでにっこりですわね 普段は割と冷静に物事を俯瞰してるけど、怖いものがいると思い込むと一拍置かずにすぐお化けに結びつけるようになる、という良い感じに対比の効いた可愛げの出し方だったの良いよね なんかいるぞここ!ってみんなに言ったりしてる時のあまね会長、狼狽え方とみんなへの飛びつき方がいつもの3割増の子供感あるって感じで面白かったんだよな 可愛い

むしろあまね会長のお化け苦手設定は別に今回の話の中心ではなかったので割とさっくり済んだ(みんなもそこまで深く触れなかったし)のがちょっと物足りなかったまであるのよな あまね会長の良い感じの愛嬌だと思うしこの先ジャブ感覚で小ネタ的に挟むタイミングがあともう一回くらいあれば良いなと思いますわね

 

今回はキャンプ回兼新幹部参戦回ということで、割と見やすい日常ストーリー主体でありつつ本筋的にも少し進展あり、という感じで割とバランスの良いエピでありました。仲間や色んな人達と想いを繋ぎながら大変なことも成していける、的な教訓など、前回に続いて小さいお友達に向けたテーマ性も織り込まれていて面白かったわね みんなと一緒に準備したり、困った時に他のキャンパーさんが手助けしてくれたりと、キャンプシチュが「助け合い」的な今回のテーマを描く上でも上手いことハマってたしね

しかししょっちゅう語ってるところではあるけれど、ほんとマリちゃん保護者として頼もしすぎるな!こういうイベントの時にああいうできる大人が一緒にいてくれるだけで安心感が高すぎる...自動車の免許までしれっと取ってたりしててできる大人度合いの上昇が止まらねェ

 

そして今回の話の目玉であった新幹部・スピリットルーの登場。前回のナルシストルーの態度や予告の雰囲気からしてアイツが何かしらやって誕生するんだろうというのはイメージできてたけど、まさかロボットだったとは思わなんだなぁ。w 方向性が斜め上すぎるんよ() てかあんな大口叩いといて自分でこねぇとはどういうつもりだナルシストぉ!!

スピリットルー、基本はごわす口調に違わぬ気の良いあんちゃんって感じで、プリキュアと知らなかったうちはここね達が困ってるとこを助けてあげたりしてたし、敵同士と分かって戦い敗れた後もその強さを気持ち良く認めたりとかなり爽やかなやつ(応援でウバウゾーを強化してあげる能力、テイスト的には完全に味方サイドのそれなんだよな)なんだけど、ブンドル団としての任務には忠実なので容赦なくレシピッピを奪うし、その行動原理の大元にはロボットであるが故に食事がいらないからこその「食事なんて無駄で不要な行為」という冷徹な観念があったりと、根っこはやはり敵キャラのそれだな...と感じるところであり、そのギャップが面白いところでしたね 特に「食事なぞ不要」という観念は、本作のテーマでありゆい達の信条である「ご飯は笑顔」にかなりダイレクトに対立するものであり、本作においては凄く大きな意味を持ってくると言えるものなので、これが今後どう化けるかは興味深いところ。

とはいえ、基本は上述の通り気の良いやつであり振る舞いもカラッとしてるので見ていてそこまで嫌味が無いというのはキャラクターとして絶妙なバランスで良いんですよね。性格面の冷たい部分も元よりそういう性質であるからというよりは、生まれたばかりでその辺の倫理が追いついてない、且つロボット故の合理的な思考なのでそう考えてるから、みたいな面が大きそうに見えるので、これは今後のプリキュア達との絡み次第では善寄りに傾く可能性も大いにあるよなと思うところなので、そういう意味では今後がとても楽しみなキャラですね。「スピリット=魂」が名前に含まれているのも、その面での成長性・変化の余地が示されている故と言えるし、いずれ食の幸せを知って人間的な温かみのある「魂」を宿していくとかもあるかも...と。まぁこれは先を観ないことにはまだ全然分からんですけどね 「ナルシストルーに代わって〜」としれっと生みの親同然のナルシストくんを呼び捨てにしてたりと引っ掛かる言動もあるから今後反抗し謀叛起こすんじゃないかとも思ったりしてるしな...(つっても別に呼び捨て自体はそこまで変なわけでもないが)

