AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

最近入った新人モンスターすぎる

デリシャスパーティ♡プリキュア

第26話「ここねのやくそく!ピーマン大王への挑戦」

感想レビュー

 

 

セクレトルーさん、最近ちょっと怪しいっぽい描写もあったりして何か裏があるんじゃないかとかボス格に躍り出る存在なんじゃないかとか思ってたんですが、礼儀のなってない新入りに振り回されてくったくたになってるの見てるとそんなことないような気がしてきました() 会社のトップに平然とタメ利く、勝手にやることを決めて動く(自主性があるとも言えるが)、新参のくせに話を聞かず場を仕切る、の3コンボキメた新人の相手、正直嫌すぎる(

セクレトルーさん基本的にキャラが崩れることはないので、今回スピリットルーについていけなくて死にそうな顔になってたのは良い感じにキャラの緩さが増して面白かったところでした。w こんな面白な人が裏の黒幕なわけねぇな!!(軽) でもデリシャストーンのあれやこれとかで少なからず謎が残されてるのもたしかだからどっちに振れるかはまだ不明だし、ここはまぁまだ分からんね

 

コメコメとここねのピーマン嫌いを中心に据え、「子供の苦手な食べ物との向き合い方」というテーマに真摯に、且つポップに迫り掘り下げる内容となった今回のエピソード。「食」をテーマにした子供向けの作品においてめちゃくちゃに掘り下げ甲斐のある、というか掘り下げてこそな超重要テーマ回でありましたね  ちなみに私はキノコが大の苦手です(自語) 鍋にエノキ入ってたらだいぶハラハラするし、なめこ汁は超恐るべき料理だと今でも思ってるし、昔カップラーメンのとあるフレーバーを美味しく貪ってた途中でマッシュルーム入ってるの気づいた時には一気にギャン萎えしてしばらく胃の調子も悪くなったし、大昔によりにもよって初めて食ったカルボナーラに何故かシメジ入ってた時は出した店ぶっ潰してやろうかと思ったくらい苦手です(カルボナーラめちゃくちゃ楽しみにしてただけにあの時はマジでショックだったし、今でこそ普通に食えてるけどトラウマなりかねなかったからね...なんであの店だけシメジ入れてんねん)

 

まぁそれはともかく本題。

子供の好き嫌い、的なそれなりにデリケートな部分に突っ込む話であった今回ではありましたが、そこに触れていく上で「よし、好き嫌い直そう!」みたいな強硬スタイルから入るのではなく、いっちゃん最初に「嫌なら無理して食べることはない」という前提をきっちり是として示した上で、食べられるようになりたい!&その姿勢でコメコメのお手本にもなりたい!というここねの前向きな自主性を導入とし、「食べられるものが増えればその分みんなと分かち合える喜びももっと増えてもっと楽しい」という指針とメッセージ性を含ませ、みんなで色んな方法を試行錯誤するスタイルにしていたのはこの令和の世だからこその細やかな気遣いや寛容さに溢れていて実に良きところでありましたね。

自分の経験則的に言ってもやっぱ子供は無理に味わわせようとしたりする方が余計に拒否感強まって元も子もないことになるってのがあるので、そこにおいて子供が自分から一歩踏み出してみたいと思えるきっかけを作る/その意志を立派なことだと褒めてあげることはとても大事なことなんですよね  だからこそ今回のエピの「苦手なものも食べられるようになりたい」と思って挑戦したこと自体が凄いことだと周りが積極的に励ましてあげるスタイルはとても温かく沁みたし、その食べ物についてもっと触れてもっと知ることで親しみを感じてもらい、そこが新しい入り口となって食べてみることに繋がるようにしてあげる、といったアプローチを見出してみたりしてたことは凄く上手い展開運びだったしと、節々に爽やかな優しさや丁寧さが溢れていて何気にとてもよく考えて作られたエピだったなと感じました  ここ最近は教育的なメッセージ性を含む話が連続してるけど今回は特にその辺しっかり組まれてて感心したって感じね 戦闘中にみんな揃って「食物繊維もあるし!」「栄養も豊富だ!」「ビタミンCも含まれている!」「美容にも良いわよ!」とけっこう露骨な文言の数珠繋ぎして「野菜は大事なんだぞ!!」って言い出したところはパワフルでふふってなったけどw(まぁベタな良さって感じでご愛嬌だったので好きなやつである)

 

そんなけっこう繊細なテイストの要素を扱うからこそ、みたいな部分が大きかったからなのもあったかもだけど、漫画的なリアクションや演出がふんだんに織り込まれててけっこう全体としてポップな質感になっていたのも今回印象的でしたね。主に前半は普段のデパプリと比べてもけっこう大胆な演出とかが絶え間なく送り込まれてくるのでめちゃくちゃ面白かったんだよな...w 劇画調の作画の顔で悶絶した後涙の螺旋作りながらぶっ飛んでく演出、ギャグ漫画すぎる() でも「ピーマン大王とも仲良くなろう!」的なちょっとした比喩表現なんかは子供的にも分かりやすく、それこそ親しみが持てて入り込みやすかったと思うし、総じて扱うテーマの繊細さに対し話全体の空気感が程良く緩んでたとも思うので、ここは何気に良い演出だったかもですね

 

という感じの内容の話が描かれた一方、スピリットルーに組み込まれたデリシャストーンの正体についても触れたりと、本筋もさり気なく進行(というか大事な情報の印象付けかな)させてたのも目を惹いたところ。なかなか表に顔を出さないフェンネルさんの名前がドンと出てきて、この人ももうそろそろ何かしら絡んでくるかな?と感じるし、このタイミングでの情報出しとしては絶妙だったかも こういうさり気ないながらも程良い情報の印象付けで縦軸の進行を視聴者の理解度と擦り合わせながら行いつつ、話自体はその回ならではのテーマ性や特定のキャラクターのピックアップでグッと掘り下げてくる、というのはやはり良いバランス感で楽しめて良きですね。ドンブラでもよくやってる作劇だしね

またそのデリシャストーンと密接に関わってる存在であるスピリットルーくんの言動もけっこう気になってるところ。苦いものなんて普通わざわざ食べようと思わないんだし無くても良いんじゃないの?的な言動からも分かるように、やっぱりスピリットルーくん自体は知識や倫理が成熟しきってないからこその無邪気さが敵として機能してるって感じなので、ここがどう転んでいくかは楽しみなところだよなぁと。その理解が足りていない部分がプリキュア達との戦いの中での交流により埋められていっていずれ人間味も増していく、みたいなのがベタだけどはたして  ともあれキャラ単体の転がし方としても、本筋への関与としても、依然注目すべきキャラですねスピリットルーくん

 

 

以上、デパプリ第26話でした。食育テーマの作品におけるある種の鉄板エピという感じの内容で、そこを現代ならではの価値観で丁寧に取り回しつつ全体の空気感として程良く緩く楽しい作風に仕上げてた辺りがデパプリらしくて面白い回でした。本筋の方も少し進行あり、という感じでコツコツ良い感じに進めてもいますね ただ折り返しも過ぎたことだしここらで大きなパンチのある展開もそろそろ一つ欲しいなーとも 劇場版の公開が割と近いしそっちとの兼ね合いだろうか ともあれこの先も楽しみである

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた