AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

真面目で天然、誇り高き剣士

仮面ライダーセイバー

第2章「水の剣士、青いライオンとともに。」

感想レビュー

 

1話と同じく胡散臭いウォズ(と勝手に呼ばせてもらってる)ことタッセルの語りから始まるとともに、前回から引き続きかみやまにライオンに跨った男「新堂倫太郎」が現れ、ワンダーライドブックと聖剣を渡すよう迫るところで物語は始まる。

前回のダイナミック入店のインパクトが濃く残る倫太郎は、人間界のルールにしっかり則り土足厳禁を守るもそのアプローチが「ライオンに乗る」という斜め上すぎる方法(そしてライオンが土足じゃん、と盛大に突っ込まれおる)だったりと生真面目さが垣間見えるながらもそれが極まりすぎて一周回って奇行と化してしまうという開始早々に一気にキャラが固まり掴みはバッチリ 警戒されないよう気を遣うあまり逆に怪しさ満天、という状態となった倫太郎の笑顔の「悪意はないんだけどなんか謎の圧力が出てる」という表情の絶妙な塩梅が秀逸すぎて笑う

だが飛羽真は「これは大切なものだから」と本と聖剣を倫太郎へ渡すことを拒否(ここで「すまない」と付け足せる辺り、さり気ないことだけど飛羽真のしっかり者な部分が見えて好印象)、倫太郎は戸惑うも連絡をよこしてきたある人物の命を受け思わずソードオブロゴスへ飛羽真を招いた

ここで遂に初OP映像お披露目 雄大でファンタジックな世界観を表現した映像に爽やかな曲調のOPがマッチしとても美しかったですね 良き

 

飛羽真は招かれたソードオブロゴスの本拠地ノーザンベースにて、本の守護者「ソフィア」と倫太郎から、ソードオブロゴスの目的、世界を脅かす敵の正体を聞かされる。登場人物を介して作品の根幹要素や細部の設定について次々に示していくこのテンポ感はゴーストの時にも感じられた部分で、福田さんの得意とするところなのかも。作中での「仮面ライダー」というワードの意味合いをさり気なく示したりしている等、ゴーストにおいては深く決められてなかったりした細かな部分の掘り下げを随所にも感じて、担当2作目ということで福田さんも仮面ライダーという作品の空気感などをより掴み、一歩進んだ作劇を目指そうとしてるのかなとも感じるところ

 

そんな時、メギドが再び暗躍、危険で責任がのしかかる「仮面ライダー」の使命の重さを知る倫太郎が飛羽真に覚悟を問い、飛羽真もそれを聞いた上で皆を守るべく戦いへ赴く決意を示す。ここで倫太郎を介し主人公・飛羽真の長く続いていく戦いへの覚悟のほどと、それを受け入れ共に戦場へ向かう倫太郎の頼もしさを描く流れがスピーディな流れながらも安定感のある抜かりない良い作劇で良いね

なんか一緒に突っ込んできた芽衣も巻き込む形でメギドが切り取った世界へ突入した飛羽真と倫太郎は仮面ライダーブレイズとセイバーへ変身、アリメギドを相手に立ち回る。ここでブレイズの初変身&戦闘、水の属性を象徴するような流れるような剣捌きが、どこか泥臭くも力強いセイバーのファイトスタイルと対比する形で描かれたのが印象的でした。

あと変身の直前、人々の避難を終えた飛羽真が「約束だ」と言うシーン、1話で少年に行った時と違い誰かに向けるでもなく言った台詞だったけど、そのシチュエーションから、この台詞はやはり飛羽真にとって誰かを勇気付け励ます言葉でありつつ、自分がやると決めたことをやり遂げるための「自分に気合いを入れるための決意の言葉」でもあるんじゃないか、と感じられました。飛羽真のキャラを深める個人的にとても印象深い場面でした

 

しかし途中参戦してきたキリギリスメギドの反撃を受けやむなくセイバー達は撤退、ノーザンベースに戻りもう一度攻め入ろうとする飛羽真だったが、メギドの侵攻が進み既に危険な状態となった世界へ立ち入るのはライダーでさえ危険とソフィアに止められる。しかし世界の運命を諦めまいとする飛羽真は「覚悟を超えた先に、希望はある!」と想いを口にする。その時、本が光を発し、それは飛羽真の手へと渡った...

一見、唐突な感もある展開だけど、飛羽真の発した言葉に何か意味があったことを知るかのようなソフィアの反応からして、飛羽真にまつわる何か特別な描写でもあるのかな...?と気になるところ 伏線となり得る部分かもしれないので意識しておくと良いかも

 

二台のマシンを駆り再び突入するセイバーとブレイズ。遅い来るモンスター達を巧みなバイクの運転と武装した3輪バイクの猛攻で砕いていく様は1話のような高クオリティのCGで3次元的に迫力満天で描かれ、実に見応え抜群でした。1話レビューの時も言ったけどこの先もなるべくコンスタントに見たいよなぁこの演出...!(死なないで予算

再び現れるアリメギドとキリギリスメギドを相手に、飛羽真の推察で見抜かれた敵のウィークポイントをブレイズが突き、倒されたアリメギドから出てきた新たなワンダーライドブックの力を使いセイバーがキリギリスメギドを砕く、と見事な連携を見せ、2人は世界を救ったのだった!ここでは剣のラーニングギミックやセイバーの本2冊武装ギミックが示され、小気味良い魅せがとても楽しかった ローブの追加やモチーフを上手く落とし込んだ半身のデザイン変化などセイバーのフォームチェンジはかっこよくて良いね 2冊ギミックを見事に使いこなすセイバーと、慎重になってたら思わぬポテンシャルを見せられ感心するブレイズ、のやり取りもコミカル気味で面白かったw

 

戦いが終わりかみやまに集まる一同、飛羽真が夢の中で出会う謎の少女のことを再び思い出し、倫太郎は先輩風を吹かすもイマイチ決まらなかったりスイーツ好きを見抜かれ芽衣に若干遊ばれたりと最後まで面白いとこを引き出される中、空飛ぶ絨毯に乗った飛羽真を知る謎の青年が現れ...で飛羽真がまたしても「誰!?」となりオチ このオチこれからもちょいちょい使って欲しいなぁw

 

真面目が過ぎて天然さが生じどこかズレた面白キャラな面や、仮面ライダーという使命に真摯な部分が強調されて倫太郎のキャラが掘り下げられ、彼との絡みで飛羽真の覚悟もまた深められる 2話目にして物語のテンポをもう一つ上げた良い回だったのではないでしょうか 2人が早速良いコンビ感出てるというか、しっかり連携できてるのが逆に新鮮 最近は敵意剥き出しだったり露骨に意見合わなかったりな人が多かったから...(小声 そうでなくても物語当初から登場する2号としては珍しい傾向よね このコンビの関係性の発展には期待

 

というわけで今回はこの辺で では来週もまた