他にもマリちゃんや拓海(元はシナモンだが)が持ってるのと同じデリシャストーンが誕生に際しての素材になっている点から、「そもそもなんでブンドル団(もっと言うと最初にナルシストくんに渡してきたセクレトルーさん)があれ持ってたの?」みたいな謎が湧いてくるし、それらがシナモンとブンドル団の関係性とかなんか最近怪しさが増してきた気がするセクレトルーさんの背景とかとも絡んで本筋を沸き立たせてくる可能性ありそうだしと、ともあれ面白いキャラが来たことには違いないので、これからの立ち回りや盛り上げに期待ね

 

あとマリちゃんが2度くらい強調するように口にしてた「思い出は大人になってもずっと忘れないもの」みたいな台詞が何気にちょっと気になっているところ。ここねやらんらんに対する優しい語りかけみたいな感じで言ってた最初のやつだけならともかく、ラストの方に寝言で囁いていたところがなんか妙に意味深な感じがして気になったというかなんというか、って感じなんですよね。マリちゃんの過去絡みの何か伏線かなぁ...?と思ったり

まぁ実際にはそこまで重要なないかもなので、今はそこまで邪推しなくても良さげだけどね  写真に収めたりせずとも大切な思い出はずっと残る、というのをみんなでのキャンプの思い出やそこで見た綺麗な星空を通じてらんらん達が実感する、という感じでちゃんと今回のエピソードの締め括りとして綺麗に収まってるし いつも色んなものを写真に撮ってるらんらんが、星空の綺麗さを目にして一度写真を撮ろうとするけど、マリちゃんの言葉を思い出したのもあってか敢えてやめておく、という粋なカットも好きだったしね  ともかく何か終盤のストーリーを取り巻く大切なポイントになるかもというのはあるし、頭の片隅に置いとくくらいはしておこう

 

 

以上、デパプリ第25話でした。新幹部参戦のイベント含め、今後の盛り上がりに関与しそうな諸要素がちらほら示された感じのあるエピでありました。スポット的に散りばめられてた謎がなんか点と点で繋がりそうな感じもしてきたので、この先の展開がけっこう楽しみ。折り返しを過ぎたデパプリのこれからに期待だなと

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた

2年目だってよ

皆様こんばんは、最近いかがお過ごしでしょうか 今日はリバイスが最終回でしたね。まぁなんかこう、正直なんとも言えない感じではありましたが...うーんこの

 

まぁそれはともかくとして。

先程はてブロから来たメールで知ったのですが、今日でこのブログを開設して2年が経ったそうです。どしぇー

私生活の忙しさやコンディションも相まって最初の頃に比べると割と更新頻度は下がってる当ブログではありますがなんだかんだで今も細々と更新は続けられていますし、その甲斐あって一定数コンスタントに読まれているのを日々のアクセス数確認で感じてるところであるので、飽きっぽい自分としてはよう続いてる方かなと。そんな自分の記事を読んでくださってる方々にも感謝感謝です ありがとうございます

これからどういう感じに、どのくらい続いていくかは分かりませんが、とりあえず色んな作品に興味関心があるうちは精力的に3年、4年、その先までガンガン続けていきたい所存です。

まぁ何はともあれ、作品に対し真摯に、自分の率直な想いを書き綴る(それを色んな方と共有する)という大元の在り方はブレさせることなく、無理ない範囲で他のやりたいこととも上手いこと兼ね合わせながらぼちぼちと楽しくやっていきたいなと思っています。義務でやってることではなく、あくまで趣味として“楽しい”を心がけることを中心にはしていきたいですしね バイスも終わって手ぶらになるし何か一つ、自分のペースで観られる好きな作品の感想でも書いていこうかなと今はひとまず思っております。最近サブスク配信も始まった某超古代の巨人のやつとか良いかもしれない(※言って見てるだけでまだ予定・未定です)  まぁとりあえず今は未完成状態が続いてるシンマンの感想記事を完成させないとなんすけどね() ちびちびとながら進んでるのでぼちぼちと待っててくれるとありがたいですスミマセン(

 

ちゅうわけで2年目のその先も、皆様何卒よろしくお願いします。では

最終回です

仮面ライダーバイス

最終話「あくまで家族、いつかまた会う日まで」

感想レビュー

 

 

(最終回の余韻ドンブラザーズに全部)食われちゃった!!わァ......ぁ...

最終回に被せて総集編にして気を遣ったかと思いきや食い散らかしていっただけでしたね() そもそも総集編の導入のダシにリバイス最終回を使ってる時点で気を遣ってるもクソも無いけどな!!

 

というわけでまぁようやく最終回となりました仮面ライダーバイス。前回から引き続いての形で一輝とバイスの対決を描くところから始まった今回の話でしたが、当初イメージしてた離別の重苦しさが滲むようなテイストの戦いではなく、バイスの気持ちを汲んだ一輝が明るく彼と向き合う形で、序盤の2人のわちゃわちゃを彷彿とさせる雰囲気のプロレスが繰り広げられるという、程良くしんみりさはありつつもコミカルさの濃い戦闘、というか爽やかな喧嘩みたいな感じに仕上げて出してきたのはまぁまとめ上げ方として悪くなかったなというのは一つ納得できたかなというところでしたね。2人の経てきた記憶の情景の中での戦闘、派生ゲノム形態連発アクションも2人の元のバディ関係への回帰という文脈に合ってて良かったしね 特に派生ゲノム形態は割と後半の方でもしっかり使われてた(終盤は流石に埋没してたが)だけあってリバイスの印象深い要素であったし、ここで今一度活用するのも急な引っ張り出しという感じの不自然さはあまりなかったのでそこは良きところかなと ドライバー二つあることによるリバイ・バイスそれぞれが違う形態になるアクションとかももっと見たかったやつって感じで割と好き

あとずーっと心配してた「最終回に突如降って湧いた新アイテムで通常形態と同じ姿の最終回限定フォームになる」みたいな形式が出てこなかったのは個人的に良かったところである(装甲だけ剥がれた通常形態姿のアルティメットでとりあえずの筋を通してた感はあったが)。最近は「最終回限定フォーム」というテンプレート自体をありがたがってやってるような感じや、そこに販促を絡めてオイシイ思いしようとしてるようなヤラしさがあってけっこう苦手になってただけあったので「本作でもやって形式化するには嫌だな...」と思ってたし、そこを自制したのは偉いよ(冗談抜きに「最終回はリブデビルゲノム出るだろw」とかいう声を聞くたび腹がキリキリしそうになってたくらいなので...)

 

オチに関しても、他の方が言ってたように「バイスとの今生の別れ同然の離別」というところを物語の締め括りまでしっかりブレさせずに描いたところは好感。元々一つだから別れじゃなく元あるところに戻るだけ、的な比喩が使われてたり、「思い出すに決まってるだろ」みたいな一輝の台詞があったりとバイスとの再会を予期させる含ませみたいなものは幾つかあるし冬映画辺りで一時的にでも戻る可能性は全然あるのだけど、少なくともこのTV本編中では離別の重さに相応の意味を持たせて貫いた感はあったしそこは筋の通し方として評価しても良いとは思います 正直前回までの感じだと最後になんだかんだで復活して劣化Wみたいになって目も当てられなくなるのを想像してたまであったしリバイスとしての形にまとめたのは良きかなという感じ

 

ただまぁ総じて「リバイスの物語がもっとしっかりしていればもっと素直に今楽しめたんだろうなぁ...」というのが拭えなかったのもまた正直なところではありました。前述の部分自体は良かったとは言えるものの、今までの負債を吹っ飛ばせるだけのカタルシスはもう生まれようがなかったって感じですね...最終決戦のパートもずっと気持ちが上がることがないまま見届ける形になってしまったのがな  終わり良ければ全て良し、とは言うけれどそれもその終わりを劇的にするだけの蓄積が存在しそれを昇華させられなければやはり説得力はないわけで、リバイスはどうしてもそこを十分にやれてたとは言えなかったなぁと最後まで痛感する形になってしまいました。自分のこの作品に対する気持ち的にもうこういう感じにはなるだろうなとは思っていたけど...なんだかな

 

 

以上、リバイス最終回でした。とりあえずせめてものと期待していたそれなりに綺麗なまとめ上げは成されたのでそこは良かったなという感じでありましたが、やはり今までに積み重なってきた分の不満や面白くなさはずっと付き纏ったな...と。なんか最終回はもうこれ以上言うことはあんま無いなぁ...ほんと申し訳ないところではあるは

という感じでこれにて仮面ライダーバイスは締めでありますが、最終的な感想としては、未だかつて無いくらい雑で粗忽な作品だったなぁというのが率直なところ。前半はハラハラなどを含んだ作劇が心躍るストーリー、琴線に触れる演出のアクション・アイテムの活用が満載な戦闘などかなり好みな部分が多く、個人的にちょっと平成シリーズ的な面白さの回帰があるかなと感じたのもあって凄く楽しんでいただけあったので、この先更に盛り上がっていくことを凄く期待してたのですが、後半に差し掛かり始めた辺りからキャラの取り回しや雲行きが怪しくなり始め、やがて前半に示した面白げな要素や布石を全てひっくり返し不意にするような展開が出てきたり、急造感丸出しの展開を上手く見せるでもなくねじ込んで必要がなくなれば一気に雑な扱いに落とすいい加減な見せが多くなったり、前後の話どころか1話の描写の中でさえ齟齬が出てると感じられるような展開運びがザラになってきたりと信じられないくらいに失速し、やがて何にも期待が持てなくなっていった...みたいな感じで、なまじ最初は期待値が大きかっただけにてんでダメダメなクオリティになってしまったのが相当応えましたね...どうも昨今の情勢をはじめ、諸々の事情が絡んだことも影響してるみたいではあるのですが、それにしたってここまでになるのはあんまりにもあんまりすぎるだろという、なぁ そもそも「昨今の情勢的に...」というのは踏まえるべき事情でこそあるけど出力された作品のクオリティやそれに感じた視聴者の印象を担保するものではないので、ここ最近のライダー作品を語るにあたって何度も「昨今の情勢が...」という文言を付けながら語る感じになってるのはちょっと色々うんざりしてきたところもあるんですよね...条件の違いとかはあるし一概に比較するのもアレではあるのだけど、同時期に頑張ってる他の作品が同じ不利を背負いながらも面白いもの作ったりしてるケースが少なくはないだけに、言い訳みたく言い続けるのもそれこそアレだし  本当は色々言いたいことがもっとあるけど言い出すとキリが無いし、そうなれば自分も他の人も幸せにはならないので、とりあえずはこの辺で。いつもは最終回迎えた作品には「近いうち総括記事も上げるかも」という旨を述べるのだけど、リバイスに関しては上述の愚痴のようなものをとりあえずの総括としておこうかなと。

来週からはギーツも始まるけれど、ここ数年下がり気味だったライダー関連のモチベーションに今回トドメを刺された感じになったのもあって、作品に対する期待値が一定以上にならないので、ギーツは感想記事書かないかもなぁ...という感じです(面白かったらドンブラみたいにたまには書くかも)。ここ最近は東映、それもライダー関連で特にゴタゴタとした話も噴出しがちでちょっと疲れてきたところだし、簡単に言うなと思われるかもだけど、何か製作上の改革とかは必要だろう...とは思っちゃいますね なんとか良くなって欲しい まぁ何はともあれ1年走り抜けたリバイスに関わる人達は本当にお疲れ様でした。これがより良い糧になることを信じてひとまずはこれにて

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた